湊かなえのレビュー一覧

  • 往復書簡
    やっぱり湊かなえさんの本は面白い。読み飽きない。

    大きく3つの話が手紙などの媒体によって書かれていたけど、どれも真相に迫っていく話だった。

    読んでいる中でもし自分だったらどうするのかとつい考えちゃう所があって、それも含めて楽しかった。

    人の考えていることって自分が想像しているより案外違っていて...続きを読む
  • 境遇
    最近色々な作家さんの作品を手に取っていたので、久々の湊かなえさんの作品になります。
    子供を誘拐された新人絵本作家で本作の主人公の高倉陽子、誘拐された裕太。旦那さんは父親の地盤を継いだ県議会議員の高倉正紀。陽子と同じ境遇である新聞記者で親友の晴美。
    正紀の親友であり後援会の会員で酒屋の岩崎。正紀の秘書...続きを読む
  • 絶唱(新潮文庫)
    ノンフィクションを元にしたフィクション。時間が経つことでやっと書けるようになったんだろうか。読んでいて、東北大震災の時のことをいろいろ思い出した。
    トンガって本当にこの小説に出てくるような素敵な所なんだろうか。いつか行ってみたいな(たぶん行かないけど)。
  • 往復書簡
    ◯でも、ありがとうって受けてもいいんじゃないかって思った。それで、いつか返せたらいいって。単純だろ、卵焼き一つで。(133p)

    ★短編が4つ。いずれも、二人の人物が交わす手紙で物語が進行する。手紙だから延々一人語りになる。往復される手紙で徐々に真相が明らかになっていく。

    ★一つ目の話は、友だちの...続きを読む
  • 往復書簡
    やっぱり湊かなえは面白いな〜。
    ただ短編だったので、気になるところで終わってしまうのが悔しい。
    もっと登場人物のこれからが見たくなります。
    どの話に関しても、自分がこうだったらどうするだろう…と考えながら読み進めました。
    信じられなくなるし、どちらの気持ちもわかるし、ハラハラしました。
    面白かったな...続きを読む
  • 高校入試
    登場人物の多さに初めは面倒になりそうだったが、読み進めていくにつれ物語の緻密さと展開に引き込まれた。
  • 高校入試
    県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日。
    試験会場となる五つの教室全ての黒板に
    「入試をぶっつぶす!」と墨汁で殴り書きされた紙が貼られてあった。

    初め、人物が多すぎて「これ誰?」とページを人物相関図まで戻ることしばしば。

    騒動を起こした動機は、少し弱い感じがするが、先生達が、右往左往する様子...続きを読む
  • 高校入試
    公立高校の入試ってこんなかんじで進んでいくんや!って思ったり、学校の様子、クレーマーの親、自分の失敗を認めない教師とか、共感できる部分がたくさんあった。入試だけでなく、学校現場ではいろんな場面で明確に統一されたルールが必要だと感じることが多いのに、それが変わらないのは、変えようとする人がいないから。...続きを読む
  • サファイア
    それぞれ宝石の表題がついた短編が7つ。
    最後の「サファイア」から「ガーネット」のみ続きもののようになっていて、「サファイア」のみ読んだ時には悲しく切ない読後感だったのが、ガーネットまで読むことで少し昇華できるようになっていて良かった。
  • 往復書簡
    短編集。題名の通り、手紙のやりとり形式で物語が描かれていてかなり独特。
    お互いの思い違いや勘違いで不幸を招いていたところが、この人の作風っぽくて好き♪
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)
    さすが湊かなえさん、お話がずっしり重い…。
    読んだ後の疲労感もあり、誰も憎めないのに残る悲しさ虚しさ諸々の感情がやるせなくて気持ちのやり場がなくなった
    結衣子ちゃんにとても感情移入してしまう
  • 絶唱(新潮文庫)
    喪失と再生を描いた短編集です。
    どの話も阪神淡路大震災が背景にあり、それに人生を大きく揺さぶられた登場人物たちが描かれています。
    どの話も希望を感じられるもので、読後感は温かい気持ちになるものでした。
    それでも内容はそれなりに重く、人間のグロテスクな一面を見ることが出来るものでした。
    とはいえ、湊か...続きを読む
  • 山女日記
    「山ガール」というワードが流行ったころに出た本でしょうか。
    こちらは「山ガール」ではなく、「山女」。

    その題名の通り、様々な人生の悩みを抱えた女性たちが登場します。
    結婚生活に疑問を持つ主婦、バブル期を引きずった婚活女性、ギクシャクする姉妹・・誰かしらにはわかるわかる!と共感できます。
    彼女たちは...続きを読む
  • 往復書簡
    いわゆる湊かなえのイヤミスではなく、どれも比較的すっきりするお話。
    憶測や噂って、発信者たちの主観とか隠したい部分とかが含まれて歪められて伝わってしまうから怖いし、振り回されるのはろくでもない。こういった表現は湊かなえらしい文章で面白かったです。
    十五年後の補習は、真相かと思ったら嘘で次が真実かと思...続きを読む
  • 境遇
    TVドラマの書き下ろしだったとのことで読後にキャスト
    を見て松雪泰子とりょうだと知った。キャストを知ってしまうと読みながらどうしてもチラつくのでなるべく先に小説を読むようにしているけど最近は映像化が早いから追いつかない。巻末に『あおぞらリボン』という絵本がありそちらも興味深く読めたけれど実際に5歳児...続きを読む
  • サファイア
    湊かなえさんの短編集

    真珠
    ルビー
    ダイヤモンド
    猫目石
    ムーンストーン
    サファイア
    ガーネット

    イヤミスの女王などと評される湊かなえさんだが、本作ではその範疇に留まらず、予想外(といっては失礼だが)に希望すら感じる物語や、人間の愚かさや醜さ、或いは愉しさ等、実に沢山の引出しを持っておられる作家...続きを読む
  • サファイア
    湊かなえさんの短編集。

    嫌な話もほんわかする話もハラハラする話もありますが、どれも面白かったです。

    個人的には「猫目石」と「サファイア」が好きでした。
  • 残照の頂 続・山女日記
    あなたは、『二人で山ガールにチャレンジしてみましょう』と言われたらどうしますか?

    “登山を愛好する女性”を指す『山ガール』という言葉。2009年頃から使われ出したという言葉によって山へ向かう人のイメージは随分と変わった気がします。かつては、いかにも”山男”たちの集う場という印象のあった山。それが、...続きを読む
  • 落日

    一気読みしました。

    ところどころ辛くて目を背けたくなる描写がありました。
    見たくないものに蓋をして現実逃避している私には、途中までとても辛く切ないお話でした。
    でもさすが湊かなえ先生!良かったです。
  • 残照の頂 続・山女日記
    山女日記2作目。
    久しぶりの山岳ですね。
    全4編。1編目、4編目が特に好き。


    喫茶店の女主人と取引先の女性営業マン。歳の差がある他人の女性2人とガイドの男性1人での登山は少し考えにくい組み合わせだった。


    大学生時代の登山友達、女性2人がそれぞれ登山した話を手紙で綴る。
    人生を山に例え、こ...続きを読む