湊かなえのレビュー一覧

  • 告白

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    終業式の日のホームルームで、シングル・マザーの担任教師の森口悠子が、衝撃的な内容の告白をするところから、物語がはじまります。それは、四歳になる彼女の娘の愛美が、このクラスの二人の生徒によって殺害されたというものでした。悠子は、教室内でその二人の罪を明かし、HIVに感染している彼女の元夫の血液を、二人の飲む牛乳に混入して、復讐をおこなったことを告げ、教室を去っていきます。

    つづく各章では、クラス委員長の北原美月、犯人の一人である下村直樹の姉、下村直樹、もう一人の犯人である渡辺修哉、そしてふたたび森口悠子の視点から、その後の物語が語られていきます。

    ストーリーそのものの意外性よりも、それぞれの語り手による視点から、事件の全体像が明らかになっていく手法の巧みさが印象的でした。芥川龍之介の『藪の中』に代表される古典的な手法と、現代的な少年事件という意匠をみごとに組みあわせた作品といえるように思います。

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    2026年10月21日
  • 告白

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    娘を殺された中学教師・森口が生徒に復讐するお話です。森口のとんでもない捨て台詞から始まり、以降事件の重要人物たちの独白という形式で進行していきます。
    細部で納得しかねる点が多かったものの、濃密な人間関係を描いたプロットはリーダビリティーが高く一気読みでした。
    最後は報復の仕方がやり過ぎですし、そもそも娘を失った原因は森口自身にあることに気づいていないことにやりきれなさが残りました。

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    2026年10月21日
  • コミック版 夜行観覧車

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    つながりの希薄な現代社会を、とある高級住宅地の中に再現したようだった。
    たくさん登場人物がいるなかで、唯一「いいひと」がひとりもいなくて、誰も応援できないのがモヤモヤしてしまった。現実世界もそうなのかなあ・・・

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    2013年08月24日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    ネタバレ

    大好きな姉が行方不明になる…それだけで大事件なのに戻ってきたはずの姉には違和感…帰ってきた姉と言われる少女は本物の姉なのか…
    本物なのか偽物なのか 結衣子の感じる違和感は正しいのか勘違いなのか……

    事件の全貌が明らかになっても なぜかモヤっとした感情が残った…

    結衣子たちの母親…大事な娘がいなくなって なんとしてでも見つけたい気持ちはよくわかるが 結衣子がおかれた状況をもう少し知るべき…
    でも結局 結衣子も万佑子もハルカも可哀想……

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    2026年11月02日
  • 境遇

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    十数年前に読んだものを再読。
    見事に忘れてしまっていて、心新たに楽しめました。
    主に陽子と晴美の二人による一人称小説で、サクサク読めます。
    この本から15年を経て、登場人物九人にまで成長した一人称小説「王国」ができあがったのか…と思うと妙に感慨深い。

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    2026年11月01日
  • 往復書簡

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    手紙のやり取りから過去の事件や真相が徐々に明らかになって行く短編集。
    私は勝手にこの3話が最後に繋がるんだと思っていたら、あ、短編集だったのね。
    花の鎖?だったかな?一見関係ない話と思いきや、ストーリーが繋がなり、ほるほどなーと思った記憶があるので、それを勝手に期待してました。
    この手紙のやり取り形式を湊かなえさんは多々使う印象がありますが、覗き見しているような感覚で、すらすら読めてしまうのが凄いところ。
    自分はずっとこう思っていたけど、相手はそんな事思ってなかったとか、誤解や真実が徐々に明かされて行くのが面白かったです。

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    2026年11月01日
  • 告白

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    ・文章が読みやすくて内容が過激だから掴みがよかった。

    ・オチが弱かった。
    ・主要人物に対して「その動機でそこまでするのか?」という違和感があり楽しめなかった。

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    2026年11月01日
  • ブロードキャスト【電子特典付き】

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    湊かなえのイヤミス以外初めて読んだ!
    高校生の放送部を主軸に挫折、葛藤、成長を描いた爽やかな読後感のある本作。
    続編もあるらしく、気になる。

