あらすじ
中学時代、駅伝で全国大会を目指していた圭祐は、あと少しのところで出場を逃した。
陸上強豪校に進学を決めるも、交通事故に遭い競技人生を断念する。
希望を失った圭祐は、脚本家を目指す正也に誘われるがまま、放送部に入部。
次第に活動にのめり込んでいった圭祐は、全国高校放送コンテストを目指して、ラジオドラマ制作に挑戦するが……。
電子書籍限定特典として、シリーズ続編『ドキュメント』(角川書店)の序章を収録!
感情タグBEST3
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放送部3人の東京行く前の会話が本当に感動した。何かに向かって切磋琢磨出来る仲間がいることがこんなにも素敵なことだと改めて感じた。また術後の圭祐と良太の会話、最後の師匠との会話もとても良かった。心に残る作品でした。
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ドキュメントを読んだ後に、1作目のこちらを読みました。
放送部の3年生の先輩たちは、主人公視点で見ると理解しがたい思慮の浅い人たちのようにも見えてしまうけど、彼女たちの中にも葛藤や成長があったのだろうなとも思う。
終盤の町田くんの成長ぶりにも本当に感動しました。。。
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湊かなえさんの本は、読後がモヤモヤして寝られなくなりそうなので避けていたのですが、たまたまこの本を見つけて、私の好みにピッタリな予感がしたので読んでみました。
なぜかわかりませんがスイスイ読めて、3日で読み終わりました!主人公に寄り添う正也も良太もいい友達で、主人公の心の動きもわかりやすくて面白かったです。放送部は私の高校になかったので、大会をニュースで見るくらいしか知識がなかったのですが、夏の大会に向かう気持ちはどの部も同じでとても共感できました。3年生は正直頼りないままだし、この本ではまだ主人公が放送部の世界に足を踏み入れたところまでなので、続編は作品づくりにじっくり本腰を入れて取り組むところが読めるのかな?楽しみに続編を読もうと思います。
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放送部のイメージがガラリと変わりました。
学生時代、そして現在も運動部に所属していてどこか違う世界という印象がありましたが、そんな世界に入ることができたことが嬉しかったです。
まだ走れるかもという期待に葛藤するところ、読んでいて入り込んでいました。
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以前でもう止めようと思っていた湊かなえ作品、やっぱり気になって読んでしまった。今回は全くイヤミスではない作品。しかも青春作品。ところどころに散りばめられたイヤミス的要素。しかし爽やかな青春作品を引き立たせるためのスパイスとなっていた。主人公・町田圭祐は中学生で陸上部。駅伝選手として頑張っていたが、数秒差で全国大会に行けず。エースの山岸良太が出場していれば、と悔やむ。良太とともに有名高校に進学した2人だが圭祐が事故に遭い陸上ができず放送部に入る。いじめを扱ったラジオドラマ作品を制作し、彼は成長していった!⑤
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高校生の青春というか、部活あるある的な部分から部活を通して成長していく過程が良い。放送部の先輩たちのゴタゴタには少しイラッとするけど、そういうのあったなーみたいなのも感じ、懐かしさもあった。脚本を書くという作業の過程も分かりやすく楽しく読めた。
匿名
陸上での話が続いていくと思っていたら、放送部の話で、人の感情など皆んな口には出さないけれど、モヤモヤしたものを持ってる。そのモヤモヤ感をちゃんと言葉にして伝えてくれる。そう!そうゆう感情でやっぱり皆んなあるんだ!と自分だけじゃなかった!と安心しました。
リアル!
元放送部ですが、かなりリアルな描写に驚きました。
湊かなえさんの作品はどれも大好きなので、読む前から信頼感はあったのですが、
まさかここまで切り込んでくれるとは、という感じです。
放送部が登場する小説や漫画はたくさんありますが、どれも空想上のものという感じで
これほどリアルなものは珍しいと思います。
全国の元・現放送部員の方々みんなに読んでもらいたいです!
