斜線堂有紀のレビュー一覧

  • ゴールデンタイムの消費期限

    Posted by ブクログ

    この作家さんの世界観が大好きなんですよね。少し暗い感じがして。この本はある理由で小説が書けなくなった元、天才小説家、綴喜文彰のもとへレミントンプロジェクトの案内状が来る。何人もの元天才たちが集められ、天才に戻すリサイクル計画だったのです。
     文章が頭に入ってきやすくてすらすらと読むことが出来ました。

    0
    2024年12月14日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

    Posted by ブクログ

    短編集。どれも面白いアイディアがギューっと詰まっていて、密でディープな世界を楽しめます。
    「ある女王の死」
    榛遵葉は七十三になる守銭奴で冷血漢の闇金業界の金貸し。彼女の殺人現場から話が始まる。彼女は誰に殺されたのか?どんな人生を歩んできたのか?
    主人公の生きざまがカッコいいのと、小道具がチェスなのと、最後に、最初の現場で何が起こったのかがわかるところがよかった。
    「妹の夫」
    荒城務は繰り返しワープを続けて遥か彼方へ飛ぶ有人宇宙飛行に選ばれた。しかし、彼は会えなくても妻の姿を見たくて、太陽系内だけでも自宅の映像データを見ることにした。その映像で妻に起こったとんでもない事をどうにかしてワープごとの短時間通話で相手に伝えたいのだが、こんなときに翻訳機が壊れるとは…。宇宙の科学要素(理)と言葉の伝達(文)が融合しているのが良い。
    「雌雄七色」
    これだけが『斬新THEどんでん返し』で既読でした。息子が母の手紙を疎遠な父に渡すのだが、その手紙は色付きで、虹の色順に読むものなのだ。
    「ワイズガイによろしく」
    ニューヨークのギャングスタ、シャックス・ジカルドはシチリアの家族由来のトマトグレービーを愛していて、週に4度作るし、味は誰にも負けない。最低の父親のせいで孤独になったことも、今の生き方になったことも、時々ジュークボックスから声が聞こえることも、全てがシチリアの風が吹いているようでカッコいい話。
    「ゴールデンレコード収集物選定会議予選委員会」
    タイトル長っ!色んな国や立場の人が宇宙に向けて発信する記憶媒体に入れるデータの選考会場の様子。ここに登場する日本代表が名探偵なんだか、変人なんだか、とらえどころがない御竈門玖水。アニメやマンガへの愛やうんちくを垂れ流すように紹介するが推しは手塚治虫。斜線堂先生の年齢を誤解させる知識関心表現です。
    多少性関連叙述あり、中学校以上。

    0
    2024年12月13日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

    Posted by ブクログ

     この謎をどう解く?的なお話が5話。どれもひねりが効いていて小気味良く、SFよりなものも盛り込まれていた。自分が好きなのは、1話と2話。
     高利貸のボスとして君臨してきた女性の人生と末路、何万光年も先へ旅立つこととなりモニタ越しでしか会えなくなってしまった妻に起きた悲劇を目撃した夫がとる行動とは? どちらも予想外の結末に大満足だった。

    0
    2024年12月12日
  • さよならに取られた傷だらけ 不純文学

    Posted by ブクログ

    すごく好き。
    たった1頁で心臓を掴まれる。
    250通りの「私」と「先輩」の物語がここに在る。
    この書き出しからこんな展開になるとは。
    という驚きが毎回あって、頁を捲るのが楽しみでならない。
    オチを明文化しないところも良くて、多分こういう意味だなと考えながら読む楽しさがある。
    想像の余地があるということは読んだ人の数だけ解釈がありそうだな。
    あと、この一冊で一生分の《吝かでない》という文字を見た気がする。
    見かけるたびに『素直に嬉しいと言え』と思ったけれど、そうしない「私」のことを案外気に入ってたりもする。

    0
    2024年12月01日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    阿津川さん目当てで読みましたが、どれも全部面白かったです。
    脱出というテーマにこだわらなくても、物語として濃くて読みごたえがありました。
    初めて読む作家さんもいたので、これを機に他のも読んでみたいと思った。

