斜線堂有紀のレビュー一覧

  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    ネタバレ

    tiktokで流れてきたので普段小説読まないんですがこの機会にと、読んでみました。
    個人的に印象が強かったのはやっぱり一籠晴充です。
    前日譚を読んだ後だと晴充の「だから、きっとまた見つけるよ」という言葉にものすごく納得が行きました。
    晴充は江都のファンでしかなかったんだなぁ...
    と勝手に納得しておきます笑
    斜線堂先生の作品をもっと読みたいと思える作品でした。

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    2023年06月29日
  • あなたへの挑戦状

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    ・個人的に、タイトル買いした人は先に
     "挑戦状"を読んでコンセプトを理解してから
     読むとタイトルにがっかりしないと思う。
    ※"挑戦状"を先に読んでも読むのがつまらなく
     なるネタバレはない。

    『水槽城の殺人』
    ・物語の展開には関係ないが「ハンカチ」につい
     て。文章では「ポケットの中」、挿図では「死
     体横に落ちている」と相違している気が。
     (一読しかしていないので間違えていたら
     ごめんなさい。)

    『ありふれた眠り』
    ・犯人当てミステリではないが、心理描写がいい
    ・文章が非常に読みやすく、登場人物の心の機微
     がよく伝わる。

    ・『競作執筆日

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    2023年06月23日
  • あなたへの挑戦状

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    終始ワクワクする作品だった。
    どう感想を書こうにもネタバレにしかならないのが悔しい……!

    初版で買えたので袋とじの仕掛けが楽しかった。
    執筆日記も素敵だった。

    本にギミックがあるってめちゃくちゃ面白い!
    楽しい作品でした!

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    2023年06月22日
  • 君の地球が平らになりますように

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    地獄味強めの恋愛小説。
    恋愛のキラキラ〜としたところを取り除き苦しみをじっくり抽出した本作。負のベクトルへ向う感情の描き方が本当に上手です。
    表題作が好きですね!

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    2023年06月05日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    「君の世界が平らになりますように」を読もうと思っていたおり、古本屋で見つけて先にこちらを読みました。

    私は「読むことに痛みをともなうライトノベル」の原体験が「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」だった世代です。

    私にとっては桜庭一樹だったもの。

    それは、少し下の世代には、ある時期以降の竹宮ゆゆこだったかもしれないし。

    今、思春期を生きる人たちにとっては斜線堂有紀なのかもしれないと思いました。

    この物語に没入して感涙したり、痛みを感じて読後も放心したりするには、自分は少し歳をとってしまいました。

    でも、中学や、高校の、教室の片隅で1人。
    誰とも分かち合うこともなく胸にしまい、今もなおかさぶ

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    2023年05月29日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    ネタバレ

    斜線堂作品8冊目。かつて天才小説家だった綴喜(つづき)に『レミントン・プロジェクト』 への招待状が届く。かつては栄光を有したが、すでに消費期限が過ぎた6人、ヴァイオリニスト、料理人、画家、映画監督、棋士、小説家が人工知能を用いてリサイクルされる!どうすればかつての栄光を再度手にできるのか、AIの力を借りるという他力本願。そしてAIによって自分よりも優れた才能を見せつけらてしまう。こいう時代がもう来ている。人間の力ではなく、人工知能によって世界は動いている。AIによる小説にあの読友さんは涙するのだろうか?⑤

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    2023年03月28日
  • 君の地球が平らになりますように

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    失恋の話は いつでも辛いものですが
    愛されたいという気持ちが
    分かるだけに苦しい
    バックグラウンドが 現代風になろうと
    その血まみれの叫びは
    変わらんのですよ

    一番好きなのは
    ホスト狂いの 「大団円の前に死ぬ」
    バカくさいシャンパンコールに
    何十万 何百万とつぎ込んで
    つぎ込んだホストもクズ なのに
    姉妹の関係が美しくて
    泣けてきちゃう
    思う存分 ホストの横っ面を
    札束で張り倒してやれ

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    2023年03月23日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    映画を題材にしたミステリ。なので、映画は全く見ないからと敬遠していたけれど、作中で映画オタクが懇切丁寧に解説してくれるので、何の心配も要らなかった。むしろ、映画は娯楽であり芸術であると言い切って、現実世界の事件や人々の心情にしっかり寄り添って表現されるから、掌の上で転がされるように興味を持ってしまう。映画オタクってすごい。恐い。第四話の締め方がめちゃくちゃ良いので、ぜひ読んで欲しい。

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    2022年12月31日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

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    副題が「改変歴史SFアンソロジー」と書かれ、帯には「5人のSF作家が語る偽史」と書かれ、知っている書評家の2人が「大推薦!」としている。5人の作家はいずれも知っている人で、今回は私の嫌いな伴名練もいるが短い作品なので一応読んでみようと思う。しかし、大袈裟に歴史改変SFって言っているが、ちょこちょことタイムスリップさせる程度のレベルじゃないかと思い、あまり肩肘張らずに読み始めた。

    全体を読み終えた感想としては、石川宗生が意外と健闘している、宮内悠介は全く響かなかった、斜線堂有紀は新しい概念で歴史を引き戻し、小川一水はスパイ系の要素を加え、一番驚いたのは伴名練。伴名練、やればできるじゃないか、ダ

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    2022年11月29日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    当たり前のように超能力者がいる街や当たり前のように死者が蘇る街で起きた殺人事件を、きちんと解き明かした上で主人公たちに都合の良いように真相を捻じ曲げる、という捻りの効き過ぎたミステリー。正統派好みは渋い顔をしそうだけれど、逆に風変りな話をキャラを探している人ならば、作者と主人公の見事な手腕を楽しめるはず。惜しむらくは、短編2.5本の一冊といった分量で、ちょっと物足りないところ。シリーズものとしてもっと続いて欲しい。

