湊かなえのレビュー一覧

  • 時の罠
    「時」をテーマに捻ったアンソロジー4編。

    ・面白かった編
    「タイムカプセルの八年」
    何だこの屁理屈親父は?という導入から始まって、こんなのあるあるだなぁな脇キャラに流されながら意外と矜持を見せ、”黄金期”だった小学生時代の父親たちで優しい嘘を守り、綺麗にオチをつける。流れるように起承転結のレベルが...続きを読む
  • 山猫珈琲 下巻
    湊かなえ作品、14冊目。
    エッセイ(後半)です。一つひとつのエピソードに心打たれました。やっぱり、登山はいいなぁ、と。また、ニュージーランドにトレッキングに行きたいと。本書を読んでいる途中で、思わず「告白」を引っ張り出して、再読してしまいました。10年ぶりでしょうか。内容も忘れている点があったのです...続きを読む
  • 時の罠
    面白かった。続きが読みたくてあっという間に読んだ。
    4人の作家さんの短編集。
    題名の時の罠はなぜそのタイトルにしたのかやや不明。
    私の好きな作家の辻村深月さん、湊かなえさんの短編は本当にワクワクした。さすがのお2人。
    ただあとの2人の作家さんの話は面白くなかった。星4つは辻村さんと湊かなえさんの面白...続きを読む
  • Nのために

    おもしろい

    語り部が変わるのでそれを追いつつ一気読み。
    それぞれが語る物語を繋げようとしても繋がりきらない。きっとNのために動いているからだと臨場感をもって読み終えた。
    湊かなえさんの本は初めて読んだけれど、リズムが心地良くて他の本も読んでみようと思った。
  • 時の罠
    4人の人気作家による『時』をテーマとしたアンソロジー。
    女性作家2人の作品は、どちらも学校の卒業記念で埋めたタイムカプセルがコア。しかし、辻村深月はハートフル。湊かなえはちょっとウエット気味と、それぞれの持ち味が存分に出ていて興深い。
    対して男性作家2人の作品は、どちらかと言うとSF的作品。万城目学...続きを読む
  • 猫が見ていた
    ・マロンの話 ★★★★★
    ほたんとマロンの関係がいいね!
    私も猫と話したい

    ・エアキャット 欲しい★★★
    火村先生のシリーズの短編だった!
    ちょっと長めの短編かと思いきや結構短く収まってた。
    内容としては、まあまあね。

    ・泣く猫 ★★★
    普通。悪くはない!

    ・「100万回生きたねこ」は絶望の書...続きを読む
  • 時の罠
    限りなく☆5つに近いが、米澤穂信さんの作品がネックになった。好きな作家さんばかりで胸が踊るお宝作品集。短編なのに読み応えもあり読後感もここまで素晴らしいとは。同じタイムカプセルものでも作家さんの味がそれぞれにあって甲乙つけがたい。人気作家さんだけにうならせるところが
    全ての作品にあって最高。
  • 山猫珈琲 上巻
    2011年頃からのエッセイが時系列で収録されていて、湊さんも書き慣れてくるからなのか、ページが進むにつれて面白くなる。
    地方在住で、しかも海外でも注目され受賞されていたのは知らなかった。
    淡路島のグルメ、何度か出てくるダイエット、トンガの話、登山でのもう1人の女性の話、猫のマロンの話がとくに印象に残...続きを読む
  • 時の罠
    アンソロジーです。アンソロジーは編者の意図というものがあると思うので、掲載されている順番に読んで、編者の思いを読み取るという楽しみもあると思うのですが、辻村さんがとても好きなので、好物は最後に、という嗜好ですので、辻村さんを最後に回して読み始めました。
    結果として、辻村さんで初めて湊さんで終えた編者...続きを読む
  • 山猫珈琲 上巻
    湊かなえのエッセイを初めて読んだ。
    ふーん。意外!あの
    おそろしい、不気味な内面に潜む怖さを表して尽きない作家。