    0
    2024年11月27日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

    Posted by ブクログ

    昨年からずっと気になっていた本。
    数日前にふと思い立って、深夜にネットで衝動買い。
    そして、不眠症の夜に一気読み。
    上記を読んで、お察しいただきたい。

    0
    2024年10月10日
  • 彼女。

    Posted by ブクログ

     『貴女』の方が好みだったが、こちらも面白かった。無敵の恋澤姉妹に果敢に挑む話も印象的だったし、九マイルは遠すぎる的な917円は高すぎるの謎解きもワクワクした。最も好きだったのは、『百合である値打ちもない』だ。容姿の整った相手に釣り合うよう整形する心境、揺れる気持ちが何とも言えなかった。
     このシリーズを機にアンソロジー、更に挑戦してみようと思う。

    0
    2024年09月17日
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー

    Posted by ブクログ

    大好きな"小説の神様"のアンソロジーに、敬愛する野村美月先生の名前を見つけ即購入しました。
    きっかけこそ野村美月先生でしたが、どのお話も凄く面白かったです。
    沢山の作家さんから様々な角度で描かれる小説の神様はまた新しい発見ができて、ページを捲ることすら楽しかった。
    やっぱり自分は小説が好きなんだと再認識することが出来た作品です。

    0
    2024年08月29日
  • 禁断の罠

    Posted by ブクログ

    短編のミステリーを読みたいと思い手に取った1冊。

    読みやすく、面白かったです。

    米澤穂信さんの『供米』が個人的に1番好きでした。

    0
    2024年07月27日
  • ゴールデンタイムの消費期限

    Posted by ブクログ

    今まで読んできた小説の中で個人的には一番面白かった。
    人間がAIとどう関わっていけば良いのか、というテーマが根底にあって、その中で落ちこぼれの天才である登場人物一人ひとりが葛藤する…と言ったストーリー。情景や心情描写がわかりやすい。斜線堂先生の文章もAIが作成してたりして…笑

    自分は特に天才でもなんでもないただの凡人なのだが、登場人物一人ひとりに共感を覚えた。
    進路に悩んでいる高校生が読んだら刺さるんじゃないかな。と思った。

    0
    2024年07月05日
  • 詐欺師は天使の顔をして

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルと表紙に惹かれて

    ストーリーが美しく、歌劇のようだった
    物語の中の言葉がとても好き。台詞のひとつひとつを切り取って、ショーケースに入れて飾りたいくらいには好き。

    「お前への弔辞は読まないと決めていた。いつかの葬式でだって一人お前の復活を信じてやるつもりだった。」

    この言葉を見た時の衝撃をなんと表せば良いのかわからない。それなのに、その衝撃を超える台詞がいくつも出てくるものだから。
    この世界観に、関係性に心酔しきってしまう。

    要と冴昼の2人が、当たり前のように言い放っている台詞全て壮大な愛の告白じゃないですか…。
    関係性があまりにも美しくて最高すぎる

    ラストまで曖昧な所も含めて本当に素敵だな、と
    謎が多くミステリアスな2人にお似合いな結末
    きっとどんな世界にいても観測し続けられる。

    0
    2024年06月26日
  • ナゾノベル プロジェクト・モリアーティ(1) 絶対に成績が上がる塾

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    斜線堂作品、ライトな児童文学。絶対に成績が上がる中学の塾名目に、子ども達に恐怖を与え、マインドコントロールし、塾長・寺田陽明の思う通りに塾を切り盛りする。そこに転校生で超天才の杜屋譲(もりやゆづる)と暗記力の天才の和登尊(わとたける)が塾長・寺田陽明と対決し、この塾の解散を企てる。そのために尊は猛勉強し、授業料無料の陽明クラスに入り込む。もちろん譲はトップ合格。陽明はえげつないほどのハラスメントで生徒を詰る。譲と尊は厳しいセキュリティをかいくぐり、陽明を録画に成功した!陽明塾の閉鎖に心がスカッとした。⑤

