湊かなえのレビュー一覧

  • 未来

    Posted by ブクログ

    貧困問題に向けた魂の一冊。
    読み応え抜群ではあったが、これ程までに救いがなくて、面白いを上回る物語の凄惨さ。
     目を背けたい描写が多いにも関わらず、「貧困問題」そこから生まれる負の連鎖から、救いを求める人たちが実際にいることを踏まえて、目を背けてはいけないと感じた。

    未来の私から送られる希望の手紙
    いじめ、暴力、貧困、見えない恐怖。どんなに虐げられたり救いのない環境にいても、人間は一つの希望に縋ってでも、耐えながら生きていけるものなのか…

    あとがきも読むことで何を伝えたいのか、物語の全容が深まる!

    0
    2025年12月01日
  • 告白

    Posted by ブクログ

    事件をあらゆる視点から描く作品は結構あるけど、
    ここまで細かく登場人物達の心情を設定して表現している作品はあまりないと思う。非常に読みやすくて、面白かった。映画も見てしまった!

    0
    2025年12月01日
  • 告白

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一章ごとに話し手が変わって、少しずつ物語の全容が明らかになっていくのがすごくゾワゾワする感覚。

    最後に森口先生は本当に爆弾を移動させたのかな、とどうしても考えてします。

    更生の難しさも感じられる作品だな、と感じました。

    0
    2025年12月01日
  • ブロードキャスト【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    高校の放送部を題材とした湊かなえ氏の作品。微かに負の感情を混ぜつつ文化部の青春という要素を描き、イヤミス感のない爽やかな読後感。
    「ラジオドラマ」という他ではあまり見ないテーマだが、著者のデビューでもあるこの領域に対する思い入れがうかがえる。「物語のおわり」で見たようなパン屋の先生など他作品とのつながりも感じられて面白い。

    0
    2025年12月01日
  • リバース

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    正直、1/3くらいまであまり面白みが分からなかったけど、半分くらいから一気に読み進めた。
    特に最後の1ページは衝撃だった。まったく想像していなかったラストが最高で最低だった。

    0
    2025年12月01日
  • 告白

    Posted by ブクログ

    大昔に読んだ事があり、ストーリーは忘却の彼方に置き去りにはなっていたのだけど、エイズや娘、という断片的な記憶だけ保持していた。忘却の彼方に向かって断片を拾い集めながら読んでいるような感じ。

    十数年ぶりに読み返してみると、担任の異様さが際立って感じた。なんでこんなに不気味なのだろうか。それは、この担任が人間らしい精神と、人間離れした精神を併せ持っているからだと思う。

    自分の娘を愛おしく思うのは自然、復讐に固執する風は常軌を逸している。

    普段、規範に沿った人間らしい1面した見てこなかった担任の裏にこんな顔があるかもしれない。多感な時期に読んだ私、なんだか色々忘れているけど、この時私は自分のク

    0
    2025年11月30日
  • 告白

    Posted by ブクログ

    先生は何も許してなかった。ほんとに恐ろしい。
    子供はプライドが高いだけで何も成し遂げてない。感情移入し考えさせられました。

    0
    2025年11月30日
  • C線上のアリア

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    一気読みしました。
    両親を亡くし叔母の弥生さんに育てられた美佐。
    結婚後離れて暮らす美佐がゴミ屋敷と化した実家の片付けの格闘する様や認知症になった弥生さんの意外な過去が明らかになっていきます。
    片付けの途中で見つかった金庫に入っていたものが、ラストで大事なパーツになっていきますが、オチが少し弱いような気もしました。
    なぜ義母は二階に行かなければならなかったのか。
    謎。

    0
    2025年11月30日
  • 人間標本

    Posted by ブクログ

    【2025年146冊目】
    山中から見つかった6人分の死体には、着色されたような痕跡が遺されていた。遺体の発見から数日後、一人の蝶学者が出頭。自らの息子も含めた6人の男の子たちに手をかけ、まるで標本のごとくにそれぞれを見立てたのだという。猟奇殺人として騒ぎ立てる世間。だがその裏には隠された真実があった――。

    「人間標本」なんていうパンチの強いタイトルを知ってから、文庫本化されるのを楽しみにしていました。人はおぞましい物を忌避しながらも、同時に惹かれてしまう生き物なのかもしれません。それでも、文字で描写される標本の作成過程と、その完成図はあまり頭の中で描かないようにしながら読みました。時に想像

    0
    2025年11月29日
  • Nのために

    Posted by ブクログ

    何年前にドラマを観賞したことがあり、今回手にとってみた。
    ドラマを観た時は過酷な環境から自分の手で困難を乗り越えていくという成長譚として、この物語を捉えていた。
    大人になって原作を読んでみると、歪んだ愛や登場人物の心情の機微を心苦しくなるくらい読み取ることができた。

