湊かなえのレビュー一覧
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ユートピア
湊かなえ
湊かなえ19作目
山本周五郎賞受賞作品
交通事故に遭い車椅子となった久美子
彼女を支えて、他の不自由な人たちをも支えるため
母親3人はボランティア団体「クララの翼」を立ち上げる
最初は評判が良く、たくさんの支援金が集まり、雑誌のインタビューも受ける
しかしある噂はネットを介して広がり悪意に満ちていく
そして大きな事件が起きる…
同じ集英社刊行の「白雪姫殺人事件」のように噂がネットを介して広がり、徐々に悪意に満たされていく過程が詳らかに書かれています
そこは人間の奥底に潜んでいるドロドロとして真っ黒なものに溢れています
やはり湊先生はそういうものを描かせると日本一です
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Posted by ブクログ
ネタバレ10年後に明らかになる事件の渦中にいた人たちは、みんな同じ「N」というイニシャルを持っていて、パズル感覚で読んだ。 「望郷」以後、湊さんをもう少し読んでみたい気持になった。
杉下は瀬戸内の小さな島から進学のために東京に出て、ボロアパートの一階に住んでいる。たまたまとなりに作家志望の西崎が居た。台風が来て床上浸水のため世話になった二階の部屋に、安藤が住んでいた。
暫くぶりに島に帰省して同窓会に出た。そこで成瀬に出会う。彼はアパート近くのレストランでアルバイトをしていた。
殺人事件が起きるのだが「N」がつく野口夫妻が死ぬ。
主要な人物の名前には姓か名に「N」が付いているので、「N」のためにと -
Posted by ブクログ
ありきたりな山歩きかもしれないが、柔らかい言葉に沿って辿って行きながら、主人公の心境に共感を覚える。
湊さんは山好き花好きでした、この本を読んで知ったのだが、日記という題名は本人のものではなく、参加して登山情報を得ているSNSの名前でした。
8つの題名のように登った8か所の山にまつわる話で。薄ぅく繋がっている。
主人公はアラサー女子。
もう遠くなったが、軽々と峰を超えていた頃を思い出す。あの頃の穂高や白馬を、足が追いつかなくなってからも未練たっぷりに麓から仰いだことも何度かある。
ガレ場を歩く感じや鎖場の感触など懐かしいシーンに、うら悲しいような気持でメンバーの顔を思いだした。
アラサ -
Posted by ブクログ
ネタバレ母親になれる人間となれない人間がいる。
母との関係にヒントを得たくて読んだ本。三宅香帆の本に紹介されていたのだったか。
自身が素敵な母に施されてきた子育てを娘にも同様に施そうとする「母」。人はある程度自分がされてきたようにしか子育てできないという言説があるが、これはその極地だろう。ただ、自分と子供は別人だという観点がそこには必須であることを忘れてはならない。
ラストの展開について、やや急展開で呆気なかった節があるので、解説の文章が腑に落ちた。
しかし読んで数ヶ月経った今これを書いているが、すぐ明瞭に思い出せるかというと怪しい。頑張って記憶を手繰り寄せながら書いている。似たような印象の本を -
Posted by ブクログ
ネタバレ4話分入っていて、短編なので飽きずにサクサク読めた。
1つ目の話は小説家を目指す3人の話
スタート地点は一緒だったはずなのに、自分もこんなに頑張っているはずなのに、、と相手の活躍を見て妬んだり羨んだり。はたまた自分の方が格上だと思っているうちは相手を下に見てばかにしていたり。
ほんとは他人と比べることなんて無いはずなのにどうしてもそう思ってしまうことはあるよなと自分にも心当たりがありました。ただ、一概に妬み嫉みが悪くはなく、それをバネに自分も頑張ろうと思えるかどうかが人間の成長への繋がることを再認識しました。
2つ目の話は同じアパートに住む子どもたちの話
ほとんど最後まで女の子視点から語られ