湊かなえのレビュー一覧

  • Nのために

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    現場に居合わせた全員が各々愛する人を思って少なからず嘘をついているが、それぞれは完全には分かっていない。この嘘を共有しなかったのは、各々が一線を超えないように、つまり愛を相手に伝えることをしないことを選んだためだと思った。純愛ミステリーと聞いて、もっと胃もたれする濃い愛を想像していたが、読後感としてはもっとぼんやりとした形の愛だったと感じた。各々が持つ愛の定義が異なるため、共有しない限り完全には重なることができない。様々な形の愛を提示され、自分の愛への解像度の低さを実感した小説だった。

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    2026年05月09日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

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    さすがいやみすの女王といった作品です。
    短編集ですが、一話のページ数も丁度いいですし、しっかりイヤな感じを残ストーリーです。
    表題のポイズンドーターとホーリーマザーは、読んでいる時に、何故か木更津キャッツアイの手法だなと思ってしまい、あのコメディとこのいやミスを同じ括りにしてしまうのは変ですが、しっかり裏表がキイていて、面白かったです。

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    2026年05月09日
  • 高校入試

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    入試をぶっ潰せ!入試で人生が左右されるこの世の中。実際のずさんな試験の裏側、採点ミス。採点ミスにより入試に失敗したと思っていたが、実は自分の記名ミスとわかり、さらに落ち込んでいく。入試への復讐story。

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    2026年05月08日
  • C線上のアリア

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    全然イヤミスなし!そしてめちゃくちゃ読みやすい!
    それなりに展開もあり、最後らへんは読むのを辞めたくないくらいページを捲るのが楽しかった!
    タイトルの意味もわかると、考えさせられる。読んで損はない作品

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    2026年05月08日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    ネタバレ

    血縁のある姉か、共に過ごした思い出のある姉か。わたしはきっと、“失踪前の姉”を本物と呼んでしまうのだろう。
    違和感の正体が明かされても、心は晴れない。
    真実は救いにならないことがある。

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    2026年05月07日
  • Nのために

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    高層マンションで夫婦が死亡して4人の男女が絡む話し。4人の生い立ちや事情が関係する。各々が誰かのために動くことで、愛がいびつになっていく。切ないミステリー作品。

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    2026年05月06日
  • C線上のアリア

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    あの人はこういう人。

    人に対して1回、自分の中でついた印象は覆すようなことでもない限り変えるのはなかなか難しい。

    1つの真実には、関わった人の数の真実がある。

    その中には誤解に基づくものもあったりする訳だが、全員が納得する結果というのはなかなか難しい。

    本作は地方の生活、介護問題、実家仕舞い、時代の移り変わりによる価値観の変化等を巧みに盛り込んでいて

    イヤミス味がないかと思いきや、これはもしかしてやはりのイヤミスか??と先走りしつつ最後はみんな納得の着地点なのはさすが。


    ノルウェイの森
    当時読んだけれど、バブル期の浮かれた時代にアマちゃんちやほや学生だった自分は、暗くて陰鬱のくせ

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    2026年05月03日
  • 人間標本

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    狂ったおじさんのお話しだと思って読んでいたら、二転三転するストーリー展開に驚かされた。
    途中までなかなかページが進まず、何日もかけて途中離脱しようか悩みながら読んだいたが、最後は、一気に引き込まれて読み終えた。
    ドラマ化されたそうだが、私は、映像では見れないな。 切なすぎる。

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    2026年05月02日
  • 少女

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    ネタバレ

    湊さんの伏線回収の鮮やかさに唸らされた。
    二人の少女の拗れた友情を礎に、思春期の死に対する好奇的な関心、家族や友人の言葉の呪詛、未熟さゆえの妬みや被害者意識みたいな自分勝手な悪意、私が主人公らと同じ女子高生の時に読めていたらもっと響いていたかも。

    あとがきに書かれていた書店員の感想が面白かった、因果応報がテーマの一つである作品で、二人を死に追いやった二人はこれからどのような報いを受けるのか。
    一方で、おっさんは報いを受けるべき行いはしていないのに不遇に追いやられているし、因果応報すら理想論な世の中だとも感じる。

    本筋ではないだろうけど、「悪いことをしたから殺される。これは、究極の罰は死だと

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    2026年05月01日
  • 母性(新潮文庫)