    0
    2025年11月29日
  • 未来

    Posted by ブクログ

    湊かなえさんの作品を久しぶりに読んで、やっぱり読者を物語に引き込むのが上手だな と感じた。

    物語自体は貧困家庭や虐待など不遇な環境で、正直読んでいていい気はしなかった。
    けれど、あとがきにもあったように実際にそういう家庭があることは事実で もしかしたらあなたのクラスにも居るかもしれない。。。
    しかし、その子も1歩1歩を踏みしめて生きている。そして私たち(大人)はその子が頼れる環境を作ることが大切だとこの本を読み、考えた。

    0
    2025年11月29日
  • 人間標本

    Posted by ブクログ

    蝶の標本作りに魅了された少年が、生物学者となり、「最も美しい瞬間」を閉じ込めたいという執着を、人間へと向けてしまう。手記形式で進む物語は、彼の理屈や価値観が静かに、しかし確実に狂気へと踏み外していく過程を追体験させます。

    手記という形式で描かれる狂気は、生々しい暴力ではなく、理性的だからこそ怖い。
    親の期待に応えたい子どもの心、子を愛するがゆえの親の願い─その捻れと行き違いが積み重なった先に生まれる悲劇。湊かなえさんらしい“イヤミス”が、重くのしかかります。読後感の爽快さはありませんが、だからこそ胸に残る一作です。
    なお公式サイトには、蝶をはじめ、物語に深く関わる“とある”画像も掲載されてい

    0
    2025年11月29日
  • 母性(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    飛び飛びで読んでしまって、叙述トリックがいまいち入ってこなかった、悔しい…。
    解説読んでそういうことか!!てなった、自分でちゃんと気付けたらもっと面白かったなぁ。
    りっちゃんは絶対律子だけども自分のいとこが飛び降り自殺した話聞きながらよくたこ焼き焼けるな…?て思っちゃったよ…。
    母と娘の手記のすれ違うところがあって面白かったな。母の手記を読みながら「娘の手記ではどうえがかれるんだろう、、」てワクワク(ワクワクするような話ではないが)しながら読めた。
    田所実家がまじで地獄すぎて、九州のいけんとこ詰め込んだみたいなとこやった。
    娘(清佳)の気持ちになると苦しいなぁ、享と幸せになってくれよな。
    あと

    0
    2025年11月28日
  • 人間標本

    Posted by ブクログ

    湊かなえさんの作品を読むのは初めてでしたが
    イヤミスの女王と言われるだけはあります。

    ↓語彙力が乏しいので以下、心の叫び↓
    ぎゃあ。うわ、うわ……。
    あれ? ちょっと待てなんだそりゃ。マジかぁ。
    これドラマ化するって正気か?(←ゴメンナサイ)

    (家族がいるのでカバーなしでは読めませんでした)

    0
    2025年11月29日
  • 贖罪

    Posted by ブクログ

    次から次とハッとさせられる。気持ち悪いというか、気分が悪いというか、でも先が気になってやめられない。ほんと、いつもすごいストーリーを作り出しますね。またしっかりハマりました。

    0
    2025年11月27日
  • 白ゆき姫殺人事件

    Posted by ブクログ

    週刊誌のライターに取材を受けてる人の語りで展開するミステリー
    ちょっとずつ当事者たちの人柄がわかってきたり印象変わってきたりするのが面白かった

    しゃべった内容からかなり嫌な切り取られ方をして記事になっているのとか、そもそも取材だからって盛って話しちゃうのとか人間のよくないところをすごく感じた

    結末本当に予想してない方向で、本当にびっくり。

    0
    2025年11月27日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一瞬で読み切りました。読み切りたくて、夜寝れずに読み切りました。本物の家族って?本当の娘はどっち?自分の物差しで計れば自分が本物に思えるけれど、他者の物差しを知ると信じていた事が一気に崩れる。それでも、向かい合わなくてはいけない関係がある。最後に「え?そういうこと?」と、拍子抜けしました。

    0
    2025年11月27日
  • 告白

    Posted by ブクログ

    ゾクゾクする感じが体の中で起こった。映画を先に見たが、A君とB君の感情がやっとわかったような感じがした。

    0
    2025年11月27日
  • リバース

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろかった。何か教訓めいたものを得たというよりは、ただただ面白いミステリだった。最後の一文には驚かされた。人を色で例えると、広沢は、相手に合わせて相手の色に染まることができると言う理由で、透明だと言うのは上手く言ったものだなと思った。作中で、優しくて、聖人であるような描かれ方をしていた広沢に、烏滸がましいが自分は似ていると思った。理由の一つ目は、相手に合わせて自分を変え、相手の色に染まるところ。そして二つ目は、そんな自分は自分を持っておらず空っぽだと悩んでいるところ。三つ目は、いじめや争いが起きた時、加害者側を糾弾したり裁いたりすることには興味がなく、ただ単に傷つく人がいる状況が嫌で、早く

    0
    2025年12月02日
  • C線上のアリア

    Posted by ブクログ

    家庭に悩む1人の女性の心情が体験できたような気がします。私は性別が違う中で、思考の違いや戸惑いを感じました。私の中にスッと入っていかなかったのは、まだ男の目線から雲の上から見るような感じだったのかもしれません。

    0
    2025年11月25日