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高校の放送部を題材とした湊かなえ氏の作品。微かに負の感情を混ぜつつ文化部の青春という要素を描き、イヤミス感のない爽やかな読後感。
「ラジオドラマ」という他ではあまり見ないテーマだが、著者のデビューでもあるこの領域に対する思い入れがうかがえる。「物語のおわり」で見たようなパン屋の先生など他作品とのつながりも感じられて面白い。
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やはりこの方は女の書き方がすごい上手いし、こんな人いるってなる。3年生の先輩たちに既視感しかなかった。正直、部活内のゴタゴタとかは、先輩たちに対してなんでこんなこと言うの、するのと思うような描写ばかりだったけど、すごくリアルだし、主人公の行動は理解できるものばかりだったので面白く読めた。十八番のイヤミスではない青春ものを書いているところはさすが。私は、パン屋のおばさんの人生を描いた小説を読みたいです。
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湊かなえさんらしくない爽やかな読後感の小説でした!けど、物語にどんどん引き込まれてしまうのは、さすが湊かなえさん⭐︎
ラジオドラマにとても興味がわいたので、是非聞いてみたいです!
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ミステリー要素はないが、湊かなえさんの新しい作風の作品が読めて楽しかった。
所々に「ああ、こういう癖のある先輩いるよな…」「不毛な会話だな…」「理不尽だな…」と日常生活で一度は出会ったことのある苦手な瞬間があって、やっぱり湊かなえさんは人間の嫌な部分を表すのが上手いなと思った。
最終的にどうなるのか楽しみに読んでいたけど、あまりにも全てがうまくいきすぎているような感じもして(フィクションだから仕方ないのかもしれないけど)、少し物足りなさも感じたので星4にした。
この主人公達の来年や、大人になってからが気になる作品でした。
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湊かなえさんが描く青春小説で、さすがと思える制作側に詳しい叙述が新鮮。
中学時代、駅伝の全国大会を目指すもあと一歩力及ばず。エースの友人とともに一般受験で陸上の強豪高校に進学するも交通事故で夢を絶たれる。
屈折した気持ちを持ちながら高校の放送部に入るが、当初見下していた気持ちから次第に熱量に感化され再び全国を目指す。
放送部での脚本作り、ドラマ撮影をめぐる役割やスタッフの動き、ノンフィクションとドラマの違い、そこに学年間の軋轢やクラス内のイジ、陸上部時代の駅伝メンバー選考にかかわる謎も折り重なって展開。
報道作品への批評場面や作品制作にか変わって主人公が成長していく様が爽やかに描かれている。
ストレートな青春小説、湊かなえさんのこれまでと違った面を感じました。
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「イヤミスの女王」の異名を冠せられている著者だが、これまでも『山女日記』や『境遇』『花の鎖』など、幅広い作品がある。さらに本作は、王道の青春小説といってもよく、異名は返上といきたいところ。
交通事故により陸上競技を断念した主人公圭祐が、脚本家を目指す正也から声の良さを買われて放送部へ入部。
彼は次第にその活動にのめり込み、やがて全国高校放送コンテスト出場を目指す。
各放送部員たちのキャラもそれぞれ個性豊かに描き分けられ、放送部の活動はこういうものかと読者に表出される。
コンテストの場面もその場にいるかのような描写に、彼らを応援する気持ちがいや増す。
続編があるようなので、それも手に取ってみたい。
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湊さんも学生の青春を書くのかと興味をもって読んだ本。高校生の放送部にかける熱い青春に心が動き、予想外にもウルウルと泣きそうになってしまった。結構良かった。
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湊かなえの作品特有のドロドロ感はなく、爽やかな青春物語でこれはこれで楽しめた。終わり方もうまく纏まっているが、今後の放送部がどのように活動していくのか気になる。
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中学時代、駅伝で全国大会を目指していた圭祐は、あと少しのところで出場を逃した。高校入学後、とある理由によって競技人生を断念した圭祐は、放送部に入部。新たな居場所で再び全国を目指すことになる。
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私が好きな学園もの。湊かなえさんの作品の中でかなり好きな部類。
その分?イヤミス度は下がるかも知れないけど
私にはこれくらいのほうが気分がいい。
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湊かなえといえばイヤミスのイメージが強過ぎて、読んでる最中は、なにか胸糞なことが起こるんじゃないか…とどきどきしたけど、とても良い青春学園ものだった。いいもの読んだなあ。怪我でスポーツを諦めざるを得ず、別の世界で頑張る話はまぁまあ王道だけど、放送部というまたあまり知らない世界を見れて楽しかった。あとなんだか頼りない先輩たちの、ちょっとわかってない感になぞのリアリティがある笑 ちょっとしたミステリーというか、なぜ?に対する解決編みたいなのがあるのもよかったし、個人的には最後の話が好きだったな。続編も楽しみに読みます。
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本好き仲間が、うっかり2冊かってしまったのを譲り受けた1冊。
湊かなえさんは「イヤミスの女王」と言われているのを知っていたから読むのを避けてきたけれど、青春モノも書いておられるとは知らなかった。そしておもしろかった!
