湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いや〜まいった、まいった。
あの湊かなえがこんな青春ものを書いていたのかという驚きと、読み終わって解説を読んだ時に、この本が『ブロードキャスト』の続編だったということを知って、さらに驚いた。
どおりで、主人公である町田圭祐に起こった事故の経緯や状況がほとんど描かれてなかったわけだ。一体どんな事故だったんだろうとモヤモヤしていたのだけど、まさかその理由を解説で知ることになるとは思わなかった。
そもそも久しぶりに湊かなえの本を読みたいなと思い、そういえば最近原作のドラマが始まったよな、確かこれだったよな、という非常に曖昧な記憶のままこの本を手にしたものだから、予備知識が全くない状態で読み始めることに。(ちなみにドラマの原作は『人間標本』)
だから、これから何かドス黒い事件が起こるはずと思って構えていたけど、なかなかそんな様子は見られず、肩透かしをくらった気がして、純粋にこんな青春ものを書くんだなってびっくりした。
でも、青春もの好きからすると、ちょっとキラキラ感が足りない気もしたし、恋とか愛とか趣味とかに夢中になる熱量も何か足りない気がした。
どこかちょっと暗い感じが漂ってくる部分には「らしさ」を感じたけれど、これまで読んだ作品に比べると、中途半端な気がしてしまった。
それも、この作品が続編だということを知らなかったせいかもしれない。
面白かったし、すっと読めたけど、ずっとモヤモヤはあったままだったから、前作を読んでいたら、もっと登場人物に感情移入出来てまた違った感想を持てたかもしれない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
・「タイムカプセルの八年」辻村深月
大学講師の孝臣には妻の温子と小学校の教諭になった幸臣という息子がいる。
幸臣が小学6年の時に親父会に参加することになった孝臣は、小松ユカリの父親や洋菓子屋の主人、沢渡などと交流をもつようになる。その時の担任が比留間先生で、彼に憧れて幸臣は小学校の先生になりたいと話すようになる。タイムカプセルを埋めるといっていた比留間は土に埋めずに学校を移ったと知った孝臣は(幸臣は後輩に知らされる)、息子達に黙ってに親父会のメンバーでタイムカプセルを探しにいき土の中に埋めた。息子が憧れていた比留間先生が埋めてくれたことにして。
親父会メンバーで時々集まることになり、幸臣は孝臣に憧れをもっていたこと、幸臣はユカリと付き合っていること等知らされる。
・「トシ&シュン」万城目学
縁結びの神様が昇進試験を受ける。
カップルの俊と瞬(どちらもシュン)の願いを叶えるため、俊は小説家、瞬は俳優として成功する夢をみせる。「カラス」「ビニール袋」「おじいさん」のキーワードがきっかけで成功していく2人のシュン。成功する2人は破局してしまうと聞かされた縁結びの神様は、それでも2人での幸せを願う。その選択をした縁結びの神様は、学問・芸能の神様の手伝いもしつつ新たなかたちの「縁結びの神」を目指すようVIP上位神に言われる。
・「下津山縁起」米澤穂信
A.D870年~A.D2873年の山の話。2205年、地球物理学博士の森島不来敗は、山には知性がある、と話す。2873年、下津山を殺害したとして訴追されていた上津山にたいする裁判で、富士山裁判長は有罪の判決を下す。検察側の阿蘇山は人類を使って下津山を殺害させたと主張し、弁護側の榛名山は荒唐無稽な主張と反論。
・「長井優介へ」湊かなえ
15年前に埋めたタイムカプセルの中の青酸カリ(国立大学生の緑川明という家庭教師にもらった)を取りに行くために小学校の同窓会に向かう長井優介。3歳上の姉の友人の弟寺田浩太とは同級生で小学生の頃は仲良くしていたが、聴力が悪いせいでリーダー格の矢部敏生にはいじめられていた。腐った牛乳をのませられて病院に運ばれた出来事をきっかけに優介の親が激怒し学校と矢部の母親に話をしたおかげで嫌がらせはなくなる。運動会の日に教室に閉じ込められてリレーに参加出来なかったのは矢部や寺田のせいだと思い込んで心を閉ざしていた優介だったが、同窓会に向かう途中再会した元同級生の島本あおいと浩太の話を聞いて勘違いだったと知る。浩太は自分の母親の作ったたこ飯で優介はお腹を崩してトイレに居たと思い込んでおり、教室に誰も居ないと思って(寺田のハチマキをとりに優介は教室に居た)鍵を閉めたのは委員長をしていた島本だったのだ。そして優介がタイムカプセルに入れたチョコレートの箱に入っていたのは青酸カリではなく砂糖で、食べ物はタイムカプセルに入れておけないという理由ですでに島本に捨てられていた。
就職もうまくいかず青酸カリで死のうとしていた優介だったが、小学生時代の誤解が解けて心が軽くなる。当時浩太が、耳が聞こえない優介に書いた謝罪の手紙や、2人で書いた漫画が入ったタイムカプセルを開けに行く。