湊かなえのレビュー一覧
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公立高校の入学試験を舞台にしたミステリー、というよりはサスペンス、ドラマの脚本を小説に再構成したというのも納得する多くの登場人物に多くの視点、情景を人物像をイメージしながらなんとなく感情移入というよりも観測者として物語に関わる読みを読み手はした方が良いと思う。
出てくる人物は色々と癖があり、課題を抱える子どもたち、事なかれ主義に見える管理職、意見や思想の違う教職員、我が子のために入試に介入してくる保護者。グチャグチャのこの世の嫌なところが煮詰まったような人物たちが「高校入試」という閉鎖空間で様々な関わりと、行動、思いのぶつけ合いをするのはある意味クローズドサークルものという側面もある。
今作は基本的には「誰が」「何のために」を焦点にそれぞれの視点の情報を読み解いていく。推理をするよりかは状況に浸り流れに乗って読み進める方が楽しめる、ライブ感を愉しんだ方が良い。その中で繰り広げれられるのは愛憎なのか、復讐なのか、自己保身なのか、問題提起なのか、様々な入り混じりを感じながら社会の課題を読み手自身で考えた方が良い。
読んでいく中で終盤になると、ある人物の見方が大きく変わる、今まであまり介入してこなかったからこそその人物の秘めている思いや、立場による振る舞いを感じさせる。わたしはその場面、その語りがとても印象に残った。 -
Posted by ブクログ
「イヤミスの女王」の異名を冠せられている著者だが、これまでも『山女日記』や『境遇』『花の鎖』など、幅広い作品がある。さらに本作は、王道の青春小説といってもよく、異名は返上といきたいところ。
交通事故により陸上競技を断念した主人公圭祐が、脚本家を目指す正也から声の良さを買われて放送部へ入部。
彼は次第にその活動にのめり込み、やがて全国高校放送コンテスト出場を目指す。
各放送部員たちのキャラもそれぞれ個性豊かに描き分けられ、放送部の活動はこういうものかと読者に表出される。
コンテストの場面もその場にいるかのような描写に、彼らを応援する気持ちがいや増す。
続編があるようなので、それも手に取ってみたい。 -
Posted by ブクログ
山、猫、珈琲好きの湊かなえさんが朝日新聞・神戸新聞・日経新聞などで連載されてたエッセイをまとめた本です。娘のオススメで読みました。
広島県因島ご出身で淡路島在住の湊さん。山好きとして、女性として、妻として、作家として色々と綴って下さってます。淡路島グルメをたくさん取り上げられてて、本当に美味しそう。鯛そうめん食べてみたい。
湊さんご自身の阪神淡路大震災や青年海外協力隊でのご経験が『絶唱』の元になってるのかな。瀬戸内海の美しい景色が目に浮かぶような『望郷』は瀬戸内のご出身だからなんだな。とか思いつつ読みました。
久々に『望郷』が読みたくなったな。
湊さん作品の中で『望郷』が1番好き。 -
Posted by ブクログ
ベストセラー作家の初エッセーはとても楽しい時間でした。私は作家の私生活は余り興味が無い方なので、結婚してから作家デビューってあり得ないと思いました。ましてや青年海外協力隊としてトンガ王国に赴任していてその夢のキッカケが森村桂さんの『天国にいちばん近い島』ニューカレドニア❣️私も憧れました。でも湊かなえ先生は自分の南の島を探す‼️そこが私と湊かなえ先生の違いなんですね。短大を卒業し学生の頃から付き合っていた彼と結婚して子供が生まれ昔はBOOKOFFなんて無かったから本を買って読む習慣も育児や家事に追われてほぼない毎日の中で嫁ぎ先で購読していた『家の光』や『育児書』『家庭の医学』などが私の愛読書だった(◞‸◟)でも子供達も巣立ち私の時間が増え読みたい物を好きなだけ読む事が時間的にも金銭的にも可能な私は湊かなえ先生を選び殆ど読んでいる。湊かなえ先生のなんでもやってみるバイタリティーに本当に頭が下がる思いです。そして『とうもろこしおばあさん』ちょっと怖い感じがしますが、昔話しってそんな物だと思いますよ。ただ私が昔読んだ絵本は挿絵が怖くて子供達には嫌われていました。さすが湊かなえ先生この絵本も執筆に影響して居るのではないかと実感しました。『エレベーターガール』『昼間の月』今読んでも面白くてミステリーとまではいかないけど、湊かなえ先生ぽいと感じました。