あらすじ
湊かなえの選ぶ「ミステリ作家」乱歩の相貌
避暑先の旅館でレンズ越しに目撃した殺人をめぐり、
謎めいた結末を迎える中編「湖畔亭事件」を中心に、
人工美と遊戯性の極致「赤い部屋」、名作「心理試験」他を収録。
ミステリ作家・乱歩に焦点を当てる乱歩没後50年記念アンソロジー。
【目次】
「湖畔亭事件」
「何者」
「石榴」
「心理試験」
「赤い部屋」
「人間椅子」
「木馬は廻る」
随筆「迷路の魅力」
随筆「兇器としての氷」
随筆「プロバビリティーの犯罪」
監修・新保博久
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
図書室。江戸川乱歩ちゃんと読んだことないので。
「湖畔亭事件」「石榴」が良かったな。「人間椅子」はあらすじのみ知っていたけど、手紙の恐ろしさが良かった。
Posted by ブクログ
江戸川乱歩ってグロ中心かと思ったら、そうでもない。ミステリーもすごい。グロミステリー!(そんな言葉はあるんだろうか)人間椅子のオチがすごく面白かった。「まさか、あの椅子の中に男がいたの…!」って、まじか、って思っているところに、あれ僕の物語なんですよね(≧∀≦)って言われると、一気に力が抜ける。「はい?物語?…安心したー」
Posted by ブクログ
久しぶりの江戸川乱歩!!!
どんどん話の中に吸い込まれていく、、、。
事件の内容が怖いけど
それより結末にいつも震えが止まらなくなる。
まだまだ色んな本が読んでみたいと思った!
Posted by ブクログ
人には言えないが、心の片隅に眠っている
人間の倒錯した欲望が一種幻想的ないろどりを加え
作品に単なる事件、トリック、探偵ではない
ねっとりとした空気を纏わせているのだろう。
全て明らかになったかと感じた直後に真相が明らかになる
収録作2、3、4、真相が明らかになっていない可能性の
余韻が漂う収録作1、5、推理小説ではない収録作6
に随筆3本。
やはり収録作5『人間椅子』
気味の悪い恐怖のどん底に陥った直後、
できすぎたタイミングで真相が明らかになった、
かと思うのだが、、、では、なぜそんなにも気味の悪い
手紙を書けたのだろうか。いやいや、まさか、もしかして。
Posted by ブクログ
はじめての江戸川乱歩作品。短編集だがぐんぐん引き込まれる。古い作品なのにどれも人間心理を上手く利用していて共感、そして驚嘆する。
殺人を犯す登場人物たちの語り口調も独特。皆に共感を誘い、自分がどれほど愚かなのかを理解しつつも読み手(聞き手)にも理解してほしいと叫んでいるよう。
なにをしても退屈で仕方ない、というのはわたしも同じだ。だが暇つぶしで殺人トリックを考えたり、ましてや実行したりすることはできない。だから興味深い。ひとつの作品に2つも3つもトリックがあり江戸川乱歩の手数にも驚いた。
明智小五郎や少年探偵団など他作品も読んでみたい。