斜線堂有紀のレビュー一覧
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美しいという表現が1番合う気がします。
とにかくきれいな世界観。
そして独特でグロくて幻想的で残酷。
特に好きだったもの2つを紹介します⬇️
⚪︎本の背骨が最後に残る
「本を焼くのが最上の娯楽であるように、人を焼くことも至上の愉悦であった。」
最初から引き込まれていきました。
いや、「その本は盲目だった」って何!?って最初に思いましたよ…。発想が天才すぎるー…。
版重ねの愉悦を人々が知ってしまうってなんか恐ろしいけど、その国では「普通」であって、みんなが楽しんでいるのかぁ…と思うと余計恐ろしいです…。
十のキャラがめっちゃ好きでした。
「本は背骨が最後に形成る」も面白かったです。
⚪︎痛姫婚姻譚
うわーー。好きですね。。。。
石榴と孔雀が尊い((((言い方
石榴めっちゃかっこいい……泣
読んでください(え -
Posted by ブクログ
銃乱射事件がきっかけで閉園となり
廃墟と化した遊園地でのクローズド・サークル。
その遊園地を買い取ったのは
廃墟好きの資産家である十嶋庵。
十嶋によって廃遊園地に招待されたのは
廃墟マニアや当時の遊園地の関係者など9名。
そこで告げられたのは園内にある宝を見つけた者に
廃遊園地の所有権を渡すというもの。
所有権を巡り宝探しが行われたが、
みんな何かを隠しているようで・・・。
廃遊園地ってだけで不気味(褒めてる)なのに
マスコットキャラクターのギャニーちゃんが
最高にかわいくなくて不気味で好き。(褒めてる)
あとがきに作者本人から語られているが、
単行本から今回の文庫化にあたって
大幅に改稿し前代未聞の文庫版となったそう。
そう聞くと単行本との違いも楽しんでみたい。
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Posted by ブクログ
大好きな斜線堂先生目当てで購入しましたが、全部何処かしら自分に刺さる部分があって引き込まれました。
Twitterのアイコンで羽ばたいていた1匹の鳥が黒背景ガビガビ白Xになってもうどれくらいの時間が流れたのでしょうか。
Twitterは滅びるべき、私も大いにそう思います。Twitterがあるから失われたものだってあるし、Twitterがあるから負った消えない傷も世界には溢れているでしょう。
でも、Twitterがくれたものもたくさんあるんです。
浮上しなきゃいいのに気分が下がったまま浮上してフォロワーがRTしたネタツイに爆笑しながら自分もふぁぼりつしたり、Twitterで知り合った人がいつの間にかリア友みたいになってたり、本当にたくさん、あの青い鳥が運んできてくれた幸せだってたくさんあったんです。
なんだかそれを思い出して、心がぎゅっと掴まれたみたいになりました。
ありがとうTwitter、きっと私は死ぬまであの黒背景ガビガビXをTwitterと呼び続けるのでしょう。 -
Posted by ブクログ
「私」と「先輩」の二人は、あらゆる世界、あらゆる形で出会い、別れ、あらゆる目に遭い、あらゆる物語となる……。
斜線堂有紀さんがTwitter(X)上で「#不純文学」タグで発表された掌編250編をまとめた小説です。
「私」と「先輩」の物語は1ページ毎に目まぐるしく変わっていき、二人の関係もそれにあわせて変化していく。恋愛のような親愛のような執着のような、そっけなくも感じるのにどろりと重い感情がとても好き。
中には「君は愛しのフランシス」⇔「君は麗しのジェシカ」や、「ステーキも毎日は食べれない」⇔「フォアグラだって毎日食べたい」のように、リンクしている話もあったりするので、そんなのを探しながら読むのもまた楽しいです。
個人的に好きな話は、「人でなしの恋と献身」「誂えられた悲劇」。切なく甘く、でもハッピーなだけじゃない残酷さが好き。
ちなみに、以前宝島社からも同掌編をまとめた『不純文学』という本が出ています。
そちらの収録作が124本。この『さよならに取られた傷だらけ』には『不純文学』発売後に発表された作品もあわせ倍近い作品が載っています。
ただ、宝島社文庫の『不純文学』は見開きで1作品しか載っていないのもあって掲載作品は少ないのですが、レイアウトはそちらの方がきれいで……。こっちに載っておらず『不純文学』に載っている話もあるので、できればどちらも読んでほしい……! -
Posted by ブクログ
とても面白かったです!
