斜線堂有紀のレビュー一覧

  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    映画を題材にしたミステリ。なので、映画は全く見ないからと敬遠していたけれど、作中で映画オタクが懇切丁寧に解説してくれるので、何の心配も要らなかった。むしろ、映画は娯楽であり芸術であると言い切って、現実世界の事件や人々の心情にしっかり寄り添って表現されるから、掌の上で転がされるように興味を持ってしまう。映画オタクってすごい。恐い。第四話の締め方がめちゃくちゃ良いので、ぜひ読んで欲しい。

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    2022年12月31日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

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    副題が「改変歴史SFアンソロジー」と書かれ、帯には「5人のSF作家が語る偽史」と書かれ、知っている書評家の2人が「大推薦!」としている。5人の作家はいずれも知っている人で、今回は私の嫌いな伴名練もいるが短い作品なので一応読んでみようと思う。しかし、大袈裟に歴史改変SFって言っているが、ちょこちょことタイムスリップさせる程度のレベルじゃないかと思い、あまり肩肘張らずに読み始めた。

    全体を読み終えた感想としては、石川宗生が意外と健闘している、宮内悠介は全く響かなかった、斜線堂有紀は新しい概念で歴史を引き戻し、小川一水はスパイ系の要素を加え、一番驚いたのは伴名練。伴名練、やればできるじゃないか、ダ

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    2022年11月29日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    当たり前のように超能力者がいる街や当たり前のように死者が蘇る街で起きた殺人事件を、きちんと解き明かした上で主人公たちに都合の良いように真相を捻じ曲げる、という捻りの効き過ぎたミステリー。正統派好みは渋い顔をしそうだけれど、逆に風変りな話をキャラを探している人ならば、作者と主人公の見事な手腕を楽しめるはず。惜しむらくは、短編2.5本の一冊といった分量で、ちょっと物足りないところ。シリーズものとしてもっと続いて欲しい。

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    2022年10月30日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    切ないけど心に刺さる作品

    梓と遙川悠真の関係性が素晴らしい。この本を一言で表すなら共依存がいちばん相応しいと感じる。遥川悠真の梓に対する感情の変化を持ちながらも結局愛していた姿も梓の遥川悠真に対する幼い頃から見てきた小説家として姿への執着も遥川悠真に対する期待と愛もとても深くて面白い。人間が相手に理想像を押し付け求め憎悪し妬み、また愛す。その姿が生々しく綺麗に描写されているところが素晴らしいと思う、人間の醜く美しいほどの執着と愛情と嫉妬が詰め込まれている作品。メリーバットエンドが好きな人、人間の生々しい感情が見たい人には是非とも奨めたい

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    2022年09月15日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    結果が出せない、居場所が足元からぐらついていく。
    好きなはずのものが、苦痛になっていく。

    この子たちに並べるようなものはないけど、それでも共感してしまう。

    終盤の、博士の純粋なセリフが胸に刺さる。

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    2022年02月10日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    幼くして天才小説家として持て囃されていた主人公。しかし、三作目のベストセラー以後、全く作品を出せずにいた。そんなときに参加をすすめられた謎のプロジェクト。そこには主人公と同じようなかつての天才たちがいた。

    天才って、神様から与えられた才能だから天才なんじゃんって思ってたけど、ずっと天才でい続けるための計り知れない努力と苦悩があって。そこがとても丁寧に描かれていて、展開と合わせて絶妙な作品でした。登場人物一人一人の設定もしっかり描き込まれててみんな魅力的でした。

    それぞれが選ぶ結末も、最後まで読んでいけば納得できるものだと思うし、みんな幸せになってほしいなぁと思う。個人的には天才でい続けられ

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    2022年01月30日
  • 恋に至る病

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    難解だけど面白い

    読み終わった後、最後の4行がどういうことを示しているのか簡単に理解できなかった。いろんな考察を見た上でもう一度読んでみて初めて自分なりの解釈ができた。
    内容はすごく面白かったし、少し難しい本でも読める方におすすめ。

    #切ない #ドロドロ #ドキドキハラハラ

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    2022年01月12日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    ネタバレ

    ついにカレイドミステリー終結!

    前作が少し不穏な終わり方をしていたのでドキドキしながら読み進めましたが、最悪な結末にならなくて良かった…!

    見た目普通(むしろ好青年)なのに中身が最凶に歪んでいると言うのはゾッとしますね。
    無害なフリして途轍もない悪。
    罰を受けさせる事が出来なかったのが少し残念だけど、全ての謎が解き明かされ、お姉さんのお墓参りにも行けるようになって本当に良かった。
    この先、奈緒崎と一緒に大学にも復帰できるようになれば嬉しいな…。

    否定していたけれど、教授は知っていた(と言うか分かっていた)のではないかと言う疑念が拭えない。
    分かっていたけどどうする事も出来なかったから、打

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    2021年10月28日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    映画愛に満ちたライトなミステリ。ひとことでは語り尽くせないくらいの読書体験を与えてくれた作品で、何年経っても大好きな1冊です。
    魅力的なキャラクターと、テンポの良い話運びで、最後まで楽しく読めます!
    読み終わった後は、思わず映画が観たくなります。