陸上競技をあきらめざるを得なかった圭祐が、放送部の活動に熱くなっていくところも、反発しあっていた三年生と二年生が正也の作品をきっかけにひとつになっていくところも、正也が書いた脚本について先輩たちからアドバイスするところも良かった。
そしてラジオドラマで、脚本を声やサウンドエフェクトでどう表現していくか、部員たちが学年の垣根を越えて意見を出し合っていく様が瑞々しくてまぶしい。
特別収録の「ラジオドラマ」も興味深かった。続編も出ているみたいなので、読むのが楽しみ。
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放送部が全国大会を目指す。湊さんによる青春小説。イヤミスではない。前向きに過ごした高校生活を、思い出させながら、グイグイ引き込む作品。本作が第一弾、「ドキュメント」がその続編。
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☆4.5
高校の放送部を舞台にした青春小説❁⃘*.゚
湊かなえさんの作品は初めてだったのですが、とても描写が繊細で丁寧に書かれており、特に放送部の大会の場面では自分も主人公・圭祐たちと会場で一緒に参加しているようなそんなリアルな体験をさせて頂きました!
時に苦しみながらも、仲間たちと共に目標に向かって乗り越えていく姿が魅力的で感動的な作品でした。
こちらの作品がとても面白かったので、続編である「ドキュメント」も読み進めていきたいと思います(*´˘`*)
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高校生時代の放送部生活を思い出した!登場人物たちほど未来を見据えて放送部に入った訳じゃないけど、大会までの毎日に掛けてた思いはこんな感じだったなあって。そしてさすが湊かなえさん、青春小説っていう土台は崩さずに、不自然がない程度のミステリー部分というかちょっとした伏線回収もあったし、青春小説だけど暑苦しく感じなかった!ただ登場人物に感情移入するのが難しかったかな、特に好きになる登場人物もいなかったし。強いていうなら白井さんぐらい。でも実際の高校生たちなんてこんなもんかも。
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中学生時代では、駅伝の県大会で優秀な成績をおさめた町田。良太が駅伝メンバーに選ばれなかったことが心に引っかかりながらも、陸上強豪校である青海高校に合格する。
しかし、合格発表の帰り道で交通事故に遭い、脚の手術や長期間のリハビリで、陸上として活躍する目処が立たなくなる。
陸上部への入部を諦めていたところ、同じ中学出身の正也から、放送部の入部を勧められる。放送部でのラジオドラマ制作活動を通して、正也の心の葛藤と成長を描く文化部青春物語。
陸上部をとるか放送部をとるか、良太をとるか正也をとるか、三角関係というか、揺れ動く町田の様がちらほら描写されていて、萌え(?)を感じた。久米さんも男の友情物は好物だったりするのかな。
物語終盤で、中学駅伝メンバーから良太が外された真相が明かされる。登場人物の思い込み、すれ違いがよく描かれていて、オチが湊さんらしいと思った。
湊さんの作品はメディア化されているが、これは是非アニメ化してほしいと思った。
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湊かなえのミステリーじゃない普通の青春小説が気になって読んでみた!
でもさすが湊かなえ。ミステリーじゃなくても続きが気になって一気に読み終えた。
この惹かれる魅力、文体、展開すべて凄いな。
主人公が陸上部の先生に陸上に誘われるシーン、私も主人公と一緒にドキドキした。
これで完結かと思ったけど次作があったのびっくり。次作も読みたい!
