斜線堂有紀のレビュー一覧

  • 星が人を愛すことなかれ

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    『愛じゃないならこれは何』『君の地球が平らになりますように』に続く、シリーズ3作目。

    アイドルを熱心に推す彼氏を持つ冬美の気持ちが、「星」になれない私には痛いほどよく分かります。
    「なぜアイドルには細やかな気遣いができるのに、私にはしてくれないのか」「なぜ、私がリクエストしたプレゼントをアイドルに渡してしまうのか」……そんなキリキリとした感情に、ぐっと引き込まれました。
    そして、「星」として輝く女性たちの苛烈な思いには胸を抉られました。たとえ地獄に向かっているとしか思えなくても、自らの意志でその道を選ぶ彼女たちの姿は、どうしようもなく美しいです。

    今作は最後の一文がどれもすごく好き。
    そして、シリーズを通して、タイトルが「これしかない!」と思えるほど作品にぴったりハマっています。
    斜線堂有紀さんの恋愛×地獄小説をもっと読んでみたくなりました。

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    2026年08月05日
  • 教科書には、載せられない!? 君に綴る5つのパロディ

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    教科書に乗ったことがある作品5選をそれぞれの違う作家さんが、解釈し新しい物語を作っています。
    私は、「鼻」×あおにまる先生
    「我輩は猫である」×佐東みどり先生の作品が印象に残った。

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    2026年08月04日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    ある日空から「天使」が降りてきた。天使は「2人以上殺した人間を地獄に送る」という法則の元、空を飛び回っている。

    こうした「特殊設定ミステリー」は今作初めて読んでみたが、普段読むミステリーと遜色ないくらい楽しんで読むことができた。ミステリーとしての面白さはもちろん、この世界での探偵の意義、この世界での人々の価値観の変化など、考えさせられる点も多くあった。

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    2026年08月04日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    「正義」とは何か、「罪」とは何か、と考えさせられる話だった。善悪の前提が根本から変わってしまった世界で、自分なりの正義を貫こうと必死にもがく主人公が良かった。

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    2026年07月31日
  • 愛じゃないならこれは何

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    まさにタイトル通り、「これが愛でないなら一体なんなんだ!」と叫びたくなるような、強烈な作品でした。

    収録されているのは、一人のファンをどうしようもなく愛してしまうアイドルや、一目惚れした後輩に自分の趣味も生活もすべてを合わせていくOLなど、一歩間違えれば破滅に向かうような恋愛ばかり。
    客観的に見れば、地獄にしか続かないような恋なのに、それでも進むしかない彼女たちの姿は、痛くて、苦しくて、どうしようもなく愛おしく感じます。

    自分にもちょっと当てはまる部分があるかも……と思える部分も多々ありました。
    他人事とは思えないからこそ苦しくなりもするし、ヒリヒリした余韻も残るのですが、最高に面白い。

    今日は出かける予定はなかったけど、続編を買いに行こうと思ってしまうくらい、大好きなテイストでした。

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    2026年07月19日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    ネタバレ

    気づいた時には全部手遅れ。混沌とした渦の中で唯一手を差し伸べてくれたのは、犬歯がキュートの悪魔みたいな男。文章から伝わる織賀先輩の魔性感が良い。関係を深めるほど正常から遠ざかっていくことへ葛藤する主人公。それは織賀に出会った時点で全部意味のない葛藤なのに、執着して正しさを求める姿があまりにも人間で、相対的に前半の悪魔や神様に例えられた織賀の印象がより濃くなっていく。お互いが勝手に期待して失望して、どんどん倫理が擦り減っていって、不器用な人間同士の最後のぶつかり合いは読む手が止まらなかった。祝部の最後の推理を聞いたとき、織賀は何を思ったのかと思わず考え込んでしまう。続編もあるので早く読みたい。

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    2026年07月17日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    また嗄井戸と奈緒崎に会えて嬉しいよ!
    まさに「承」の巻で、全体的に軽くてサクッと読み終えちゃった。続きに行くぞ〜

