斜線堂有紀のレビュー一覧
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ナツイチにて購入した。
地獄×恋愛という表現がピッタリの短編集。
•「ミニカーだって一生推してろ」•••「めるすけ」1人のファンにただならぬ気持ちを持ってしまった地下アイドルの赤羽瑠璃。「衣装を黒にしたら似合う」という投稿を実践したり、彼の本名や職業•住所を特定し部屋に入ったりと、エスカレートしていく狂気がまさに地獄。
•「君の長靴でいいです」•••10年来のパートナーとも呼べる男性からロマンティックな「ガラスの靴」を送られた翌日、彼から突然の結婚報告。え、私の事すきだったんじゃないの?!
彼はあくまで唯一無二の”普通でないファッションデザイナー灰羽妃楽姫”とともに恋ではなくパートナーとして共 -
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埋め部の合宿の健全さよ、と思いきやちゃんと『部活動』しててさすがだなと…旅先であろうとなんだろうと死体は発生するものですからね。織賀先輩が戻ってくるのと戻ってこないパターン、どちらも書かれているけど戻ってくるほうが正史なのかなあ。戻らないパターンは立ち直ってすこしはマシになっているけど、戻ってくるほうがよっぽど救いがないというかよりいっそう信仰が深くなってて恐ろしかった。織賀先輩どんどん人ならざるものになっているな。神さまであり幽霊であり怪物でもあり。一度失ったからこそ祝部はもう二度と離れられないんだろうなあ。救いのない旅路はいったいどこまで続くのだろう。
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最近のアンソロジーは本当に豪華というか、ハズレがなくおもしろいよね。
有栖川有栖『ミステリ作家とその弟子』は【砂男】で既読だったけれど、再読でも作家と弟子のやり取りがおもしろい。
退職代行とかZ世代とか、境界知能、ペロペロ動画に闇バイト…すごく今が詰まっている一冊だった。
何十年後かに読まれたら「あ~令和っぽい」ってなるんだろうな。
米澤穂信『供米』は途中まで「うーん、好きな米澤穂信ではない」なんて思ったけど、最後がすごく良くてさすが!という感じ。
中山七里『ハングマン-雛鵜-』は最後続きが気になる終わり方だったな。スッキリさせてほしい!
せっかくだから『祝祭のハングマン』を読んでみよう -
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児童向けホラーアンソロジー。しかし執筆陣を見てわかるように、子供向けだと侮れはしません。
一番怖かったのは澤村伊智「靴と自転車」。ちょっと心温まる系……かと思いきや、とんでもなかったです。それでも起こってしまう悲劇は予想されたものの、まさかこんな結末だとは。
表題作の斜線堂有紀「部分地獄」、これは子供の頃だったら一番読みたくなかった作品です。たぶん一番怖く感じたかもしれないし。ある意味「部分」の方が凄惨かも。
井上雅彦「きれいずかん」、芦沢央「ログインボーナス」、宮部みゆき「よあるきのうた」もお気に入りです。怖さもあるけれど、そればっかりではない。どれも素敵です。 -
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2時間弱で一気読み!めちゃくちゃおもしろかったです!
推しとかアイドルの心模様に興味ありまくりなので、実際のあの人もこんな風に思ってるのかなぁとか、こんな辛いことがあるけど頑張ってるのかなぁとか、想像しまくりながら時には涙も流しながら読みました。
一話の段階では冬美目線で、そりゃ彼氏がアイドル推しまくりだったら寂しいし嫉妬もするよねー、なんて気軽に読んでたのに、四話の瑠璃を読んじゃうと、んもーーー!早くめるすけ奪いにいけーーー!とばねるり応援しまくりで、自分の変わり身の早さにびっくりでした笑
文章がうますぎて、アイドルを疑似体験できた気持ちで、実際のアイドルたちにこれを読んで実態に合って -
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ネタバレたぶんわたしは斜線堂有紀の二次創作っぽい設定と地の文がドツボなんだ。ラノベより洗練されてて、純文学よりポップな感じ。
これもねっとり重めの話で面白かった~~!!
オリガマウンテンは笑った。その名の通りなんかい。
織賀と祝部の関係も好き。まあほぼ洗脳なんだけどね。織賀のことを崇拝したり嫌悪したり、きっちり重い感情を持っているのが……いい!
しかもちゃんとミステリーとして成り立ってておもしろかった。ジャガーの中で語る死因究明。
特に好きだったのは三話目の同級生の女の子が死んじゃった話と、書下ろしの閑話休題。織賀は一体なにを持っていたのでしょうね。
気になる終わり方もしたのではやく続編が読みたい! -
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ネタバレ映画を全然見ないので楽しめないかと思って手を出せずにいたのですが、もっと早く読めば良かったです。話ごとのキーになっている名作映画は見たことがなくても問題なく楽しめます。
シリーズを貫く嗄井戸くんの話は最後までドキドキでもちろん面白かったのですが、個人的に好きだったのは1冊目の「断崖絶壁の劇場演説」と3冊目の「逆行無効のトライアンフ」。ともに嗄井戸くんが「力作」「良作」とトリック(?)を仕掛けた人物の頭脳や映画愛を高く評価しています。明るくない話もある中で誰かのために使われた映画トリックは心温まって良かった、、、4冊目の新刊もとっても楽しみ! -
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ネタバレたまたま好きなアイドルのライブを観に行く前に今作を読み始め、自分の在り方と彼の在り方、めるすけの在り方と瑠璃の在り方を思うと、刺さりすぎて仕方なかった。私はめるすけみたいな、模範的で理想的なファンじゃないけど、これが愛じゃないと言われたら、何なのか果たして分からない。瑠璃は理想的なアイドルであろうとしながら、その動機と行いは模範的とは言えず、だけどそれが愛ゆえだと言われたら、愛が正しくて素晴らしいものだとは言い難い。
美しいばかりが愛ではないということを、いろんな関係性を舞台に描き出された物語たちは、愛に迷い悩み苦しんできた人間にはとても刺さった。疑いようもなく愛だと思うのに、なぜか苦しくて虚