湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み続ければ読み続けるほどしんどかった小説は久しぶり、いや初めてかもしれない。
誰にでも人に言えない悩みがあるという言葉をよく聞くけど私の思うそれがいかに薄っぺらいことか。
ことごとく続く負の連鎖に誰が終止符を打てるのか。
この話の中では大人に頼ろう、と少し前向きには終わっているが事実、罪を犯した後なのである。どれだけ大人がその後に助けてくれたとしても、彼女たちの心の傷が消えることはない。でも誰が止められたか。
空気を読むということの残酷さも感じた。空気を読んで触れなかったが故にことが起こる。でも自分の目の前にその人が現れたらきっと空気を読むんだと思う。
何が正解かは分からない。
たぶん私は一 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後の最後で救いがないのが何とも湊かなえらしい。2人がこれからまた新しい道を歩もうというタイミングでこの出来事は相当ショッキングに違いない。作品は最後の真実がわかった直後で終わっているためその後は想像しか出来ないが、やっと戻りかけた線が再び歪になる感覚。救いのなさには絶望しつつも珍しく(?)男目線で終始書かれることが新鮮なのかスイスイ読み進められる。このシーン必要かな?と思うところはほぼ全て回収されており、この人が重要人物かな?と思わせておいてさして関係ないというところも流石で評価が高いのも頷ける。ただ何度でも言うが救いは無い。
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購入済み
実際の暗殺事件との対比
読み始めてすぐに実際にあった暗殺事件との対比に心を奪われてしまった。実際にあった暗殺事件は、ようやく裁判が開かれそうな様子であるが、犯人の気持ち 家庭環境はどのようなものであったんだろうか?この作品のような状況であったのかもしれないと思いながら読んでいった。
ただストーリー展開はともかく、語り口が今ひとつピンとこなかった。 -
Posted by ブクログ
「死」を見たい2人の女子高生がそれぞれ老人ホームと小児病棟へ。
彼女たちの残酷な本心が、誰も言わないけどみんなの本心なのではと思うくらい共感できた。
小さなズレからなんとなく距離ができてしまった2人。この辺りが女子高生のリアルを感じた。
手の傷や小説の盗作、冤罪事件、花火大会。
たくさんの伏線が気持ちよく繋がる。
2人が何度もニアミスしそうになるのを乗り越えて、ちゃんと予想通りに繋がって(初めからイヤミスだろうなと思いながら読んでいたので、いつどんな酷いことが起こるかと覚悟していたが)感動すら覚えたのに、やっぱり最後は落とされた。
蛇足ととるか、湊かなえならではの展開と捉えるか。
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Posted by ブクログ
始めは雪絵が異国の地トンガで何かを追い求める物語かと思っていたが想像を裏切られた。
島国トンガの陽気な雰囲気を感じられる描写が多く今まで国名しか知らなかったトンガに少し興味が湧いた。
1章の"楽園"では他の章に比べ前向きな話でトンガの文化に触れたり一人で旅する様子は読んでいて楽しかった。それに加え毬絵が探し求めていた楽園の圧巻の描写や主人公は雪絵ではなく毬絵だったことのどんでん返しなどもあり1番好きな章だった。
2章の"約束"では毬絵より前にトンガで暮らし教師をしていた理恵子目線で話が進む。在住期間が毬絵よりも長くより詳しくトンガの文化に触れることは