湊かなえのレビュー一覧
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普段、ミステリー小説はあまり読まない。
それでもこの作品を手に取ったのは、Xで見かけた読書投稿をきっかけに、
「読んでみたらどうだろう」という小さな声が、心のどこかで響いたからだった。
特に気になったのが、湊かなえさんの作品だった。
物語の中心に描かれるのは、
新進気鋭の映画監督と、まだ世に出ていない脚本家の二人。
世間からの評価や立場は対照的だが、
どちらもそれぞれの人生に課題を抱え、それと向き合おうとしている。
印象的だったのは、
映画監督が「過去」を辿り続けているのに対し、
脚本家は「現在」を生きながら、
どこかで「見ないふり」をしている、という対比だった。
監督の一貫した「知りた -
Posted by ブクログ
湊かなえさんの作品は、リバースとC線上のアリアを読んだ事あるものの、どちらも真ん中くらいで読む気力が湧いてこなくて断念した経験あり。
なのでちょっと苦手意識あったけど、今作は面白くて一気読みでした。
10年以上前の作品だけど古く感じない。掲示板の所が今だったらSNSかな。ドキュメンタリーっぽい構成演出も今ではよく見るけど当時は斬新だったのでは?
前半中盤が関係者へのインタビュー形式で、終盤が事件の関連資料。この情報出す順番が上手いなあと思いました。また最初から読み直したくなった。
しっかりとしたイヤミスですわ。読後は物凄く嫌な気持ちになったもん。人間不信になるよ。
解説も良かった。無自覚 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前に見たドラマ「Nのために」がすごく良かった。
でも細かい展開や結末は忘れてしまっていたので、小説を読むことにした。
登場人物が語っていく形式で始まる。
場面も変わって行くけど、ドラマをみていたから、記憶が蘇ってきて、どんどん読み進めていける。
希美のお母さんが壊れていく場面はとても辛かった。
希美と成瀬くんのシーンは、榮倉奈々と窪田正孝の2人が完全に頭の中に再現されて、すごく良かった。
西崎の灼熱バード、過去の自分の体験を文学にしたもので、内容は酷くて読むのもしんどくなる。
最後、希美の告白、安藤のためだったんだ。
安藤は何も知らず、世界へ。
またドラマ見たくもなったけど、
小説で -
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最後の母性とは、の文のところでめちゃくちゃ感動した。
私のお母さんがまさに私たち娘にしていてくれた愛情をそのまま言葉にされていて、突然涙腺がゆるんだ。
その最後の2行くらいで感情が揺さぶられた。
娘の回想のところで、母に好かれたいと思い行動するところとか共感できるところも多かった。
私の母は親からの愛情を幼少期に受けられなかった、
だけど自分が産んだ子どもにはそんな寂しい思いは絶対にさせたくないという強い思いをもって産み育ててくれて、
本当にその言葉通り、お母さんが自分が子ども時代にしてほしかったであろうことを当たり前のように私たちにたくさんしてくれたことを思い出して、
母からの強い愛情 -
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---あらすじ---
女子小学生の仲良し5人組のうち1人が、作業服を着た男に性的暴行の末絞殺され、その事後を目撃した4人がその後の人生でこの事件に囚われ、殺人を犯してしまうまでの物語。そして殺された子の母親の物語も描かれる。5人の独白が5章。
---感想---
誰も救われない感じが苦しく、とても好みだった。実際こういう事件ってかなりの数ありそうだけど、同じく罪の意識とかを抱えて生きるものなのだろうかと思った。
あと各キャラクターの設定の解像度が高すぎて、湊かなえさんというか小説家の方って普段どんな感じで生きてるのか気になった。
前に湊かなえさんのインタビューを見たことがあって、初めて顔と声を -
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ネタバレページを捲る手が止まらなかった。
少女の死亡事件に関わった人物が、それぞれの視点から事件を回想し罪を償う物語。幸せだと思えていても、次の瞬間には幸せな状態が崩れてしまい、事件がフラッシュバックして罪を犯してしまう4人の様子から、「贖罪」というタイトルがすごくしっくりきた。4人が過去の事件を、死亡した少女の母親の言葉も含めて忘れようとしているけど忘れられない心の陰になっていることが、それぞれの描写から読み取れた。4人が殺人を犯すことを止められなかったこと、娘が殺されてしまったこともまた、母親が過去に犯した罪に対する母親の償いになっていたのだと思う。晶子の兄や紗英の婚約者も、罪を犯しそれを償う形で -
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ネタバレ雑誌の取材者が取材した形で話が進む。
誰が白ゆき姫を殺したのか。
大げさに盛られた話、真偽が曖昧な話が飛び交っており、それを取材が面白いところだけ切り抜く……
よくありそうな話だなと感じた。自分の事取材されたら周りの人、何て話すんだろう。人間の本性がでそうだな…自分自身が友達のこと取材されたら、面白かった事とか大げさに話しちゃいそうだから人のこと言えないか……
取材とsns・新聞記事を順番に見るという構成は他の本にはあまりなくて面白かった!
犯人が自分が予測していたのと違い、取材聞いて思い込んでしまうよう感じた。つまり、取材が間違えてもおかしくないなと。
でも、疑いをかけられた人っ