湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分本位な考えの人(主に女性)を書かせたら、右に出る人はいないだろうなと思わせる内容でした。
結局、主人公達は自分の考え方に囚われ続けているだけに思えたし、同調も同情も出来なかったですね。
内容に反して読みやすいけど、読んでいるとだんだんと気が重くなってきました。
本当に後味の悪い読後、それでも星4にしたのは、読みやすかったからなのです。
この作者の作品は、これで2作目となります。
普段は自分では好んで選ばないような内容だけど、知人が貸してくれた本の中に、作者の本が数冊含まれていたので、読んでみました。
あと1冊あるんだけど、前回読んだ本といい今回の本といい、読みやすいけど気が重くな -
Posted by ブクログ
(2026/02/21 3h)
先にドラマを視聴済み。
これをあのドラマシリーズに再構築した手腕に驚く。話数を重ねることによって、より登場人物の愛の深さが際立っていた。原作を読んで、改めていい実写化だったんだなあと思う。
杉下の身長は原作だと低いことにも驚き(実写では背の高い女優だったため)。
ドラマのほうではもっと親密に見えた成瀬との距離が、小説では存外ドライというか、あっさりと描写されていた。この描写だけではわたしは成瀬のキャラクターを好きになってはいなかった。
ドラマでは成瀬推しだったけど、小説のほうに先に出会っていたら、西崎と夫妻推しになっていただろうなと思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ冒頭130ページは章子の手紙形式で物語が進む。大人である小説家が書く子供の独白形式は、文章がわざとらしくなりがちなので、あまり好きじゃない。中弛みもあり、ここまでで挫折しそうになった。
だが、その部分が終わると、そこからラストまでどんどん目を背けたくなるような事実が明らかになり、ページをめくる手を止められなくなった。
最初から不穏な空気が漂っていたが、これほどとは…。
救いのない悪意の連続で、暗い展開が進むほど、冒頭の「未来からの手紙」だけがファンタジーで、浮いて見えた。この設定必要だった?とも感じた。
が、手紙の謎も不自然じゃない形で回収されたのはさすが。
「告白」でも感じたが、構成が -
Posted by ブクログ
【短評】
皆が憧れる高級住宅街・ひばりヶ丘において突如として発生した殺人事件。母親が父親を撲殺し、息子は行方不明となった。真相は杳として知れない。
本作は「殺人事件」により揺り動かされる複数の家族の物語である。
娘の「発作」に悩む家族。ひばりヶ丘の「伝統」を守りたい家族。そして、殺人事件という非日常の当事者となった家族。各人の思惑と行動が複雑に絡み合いながら、どこか歪な家族の在り方が変化が起こっていくー…
至極読み易かった。構造的にはかなり変な物語なのだが、そこは歴戦の作家・湊かなえである、癖の無い平易で率直な文章で以てして、するりと脳内にインプットされていく。何だかんだと二日程で読み終わっ -
Posted by ブクログ
ユートピア
湊かなえ
湊かなえ19作目
山本周五郎賞受賞作品
交通事故に遭い車椅子となった久美子
彼女を支えて、他の不自由な人たちをも支えるため
母親3人はボランティア団体「クララの翼」を立ち上げる
最初は評判が良く、たくさんの支援金が集まり、雑誌のインタビューも受ける
しかしある噂はネットを介して広がり悪意に満ちていく
そして大きな事件が起きる…
同じ集英社刊行の「白雪姫殺人事件」のように噂がネットを介して広がり、徐々に悪意に満たされていく過程が詳らかに書かれています
そこは人間の奥底に潜んでいるドロドロとして真っ黒なものに溢れています
やはり湊先生はそういうものを描かせると日本一です
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Posted by ブクログ
ネタバレ10年後に明らかになる事件の渦中にいた人たちは、みんな同じ「N」というイニシャルを持っていて、パズル感覚で読んだ。 「望郷」以後、湊さんをもう少し読んでみたい気持になった。
杉下は瀬戸内の小さな島から進学のために東京に出て、ボロアパートの一階に住んでいる。たまたまとなりに作家志望の西崎が居た。台風が来て床上浸水のため世話になった二階の部屋に、安藤が住んでいた。
暫くぶりに島に帰省して同窓会に出た。そこで成瀬に出会う。彼はアパート近くのレストランでアルバイトをしていた。
殺人事件が起きるのだが「N」がつく野口夫妻が死ぬ。
主要な人物の名前には姓か名に「N」が付いているので、「N」のためにと