湊かなえのレビュー一覧

  • 王国

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    ネタバレ

    とても久しぶりの湊かなえ。
    でもこの本はイヤミスではなく、湊かなえにしては比較的珍しい爽やか系。

    ミステリーということもあり一応死人は出ているが、殺人ではなく、登場人物も皆それぞれ魅力的で、読後感も良い。

    私は湊かなえの著作の中では『花の鎖』が好きだったので、こういうグロくない、エグくない話も好きだ。また汐音の過去はてっきり性被害だと思っていたので、結果的にそういうのもなく何より。

    相変わらずどうなるの?とページを捲りたくなる構成で、途中から読みながら時系列とそれぞれの朔也・汐音との関係性をメモしながら、予測して読み進めるのが楽しかった。これを機にまた湊かなえを読もうという気になった。

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    2026年10月16日
  • 告白

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    内容云々の前にとにかく読みやすかった!難しい漢字や言い回しなど一切なし!あっという間に読み終わった。

    大なり小なり、登場人物が全員道を踏み外して、最後は一番イカれたやつがハジけるというお話()

    重苦しい展開が続くしイヤミスの金字塔とも言われる本作だけど、ラストのおかげか不思議と清々しさすら感じる...。

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    2026年10月16日
  • 告白

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     湊かなえ『告白』を読んで、私はこの作品を「猟奇的な物語」だと感じた。

     愛娘を殺された女教師・森口悠子が、犯人である生徒たちに対して、常識では計り知れない方法で制裁を加えていく。その制裁は単なる復讐にとどまらず、派生的にさらなる悲劇と殺人を生み出していく。因果が連鎖し、誰かの選択が誰かの破滅へつながっていく構造そのものが、この小説の恐ろしさだ。
     しかし本作の見どころは、事件の奇抜さだけではない。むしろ、登場人物一人ひとりの濃密な人間描写にあると思う。サイコパス的な人物、ヒステリックな人物、優しさゆえに動けない小心者、賢さゆえに歪んでいく人物、情熱だけで突き進む愚かさを持つ人物など・・・。現実にはなかなか出会えないような、極端に濃い人間たちが入り乱れ、物語を猟奇的な方向へと押し進めていく。

     彼らは単なる「悪人」ではなく、それぞれの欠落、執着、承認欲求、孤独を抱えた人間として描かれているからこそ、私は彼らの狂気に引き込まれながらも、どこかで理解してしまう。その不気味な共感こそが、本作の底知れぬ恐ろしさなのだと思う。

     そして何よりも恐ろしいのは、すべてを破壊するかのような結末だ。悠子の恨みの深さ、そして母としての愛情が憎しみへと転化したときに生まれる、悍ましいほどの執念。愛が極限に達したとき、人間はここまで恐ろしい存在になり得るのかと、読み終えたあと、その問いが長く残った。

     母性の強さが、そのまま復讐の強さへと変わる。その転換点にある狂気と悲しみを、この作品は見事に、そして残酷に描き出していた作品だった

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    2026年10月15日
  • 花の鎖

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    3人の女性の物語が後に繋がってくるのだなと予想はできるものの、ようやく繋がって来たあたりで関係性が頭で整理しきれなくなって、一旦最初から読み直すことに…。でも、面白いのは間違いない。
    人の名前覚えられない私は都度相関図を書きながら読み進めるとよかったな。
    山登りしたくなったし、絵を描きたくなったし、きんつば食べたくなった!

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    2026年10月15日
  • 母性(新潮文庫)

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    母性について、自分も女性なので考えさせられた。息子を産んでよかったと少し思ってしまうほどだった。
    描く登場人物の視点によってこんなにも違うのかと感じ、自分の現実世界でも見えてるものは人それぞれなのかもと面白くなった。

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    2026年10月14日
  • 母性(新潮文庫)

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    ネタバレ

    あとがきを読んで「信用できない語り手たち」という概念を知って目からうろこ。たしかに母の回想には暴力のシーンが出てこないと思っていたけどそれだけじゃなく、すべてにおいて、娘もまた自分の都合のいい記憶しか覚えていなかったり、同じ出来事に対する解釈が違ったりする。それは歪な母娘関係だけじゃなく、普通の人間関係にもよくある。この前行った記憶汚染展でもあったけど、記憶は個人によって再構築されたものであって客観的な現実じゃない。そこに目をつけて、それを複数人視点の物語としてこんなにリアルに書くなんて、なんてすごい発想と技術なんだろう!!さすが湊かなえさん。

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    2026年10月14日
  • 贖罪

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    聴了。
    久しぶりの湊かなえ節が効いたイヤミス。悲劇はループ、そして最後は形を変えた悲劇になる。
    他の湊かなえ作品よりもどんでん返し感は弱い気がするけど、終わった後にどんより。

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    2026年10月14日
  • 往復書簡

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    今回の湊さんの作品も興味深い内容で面白かった。
    手紙のやりとりなので当然顔が見えないし筆跡も本人なのか判明しづらかったりする分、展開が気になり惹き込まれる作品だと思う。
    短編集でどれも良かったけど、もう少しスパイス的な刺激も欲しかった。

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    2026年10月14日
  • 告白

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    再読 前回も今回も一気読みだった

    語り手となる人物全員に感情移入してしまった。物語視点が変わる度に、それぞれの人物に対する見え方や印象もコロコロと変わっていき、客観的な正しさはどこにもないのだと感じた
    復讐のあり方(どこに矛先を向けるかなど)についても今回新たに考えさせられた