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    2021年10月19日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    ネタバレ

    キネマ探偵第二作

    前作では奈緒崎を救うために外に出た嗄井戸だけど、今作はまた安楽椅子探偵として事件を解決していく、人情味溢れる連作短編でした。

    終わり方がとにかく気になる…
    次作で最後だけど、どんな幕引きになるのかドキドキします。

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    2021年10月10日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    天才は期待という名のプレッシャーと、自分の分野に対する愛と、人生との板挟みにあるものなんだと思った。

    よく捻られたストーリーにグッと引き込まれ、感情を強く揺さぶられた。スラスラ読めた。

    作中の人物に僕が重なるシーンがいくつもあって、たくさんの共感があった。

    過去の僕にはできたのかもしれないが、今の感動を自分の言葉で表すのは今となっては難しい。
    だから、文中で一番共感できた、一番心に響いた主人公の台詞で代えようと思う。

    "「勝手に期待されて失望されて、・・・・・・そんな目で見るなら、最後まで愛してくれればいいのに」"
    (P308 L16より)



    何度も読み返したい

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    2021年08月04日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    カレイドミステリーついにフィナーレ!
    前作で不穏な終わりをしたから犯人の話が来るかと思ってはいたけれど、意外とコンパクトにまとめてあった。
    二人、いや三人の信頼関係って本当に強固ですてき。
    犯人の結末についてはちょっと悔しいと思った。
    嗄井戸姉弟の苦痛を味合わせてやりたい!
    でもハッピーエンドで終わりも爽やかだった。
    彼らのこれからも読みたかったから完結しちゃって残念。
    映画にとても興味を持たせてくれた良い本でした!

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    2021年07月29日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    前作よりも面白かった!
    登場人物達により深みが加わり、読んでいて感情移入しやすくなった。
    人との絆を題材にしたような3編。
    特に第二話は泣けちゃった。
    すてきなお話だったし、奈緒崎くんのストレートな言葉が色んな人に響いていて良かった。
    ただ、この巻の最後はとっても不穏…
    次巻がすごく気になる終わり方だった。

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    2021年07月25日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    ホラーとか残虐なのは勘弁だけど、ここに出てくる映画見てみようかな。ストーリーとそれに纏わる映画の蘊蓄具合が適度に絡んで良い感じ、、、スペシャル雑な感想だ。

    今年の登録60冊目。

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    2021年07月18日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    カレイドミステリー第2巻。
    更におもしろくなってるし、映画も見たくなっちゃうし、次も気になるラストだし。

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    2021年07月04日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    自分達のエゴを隠さず、堂々と生きる詐欺師の二人は、読んでいてスカッとした。
    二人の執着も、ストーリーに程良い歪みを出している。
    ミステリー部分は引っ張り過ぎないので、初心者でも読みやすかった。
    一冊だと物足りないので、ぜひ続編を読みたい。

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    2021年03月25日
  • 放課後探偵団2 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー

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     放課後がテーマのアンソロジー。

     一番のお気に入りは、額賀さんの「願わくば〜」。
     美術部の先輩と後輩の何気ない一コマから一転。あの津波の痛ましい震災。そして震災から5年経ったある日、東京から帰省した宗平は美術部の先輩の藍と再会し、同じ職場で働く三浦の祖父の震災時の足取りを辿る手伝いをして欲しいと頼まれて… 
     震災の生々しい描写が痛ましく、ただ辛いだけの追憶かと思いきや、まさかのラストで呆然でした。行方不明の菅原先輩はきっと、宗平が思った通りの態度を取る様な気がしました。

     青崎さんの裏染シリーズの番外編。このシリーズ、又読みたいです!

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    2021年02月01日
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー

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    桜いいよさんがすごく好きで
    とても読んでいて良かった。
    相沢さんも好きで、小説家の気持ちが
    全面的に出ていてよかった!

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    2020年10月31日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    この世界とひとつだけ決定的に異なる法則のある異世界で起こる、その世界ならではの事件を解き明かすミステリとしての面白さと、要と冴昼の運命と執着の話、両側面で最高に面白かった。
    世界を変えて続けていけそうな設定なのでもっと読みたい気持ちもありつつ、エピローグが綺麗にまとまっていてここで終わってもそれはそれで良い。

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    2020年04月05日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    ネタバレ

    筆者あとがきの「役割を委託される奈緒崎と友人として協力する嗄井戸が揃うと探偵になります」という言葉がなんとなく好きだ。探偵と助手ではなく、二人合わせて探偵なんだな。
    前作では何かと物騒な事件が多かったので、今回の3本は「不思議な出来事」くらいのエピソードが多くて穏やかに楽しかった。(そう思ってたから余計にラストでゾッとしたわけだけども)
    お人好しで物事をいい方向に考えがちな奈緒崎は、そう上手くはいかない何かを抱える人にとっては時に残酷に見えるかもしれないけれど、その無責任な明るさが何かを救えることもあるのだと思う。
    嗄井戸と束ちゃんだけでは友好的ながら停滞していただろう関係が、全くタイプの違う

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    2019年08月23日