湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
深瀬和久は平凡なサラリーマン。
自宅の近所にある<クローバー・コーヒー>に通うことが唯一の楽しみだ。
そんな穏やかな生活が、越智美穂子との出会いにより華やぎ始める。
ある日、彼女のもとへ「深瀬和久は人殺しだ」と書かれた告発文が届く。
深瀬は懊脳する。遂にあのことを打ち明ける時がきたのかと。
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最後の一文は確かにインパクトがあった。
これで、全て解決したから。
でも、最後の一文に行くまでの文章も面白かった。
メインは数人やけど、途中いろんな登場人物が出てくる。
それでも、自分が -
Posted by ブクログ
湊かなえ作品をいくつか読んでみようと思って、早速購入。あえて有名どころの作品にはいかず、あらすじを見て選んでみた。
暁星を読んだときの、登場人物が身近にいるあの感じは、本作品を読んで湊かなえさん作品特有のものだと思った。登場人物の主観があちこちに散りばめられていて、時々急すぎて話のつながりがわからくなることもあったけど、これが人間らしさなのではとわたしは思った。
暁星のときよりも、はるかにモヤモヤが残る作品ではあった。でも、自分が見えてる世界が全てではないし、それぞれ何かしらの思いを抱えて関わっているんじゃないかってことが、小さな街を舞台にすることでより感じることができたと思う、面白かった。 -
Posted by ブクログ
前作の「ブロードキャスト」では非常に良い読後感あり、なんとその続編があるらしい!と知ってすぐに購入。
今作は、部活動に情熱を持って取り組む高校生たちの青春を描きつつ、煙草を持った同級生の写真が流出する事件が発生し、その真相を追うミステリーの要素もあり、非常に満足度の高い作品になっている。
ただ、前作からの続編となっている本作にはこれまでのあらすじを紹介するようなものは特になく、序章の書き出し1行目から本作の物語が始まっている。表紙や裏表紙にも「ブロードキャストの続編」と書いていないので、なんとなく本作から読み始めてしまった人がいた場合はやや不親切なものになっている気がする。
もう一つ言う -
Posted by ブクログ
ネタバレドラマを観てから読んだ。ドラマを観た時に生まれた疑問点が全て解消された気がする。
さらにドラマの人間標本の再現度の高さがわかった。
この作品のあらすじを知った時は「人間標本」という形をとった猟奇殺人事件のミステリなのかと思っていたがそうではなかった。愛する息子を守りたい、その一心で息子の人間標本を作製してしまった父の悲劇の物語だった。
留美ちゃんが倒れなければ、至が杏奈ちゃんの標本作りを手伝わなければ、いやそもそも史朗が蝶の世界に魅入られなければこんなことにはならなかったはず……真相を知った史朗の心境を考えると胸が締め付けられる。杏奈ちゃんが追い求めていた4原色の色彩の目が、人間標本作成時に