斜線堂有紀のレビュー一覧
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購入済み
自分達のエゴを隠さず、堂々と生きる詐欺師の二人は、読んでいてスカッとした。
二人の執着も、ストーリーに程良い歪みを出している。
ミステリー部分は引っ張り過ぎないので、初心者でも読みやすかった。
一冊だと物足りないので、ぜひ続編を読みたい。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ筆者あとがきの「役割を委託される奈緒崎と友人として協力する嗄井戸が揃うと探偵になります」という言葉がなんとなく好きだ。探偵と助手ではなく、二人合わせて探偵なんだな。
前作では何かと物騒な事件が多かったので、今回の3本は「不思議な出来事」くらいのエピソードが多くて穏やかに楽しかった。(そう思ってたから余計にラストでゾッとしたわけだけども)
お人好しで物事をいい方向に考えがちな奈緒崎は、そう上手くはいかない何かを抱える人にとっては時に残酷に見えるかもしれないけれど、その無責任な明るさが何かを救えることもあるのだと思う。
嗄井戸と束ちゃんだけでは友好的ながら停滞していただろう関係が、全くタイプの違う -
Posted by ブクログ
ネタバレ【感想】
朝井リョウさんが出版区のYouTubeでお勧めされていたので初めて斜線堂有紀さんの本を読んだ。
メガインザチャーチで描かれているような線密なファンダム経済というよりは、1人のアイドル赤羽瑠璃とその周りで彼女が影響を与えている人達の物語。
推す側、推される側の恋模様や人間模様が描かれており、アイドルと人間としてどのように折り合いをつけながら生きているのかなどが描かれていて面白かった。
朝井リョウさんのコメントにもあった【人生を使い切る】というワードが現代人の生きる糧なのか。
またこういう世界で生きる事の大変さやメンタルの保ち方など描かれていたり、相手を炎上させる手段など今のSNS時代 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったですし、入見さんが言ってた「流されるような奴は死んでもいいと思う、でも勝手に淘汰する人間を選ぶべきではない」ってちゃんと描いてるものに対する作者の正義が言葉にされてるのかな〜と思いました。
背中を押してもらえたら自死を肯定出来てしまう人は以外と多いだろうし、いじめを見て見ぬふりで流される人は世の中には当たり前にたくさんいるから、ブルーモルフォが現実にも十分起こり得るな…とずっと怖いなと思っていました。(他の感想をチラ見して、現実にも似た事件があったのを知りました。こわい)
景ちゃんは多分特別な子だったのは間違いないだろうなと思いましたし、きっかけは確かに宮嶺君がいじめられたことなん