あらすじ
中学時代、駅伝で全国大会を目指していた圭祐は、あと少しのところで出場を逃した。
陸上強豪校に進学を決めるも、交通事故に遭い競技人生を断念する。
希望を失った圭祐は、脚本家を目指す正也に誘われるがまま、放送部に入部。
次第に活動にのめり込んでいった圭祐は、全国高校放送コンテストを目指して、ラジオドラマ制作に挑戦するが……。
電子書籍限定特典として、シリーズ続編『ドキュメント』(角川書店)の序章を収録!
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Posted by ブクログ
放送部3人の東京行く前の会話が本当に感動した。何かに向かって切磋琢磨出来る仲間がいることがこんなにも素敵なことだと改めて感じた。また術後の圭祐と良太の会話、最後の師匠との会話もとても良かった。心に残る作品でした。
Posted by ブクログ
以前でもう止めようと思っていた湊かなえ作品、やっぱり気になって読んでしまった。今回は全くイヤミスではない作品。しかも青春作品。ところどころに散りばめられたイヤミス的要素。しかし爽やかな青春作品を引き立たせるためのスパイスとなっていた。主人公・町田圭祐は中学生で陸上部。駅伝選手として頑張っていたが、数秒差で全国大会に行けず。エースの山岸良太が出場していれば、と悔やむ。良太とともに有名高校に進学した2人だが圭祐が事故に遭い陸上ができず放送部に入る。いじめを扱ったラジオドラマ作品を制作し、彼は成長していった!⑤
Posted by ブクログ
やはりこの方は女の書き方がすごい上手いし、こんな人いるってなる。3年生の先輩たちに既視感しかなかった。正直、部活内のゴタゴタとかは、先輩たちに対してなんでこんなこと言うの、するのと思うような描写ばかりだったけど、すごくリアルだし、主人公の行動は理解できるものばかりだったので面白く読めた。十八番のイヤミスではない青春ものを書いているところはさすが。私は、パン屋のおばさんの人生を描いた小説を読みたいです。
Posted by ブクログ
ミステリー要素はないが、湊かなえさんの新しい作風の作品が読めて楽しかった。
所々に「ああ、こういう癖のある先輩いるよな…」「不毛な会話だな…」「理不尽だな…」と日常生活で一度は出会ったことのある苦手な瞬間があって、やっぱり湊かなえさんは人間の嫌な部分を表すのが上手いなと思った。
最終的にどうなるのか楽しみに読んでいたけど、あまりにも全てがうまくいきすぎているような感じもして(フィクションだから仕方ないのかもしれないけど)、少し物足りなさも感じたので星4にした。
この主人公達の来年や、大人になってからが気になる作品でした。
Posted by ブクログ
湊かなえといえばイヤミスのイメージが強過ぎて、読んでる最中は、なにか胸糞なことが起こるんじゃないか…とどきどきしたけど、とても良い青春学園ものだった。いいもの読んだなあ。怪我でスポーツを諦めざるを得ず、別の世界で頑張る話はまぁまあ王道だけど、放送部というまたあまり知らない世界を見れて楽しかった。あとなんだか頼りない先輩たちの、ちょっとわかってない感になぞのリアリティがある笑 ちょっとしたミステリーというか、なぜ?に対する解決編みたいなのがあるのもよかったし、個人的には最後の話が好きだったな。続編も楽しみに読みます。
Posted by ブクログ
中学生時代では、駅伝の県大会で優秀な成績をおさめた町田。良太が駅伝メンバーに選ばれなかったことが心に引っかかりながらも、陸上強豪校である青海高校に合格する。
しかし、合格発表の帰り道で交通事故に遭い、脚の手術や長期間のリハビリで、陸上として活躍する目処が立たなくなる。
陸上部への入部を諦めていたところ、同じ中学出身の正也から、放送部の入部を勧められる。放送部でのラジオドラマ制作活動を通して、正也の心の葛藤と成長を描く文化部青春物語。
陸上部をとるか放送部をとるか、良太をとるか正也をとるか、三角関係というか、揺れ動く町田の様がちらほら描写されていて、萌え(?)を感じた。久米さんも男の友情物は好物だったりするのかな。
物語終盤で、中学駅伝メンバーから良太が外された真相が明かされる。登場人物の思い込み、すれ違いがよく描かれていて、オチが湊さんらしいと思った。
湊さんの作品はメディア化されているが、これは是非アニメ化してほしいと思った。