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    2026年07月15日
  • 死体埋め部の回想と再興

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    ネタバレ

    最高ブロマンスミステリー。

    ミステリーといっても、死体の謎をとくことは、どうだって良くて、
    ただ目の前の人に捧げる話を捻り出してるだけ。
    その関係の歪さに、はまってしまいました。

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    2026年07月03日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    あまりにも好みすぎました……。
    中盤あたりまでは、ふんふんそんな感じねと思っていましたが、第三話からぐぐっと不穏寄りに舵を切ってきて、終盤はページを捲る手が止まらず、そしてラスト……!ここで!!!という感じ。
    思わず「助けて!」とのたうち回ってしまいました。
    まだ続巻がある興奮で震えました。

    二人だけの青春は、確かにそこにあった。

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    2026年06月27日
  • 彼女。

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    ネタバレ

    どの話も良かった!
    特に武田綾乃さんの「馬鹿者の恋」が切なくてよかった。素直になったときにはすでに遅かったという、、ハッピーエンドでいうなら斜線堂有紀さんの「百合である値打ちもない」がよかった!お似合いだって言われたくて整形した思いを受けとめているのが好きだった!

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    2026年06月25日
  • 君の地球が平らになりますように

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    狂ってるのにそれが逆にありえなさ過ぎて愛おしくなってくる。
    恋愛小説としては濃度が高かったけれども読み終わって胸がザワザワするのは斜線堂有紀先生の筆の上手さだと思います。
    こういう狂愛話は斜線堂有紀先生にしか書けないと思っています。さすがでした。

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    2026年06月23日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    ネタバレ

    とにかく私は好き!!!!最高!!!!

    まず、死体埋め部って発想が天才的にエロティック。

    窮地を助けられ弱みを握られ逃れられない共犯関係に引き込まれた、祝部くん、割に適応がすごい。
    織賀のことサイコパスって祝部は言うてるけど、私は余程、祝部の方の信仰と執着がどエロく感じました……。自分だけが選ばれたひとりになりたかったんだよね。

    ブロマンスを求めて読んだら、最高としか言えないものを頂きました。作者さま、ありがとう。ミステリー部分がメインと言うよりはふたりの関係を彩るというか、描くための伏線。
    あくまで織賀の承認だけを祝部は求めているので、真実は主役ではないのです。二人の関係性がメインなのです。

    最後の章は加筆分なのかな?
    とてもいい終わり方で、これこらもドロドロに共依存つづけていってほしいという期待が持てた。一生一緒に生きていく決意はすでにあるので。


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    2026年06月20日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    短編集、どれもとても面白かった。
    自分がアイドル好きというのもあり、共感できる部分もあり楽しみながらサクサク読めました。
    斜線堂さんにハマるきっかけになりました。

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    2026年06月20日
  • 病に至る恋

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    『恋に至る病』が好きなので、色々な目線から見た寄河景を描いたこのスピンオフ集も楽しく読めました。
    母親から見た景の姿がかなり異様なものとして描かれてて、ますます景という存在の底知れなさが深まった。

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    2026年06月15日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    「2人だけの2人だけで完結している世界と関係性」が好きな人には絶対刺さる。「赦されたい」から「救いたい」に変わっていく感情が皮肉的で、2人の青春の脆さが際立つのもいい。

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    2026年06月15日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    破茶滅茶におもろい。ザ・エンタメミステリ!
    かなりの数の映画が登場するので、はじめから全部観てからまた読みたいな。ミステリにしてはライトすぎるけど、とにかく想像以上に面白かった。続編も読む!