入間人間さんと時雨沢恵一さんを目当てに読み始めましたが、他の筆者皆さんも大変におもしろい話を書いてくださいました。
※私は、安達としまむら、アリソンシリーズ のファンです。笑
どのお話も面白かったので、いろいろ語りたいことだらけですが、ネタバレ回避のため、抽象的にまとめさせていただきます。
皆さんは本作を読んで何を感じるでしょうか。
私は、「可能性」「未来」「ナカイマ」「命」
だと思いました。これまで長く、そうするべきだと云われてきたことや、伝統には、もちろん尊ぶだけの、それが続いてきたなりの理由はあります。一方、そうでない物は許されないと云うはずないのですから、可能性については、誰にだって分からない以上、やってみたいことはやってみればいいのです。
その「可能性」を届けるために、それぞれの作者さんが、それぞれの表現で、語り書けてくれているように思いました。
気になる作家さん、タイトルなどございましたら、ぜひ、手に取ってみて下さいませ。 -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ好き。1ページの掌編が250も入っていてお得過ぎる。ひとつひとつ読み返したり考えたりで読む前に考えていたより読み切るのにだいぶ時間がかかった。すべてで「私」が「先輩」を愛しているわけでもなく、結ばれるわけでもなく、でもただそこにいるという設定がいい。ときどきアンサーになってる話が出てくるのも良かった。タイトルに戻って読ませるのも綺麗。
だいたい好きだけど特に好きな話
・ステーキも毎日は食べれない
ジョークをねだったことがお互いの大切な思い出になっていて、自由に話すことができなくなっても「私」を笑わせる切り札として抱えていた不器用な「先輩」が切ない。これがあれば笑ってくれるっていう真っ直ぐな気持ちがわかったうえで、楽しかった思い出が「先輩」の選択を狭めてしまっていつまで面白く笑えるか、いつまでそのボタンに意味をもたせられるのか不安になる「私」の感情の吐露がタイトルに出ていて何度読んでもいい。
・きっと来世も忘れない
対比がうますぎる。謎の設定をあるあるで済ませることで1行で片付けて、二人の関係性が描かれる。ただの先輩だったら番号を暗記なんてしないから、嬉しそうな声はそういうことで、でもこの話はこれで終わり。銃声を聞いた先輩にはもう十分呪いがかかってるんだろうけれど、「私」が遺したものじゃないことで来世も好きになることができるんだろうな。
・魔法の君の最初の一人
恋愛でありミステリであり。タイトルから好き。先輩は副作用をわかっていて使ったのか、知らずに使ったのか、最初の一人だってタイトルが言うならそうなんだろうし、今まで使ってなかったけど使いたくなったのは好意だったのか善意だったのか考えるとぐるぐるする。 -
Posted by ブクログ
最近勢いのあるミステリー作家6人の競演。オール讀物か別冊文藝春秋などが初出の読み応え抜群の一冊でした。もし気になる作家さんが入っていたら試し読みに最適です。タイトル的にスカッと爽やかとはいかない内容が多いので、読み心地良いもの求めている人には向きません。
「ヤツデの一家」新川帆立
三代目を継いだ女性政治家の語り。暴君だった父の後妻の連れ子、渉は美しく世渡りがうまく、面倒なことは嫌い。でも私にアプローチしてきて、私も渉なしではいられない。そして私は醜いが、美しく身体の弱い妹がいる。
女の国会みたいな話かと思ったら全く違いました!珍しくドロドロっとしたお話です。
「大代行時代」結城真一郎
世の中流行りの退職代行を使って、銀行の当たり新人がやめていった。残ったのは私についた総合職の使えない猪俣君。一年もしたらすぐ異動してどんどん出世するんだろうけど、とにかく私に声をかけられないでずーっと後ろでもじもじしてるようなダメっぷり。私は時々友人の香奈子に会って愚痴るのだ。
なるほどっていうオチ。捻りが効いた話の多い著者っぽいと思いました。
「妻貝朋希を誰も知らない」斜線堂有紀
ファミレスのスプーンを舐めて元に戻す画像で炎上し、訴訟に発展しそうな妻貝朋希。その彼を追う記者2人が周りの友人知人にインタビューしていく記事やメールだけで構成されている。タイトル通り少しずつ妻貝朋希のことが分かっていくのだが、大題の“罠”も絡んできて更に話が深くなります。
斜線堂有紀の本領発揮!っていう一作。構成やプロットだけでなく、妻貝のような性質のこと、SNSへの過激な投稿など、幾重にも感情が深まるネタが仕掛けられていて深み(あく)が凄い。
「供米」米澤穂信
私は詩の道を志したが諦め銀行員となった。しかし親友春雪はその才を発揮し研ぎ澄まされたその詩集は詩人文人に評価高かったのだが、夭折。遺稿集がでたのだが、その推敲具合から、本人には人に見せる意思がなかったのかと思い…。
紡がれた文章や語彙が設定年代や詩人の考察というのに合致していて美しかった。それに反しでオチが…。不協和音な印象。それが良いのかも。
「ハングマン ―雛鵜—」中山七里
単行本の続編。今回の主人公は裏の機械操作で情報収集役の比米倉。大学生活が少しだけ語られ、少ない友人の一人だった久水が闇バイトのニュースで映像写っており、やがて死体となり発見された。比米倉は真実を追及していく。
「ミステリ作家とその弟子」有栖川有栖
刑部はミステリー重鎮作家。最近弟子を取ったらしく、逗子の自宅へ訪問した編集者の西川は2人のミステリー会話(指導)を興味深く隣室で聞く。ミステリー談義は幾話も続き…しかし、事件が起こる。