湊かなえのレビュー一覧
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ネタバレ新進気鋭の映画監督である"香"と、うだつの上がらない脚本家見習いの"真尋"が「笹塚町一家殺人事件」の真相にせまる湊かなえの『落日』。
本作において最も魅力的だったのは、登場人物たちが持つ「知りたい」という価値観の対比と、その関わり合いを通じて価値観が変容していく様である。
香はかつて、父の死や母からの拒絶に対する自己防衛から「知りたい」という欲求にバリアを張っていた。
しかし、同級生が「最後の晩餐」を調べる姿を見たことをきっかけに、父が最後に見た映画を知りたいと強く願うようになり、「知ることが救いになる」という生き方に変容していく。
一方、真尋は姉 -
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あらすじ
「愛美は死にました。しかし、事故死ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」――。終業式のホームルーム、女性教師・森口悠子は静かに生徒たちへ語り始める。シングルマザーとして育てていた4歳の幼い一人娘を、学校のプールで水死させた真犯人は、目の前にいる二人の生徒「少年A」と「少年B」だった。警察には事故として処理された理不尽な死に対し、森口は少年法に守られた彼らを法で裁くのではなく、ある恐ろしい「制裁」を告げて学校を去る。その後、物語は犯人の少年たち、過保護な母親、クラスメイトらの独白(告白)へとリレー形式で引き継がれ、歪んだ承認欲求、過剰な自尊心、家庭環境の歪みが絡み合う戦慄の -
Posted by ブクログ
噂どおり、結末の2行には、本当に目が覚めた。
作中にはコーヒーが何度も登場するけれど、あの2行の方がよほど目が覚める。読み終えた瞬間、それまで積み重ねてきたものの見え方が一気に変わった。
聞くところによると、この結末はあらかじめ「お題」として与えられていたものらしい。もしそうだとすれば、なおさら凄い。そこへ向かって物語が無理なく、しかし確実に運ばれていく。振り返れば必要なものはきちんと置かれていて、それでも読んでいる間は自然に物語を追わされていた。
また印象的だったのは、読み進めるほど、ある登場人物に近づいているはずなのに、むしろ捉えどころがなくなっていく感覚だった。
過去を知り、言葉 -
Posted by ブクログ
ネタバレページをめくる手が止まらなかった。
ミステリーとしての内容も面白いが、1人の登場人物の人生を少しずつ知っていくことやその奥にある人とのつながりや人間性が明らかになっていくこと。それで、物語の世界へ入り込んでいった。
広沢の言葉
「どんなときでも、行動と思いが伴っているわけじゃない。自分の行動がベストじゃないなんてことは、ほとんどの人が自覚している。だけど、そうすふことによって成り立つ世界もある。気付いていないことは指摘すれば改善させれることもある。だけど、自覚していることを指摘されても、何も変わらない。むしろ、恥をかかされたって、相手を意固地にさせてしまうだけ。」
広沢は、自分に求められ