湊かなえのレビュー一覧

  • 山猫珈琲 上巻

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    エッセイはあまり読まないけれど自分と感覚が似ていると感じる方の、つまりは好きな人のエッセイは面白い。著者はベストセラー作家なのに庶民感覚がありその暮らしぶりに親近感がある。数々の作品を生み出した人、の実生活は興味深い。

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    2026年06月04日
  • 白ゆき姫殺人事件

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    読み終えたあと、しばらく窓の外を眺めていた。特別な景色があったわけではない。ただ、物語の中で何度も姿を変えた「真実」というものについて考えていたのだ。

    この小説では、一人の女性の死を巡って多くの人が語る。けれど彼らが口にする言葉は、どこか少しずつ歪んでいる。悪意や嫉妬、思い込みや保身が混ざり合い、まるで曇った鏡を何枚も重ねたように、本当の姿が見えなくなっていく。

    僕たちは普段、自分が見たものを真実だと思っている。でも実際には、自分の都合の良い物語を作り、その中で世界を理解しているのかもしれない。SNSが広がった現代では、その傾向はさらに強くなっているように思える。

    湊かなえは、ミステリーという形を借りながら、人間の不安定な認識や集団心理の怖さを静かに描き出している。犯人探しの面白さよりも、「人は他人をどれだけ簡単に誤解するのか」という問いのほうが深く心に残った。

    読み終えたあとに残るのは驚きではなく、少し冷たい余韻だ。そしてその余韻は、ふとした瞬間にもう一度こちらを振り返る。そんな小説だった。

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    2026年06月02日
  • ドキュメント

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    ブロードキャストの続編。知らずに読んだが内容は違和感なく理解できる。作品自体は悪くはない。作者にしては珍しく青春系の小説。途中ささやかな事件が起こりミステリ風の香りもしつつも最終的には爽やかな結末。高校生って熱いし、真っ直ぐだし、融通が効かなくて、でも前しか向いてなくていいよなぁって思える。

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    2026年06月01日
  • 境遇

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    ネタバレ

    犯人が誰なのか、という事はこの小説の本質では無い気がして、境遇について考えながら読み進めていったら。
    陽子が1回目の悩み(結婚について)を晴美に相談した場面で『私達が親友になれたのは、同じ境遇だからなのかな』と尋ねた時点では、お互いにそれを否定できるほどの自信が無く、自分は誰の子なのかを知りたいという共通の目的があるから親友でいれてるのかもしれないという気持ちが汲み取れた。
    しかし、晴美が犯人だと知っても通報しなかったことや、母親について真実を知った後も彼女達が親友であるということ自体が答えだと思った。
    きっかけが境遇だろうと、彼女達が出会えた事は運命であり今も見えないリボンで繋がってる事だろう。

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    2026年05月31日
  • カケラ

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    何人もの人が語っていく感じ。
    何を明らかにしようとしているのかよく分からなくなってくる。
    結局、ドーナツに囲まれて死んだ子を殺したのは、お母さん(ママが死んでお母さんになった)だったのは、意外だったけど。

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    2026年05月30日
  • 落日

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    最初に描いていたサラちゃんは、どんどん歪んでいく。点と点を繋いで徐々に明らかになるという構造が面白かった。全てが分かった時には全く別の物語となっていて、不思議な感覚を得ました。

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    2026年05月30日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

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    短編集のため、ミステリーが無い分、最後に嫌な気持ちになる話。
    主人公たちには同情してしまう。
    湊かなえ先生は親子題材にした話が多いなと思った。こころの闇の表現がすごい上手。

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    2026年05月26日
  • 境遇

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    犯人が誰なのかというのがちょっと分かりやすかった気がする。なんかあっさりと終わってしまったような感じで、後日談的なものが欲しいなあという感じでちょっとモヤモヤしたのが残念かな。

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    2026年05月26日
  • カケラ

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    最初「読み進められるかなぁ」と思うほど1人の語り口調の書き方かしんどく感じた。
    途中から面白くなってきたけど最後が先細りした印象。
    主人公がそこまでしてなぜ自殺した子のことを知ろうとするのかの熱量の理由がわからない。

