斜線堂有紀のレビュー一覧

  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    ・愛する人の死に値段がついたら、その価値とどう向き合うか
    ・愛する気持ちを証明する方法
    このテーマで描かれていく、体が金になっていく難病の弥子と、彼女に向き合っていく江都の物語り

    正直、読み始める前はこんなに深いテーマであることを知らなかった
    読み進めていくにつれ、もっと2人に時間をあげて欲しい…と苦しい気持ちになりました

    「主人公のどちらかが病に侵され余命をどう生きるか」
    といった、よく見かける内容に更に「死の価値と向き合う」という難題がのったことでグッと深さが増した気がした
    最愛の人の死に、誰かが決めた価値なんか受け入れられない
    弥子と江都の弱さをぶつけ合わない姿や苦悩に胸を打たれた一

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    2023年09月28日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    今年読んだ中ではダントツだった。2人以上人を殺すと天使によって抹消される世界での連続殺人事件を描く特殊設定ミステリ。謎の不可解さ、展開のスピーディーさ、解決における論理性、どれをとっても秀逸な本格ミステリだと思う。

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    2023年09月24日
  • あなたへの挑戦状

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    やはり斜線堂先生の文体が好みであると再認識。とても読みやすい。

    しかし、なんといっても作者の2人がこの作品の話が持ち上がったときに、青い鳥文庫のお祭り作品である『いつも心に好奇心!』を思い浮かべたと言うところが尊い、いや、てえてえ。

    巻末の執筆日誌も面白い。

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    2023年09月17日
  • 君の地球が平らになりますように

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    面白くて一気読み。表題の君の地球が平らになりますように、のタイトルが秀逸だった。
    東京グレーテルやクックノックなど、前作と繋がるキーワードがあるのも嬉しい

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    2023年09月01日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    亡くなると全身が金へと変化する病に侵された女性と少年のお話
    著者の本を読むのはこれで4冊目だが、特殊な状況設定を作るのが本当にお上手です
    死体が金になると分かった状態での交流で、その間の感情に下心がないと証明ができるのか
    転がり込む予定の金におかしくなっていく周りの大人を傍目に
    自らの感情の矛盾と戦うエトの姿がとても愛おしいです
    彼らが「感情の証明」を果たせたのかのかは分かりませんが、
    ラストはグッと来るものがありました

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    2023年08月30日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    最高に面白かった。
    登場人物が多くないので、話も読みやすい。
    読み終えた時には、今後の人生の生き方を少し考え直そうと思えた。

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    2023年08月03日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    突如世界中に“天使”が降臨した。天使が世界に付け加えたルールはたった一つ。二人殺せば地獄行き。一人殺しても何も起こらないが、二人殺せば天使によって生きたまま地獄の業火に焼かれることになる。このルール変更により人々は「自分は一人までなら殺す権利がある」と思うようになり、二人以上殺すならどうせ同じだと爆弾や銃を用いたテロが横行する。
    天使に傾倒する常木は天使が多く棲む常世島を買い上げ、天国の有無に強い関心を抱いていた。そんな常世島で天使のルールを欺くかのような連続殺人事件が発生する。いつまでたっても犯人が地獄に落ちた様子はなく、人々の間に疑心暗鬼が生まれる。天使にバレずに人を殺すにはどうすればいい

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    2023年08月01日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    ネタバレ

    tiktokで流れてきたので普段小説読まないんですがこの機会にと、読んでみました。
    個人的に印象が強かったのはやっぱり一籠晴充です。
    前日譚を読んだ後だと晴充の「だから、きっとまた見つけるよ」という言葉にものすごく納得が行きました。
    晴充は江都のファンでしかなかったんだなぁ...
    と勝手に納得しておきます笑
    斜線堂先生の作品をもっと読みたいと思える作品でした。

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    2023年06月29日
  • あなたへの挑戦状

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    ・個人的に、タイトル買いした人は先に
     "挑戦状"を読んでコンセプトを理解してから
     読むとタイトルにがっかりしないと思う。
    ※"挑戦状"を先に読んでも読むのがつまらなく
     なるネタバレはない。

    『水槽城の殺人』
    ・物語の展開には関係ないが「ハンカチ」につい
     て。文章では「ポケットの中」、挿図では「死
     体横に落ちている」と相違している気が。
     (一読しかしていないので間違えていたら
     ごめんなさい。)

    『ありふれた眠り』
    ・犯人当てミステリではないが、心理描写がいい
    ・文章が非常に読みやすく、登場人物の心の機微
     がよく伝わる。

    ・『競作執筆日

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    2023年06月23日
  • 君の地球が平らになりますように

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    地獄味強めの恋愛小説。
    恋愛のキラキラ〜としたところを取り除き苦しみをじっくり抽出した本作。負のベクトルへ向う感情の描き方が本当に上手です。
    表題作が好きですね!