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    2026年06月15日
  • 恋に至る病

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    ネタバレ

    純愛が好きなので景は愛ゆえに行ったとそう思い込んでおきます。入見の話した筋書きは確かに理路整然としてるし、景は最後まで宮嶺の事を最後ただの駒としてしか見ていなかったのかもしれない。自分を肯定して盲目的に信じる流される物の一部でしか無いのかもしれないけれど、彼女の行動原理の行き着く先は全て宮嶺を守る、あの日宮嶺を苦しめた人間達とそれに付随するものに復讐することだと信じたい。消しゴムに関してはいじめを指示した可能性を示唆するものとも捉えられるけど、景ならそれを隠滅するもしくは取り返したと宮嶺にみせて更に罪悪感を植え付けて支配する気がする。でもそれをしなかったという事実が宮嶺を好きでいた証拠であり続けると思いたい。それに単純に好きな人のものが欲しい、消しゴムを交換して持っていれば両思いになれるというまじないを信じてやったのがいじめと被っただけの可能性もあるし。ブルーモルフォを作ったきっかけがいじめに対しての復讐心であり、本質的には宮嶺を救うことと結びついてると信じていたくはある。人を操って殺すことに快楽を覚えるとは思いたくないし。
    あと恋に至る病ってタイトルは秀逸だな。恋は盲目とよく言うけれど、最後の4行を盲目的に信じるのかで物語の結末がガラッと変わるのとかかってる。僕は宮嶺のように景に盲目的になっていたい。

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    2026年06月12日
  • 彼女。

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    ネタバレ

    百合と知らずに購入、これで百合の定義を知りました。百合とは恋愛だけに限らず女性関係を主軸にしたお話だそう。ライバル関係やシスターフッドなども入るそうです。

    見てわかる通り豪華作家さんのアンソロジー。
    それぞれ個性がでて素敵です。

    織守きょうやさん→今まで読んだことのない作家さんでした。純粋な友情が素敵でお互いを思ってのすれ違いにもほっこりしました。

    青崎有吾さん→姉妹の話。過去に読んだ本と全く違う切り口でめちゃくちゃ面白い。初めはどういうこと?ってなりながらも伏線を回収する。海外小説のような強烈な物語と展開で迫力もあり良かった。かなり印象的!

    武田綾乃さん→王道の恋愛系であり、でもバッドエンドという悲しき物語。こういうプライド高い人いるよなーと切ない気持ちになった。

    円居晩さん→フレネミーといった感じ。仲良くしていた先輩が意地悪く、駒にされていたというか…シンプルだからこそ感情がわかりやすいように思えました。

    斜線堂有紀さん→驚きの入りで始めグロい系かと思いきやなるほど、感情抉られるやつだ…と理解。絶望感と緩急が凄い。正直流れ的にバッドエンドになるのかなーと思ってたからハッピーエンドで意外だった!

    乾くるみさん→好きな先輩が何を買ったか、というとてつもなくどうでもいいテーマでここまで広げられるの凄い。

    相沢沙呼さん→面白かったー!関係性が複雑!紫乃に魅了されてしまった。そして騙されたオチかと思いきや紫乃も好きになってたんだと思ってほっこり?
    1番続きが読みたくなったかも。

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    2026年06月14日
  • 死体埋め部の回想と再興

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    前作のおわりが衝撃的で、ここから行ける続編があるんですか?と思いつつ手に取った。回想メインでふたりの関係性とあいだの出来事を深掘りしていく前2編のあと、分岐した3話がよかった。不在ルートの仄暗い終わり方も悪くなかったけれど、再会ルートが好き。そんなわけないだろと思うような嘘くささだけれど、読者が望むからか祝部が望むからかこのルートがあるんだろうな。こんなに信じられない助けてくれてありがとなを求めてしまって、こんな歪なハッピーエンドにしてしまって、死体埋め部が完成された巻だった。これを読むことで前作の満足感も高めて、繰り返し読みたくなるような良作。10ページに満たない後日譚までぞっとする終わり方で好き。

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    2026年06月10日
  • 百合小説コレクション wiz

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    『選挙に絶対行きたくない家のソファーで食べて寝て映画観たい』
    すごく“今”の話だと思った。デモに行く時間で貴方と家のソファーで食べて寝て映画観たい。共感が強い。そうやって過ごせる“日常”のために声を上げなきゃ、選挙に行かなきゃ。納得が深い。

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    2026年06月06日