湊かなえのレビュー一覧

  • サファイア

    Posted by ブクログ

    「イヤミス」だけじゃなく様々な魅力が詰まった短編集。解説も必読!

    本の紹介
    綺麗な宝石に秘められた 深い謎と人々の切なる想い。 人間の内なる闇と祈りを描き切る、珠玉の物語。

    あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかっ たーー

    「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲し いな」わたしは恋人に

    人生初のおねだりをした・・・・・・(「サファイア」より)。

    林田万砂子(五十歳・主婦)は子ども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始 めたが・・・・・・(「真珠」より)。

    人間の摩詞不思議で切ない出逢いと別れを、己 の罪悪と愛と夢を描いた傑作短篇集。

    0
    2025年07月19日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

    Posted by ブクログ

    短編集は普段あまり読まないのですが
    こちらの作品はどの話も面白くて引き込まれて、どのラストも素晴らしかったです。
    女同士の妬みも、男と女の勘違いも、、ラストの毒親も。
    母親でもあり娘でもある私にとって分かる部分が多すぎて…毒親にも毒娘にもなりたくないなと考えさせられました。
    湊かなえさんの描く人物はどの物語も人間味があって裏も表もあって面白いです。

    0
    2025年07月16日
  • 花の鎖

    Posted by ブクログ

    登場人物と時系列がむずかしくて、ノートに相関図書きながら2回読んだ
    話自体はあまり共感できなかったけど、みんなの関係性をパズルを解くみたいに紐解いていくのが楽しかった〜

    0
    2025年07月16日
  • カケラ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    女性の外見をめぐって、関わった人たちのそれぞれの思いをもとに真相に迫るインタビュー形式のミステリー小説。

    イヤミスであるがため、最終的に誰が という追求までには至らない。

    同じ人に対しても、それぞれの見方 感じ方 思い方 がある ってこと。
    ただ、欠片の形を変えるのが、美容整形?

    0
    2025年07月15日
  • カケラ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    湊かなえさんらしい作品だなと思いました。

    人それぞれ視点が違い、視点が合わないからこそ悲劇が起きてしまう。どこかで一度でも理解しようとする人がいれば防ぐことができたのではないかと感じました。

    太っている人に対して何も考えずに痩せろというのはやり過ぎだと感じますが、100キロオーバーで膝も故障しているとなるとそう言いたくなるのもわかります。
    色々考えさせられる作品でした。

    美容整形のイメージとして、ただ患者が気にしているところを治す(整形)するだけだと思っていましたが、間違っていたみたいです。
    最後の友利先生の解説もとても良いものでした。

    0
    2025年07月14日
  • サファイア

    Posted by ブクログ

    ムーンストーン、サファイア、ガーネットが特にとても良かった。短編を感じさせない満足度、読書の気分じゃなくても気づいたら周りの音が聞こえなくなるくらい集中して読んでた。
    相変わらず文章力が神がかってる

    0
    2025年07月14日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

    Posted by ブクログ

    ⭐︎3.6
    ・湊かなえさんらしいイヤミスが気軽に楽しめる短編集。ゾッとするラストが味わえる「マイディアレスト」、シンプルなイヤミスで好きだった。それぞれ違った面白さがあったけど、特に著者らしさが出ているのはやはり「ポイズンドーター」と「ホーリーマザー」。母と娘、違う立場から見るとまったく違う印象になる親子関係。毒親、ってよくいうけど本当は毒娘ってこともあるのでは?っていうストーリーで、一方的な主張だけを受け入れることの危険さが分かる。親子関係って難しいなと痛感させられた。

    0
    2025年07月13日
  • サファイア

    Posted by ブクログ

    久しぶりの湊かなえさんでしたが…やっっっぱり大好きーーー!と思えました。するする読めてテンポがいいのに、独特の雰囲気をずっと感じられて大満足。さらに短編集なので異なる環境のお話をたくさん読めて超お得。
    各話に必ず「えっ?!」って驚かされるポイントが用意されてて、そのどれもが予想を超えるので「くるか…?くるか…?!」とハラハラドキドキしっぱなし。この感覚が本当に大好き。

    不穏な仕掛けもあれば優しい仕掛けもあって、そのバランスが最高でした。

    特に「ダイヤモンド」が最初っからずっと不穏で1番好きでした。他の話と比べて展開を予想しやすい話かと思ったら、斜め上の結末で湊さんさすかだーーー!モノローグ

    0
    2025年07月13日
  • ドキュメント

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。『ブロードキャスト』の続編。自分本位の視野の狭い高校生が失敗や気づきや他者の手助けを経て、思いやりや共感を持ち成長していく。辛いのは自分だけじゃない。どんどんつまずいて、どんどん立ち上がって、前へ前へと進んで欲しいと応援したくなります。

    0
    2025年07月10日
  • 絶唱(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    各章は実はどこかで繋がりがあって、過去や同じ時を分かりやすく行き来することができる。辛く悲しい出来事が人を強くしたり優しくしたり、逆に醜くさせたりと、人間の内面にひそむものを改めて考えさせられた。