    中学最後の大会でのオーダーが、実は部員の親の病気が理由ではなかった……というのが最後に明かされるところが湊かなえらしいなと思った。

    二年生と三年生のギスギスは読んでてヒヤリとするぐらいリアリティがあった。

    ラジオドラマ、ちゃんと聴いたことはないから一度聴こうと思った。

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    2026年11月01日
  • 王国

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    ジャンルとしてミステリーになるが、過去の因縁に囚われた人間ドラマと踏まえて読むのがおすすめかも。あるいは「海の王国」事業のために集った者たちのプロジェクト物語と捉えた方がしっくりくるか。過度にミステリーとして期待して読むと拍子抜けな結果に感じると思われる。
    「海の王国」の登場人物たちは、心に何か一物を抱えていてそれが徐々に明らかになっていく。全てが明るみに照らされたとき、浜崎朔也のメッセージの真相がわかる、というのが大筋の流れである。
    海を護る者たちの淡くて眩しい夢を追いかける青春ものとして見てもよく、そういう話は嫌いじゃない。関係を拗らせる様な事件は発生するが、紆余曲折を経てどうにか乗り越え、最終的には同じ目的の元目標に向かって進むーーみたいな話を青春ものに期待するのだろう。
    惜しいと思うのは、ところどころ謎を匂わす描写や空白を感じさせる文章で、その場でわからずただモヤっとした気持ちにさせられるところだ。後の展開が気になるよりも分からなくて歯痒いと感じる割合の方が強く感じた。
    あと、個人的な問題ではあるが、中心となる人物が十人いる都合上、誰が誰のことを言っているのか整理が付かずに間違って認識することもあって、スムーズに読めなかったのが残念ではあった。三人、四人で会話しているシーンが多いため誰と誰が会話しているかを整理することに必死になっていた。まぁこれは自分が悪いか。

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    2026年11月01日
  • Nのために

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    湊かなえさんの作品は、「告白」で魅了されて、他にも読んでみたいと思い「Nのために」を手に取りました。
    湊かなえさんらしい、語り手ごとに見えている世界が変わる感じは流石だなと、改めて好きだなと思いました。
    みんながみんな、大切なひとのために行動しているのに、上手く回らない、むしろ事件が起こってしまう、切ない(それだけでは表現できない)物語でした。

    言葉にして伝えるって、大切なんだろうな。
    何がそのひとのためになるかなんて、所詮そのひと次第なんだよね。きっと。

    ただ、「告白」ほどのインパクトがなかったので、個人的には★3でした。

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    2026年10月31日
  • 告白

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    ネタバレ

    自分は何か考えさせられる本が好きなんだけど、正直何もこの本から学ぶものはなかった。でも、終始話の構成はおもしろかったし簡潔であったのはよかった。
    物語ほとんどの登場人物が復讐者。読むにつれて森口がうまい感じに更生させていき、ハッピーではないけどハッピーエンドかなと思っただけ残念ながらも、気味悪さは最高潮だと感じた。(特に修也の手で彼の最愛の母を殺させたこと)胸糞悪いのが好きならオススメかな。この本を見てわかったことは、胸糞悪い映画は俳優の演技も相まってすごい感情移入したこともあったけど、本はあまり自分には合わないのかな。この作品が自分に馴染みない登場人物しかいないし、アホばっかりなのもあると思うが。森口の視点にたつのも22の僕には難しかった。そもそも同情や感情移入を求める作品ではないと思うんだけど。最初に物語の全貌を話して、後々登場人物の視点が変わっていくのは新しくて面白かった

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    2026年10月31日
  • リバース

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    ネタバレ

    ミステリーで蕎麦が出てきたら、アレルギーを疑わずにはいられない。
    なので、なんとなくオチを予想してしまった。
    伏線回収は見事なんだけど、途中、誰々がこう言ってたことを聞いた話を聞く、みたいな展開が分かりにくくて読みにくかった。
    コーヒーショップの奥さん、中身を言わずに食べさせてはダメだよ。
    広沢も、いくら人に合わせるからって、自分のアレルギーを話しておかないのはダメだ。
    主人公は、買ったものが何なのか、ちゃんと知っとけ。なんで3年越しなんだ。

    ちょっと主人公は自分を卑下し過ぎてて、若干イラつきながら読んだ。

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    2026年10月31日
  • 夜行観覧車

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    2013年。
    高級住宅街ひばりが丘での事件。父が被害者、母が加害者のエリート医師殺害事件。子供たち、どのように行動するか?考えた末の結末なんだろうなぁ。長男はしっかりものだし、この家族で良かった。遠藤家で同じ事件起きたら、もうダメだもんね。
    母とあんた呼ばわりのところでもうダメだね。もろもろ事情があるとはいえ不快~