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    2026年05月25日
  • ドキュメント

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    軽めの湊かなえ作品。

    正直「ブロードキャスト」は読んでません。
    文庫本の解説読んで初めて知りました…(泣きたい

    ドッロドロの重めミステリーが欲しい人にはおすすめしないけど、
    そういうのが続いて軽めのが欲しい人には手に取って欲しい青春小説。

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    2026年05月24日
  • 高校入試

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    ネタバレ

    登場人物が多い。読み進めるにつれて、人物像が明らかになり、事件の真相も気になって仕方なくなった。最後の結末は予想外。先生のやり取りは面白かった。犯行動機はよく分からなかった。

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    2026年05月23日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

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    ネタバレ

    湊かなえ作品
    表題作を含む短編集で色々な種類のイタイ女性の語りで構成されている、なかでもマイディアレストと罪深き女の2作は特にイタイ。思い込みの激しさと蚤は印象深い

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    2026年05月22日
  • サファイア

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    湊かなえさんの短編集は初めて読みました。
    短編集なので展開が早く、それでいてミステリー。イヤミスらしく、もやっとした終わり方に持っていくところはすごいなと思いました。
    中にはすっきり?するものも。後半2編は続き物でしたが、もう少し長く見てみたかったなという感じでした。

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    2026年05月21日
  • 落日

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    視点が毎回変わるので一気に読み進めないと理解するのに時間かかりました。だけど、読み進めて行くと最初に感じていたキャラクターの印象が最後には変わって行ってるのが興味深かったし、ラストどんな展開になるのか楽しみになっていました。

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    2026年05月18日
  • 絶唱(新潮文庫)

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    ネタバレ

    章ごとに異なる登場人物がゆるくトンガ、そこに住む尚美さん、阪神淡路大震災と繋がっている。外からは分からないそれぞれの人生や内面が読んでいてとても引き込まれる。最後の章の絶唱については、私は震災被災者ではないが、主人公の心情や行動に自分は似たところがあるような気もして心苦しさも感じる。人生は本当に人の数だけあるんだなぁと感じる。人の命は儚いが、残された人の気持ちもとても脆くて壊れやすく、でも強くなることが必要とされることも多いと感じた。

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    2026年05月13日
  • 境遇

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    オーディブルにて。ナレーター松雪泰子。
    イヤミスではない湊かなえの本。施設で育った親友同士2人、大人になってもその境遇がしがらみとなる。
    ぼそぼそと語る口調があまり好みではなかった。

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    2026年05月13日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

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    さすがいやみすの女王といった作品です。
    短編集ですが、一話のページ数も丁度いいですし、しっかりイヤな感じを残ストーリーです。
    表題のポイズンドーターとホーリーマザーは、読んでいる時に、何故か木更津キャッツアイの手法だなと思ってしまい、あのコメディとこのいやミスを同じ括りにしてしまうのは変ですが、しっかり裏表がキイていて、面白かったです。

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    2026年05月09日
  • 高校入試

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    入試をぶっ潰せ!入試で人生が左右されるこの世の中。実際のずさんな試験の裏側、採点ミス。採点ミスにより入試に失敗したと思っていたが、実は自分の記名ミスとわかり、さらに落ち込んでいく。入試への復讐story。

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    2026年05月08日
  • 少女

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    ネタバレ

    湊さんの伏線回収の鮮やかさに唸らされた。
    二人の少女の拗れた友情を礎に、思春期の死に対する好奇的な関心、家族や友人の言葉の呪詛、未熟さゆえの妬みや被害者意識みたいな自分勝手な悪意、私が主人公らと同じ女子高生の時に読めていたらもっと響いていたかも。

    あとがきに書かれていた書店員の感想が面白かった、因果応報がテーマの一つである作品で、二人を死に追いやった二人はこれからどのような報いを受けるのか。
    一方で、おっさんは報いを受けるべき行いはしていないのに不遇に追いやられているし、因果応報すら理想論な世の中だとも感じる。

    本筋ではないだろうけど、「悪いことをしたから殺される。これは、究極の罰は死だと言ってるのと同じでしょ。」という岡さんのセリフが刺さった。因果応報でさえ世の常ではない中で唯一の絶対は死であり、それは罰、それとも救いなの、ゲームオーバーなのかゲームクリアなのか退場なのか。
    死ぬときに人生の答え合わせみたいなのがあって、戦績が全て教えてもらえたらいいのにな、って定期的に思う。

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    2026年09月22日
  • カケラ

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    複数の語り手から1つの事件を浮かび上がらせる著者お得意の形と言えそうな連作短編
    読む間隔が開いてしまったのが理由かもしれないが母と娘どっちの話だっけ?となるシーンもチラホラ

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    2026年04月30日