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2025/05/14
3.7くらい。
青春小説。
ミステリー要素はほぼなかったし、なんか弱かった。
でもこれは勝手に私が湊かなえさんにイヤミスを求めてるだけか。
本人はこれはイヤミスですよなんて言ってないのに。
Posted by ブクログ
青春ドラマは純粋に面白い。
特に学園もの、更には部活ものは、お仕事ドラマにも通じるおもしろさがある。
作者は“イヤミス”で名をあげたが(『豆の上で眠る』が強烈に残っている)、きっと本人は“イヤミスの女王”などと微塵も思っていないだろう。
スティーブン・キングが“ホラーなんて書こうと思ってない”と言うように……。
ジュブナイルな学園ものでも、やっぱりどこかこの人の筆圧が浮き出ているところが、やっぱり自分を持っている“プロ”なんだろう。
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湊かなえさんがミステリーではなく青春小説を?と「山女日記」の時と同じ驚きを(笑)主人公の心の声のような文章が随所にあるのは湊さんらしいが、有川浩さんの昔の作品みたいな感じを受けました。最後のおまけみたいな恩師の話にはうるっときました。⭐️4よりの3.8くらい!
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中学時代には陸上部だった圭祐が交通事故に逢い、高校では正也という同じ中学出身の子に誘われ、心揺れながらも放送部へ入部する。圭祐の視点で描かれていた物語だが、番外編では正也の視点でも描かれている。私はランニングはするが、文化系の放送部に興味は基本無い。少し視界を広げ、揺すぶりをかけるのが本書でもあるのかな。
Posted by ブクログ
中学時代、駅伝に打ち込んでいた町田圭佑は、高校受験の合格と同時に起きた交通事故によって競技人生を断念してしまう。
虚な表情で高校の新入生オリエンテーションを眺めていた圭佑が出会ったのは、脚本家を目指している同級生・宮本正也。正也に声の良さを買われてスカウトされた圭佑は、彼と共に全国大会に9年連続で出場している青海学院高等学校の放送部の扉を叩くことになる。
名門校の陸上部で親友と走るという夢を絶たれてしまった圭佑だが、皮肉なことにそのきっかけとなった交通事故がなければ、彼は自分の声の良さに気づかなかっただろうし、放送部の活動とも縁がなかっただろう。
陸上を愛していた圭介をプロローグから緻密に描くことで、事故にあってからの陰鬱とした日々と、その転換点に出会ってからの彼の成長をより感じることができる。放送部のことを「所詮、文化部」と無意識に蔑んでいた圭佑が、脚本家志望の正也や声優を愛する同級生の久米と出会ったことで起きていく心境の変化は、涙無しには語れない。
災転じて福となす。私たちは自身に不幸が起きると、すべてがどうでもよくなってしまうことがあるが、視点を変えて見ることで新しい体験のきっかけとなったり、思わぬ発見があったりするだろう。失敗してもやり直せる、ではなく、失敗したことで新たな気づきを得るケースもあることを教えてくれた作品だった。
イヤミスの女王と名高い湊かなえ氏だが、綺麗な文体はそのままに、さまざまなジャンルを書くことができる作家先生なのだと知ることができた。今後より一層、彼女の作品にハマっていく自分が想像できる。
次回作である『ドキュメント』も楽しみなので、いずれ読んだ後はこうして感想を綴りたいものである。
Posted by ブクログ
作者自身がラジオドラマで賞をとってるので、経験をもとにした小説なんだろう。
運動部でケガをして、文化部に移らなければならなくなった主人公が経験する事が、普通に書かれている。
ただ、その文化部が放送部って私個人はどんな部活動をしてるのか知らないので、あまり共感するような部分がなかったのが残念。
ストーリーの中で突然、パン屋のおばちゃんが登場し、誰だっけ?となるんだけど、この文庫本には巻末に短編が付属されていて、おぉぉ!そうだったのかとかなり納得ができるようになっている。
ここまで読まないとストーリーが完結しない。
湊かなえさん、ミステリーが多いけどこれはミステリー色はなく高校生の青春ストーリーですが面白かったです。