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    2026年11月01日
  • C線上のアリア

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    ネタバレ

    姑の介護で苦しむ主人公が昔世話になった叔母の家に向かう。叔母は昔と違いゴミ屋敷になってしまった家に住んでいる。地元には昔の恋人がいて、幸せな家庭を築いていると思っていたが、介護疲れの妻が姑に乱暴する場面に遭遇。代わりに介護をすることになり、姑同士の過去に繋がり、、、

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    2026年10月28日
  • Nのために

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    最初はさくさく読めたが、時系列がごちゃごちゃなせいで理解することが難しかった。私の想像力もかけているせいで、誰が誰のためにっていう肝心な部分が分からなかった。

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    2026年10月28日
  • リバース

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    ミステリーである前に、人間の(今回は珍しく男性の)コンプレックスや屈折した感情やすれ違いのもどかしさなどがしっかりと描かれていて、鬱々としつつも読む手が止まらなかった。
    終わり方も(イヤだけど)良かった。
    ただ最後の2行は蛇足かも。

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    2026年10月27日
  • リバース

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    ネタバレ

    面白かったけど、どんでん返しと聞いて読んでしまってので意外と結末が呆気なかった。
    深瀬は他の3人と比べて罪が軽いと思っていたのに原因は深瀬が作っており、自分から買って出て犯人捜しをしていたのにスッキリしない、というオチでなるほど深いなと、、、これがイヤミスってことね。

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    2026年10月27日
  • 花の鎖

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    積読本   ★3.5

    ぼーっと読んでいたら
    こんがらがってしまう

    さすが湊かなえさん!
    細かい描写がすごい。
    面白かった

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    2026年10月27日
  • 暁星

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    話題になったので読んだ本

    以下本文より引用

    ◯『おとなは過去の自分に戻ることを憧れる。時間を巻き戻すことはできないが、気持ちは巻き戻すことができる。
    巻き戻したいと思うほど人生を重ねていなかった私は、逆に、時を早送りしておとなになって〈朝日の会〉に参加することに憧れた。
    巻き戻したいと願わずにすむ日常が?どんなに幸せなことなのか知りもせずに。』

    ◯『我が子に、他人から褒められる行為を望み、それが認められると貶すくせに、つぎの行為を要求する。』

    ◯『「〜空に虹を探すのは、星を探すより難しい。そもそも、夜に虹が出ることも多くの人が知らない。
    だけど、見つけられると可能性は低くても、それが存在することを知っていれば、生きる目標へと変わる。夢は必ずしも叶えるためにあるんじゃない。生涯叶うことはなくとも、その存在が自分と同じ世界にあることを知るだけで、人はほんの少し強くなれる。〜」』



    この物語は
    前半のノンフィクション(永瀬暁の手記)
    後半のフィクション(白金星賀の小説)
    の構成で
    さまざまな角度から事件を見つめることで
    深みに入り 考えさせる物語だ

    実際にあった事件をもとに構想された物語だと思うが
    同一人物が
    本名
    作家としての名前
    小説の中での登場人物としての名前‥と多様に登場すること
    それが星にまつわる名前であること
    それらが 絡み合って
    ページを前にも繰りながら 先へ先へと読み進めていく物語となっている

    「はっ」とする一文が多く 読み応えがあった
    二等分と半分この違い‥これもよかったな

    読後は 頭がぐるぐるするかんじ

    殺傷事件なんだけれど
    背景を知れば ただ犯人の全てが悪いとは思えない
    誰がどういう状況で犯人になるのかもわからない
    犯人にもあたたかい血は流れ
    犯人も人に愛情を持つ
    もしかしたら 犯人にならない人生も隣り合わせにあったことも
    ぐるぐる考えて
    自分の人生もぐるぐる一緒に渦巻きになって
    バームクーヘンみたいになってしまった物語だ




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    2026年10月26日
  • 暁星

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    宗教の深みにはまる親に振り回される主人公。その苦しみを、実体験したのかと思うくらいリアルに描かれている。読んでいて胸が苦しくなる。

    個人的に期待しすぎていたのか、想像を越えるような、引き込まれる内容ではなかった。

    ただ一冊を通じた構成のうまさは相変わらず。著者の個性は存分に発揮されていると思う。

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    2026年10月25日