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    2026年10月13日
  • 未来

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    ネタバレ

    映像化された作品
    各章で視点が変わりながら、描かれます
    序盤から中盤は、とにかく不幸な話が続きます
    着地点が見えないまま終盤へ

    エピソードⅡで、ようやく先が見えてきます
    著者は最後に救いを残したのかもしれませんが、犯罪から身を守る手段が犯罪しかないのかなと思いました
    教師のしたことも、結局、子供たちの助けにはなっていないし
    映像化向きでは、あるかもしれません

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    2026年10月13日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    なかなか読み応えのある一冊だった。読み始めた時には想像できない終わり方だった。全く単純な話では無く、人間の複雑な感情が交差していくのがリアルに描写されていて、自分がこの状況に置かれたらどうするか?とても考えさせられる話だった。面白かった。

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    2026年10月13日
  • 落日

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    久々のイヤミスかも。でも一人の人間の恐ろしさを表したもの。きっと動機は些細なもの。妬みや嫉み。兄とここまでかけ離れてしまうのか…と思いつつ、だからこそかわいそうな運命にもあったのかなぁ…。
    香や真尋、力輝斗が苦しむ原因すべてを沙良が作っていたという恐ろしさ。それだけじゃなく彼女の周りにいた人たちみんなかな。彼女はどこから道を外し始めたのか、どこで軌道修正できたのか。。。

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    2026年10月12日
  • 贖罪

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    ネタバレ

    心情描写が細やかでよかった。
    2章「PTA臨時総会」の養護教諭(奥井教諭)が「どこかの警察にウイルス送りつけちゃった」と言っていた件、4章「とつきとおか」のお義兄さんが処分を受けた件とつながっているのかなと思った。

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    2026年10月12日
  • カケラ

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    主人公が終始聞き役で、関係者の語りで物語が進んでいく。
    読み進めていくうちに人間関係が露わになり、有羽の死の全貌が次第に明らかになる。
    構成が斬新だと思いました。自分の頭の中で情報を整理しながら主人公と一緒に真相へ迫っていくような感覚で、一気に読んでしまいました。

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    2026年10月11日
  • C線上のアリア

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    後半は読むのを止められないくらい面白かった。
    でも、色々な要素やミスリード、伏線回収が多すぎて、とっ散らかっている。

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    2026年10月11日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    ネタバレ

    初めの方は読みやすく、読者の読みたいという気持ちを刺激するような文が多く見られてグングン進んでしまった。
    最後の方が個人的にはこんがらがって分かりづらいと感じてしまったが、結衣子のそのときの心情を表しているとしたら多少構成がこんがらがっているのもいいなと感じた。
    弘恵に会いたがったのは、ただただ答えを知りたかったのだろうと思う。

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    2026年10月10日
  • 人間標本

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    断然、小説を推します。小説を読んでから映像を観ましたが、違和感が多くてイマイチ。ご遺体がアート化されているとはいえ、むごい状況であることは変わりないので、無理に映像化するより、個々人の頭の中で想像する方が良いと思う。刑事や探偵ものが好きな私としては、あまり入り込めなかった感じはあるけど、作品としては好きなので、また再読しようと思う。

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    2026年10月10日
  • 贖罪

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    ネタバレ

    5人の女性たちの独白内容がおもしろかった。
    それぞれ抱えた償いに対する思いや捉え方と、それにより起きてしまった事の角度が違うおかげで、全く停滞することなく読み進められた。

    読後感は悪くない。
    ほんのり明るい未来を感じたからかな。

    ただ、今ちょうどイヤミスを欲していて少し物足りなさを感じたので、「星5か4か…」と悩みながら評価。
    「別の湊かなえ作品も読むぞ!」と気合いが入った。

    終盤では、犯人についての深掘りを望んでしまったけれど、この作品のメインは『贖罪』だと思い出して頭を切り替えた。
    犯人の心情は、“復讐心”だと簡単に位置づけることにして、深く考えていない。

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    2026年10月10日
  • 人間標本

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    ネタバレ

    初めてミステリー小説をしっかり読みました。物語が二転三転四転する展開に気持ちのいいほど驚きました。史朗は至を、至は杏奈を、杏奈は留美をとそれぞれが愛する人に擬態するというのが今の自分の語彙では表せませんでした。最後に至が父親に標本にしてもらうために誘導したことに気づいてからは鳥肌した。

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    2026年10月09日
  • 王国

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    面白かったんやけどもー。。。。

    物語の流れ上、仕方ないかと思うんやけど、
    語り出しの主人公のお話が多々引っかかる。
    煙草を注意できなかったーとか、
    1年後に船を手放すことに。とか、
    ここにはまだ書けませんけど、後悔ポイントです!
    みたいな。
    そりゃ、もちろん、これからその話をされていくんでしょうけど。。。って、引っかかってもうて。
    そして、登場人物がさらっと出てきて、
    その後の重要人物だったりするから、
    頭が追いつかなかった。
    海の騎士9人必要だったかなー

    主人公の亡くなり方が、
    やっぱり納得できなかったり、
    最後にメール送るかなーとか、
    王国を引き継ぐ人は、本当にその人なんかなー
    とか、色々モヤモヤは残りつつ。

    丸い磁石と釘の例えはよかったなー
    最後の結婚式風なのもよかったなー
    マンボウカレーは食べてみたいなー

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    2026年10月09日