湊かなえのレビュー一覧
-
購入済み
面白い!
幼児を中学生に殺された教師の復讐の物語です。読み終わり、じっくりと考えると荒唐無稽的な処があるのですが、読んでいる間は、一切そのようなことを考えさせない迫力のある筆力です。一気に読み終わりました。
これが、デビュー作とは思えません。
-
購入済み
ラストに向けて止まらない
タイトルの通り、花の鎖がストーリーをつないでいきます。つながり始めると、涙なしには読めません。初めての湊かなえ作品ですが、大ファンになりました。。
-
購入済み
サクラチル
もともとがドラマの脚本だっただけあって、小説にした時の読みやすさがちょっと欠けているというか、
登場人物が〇〇先生ばかりで誰が誰だか覚えるのが大変でした。
性別や年齢を覚えられず、若い男性だと思っていたのに成人した娘を持つ女の先生だったりして、
戻って読み返したりしたのですが、ドラマの出演者一覧を検索して覚えたら一気に集中できました。
湊さんらしい複雑さと面白さ。
伏線が美しく回収される喜びを感じます。
そして最後、ネット上のすべての誹謗中傷にこの仕掛けがあればいいのにと思わされます。 -
Posted by ブクログ
湊かなえ『人間標本』。
芸術と研究、才能と執着が静かに絡み合い、気づくと「美しさ」の名のもとに倫理の境界線が少しずつずれていく——そんな感覚がじわじわ残る作品でした。
蝶に魅せられた人物たち、そして“見える世界”が人と違う才能を持つ人物。彼らの関係が近づくほどに、憧れや嫉妬、承認欲求が形を変えて膨らんでいき、読者の視点もいつの間にか誘導されていきます。語りの仕掛けも巧妙で、「そういう話だと思って読んでいたのに…」と終盤で足元が揺れる感じがある。
怖いのにページが止まらないタイプの湊かなえ作品。
“才能は祝福のはずなのに、どうしてこんなふうに危うくなるのか”——その問いが刺さる人には、かなり -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりの湊かなえ作品。
章タイトルに絡んだタイトルというのがオシャレ。
物語が複雑になっていくようでいて、確かに同じ線上で起こっていた。
昔ながらの嫁姑、夫婦関係がドーンと入ってくるので、それなりの年代向けのように感じた。
新聞掲載だったので、そうなったのかな。
姑にされて嫌だったことを、自分が姑になったら嫁にする。上司が部下に、上級生が下級生にするのも然り。
今でこそ少なくなった気がするが、この手の連鎖はありがち。やられた本人にはやり返せない。他の人を攻撃して、一時的に気持ち良くなったとしても、自分の中の負の感情が消えることはないのだろう。だから執拗に怒っているし、そこから抜け出せない -
Posted by ブクログ
ネタバレ湊かなえ作品、今回も読み始めたら止まらない没入感があった!『告白』を初めて読んだとき、ひとり語りの独特な構成に衝撃を受けたが、『贖罪』にもそのスタイルが生きていて、独自に確立された表現でちゃんと物語を面白くなっているところがすごいなと思った。
物語は、4人の女性がそれぞれ「罪を償う」というテーマに向き合う姿を軸に進んでいく。同じテーマでも受け止め方は四者四様で、全員が異なる結末に向かう点がとても印象的だった。自分なら「償い」をどう解釈するだろうと考えさせられ、ひとつの言葉をどう捉えるかは本当に人間それぞれだよなと当たり前ながら改めて感じた。
また、物語が動き出すまで、彼女たちは互いがどんな -
Posted by ブクログ
最近新刊の『暁星』や映像化されるという『人間標本』や『未来』のニュースで、沢山目にする『湊 かなえ』という名前。デビュー当初は、割りと新作が出ると読んでいましたが、ちょっとほっこりとする作品もあるものの、全体的にはずっしりと思い内容で、読むと少し放心状態になってしまうこともあり、少し遠ざかっていました❗️
本書は3年前に文庫化されて、積読していましたが、ようやく重い腰を上げて読み始めました❗️
タイトルから想像すると、彼女特有のイヤミスかと少し構えて臨みましたが、想像していた展開とはイイ意味で違って、ちょっと温かい気持ちで読み終えました。
長谷部 香監督がどのような作品を作ったのか⁉️そ