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蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。
※電子版には口絵は収録しておりません。
Posted by ブクログ 2024年04月13日
芸術家×殺人鬼の心情を同情ではなくただ説き伏せられて倫理観を抜きにしてしまえばどこか納得して、ただ一つ一つの作品に込められた想いを聞き歴としたアートなのだと錯覚してしまいそうになる本
ただただ製作という名の殺人を淡々と狂気すら感じさせずに繰り返す。
罪悪感とは別の申し訳なさや、何かと理由を見つけ、標...続きを読む
最初、湊かなえ先生の本にしては、なんだか読みにくいなと思っていましたが、
読み進めていくとどんどんいつもの調子に。
単なる異常な人間の話で終わらせないところが、さすがだなと思うと同時に
ぞわっとさせられました。
Posted by ブクログ 2024年04月19日
初めから気持ち悪い描写、表現があり、途中で読むのをやめたくなった。もし、耐えられずに読みきることを諦めてしまいそうな人にはお勧めしない。
しかし、なぜ、犯人はこのような残虐な行為に至ったのか、真相に近づくにつれ、ただの精神異常者の猟奇的殺人事件ではないということがわかってくる。
さらに、悲しくも切な...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月14日
ミステリー小説。
芸術の美しさと異常性が交錯する作品。
蝶の標本を作る奇妙な人物が登場し、人間を蝶と結びつける不気味な展開が描かれていた。
主人公の榊史郎(さかき しろう)に焦点を当てた手記形式で展開され、読み手を引き込む独特な構成が特徴。
蝶の美しさから人間の闇を探るストーリーは、どんでん...続きを読む
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