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Posted by ブクログ
死体を呑み込む樹の話
最初の短編と最後の短編が繋がってる
心の証明、感情の証明
どこまでなら惰性でないのか
どこからが真の愛情なのか
「回樹」は「解呪」
「回祭」は「皆済」に掛けたタイトルだそう
SFという空想世界に紛れて主人公の気持ち、感情の揺れがこちらに伝わるような気がした
自分の感情に気づかないことはままあるし、自分の感情がわからないこともあると思っている
その感情を何かしら証明してくれるのが『回樹』という樹
短編集6編
個人的には『奈辺』が好みで、アメリカ小説っぽい
全体的に
ハラハラ続きが気になるという訳ではなく、めちゃ面白いという訳でもないけど、今まで読んだことのない本でした
ガチガチのSFはしんどいけどこんなライトなSFならとっつきやすい
とても良かった!
Posted by ブクログ
SF短編集。6篇収録されていました
回樹→愛するものの死体を取り込むと愛していた人たちにとって回樹が「愛した人そのもの」の存在となる設定。
骨刻→骨の表面に文字を刻む技術。骨刻がもたらした人々への影響と骨刻の歴史について書かれていました。
BTTF葬送→すべての映画には魂があった、映画にも輪廻転生はあると考えられた時代の話。懐かしい傑作映画が出てきて懐かしさを感じました!斜線堂さんの発想がすごい…。
不滅→人間の死体が腐らなくなった世界の話。死体が腐らないことでどんなことが起こったのか…。1番お気に入りのお話!
奈辺→奴隷制度下のニューヨーク、白人と黒人と宇宙人の交流?を描く物語。宇宙人がいる奇抜な設定ですが、外見に関係なく友情や愛情を育むストーリーは素敵なものでした!
回祭→回樹の周りで一年に一度催されるお祭り。亜麻音と蓮華のお話は苦しく、最後はなんともいえないものでしたが、2人の関係に救いのあるものになってよかったです。
真実の愛とは、亡くなった人とのお別れとはということを常に考えていたように思います。
著者があとがきで書かれていた「心の証明、感情の証明については個人的にずっと考えているテーマであり、どこまでなら惰性ではないのか、どこからが真の愛情なのか、はこの世の全ての関係性に纏わりつく命題だと思っております。」という文章が印象的でした。
Posted by ブクログ
6篇のSF短編集。
色々考えされるお話ばかりだった。斜線堂先生のSFは初めて読んだけどとても面白かったです。天才。
『回樹』『回祭』では、何を持って真実の愛とするのか、が描かれていて人間の関係・感情って複雑だなぁと思った。『回祭』の終わり方が切なすぎる。
人間の死体が腐らなくなりやり場に困り始める世界のお話『不滅』も、大切な人の遺体をどう扱うかは人によって違うし倫理を取るか未来を取るかで考え方は分かれるし難しい問題ではある。自分が当事者だったらどういう気持ちになるだろうと考えさせられた。
白人と黒人と宇宙人の人種差別を超えた友情が育まれていく『奈辺』はハートフル?で好きだった。
Posted by ブクログ
初読み、斜線堂有紀さん。
日本SF大賞ノミネート作。
全6編の短編集。
この装幀が好き。
“本当の愛が判定できるなら、私のこの気持ちは何?”
帯の言葉に惹かれる。
表題作の「回樹」は、いわゆる百合なんですが、男女の恋愛に置き換えてもなんら変わりない気もしました。
最初は同じだったお互いの気持ちが、時を経て移ろう。パワーバランスが変わってしまう。恋愛にかかわらず、夫婦でも友人でもこうなると上手くいかないし、長続きしない。
よくあると言えばよくある話ですが…
本当の愛って何だろう?
退廃的で、不思議な魅力を持った作品でした。
他
「骨刻」
「BTTF葬送」
「不滅」
「奈辺」
「回祭」
長くなってしまうので割愛しますが、どの作品もよくこんな設定を思いつくなと…
最後の「回祭」は最初のお話「回樹」と繋がっています。
また違った愛の形で、うまく言い表すことができませんが、色んな感情が込み上げてきて、読み終えた後も余韻が残りました。
多分、好き嫌いは分かれるかも。
最近、自分はけっこうSFいけるくちなんだなと気づきました笑
斜線堂有紀さんの独特な表現や感情の描写、構成の妙にじわじわと癖になりそうです。
他の作品も読んでみたいなと思います。
Posted by ブクログ
評判が良かったので気になっていた短篇集。どれも好きだった。
『奈辺』は一番心が温まった。「肌の色に囚われない」に宇宙人(グリーンマン)まで加わるとは。最初はそれぞれが馴染めず不協和音を奏でているようだったのが、徐々に打ち解けて仲間になっていくのは定番な流れだが良いものである。酒場の主人ヒューソンや娼婦のマギーやステイシーの軽快なやり取りが明るくて好き。
『回樹』と『回祭』では愛の形について考え込んでしまった。
他者との関係性はそれぞれが唯一無二だと思う。大切な人なら尚更。自分にとって大切な人にも「この人は自分が苦しんだり悲しんでいる姿を見せたくない」相手もいれば、「自分が苦しい時にこの人に隣にいてほしい」という相手もいて、どちらに対しての感情も大まかに愛というカテゴリに括られるだろうけど、これは大雑把すぎるカテゴライズではある。その関係性が相手が望む形でない場合、それが愛情であることの証明は言葉を尽くさないと難しい。でも言葉にするのって恥ずかしいし難しいし、日常にそんな場面ってなかなか無いな。
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