    0
    2025年07月09日
  • 落日

    Posted by ブクログ

    主人公に対する印象が変わった。
    中盤、この流れでどうやって感動作になるんだと訝しんだが、救いのあるラストだった。納得。
    イヤミスを期待していた分は少し残念!笑

    0
    2025年07月08日
  • カケラ

    Posted by ブクログ

    カケラ。人によって違うもの。

    女であること。愛してしまったこと?
    誰を、何を、信じればよかったのかな

    人の幸せを受け止めて喜べるひと
    自分の幸せしか考えていないひと

    0
    2025年07月07日
  • 残照の頂 続・山女日記

    Posted by ブクログ

    前作より物語が難しいかったけど。
    女性の登山とは?何で?色々考えました。
    私自身また登山がしたくなりました。

    0
    2025年07月07日
  • 落日

    Posted by ブクログ

    意識外から物語は繋がっていき、読み終えたらそれ以外では物足りないとうな結末を迎える。

    著者の作品は、複雑に絡み合い紐解かれていく、伏線回収のような、凄まじい想像力と技術を感じる。いうほど安っぽく聞こえ、そんなはずがない、まさかがまさかになっていく。

    本書では「救い」を幾つも感じた。
    それぞれが暗闇を抱え生き続け、それは私たちにも言える当然であり、深さに違いがあれど、辛さは共通で持っている。

    天才に囲まれる中で、努力が何も生まなかったり、天才ゆえに期待によって自由を奪われてしまったり、苦しんでいない人間などいない。

    太陽のように落ちては上りを繰り返し、落日のように落ちている間だって、誰か

    0
    2025年07月07日
  • 残照の頂 続・山女日記

    Posted by ブクログ

    あまりピンとこなかったので、ほとんどとばしながら読んだ。
    ただ最後の安達太良山は良かった。
    大学卒業後50年間、年賀状のやりとりだけですませていた2人が、今までの年月を振り返り、長い手紙で心のうちを書きつづった短編は良かった。
    誰にでもこのような想いはあるのではないでしょうか。

    0
    2025年07月07日
  • 山女日記

    Posted by ブクログ

    ミステリーではない湊かなえさんの作品は初めてでした。さらっと読めるのに伝わってくるものがありよかったです。
    登山が好きなので、話中に出てくる山の描写にいつか行ってみたいなと思いを馳せながら読み進めました。山は、老若男女問わず、単独やグループも関係なく、ただそこにあって受け入れてくれるというような感覚が私にはあり、その雰囲気をこの作品からも感じとれて好きでした。

    0
    2025年07月07日
  • 絶唱(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    家にあるの気づかず、内容もすっかり忘れていて2冊目買ってた。
    何回読んでも楽しませてくれてありがとう

    0
    2025年07月06日
  • 往復書簡

    Posted by ブクログ

    人と人を行き交う書簡で紡ぐ三つの連作と+α。高校時代をともにした者たちの「十年後の卒業文集」、恩師と生徒の「二十年後の宿題」、同級生であり恋人であるふたりの「十五年後の補習」、そして「一年後の連絡網」、各々の物語を描く。三者三様、手紙の特性を生かした作品。手書きの文字と文章だけで人物を判断すること、事実の解釈は人それぞれで思い違いや錯誤があること、会話ではないゆえに感情の虚偽も吐露もなし得ること。
    どの作品も俊逸なのだが、やはり「一年後の連絡網」で脈絡なく触れられる数行に、往復書簡を通じた結果が描かれ、便りを伝える連絡網として本作品ではもっとも好きな書簡である。

    0
    2025年07月05日
  • サファイア

    Posted by ブクログ

    さすがのイヤミスの女王と感心させられる短編集で、考え落ちの余韻を残しつつ、そのイヤミスらしさが高まった後、鮮やかな幕引きで、爽やかで優しい気持ちになれました。‘’普段見ている世界の、もう少し向こうの世界を見せてくれる‘’作品でした。

    0
    2025年07月05日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

    Posted by ブクログ

    全体的に不穏な空気に包まれてて、好きな雰囲気だった。

    どの話も、主観的な主張と、客観的な見え方の対比でひえーってなるタイプの話。

    「ベストフレンド」
    「ポイズンドーター」
    「ホーリーマザー」
    が特に印象に残った。

    「ベストフレンド」は結末が予想外だったのもあるけど、脚本家のお仕事を少し覗けたようでおもしろかった。
    今読んでいる、湊かなえの「落日」も脚本家が出てくるからより印象的。

    ラスト2話では、
    「ポイズンドーター」を読んで抱いた印象が
    「ホーリーマザー」を読んでいくうちにどんどん揺さぶられていって、読後は頭にモヤモヤが広がってうまくまとまらなくなった…
    同じ「支配」のように見えても

    0
    2025年07月03日