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    2023年06月05日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    「君の世界が平らになりますように」を読もうと思っていたおり、古本屋で見つけて先にこちらを読みました。

    私は「読むことに痛みをともなうライトノベル」の原体験が「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」だった世代です。

    私にとっては桜庭一樹だったもの。

    それは、少し下の世代には、ある時期以降の竹宮ゆゆこだったかもしれないし。

    今、思春期を生きる人たちにとっては斜線堂有紀なのかもしれないと思いました。

    この物語に没入して感涙したり、痛みを感じて読後も放心したりするには、自分は少し歳をとってしまいました。

    でも、中学や、高校の、教室の片隅で1人。
    誰とも分かち合うこともなく胸にしまい、今もなおかさぶ

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    2023年05月29日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    ネタバレ

    斜線堂作品8冊目。かつて天才小説家だった綴喜(つづき)に『レミントン・プロジェクト』 への招待状が届く。かつては栄光を有したが、すでに消費期限が過ぎた6人、ヴァイオリニスト、料理人、画家、映画監督、棋士、小説家が人工知能を用いてリサイクルされる!どうすればかつての栄光を再度手にできるのか、AIの力を借りるという他力本願。そしてAIによって自分よりも優れた才能を見せつけらてしまう。こいう時代がもう来ている。人間の力ではなく、人工知能によって世界は動いている。AIによる小説にあの読友さんは涙するのだろうか?⑤

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    2023年03月28日
  • 君の地球が平らになりますように

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    失恋の話は いつでも辛いものですが
    愛されたいという気持ちが
    分かるだけに苦しい
    バックグラウンドが 現代風になろうと
    その血まみれの叫びは
    変わらんのですよ

    一番好きなのは
    ホスト狂いの 「大団円の前に死ぬ」
    バカくさいシャンパンコールに
    何十万 何百万とつぎ込んで
    つぎ込んだホストもクズ なのに
    姉妹の関係が美しくて
    泣けてきちゃう
    思う存分 ホストの横っ面を
    札束で張り倒してやれ

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    2023年03月23日
  • 百合小説コレクション wiz

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    ネタバレ

    愛情、友情、憎悪その他もろもろ大きな感情をぶつけ合うのが百合であるならば、百合物語の世界はなんと広く自由なのだろう、と思いながら読んでいました。どの作品も素敵なのですが、個人的にはテーマのスケールが大きい、南木義隆氏の『魔術師の恋とその他の物語』がぶっ刺さりました。

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    2023年02月16日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    映画を題材にしたミステリ。なので、映画は全く見ないからと敬遠していたけれど、作中で映画オタクが懇切丁寧に解説してくれるので、何の心配も要らなかった。むしろ、映画は娯楽であり芸術であると言い切って、現実世界の事件や人々の心情にしっかり寄り添って表現されるから、掌の上で転がされるように興味を持ってしまう。映画オタクってすごい。恐い。第四話の締め方がめちゃくちゃ良いので、ぜひ読んで欲しい。

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    2022年12月31日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

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    副題が「改変歴史SFアンソロジー」と書かれ、帯には「5人のSF作家が語る偽史」と書かれ、知っている書評家の2人が「大推薦!」としている。5人の作家はいずれも知っている人で、今回は私の嫌いな伴名練もいるが短い作品なので一応読んでみようと思う。しかし、大袈裟に歴史改変SFって言っているが、ちょこちょことタイムスリップさせる程度のレベルじゃないかと思い、あまり肩肘張らずに読み始めた。

    全体を読み終えた感想としては、石川宗生が意外と健闘している、宮内悠介は全く響かなかった、斜線堂有紀は新しい概念で歴史を引き戻し、小川一水はスパイ系の要素を加え、一番驚いたのは伴名練。伴名練、やればできるじゃないか、ダ

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    2022年11月29日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    当たり前のように超能力者がいる街や当たり前のように死者が蘇る街で起きた殺人事件を、きちんと解き明かした上で主人公たちに都合の良いように真相を捻じ曲げる、という捻りの効き過ぎたミステリー。正統派好みは渋い顔をしそうだけれど、逆に風変りな話をキャラを探している人ならば、作者と主人公の見事な手腕を楽しめるはず。惜しむらくは、短編2.5本の一冊といった分量で、ちょっと物足りないところ。シリーズものとしてもっと続いて欲しい。

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    2022年10月30日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

    ネタバレ 購入済み

    切ないけど心に刺さる作品

    梓と遙川悠真の関係性が素晴らしい。この本を一言で表すなら共依存がいちばん相応しいと感じる。遥川悠真の梓に対する感情の変化を持ちながらも結局愛していた姿も梓の遥川悠真に対する幼い頃から見てきた小説家として姿への執着も遥川悠真に対する期待と愛もとても深くて面白い。人間が相手に理想像を押し付け求め憎悪し妬み、また愛す。その姿が生々しく綺麗に描写されているところが素晴らしいと思う、人間の醜く美しいほどの執着と愛情と嫉妬が詰め込まれている作品。メリーバットエンドが好きな人、人間の生々しい感情が見たい人には是非とも奨めたい

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    2022年09月15日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    結果が出せない、居場所が足元からぐらついていく。
    好きなはずのものが、苦痛になっていく。

    この子たちに並べるようなものはないけど、それでも共感してしまう。

    終盤の、博士の純粋なセリフが胸に刺さる。

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    2022年02月10日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    幼くして天才小説家として持て囃されていた主人公。しかし、三作目のベストセラー以後、全く作品を出せずにいた。そんなときに参加をすすめられた謎のプロジェクト。そこには主人公と同じようなかつての天才たちがいた。

    天才って、神様から与えられた才能だから天才なんじゃんって思ってたけど、ずっと天才でい続けるための計り知れない努力と苦悩があって。そこがとても丁寧に描かれていて、展開と合わせて絶妙な作品でした。登場人物一人一人の設定もしっかり描き込まれててみんな魅力的でした。

    それぞれが選ぶ結末も、最後まで読んでいけば納得できるものだと思うし、みんな幸せになってほしいなぁと思う。個人的には天才でい続けられ

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    2022年01月30日