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    自分の行動に対する認識は、受け取り手との関係や心理状態によって大きく異なることを実感する作品。特に、母が「抱きしめようとした」と認識しているのに対して、娘は「首をゆっくりと絞められた」と認識していたところが印象的。
    そして何故かその齟齬が最終章でピッタリと重なり解決した所に、自分が思っているよりも人間関係は複雑ではなく、家族という関係性は、赦し合って生きていくのだなと思った。

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    2026年04月30日
  • カケラ

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    複数の語り手から1つの事件を浮かび上がらせる著者お得意の形と言えそうな連作短編
    読む間隔が開いてしまったのが理由かもしれないが母と娘どっちの話だっけ?となるシーンもチラホラ

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    2026年04月30日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    ネタバレ

    じわじわと違和感が増していく書き方は流石だなと思った。

    8年間過ごした姉が、娘が、孫が、血の繋がっていない子どもだった時にどんな気持ちになるのか。
    全員の気持ちを考えたら居た堪れなかった。
    特に両親は結衣子が気づいていることに対してどんな気持ちだったのか、我が子として育てた女の子のことをどう思っていたのか、かなーり胸が痛くなる。

    最後の方は早く結末が知りたくて読み飛ばしてしまいたいくらいだったけど、読み終わってしまうとなんだかスッキリしない気持ちになってなんとも言えないなあ、、

    物語の構成は好きだけど、後味は好みじゃない。

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    2026年04月29日
  • 落日

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    作中に出てくる、ついたて越しに、見えそうで見えない向こう側の気配を感じながら指先で少しずつ確めていくような本でした。

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    2026年04月28日
  • 未来

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    辛い状況の詰め合わせセットのようなお話。あまりにも不運な境遇に様々見舞われる中、未来を信じて生き抜いていこうとするわけですが、実際どこまでこれらの状況をリアルに感じ、誰のどこに感情移入出来るのか、正直悩みました。ただ、湊かなえ作品を読む上での覚悟みたいなものを必要とするならば、まさにこういった内容を自分なりに解釈し受け入れるという事なのでしょう。何か得るものがあったかというといささか疑問ではありますが、湊かなえワールドを堪能出来た点と、張られた伏線が後半にはしっかり回収されていくという物語の作り方がやはり良く出来ていて、そういった意味で楽しめる作品だったと思います。映画版がどういた形で描かれて

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    2026年04月26日
  • 母性(新潮文庫)

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    同じ出来事でも母と娘の立場から見るとこんなにも違うのかとモヤモヤしながらも楽しませてもらった。共感はできないけど。

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    2026年04月25日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

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    登場人物の視点ごとのストーリーが描かれており、立場や、言葉、行動の送り手、受け取り手によって、感じ方や想いが違う。その偏りを信じて疑わず、矯正できないと、悪う方向に関係が進んでしまう。

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    2026年04月25日
  • 贖罪

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    読みやすい。本当に湊かなえのイヤミス女王の部分がすごく出てる作品だと思った記憶がある。人におすすめしにくいけど印象深い作品。

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    2026年04月22日
  • サファイア

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    湊かなえ作品で初めて読んだ短編集。なんとも言えない気持ちになる。面白い!おすすめしたい!とかにはならないけど読み始めたら止まらない不思議な魅力。

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    2026年04月22日
  • 贖罪

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    「犯人を見つけられないなら、納得できる償いをしなさい」という被害者の母の言葉が、四人の少女の人生を縛る残酷な呪いとなった。彼女たちが大人になり、強迫観念に突き動かされて選ぶ「贖罪」の形は、どれもが歪でさらなる悲劇を呼ぶ。湊かなえらしい冷徹な筆致で、悪意や自己正当化が剥き出しにされる展開は圧巻だ。言葉の暴力性と、出口のない罪の連鎖に、読み終えた後も深い絶望と戦慄が残る一冊だった。

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    2026年04月22日
  • 母性(新潮文庫)

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    「母になろうとした女性」と「愛されたかった娘」。二人の視点が交錯する中で、母性という美名の裏に潜む「毒」を浮き彫りにする一作。

    同じ出来事が、語り手によって天国にも地獄にも変わる不気味さ。愛しているはずなのに傷つけてしまう母娘の悲劇を通じ、本能とされる愛情の脆さを突きつけてくる。湊かなえらしい緻密な筆致で、家族の理想を冷徹に解剖した、重厚な心理サスペンスである。

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    2026年04月22日