湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ犯人が誰なのか、という事はこの小説の本質では無い気がして、境遇について考えながら読み進めていったら。
陽子が1回目の悩み(結婚について)を晴美に相談した場面で『私達が親友になれたのは、同じ境遇だからなのかな』と尋ねた時点では、お互いにそれを否定できるほどの自信が無く、自分は誰の子なのかを知りたいという共通の目的があるから親友でいれてるのかもしれないという気持ちが汲み取れた。
しかし、晴美が犯人だと知っても通報しなかったことや、母親について真実を知った後も彼女達が親友であるということ自体が答えだと思った。
きっかけが境遇だろうと、彼女達が出会えた事は運命であり今も見えないリボンで繋がってる事だろ -
Posted by ブクログ
ひとつの事実が、語り手により全く異なる受け取り方をして語られる。登場人物の誰もが正しく、同時に間違っている。
ミステリー要素は弱く感じてしまうものの、人間の主観がいかに都合よく事実を歪めるかという点においては非常にリアルで、よく出来た構成だと思う。
ものごとにおいて何が正しいかは当然人によって違うが、傍からみればおかしいのにそれを正しい愛だと信じて疑わないこの作中の母親(「母の手記」の語り手)が、自分の母親に似ていて、読んでいてしっかり精神的苦痛を感じた。
感情を動かされたという点では良かったのだけど、終わり方がすこし綺麗すぎる気もする。もっと不幸であってほしかった。