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    2022年10月30日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    切ないけど心に刺さる作品

    梓と遙川悠真の関係性が素晴らしい。この本を一言で表すなら共依存がいちばん相応しいと感じる。遥川悠真の梓に対する感情の変化を持ちながらも結局愛していた姿も梓の遥川悠真に対する幼い頃から見てきた小説家として姿への執着も遥川悠真に対する期待と愛もとても深くて面白い。人間が相手に理想像を押し付け求め憎悪し妬み、また愛す。その姿が生々しく綺麗に描写されているところが素晴らしいと思う、人間の醜く美しいほどの執着と愛情と嫉妬が詰め込まれている作品。メリーバットエンドが好きな人、人間の生々しい感情が見たい人には是非とも奨めたい

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    2022年09月15日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    結果が出せない、居場所が足元からぐらついていく。
    好きなはずのものが、苦痛になっていく。

    この子たちに並べるようなものはないけど、それでも共感してしまう。

    終盤の、博士の純粋なセリフが胸に刺さる。

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    2022年02月10日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    幼くして天才小説家として持て囃されていた主人公。しかし、三作目のベストセラー以後、全く作品を出せずにいた。そんなときに参加をすすめられた謎のプロジェクト。そこには主人公と同じようなかつての天才たちがいた。

    天才って、神様から与えられた才能だから天才なんじゃんって思ってたけど、ずっと天才でい続けるための計り知れない努力と苦悩があって。そこがとても丁寧に描かれていて、展開と合わせて絶妙な作品でした。登場人物一人一人の設定もしっかり描き込まれててみんな魅力的でした。

    それぞれが選ぶ結末も、最後まで読んでいけば納得できるものだと思うし、みんな幸せになってほしいなぁと思う。個人的には天才でい続けられ

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    2022年01月30日
  • 恋に至る病

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    難解だけど面白い

    読み終わった後、最後の4行がどういうことを示しているのか簡単に理解できなかった。いろんな考察を見た上でもう一度読んでみて初めて自分なりの解釈ができた。
    内容はすごく面白かったし、少し難しい本でも読める方におすすめ。

    #ドロドロ #切ない #ドキドキハラハラ

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    2022年01月12日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    ネタバレ

    ついにカレイドミステリー終結!

    前作が少し不穏な終わり方をしていたのでドキドキしながら読み進めましたが、最悪な結末にならなくて良かった…!

    見た目普通(むしろ好青年)なのに中身が最凶に歪んでいると言うのはゾッとしますね。
    無害なフリして途轍もない悪。
    罰を受けさせる事が出来なかったのが少し残念だけど、全ての謎が解き明かされ、お姉さんのお墓参りにも行けるようになって本当に良かった。
    この先、奈緒崎と一緒に大学にも復帰できるようになれば嬉しいな…。

    否定していたけれど、教授は知っていた(と言うか分かっていた)のではないかと言う疑念が拭えない。
    分かっていたけどどうする事も出来なかったから、打

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    2021年10月28日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    映画愛に満ちたライトなミステリ。ひとことでは語り尽くせないくらいの読書体験を与えてくれた作品で、何年経っても大好きな1冊です。
    魅力的なキャラクターと、テンポの良い話運びで、最後まで楽しく読めます!
    読み終わった後は、思わず映画が観たくなります。

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    2021年10月19日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    ネタバレ

    キネマ探偵第二作

    前作では奈緒崎を救うために外に出た嗄井戸だけど、今作はまた安楽椅子探偵として事件を解決していく、人情味溢れる連作短編でした。

    終わり方がとにかく気になる…
    次作で最後だけど、どんな幕引きになるのかドキドキします。

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    2021年10月10日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    天才は期待という名のプレッシャーと、自分の分野に対する愛と、人生との板挟みにあるものなんだと思った。

    よく捻られたストーリーにグッと引き込まれ、感情を強く揺さぶられた。スラスラ読めた。

    作中の人物に僕が重なるシーンがいくつもあって、たくさんの共感があった。

    過去の僕にはできたのかもしれないが、今の感動を自分の言葉で表すのは今となっては難しい。
    だから、文中で一番共感できた、一番心に響いた主人公の台詞で代えようと思う。

    "「勝手に期待されて失望されて、・・・・・・そんな目で見るなら、最後まで愛してくれればいいのに」"
    (P308 L16より)



    何度も読み返したい

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    2021年08月04日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    カレイドミステリーついにフィナーレ!
    前作で不穏な終わりをしたから犯人の話が来るかと思ってはいたけれど、意外とコンパクトにまとめてあった。
    二人、いや三人の信頼関係って本当に強固ですてき。
    犯人の結末についてはちょっと悔しいと思った。
    嗄井戸姉弟の苦痛を味合わせてやりたい!
    でもハッピーエンドで終わりも爽やかだった。
    彼らのこれからも読みたかったから完結しちゃって残念。
    映画にとても興味を持たせてくれた良い本でした!

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    2021年07月29日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    前作よりも面白かった!
    登場人物達により深みが加わり、読んでいて感情移入しやすくなった。
    人との絆を題材にしたような3編。
    特に第二話は泣けちゃった。
    すてきなお話だったし、奈緒崎くんのストレートな言葉が色んな人に響いていて良かった。
    ただ、この巻の最後はとっても不穏…
    次巻がすごく気になる終わり方だった。

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    2021年07月25日