湊かなえのレビュー一覧

  • 落日
    大好きな作家の一人、湊かなえさんの本です。
    「イヤミス(読後、イヤな気持ちになるミステリー)の女王」と呼ばれている湊さんですが、この話は最後、生きる希望を与えてくれます。
    文章もストーリーテンポもよくて、読みやすいと思います。

    見る角度で真実は変わっていく。
    自分の知っている事実は本当に真実なのか...続きを読む
  • 贖罪
    4人の女の子の身近で起こったある事件をきっかけに、大切な心の何かが壊れ、人生を狂わせていくストーリー。
    どこかに救いはないのか…と思いながら読んでいました。真実が見えるほど、点と点が繋がるほど辛いとは。
  • 贖罪
     過去に友人が殺された事件に巻き込まれた四人の少女とその友人の母親の独白からなるイヤミス。友人が殺された日から負の連鎖が始まり、母親の独白で四人の独白の不可解な伏線が一気に回収されるのが見事だった。それにしても、「湊かなえ作品は名探偵が出てくるわけでも魅力的なトリックが出てくるわけでもないのにこんな...続きを読む
  • 贖罪
    友人の殺人事件を起点に、その友人4人と親の心情心理をそれぞれの視点から語られる。決して飽きることなく、常に内容に惹きつけらる。それぞれの心情は交錯していたが、最後にうまくつなげられる。
  • 往復書簡
    手紙によって、告白される真実や、事件の真相。こういう物語の進め方もあるのだと、面白かった。

    あのときああしていればという後悔、過去に囚われず、今を生きる、過去と現在をどのように未来へ繋げていくべきなのかを考えさせられる。

    三つの短編の中で、最後の「十五年後の補習」が一番良かった。罪は、消えないも...続きを読む
  • リバース
    語り手がまさかの犯人であったという結末。
    動機と結果が逆転するという摩訶不思議な現象が上手く表されている。
    そう。ずっと守っていたかった友人を殺した読者の動機は愛していた美穂子を奪うためであったと。

    秘密を1人でこれから抱えて生きていくは筆者はどんな気持ちでこれから過ごしていくのだろう。

    最後は...続きを読む
  • ユートピア
    ここ最近、自分が読んだ湊かなえさんの本は「もひとつパッとせぇへんな」と思ってた所にこの『ユートピア』も最初はまどろっこしいと思いつつ読み進めて行くと面白かった!自分はこの物語好きです!
    菜々子、すみれ、光稀、、主となる3人の心情、、大好物です!
    もうちょっと健吾の事も詳しく書いて欲しかったけど。
  • 夜行観覧車
    いやミスの湊かなえさんで
    不覚にも途中で感動泣きしてしまった。笑
    歩美姉弟が友人を思い誹謗中傷のビラを
    外していくシーン。よかったな。

    それはさておき、
    夜行観覧車という作品名が秀逸。
    遠藤家、高橋家、小島家
    各家庭の内情は外から見ても分からないし、
    隣の芝生は青く見えるものだが
    誰にでも悩みがあ...続きを読む
  • 母性(新潮文庫)
    特段大きな問題もなく育った私からすると「無償の愛」はあって当然だし、言い争いをしても両親は切り離せない存在で、最終的に嫌いになることも嫌われることもないと思っている。
    また、絶縁のような状態になる家族にはそれ相応の理由があると思っていた。
    でもこの本を読んで、子どものため、以外の理由で愛を注ぐ母や、...続きを読む
  • 少女
    ”人が死ぬところを見てみたい”少女2人を中心に話が展開していく。最初は好みじゃないと思った人も頑張って最後まで読んで欲しい。これぞ湊かなえ。
  • 往復書簡
    15年後の補習がとてもよかった
    うまく手のひらで転がされてしまい読む手が止まらなかった
    最後のオチの付け方がかなり好み
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー
    湊かなえさんが、得意?とする毒親シリーズの最高峰。
    こんな親が世の中たくさんいるんだと思うとゾッとするし、読み終えた後のなんとも言えない虚しさというか、モヤモヤ感に襲われる。それが湊かなえ作品の特徴とも言える。
  • 山女日記
    湊かなえさんの山シリーズ。登山を通して人の様々な生き様や悩みを吐き出しながら、自分の中で昇華し、明日への活力を見出す。登山が何故そんなに素晴らしいのか。未経験の自分にも、なるほどと思わせる作品集。
  • 残照の頂 続・山女日記
    MHK山女日記の原作。登山とは自分と向き合い、自分と対話し、これからの自分に問いかけ、発見し、何かを見いだす行為なのか。大自然の中に身を委ねる素晴らしさを教えてくれる作品。
  • 境遇
    湊かなえの本は本当に読みやすい。
    この作品は嫌な人が出てこない。
    境遇とは、その人の一部であり全てではない。
    静かで、読後感の良い爽やかな話だった。
  • 未来
    著者の流石の文章力でどんどん引き込まれて読んでしまう本だけど、読んだ後ぐったりしてしまうような、だいぶ重い内容。
    時系列が前後しながら出てくる若き登場人物の殆どが虐待や貧困などに喘いでいて、とても悲惨で残酷で辛かった。
    どこかで救いがあるかと思って読み進めていたけど、救いはほぼ無い。そんな状況下でも...続きを読む
  • 少女
    湊かなえだし、このまますんなり終わるわけがないと思いながら読んでいて、やっぱりか。という感じでした。

    女子高生ゆえの、大胆さ、脆さ、身勝手さ。
    未成熟って怖いなと思います。
  • Nのために
    ドラマの第1話だけ見て興味を持ち読んでみた。
    ドラマとは異なる構成だったが、展開が早く先が気になり一気に読み切った。
  • 告白
    すごく読みやすい文体で書かれています。
    読み始めたらすらすらと読め、引き込まれあっという間に最後まで読み終わってしまうような本です。

    いろいろな面から物事を考えるきっかけのような示唆をあ立ててくれる文章のように感じました。
    例えば「信頼関係」とはなんだろう?少年犯罪における年齢とはなんだろう?犯罪...続きを読む
  • 告白
    一つの物語が色々な人の視点で描かれていて、
    それぞれの人柄だったり、
    考え方だったり、
    生き方だったり、
    環境だったりが
    細やかに描かれていて、
    各々の気持ちや考え方に共感できるし、
    それぞれ抱えていたモヤモヤを結果的に殺人という形で昇華していったのわ
    どうにかして阻止できなかったか、
    どうすれば防...続きを読む