湊かなえのレビュー一覧
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どろどろして苦々しくて、その中にふと仕込まれている温かさと、愛。
毒なのか、愛なのか。
それぞれの視点から事実をいくら読み解いても、真実はわからないものですね。
登場人物たちは皆、本当のことを言っている(言いたくないもの、忘れい事実はあえて言わない人もいる)ように思います。けれど、違う人の言葉で、違う形が浮かび上がる。
短編のミステリーなんて、そんなに深みが出ないのではないかとこれまで敬遠していましたが、さすがは湊かなえさん。どれもこれも味が濃い、それでいて、くどさはなく、腹の奥底に響くような苦みすらある。けれどもう一度味わいたくなるのが毒。 -
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湊かなえの小説を読むのはこれが初めてだったのだけれど
何度も様々な作品で名前を目にしていたにも関わらず
今更になってしまったこと、心底悔やんだほど...。
まず、冒頭からして一気に引き込まれた。
1つの事件から関わった人物全員の視点を
章ごとに分けて描かれている構成がとても面白かった。
物語が進めば進むほど深く明らかとなっていく真相が気になりすぎたのと
とても読みやすい文章構成なのとで
あっという間に読み終えてしまったほど。
ただの復讐劇には留まらない、それぞれが抱えている自己中心的でもあり狂気的でもある
人間の本質のような行動や心理描写が
誰も報われことはない悲劇でさえあるにも関わらず
そこ -
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ネタバレ「告白」。秘密にしていたことや心の中で思っていた事実を、ありのまま打ち明けること。辞書にはこう載ってある。では、この小説における「告白」とは、どのような意味を持つのだろうか。想像しやすいのは、最初のシーンで、森口悠子が教壇で行う「告白」である。これは、事件の全貌を少しずつ自身の生徒に打ち明ける最初のシーンから分かるように、辞書通りの「告白」の意味も持っている。だが、これは森口の「免罪符」としても機能しているのではないか。森口は愛娘を守ることができなかった自分から逃げ、生徒に自分自身、森口悠子の悲劇を打ち明ける。そこから客観視することでうまく自分の感情を処理し、精神的な均衡を保とうとしているので
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ネタバレこれは、今までの湊かなえ作品とはちょっと違う。
介護が題材になった小説を読むのは初めて。
途中までミステリーらしい展開がなく、ヒューマンドラマっぽい感じなのに、描写の巧みさで飽きることなく読めてしまった。
そしてどんどんいろんな人のいろんな思いが交錯しはじめ、女のいやらしい部分が生々しく描かれ、湊かなえらしさもちゃんとあり。
邦彦や美佐の夫の現実逃避ぶりにはイライラする。
介護は女がするものっていう価値観にも、姑の嫁に対する態度にも。
弥生さんの日記が始まってからは、ハラハラしながらのミステリー展開。
結末の救われなさよ…。
それでも最後、弥生さんが強く生きていくことを決めた覚悟、美佐が -
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有名小説で、映像化したものも大ヒットしたので、期待していましたが、期待を楽々越えるおもしろさでした。
教師の娘が学校のプールで亡くなった事件から関係者がそれぞれの視点で事件について語る。事件の裏にあるボタンの掛け違いが明らかになっていくが、それでも小さな子どもが命を落としてしまう憎悪がずっと粘りついて離れない。
加害者側の人間は被害者の母親である元担任から凄まじい復讐をされるが、その復讐すらも母親が仕組んだボタンの掛け違いを利用した完全犯罪となっている。(完全犯罪とは言えないかもだけど)
先日、湊かなえさんの暁星という小説を読んで、おもしろかったので、これも読もうと思いましたが、小説の構 -
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すごい、邪悪で最悪で最高だ
全部全部救われる可能性がきっとあったのに、人間の憎しみの感情が絡むだけでこうも掛け違う面白さ。
たまたまでもなんでもなくほとんどが計画的に行われた純粋悪だ。登場人物みんなの実行力すべてが歪んだ感情によるもので、怖かった。
憎しみってこんなにも人の勇気と力を推進させるんだ。ネガティブな感情って重すぎる。
全体の構成は一人称の独白(告白)がベースで物語が進んだり戻ったりしてもなぜかすっと入ってくるのすごい。何この構成力。
ずっと思ってるけど湊かなえのタイトルの付け方好きすぎる。シンプルなのにマッチ度が異様に高い
色々な人の視点で同じ出来事のことを読むと主観って本当に -
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慄き、没入する最強の読書体験
絵で、写真で、見られないこその美しさと恐怖
想像した結末を二転三転させられる快感
覚書と前日譚で史郎が興奮してのめり込む感じ、
手先が震えて視線が集中し周りの音がぼやんと聞こえなくなるような感覚が、文章でこれだけ表現できることに驚いた
至の人間標本
独房での史郎の思考
面会室での真実
湊かなえの本の特徴でもあると思うが、
一人称視点の、自分が唯一の対話相手になる感覚が素晴らしく書き記されていて、
手紙、レポート形式だからこその真実と勘違いと嘘が、告白を最初に読んだ時の衝撃と重なった
史郎と至の愛を見せつけて終わるあたり、やはりイヤミスの女王は不動
こんなに