    表題は
    作家湊かなえの好きなもの。➀山ー登山➁猫
    ➂珈琲ー特に山頂で飲む、フランスパンと食べる珈琲の美味しさが描かれてる。
    これを読めばまたより湊かなえという作家を好きになる

    また淡...続きを読む
  • 山猫珈琲 上巻
    エッセイって面白いんですね
    何より一つ一つが短くて読みやすい!
    テンポよく暇な時に読み進められました。
    湊かなえさんは登山が好きらしいですが僕もやってみようかなぁ
  • 時の罠
    時の流れをテーマにした4編は面白かった。女性二人はタイムカプセルの話だったが、優しい読後感が残っている。


    タイムカプセルの八年 辻村深月
    教育熱心な担任の勧めで6年生は卒業前にタイムカプセルに記念品を入れて埋めることにした。だがそのカプセルは倉庫の隅に置いたままになっていた。
    同級生の父親で...続きを読む
  • 猫が見ていた
    有名作家による猫アンソロジー本。
    猫が主人公のアンソロジーではなく
    人間がメインで猫はオマケのようです。

    「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」北村薫
    を目当てに読みました。「うんうんそうだよねぇ。」と
    頷いてしまいました。

    他の作家さんはすべて初読みの方でした。
    湊かなえさんの作品は自身の体...続きを読む
  • 時の罠
    「時」をテーマにしたアンソロジー。
    作家さんの個性みたいなのが出て面白い。
    タイムカプセルが出てくる作品が2つ。
    あとは神様とか、山をめぐる変わったお話。

    2019.9.16
  • 時の罠
    湊かなえが、やっぱり1番面白かった!!
    文章の構成、語彙のチョイス、ストーリー全てにおいて
    安定のパーフェクト!!

    2番目は万城目さんのトシ&シュン
    初めてこの作家さんの作品を読んだけど、
    ストーリーについては淡々としていて特にという印象。
    ただ、展開する会話や言葉のチョイスがなんとも面白く心地よ...続きを読む
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー
    湊さんお得意のイヤミス短編集。気づきや考えさせられることがあり、何とも言えない余韻が凄い。

    表題になっている2タイトルは、特に視点によって物の見方がガラッと変わることを思い知らされる作品。社会問題に対する提起も含んでるのかな。

    娘の気持ちが分かるからこそ、母親側の物語に深く考えさせられた。2作品...続きを読む
  • 猫が見ていた
    猫に纏わる短編やエッセイを集めたアンソロジー。
    豪華なメンバーと表紙の美しい猫に惹かれて手に取りました。
    どれも魅力的な作品でしたが、中でも東山彰良さんの「黒い白猫」が良かった。舞台は台北という物珍しさに、ニン姐さんという気骨のある彫物師(タトゥー)が素敵。浅はかに刺青を入れたがる若者を諭すセリフに...続きを読む
  • 猫が見ていた
    「猫がでてくる小説集」というだけで読んでみました。
    今まで読んだことのない作家さんの作品にも触れられて「猫関係なく読んでみたい」と思える出会いもあってよかったです。
    それにしても、登場する猫を速攻頭の中で3D化して触り心地や声、眼の色、肉球の具合なんかをついつい妄想してしまう…地の文を読むよりもそっ...続きを読む
  • 猫が見ていた
    どれもみんな面白かった。
    北村薫びいきの私は、やはり安心して読める北村薫が一番でした。この話はまだ、単行本に入ってないですよね。
    共通点は猫、ということで(だけで、かな?)筆致もストーリー展開も個性的なのだけれど、やはり、皆が名手。同じ素材で作ったフルコース料理をいただいたようで満足感でいっぱいです...続きを読む
  • 江戸川乱歩傑作選 鏡
    人には言えないが、心の片隅に眠っている
    人間の倒錯した欲望が一種幻想的ないろどりを加え
    作品に単なる事件、トリック、探偵ではない
    ねっとりとした空気を纏わせているのだろう。

    全て明らかになったかと感じた直後に真相が明らかになる
    収録作2、3、4、真相が明らかになっていない可能性の
    余韻が漂う収録作...続きを読む