    0
    2024年06月17日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    嗄井戸高久…映画オタクの引きこもり。
    奈緒崎…留年中の大学生。

    映画にまつわる事件と遭遇する二人の短編集。姉とともに巻き込まれた誘拐事件が引きこもりの原因らしい。

    おもしろかった。意外と知ってる映画も出てきた。

    0
    2024年12月29日
  • ミステリー小説集 脱出

    Posted by ブクログ

    収録作

    「屋上からの脱出」 阿津河辰海
    閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ

    「名とりの森」 織守きょうや
    入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ

    「鳥の密室」 斜線堂有紀
    魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ

    「罪喰の巫女」 空木春宵
    不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ

    「サマリア人の血潮」 井上真偽
    謎の研究上の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ


    どれも面白い話でした。物語を全て読んだ後にもう一度読んでみると「あっそういうことだったのか!」と気づかせてくれる作者にはもうやばいとしか言いようがないです(笑)また記憶を消してもう一回読みたいです。本当に面白い話だからぜひみなさんにも読んで欲しいです。

    0
    2024年05月23日
  • 禁断の罠

    Posted by ブクログ

    流石にこれだけの作家さんが揃うとどれもが覆されました。この前読んだホラーとやはりミステリーは違って、自分はホラーでなくミステリーが好きなのも確かめられました。
    有栖川さんの創作物は色々な想像力を掻き立てられて、こんな宿題を出したらみんな喜んでやりそうだなって思ったりしました。
    読んだことのないさっかさんのも読みたくなりますね

    0
    2024年04月26日
  • ゴールデンタイムの消費期限

    Posted by ブクログ

    元、天才たちの話

    「好き」がいつのまにか「義務」のように感じ、苦しくなる。「依存」してしまう。「楽しい」と感じなくなってしまう。

    承認欲求というものは誰にでもあって、
    他人から良い評価をもらいたい。
    褒められたい。
    認められたい。
    そんな気持ちが自分の背中を崖から落ちるギリギリまで押してしまうことがある。

    天才、と一度でも呼ばれてしまえば、元に戻ることはできない。期待や重圧を過度に受け、耐えられなくなった者は壊れてしまう。
    何が正解なのか、わからなくなる。

    そんな人たちが、救われてほしいと思う本。

    0
    2024年04月17日
  • ゴールデンタイムの消費期限

    Posted by ブクログ

    1度は天才と注目されるも
    今は元天才としてスランプを抱える子供たち。

    過去の自分に未練がありながらも返り咲けない、
    そんな中あるプロジェクトに招集され
    AIの力を借りることに。

    AIという借り物の才能で本当にいいのか、
    自分はどうなりたいのか、本心はなんなのか、
    出会った元天才達と比較してしまい感じる劣等感。

    若さゆえの葛藤やAIに置き換わってしまう恐怖も
    見事に描かれた青春小説。

    0
    2024年03月02日
  • ゴールデンタイムの消費期限

    Posted by ブクログ

    高校生から感じていた自分は何者なのだろうかという漠然とした不安と、大学に入って自分は凡人でそれでも良いんだっていう納得と諦観が書き出されていて共感できた。思春期の自我の葛藤がAIも交えてよく書き出されている。

    0
    2024年02月27日
  • ゴールデンタイムの消費期限

    Posted by ブクログ

    ある場所に中高生が集められ、巨大な「何か」に対峙するというフレームは自分の好きな辻村深月さんの『かがみの孤城」を彷彿とさせた。元天才たちの葛藤とAIの不気味さが丁寧に描かれて引き込まれました。

    0
    2024年02月23日
  • ゴールデンタイムの消費期限

    Posted by ブクログ

    元天才と呼ばれる若者が集められ、AIの力で再起させようという国家プロジェクトのお話。

    AIの助けを借りた作品や実力は、自分のものと言えるのか。Chat GPT等が台頭してきている今だからこそ読んでいて刺さる作品だった。

    斜線堂有紀さんのスラスラ読める文章に気になる設定で一気に読んでしまった。
    終盤の展開は少し弱く感じたが、結末は綺麗にまとまっていたので高評価。

    0
    2024年02月23日