無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
ジャケットとタイトルに惹かれて購入したものの、しばらく積読になっていた。表紙の雰囲気と「恋に至る病」というタイトルから、勝手に恋愛小説だと思い込み、なかなか手に取らずにいた。
ところが、実際に読み始めてみると、そんな単純な恋愛小説ではなかった。物語が進むにつれて、サイコキラーの存在、巧妙な洗脳、そして「ブルーモルフォ」という象徴的な存在が絡み合い、想像していた物語とはまったく違う方向へ引き込まれていった。
物語は、幼なじみだった二人の関係を軸に進んでいく。かつては誰よりも近い存在だったはずの二人の距離が、少しずつ歪んでいく。その背景にある洗脳によって、人の心や価値観までもが変えられていく過程には、恐ろしさを感じた。
特に印象に残ったのは、「好き」という感情が、必ずしも相手を幸せにするものではないということ。純粋な好意が、執着や独占欲へと変わり、そこに洗脳や支配が加わることで、人は自分自身の意思さえ見失ってしまう。その危うさが、物語全体に静かな恐怖として漂っている。
そして印象的なのが「ブルーモルフォ」。美しく鮮やかな青い蝶が持つ幻想的なイメージとは裏腹に、その存在にはどこか不穏なものを感じる。美しさと狂気、憧れと支配――相反するものが重なり合うことで、この作品独特の世界観を作り上げているように思えた。
読み進めるほど、「本当に彼女を理解しているのは誰なのか」「その感情は本当に自分自身のものなのか」と考えさせられ、最後まで気を抜くことができなかった。
読み終えた後、「恋に至る病」というタイトルが重く残った。恋は人を救うこともあれば、心を縛り、人生を狂わせてしまうこともある。純粋な想いと狂気、愛情と支配の境界は、思っているほど明確ではないのかもしれない。
ジャケットとタイトルだけを見て「恋愛小説」と決めつけ、後回しにしていた自分が少し悔しくなる。先入観を持たずに物語を読むことの面白さも、改めて感じさせられた。
読み終えた瞬間にすべてが終わるのではなく、ページを閉じた後も登場人物たちの感情や、ブルーモルフォが象徴するものについて考え続けてしまう。恋という美しい言葉の奥に、サイコキラー、洗脳、そして人の心を支配する狂気が潜んでいたとは――。
苦く、切なく、そして背筋に残るような怖さを感じさせる作品だった。
なんとなくよくある話だなと思ったけど、劇的につまらないという感じでもなかった。多くの人が洗脳されていくのが、ヒロインの魅力だけで貫かれるのは何か他に理由が欲しいなあと思った。
Posted by ブクログ
「僕の恋人は、自ら手を下さず150人以上を自殺へ導いた殺人犯でした――」
表向きは誰からも愛される心優しい美少女・寄河景。しかしその正体は、150人以上の被害者を出した自殺教唆ゲーム『青い蝶』の主催者だった。
彼女の異質さに気づきながらも「世界が君を赦さなくても、僕だけは君の味方だから」と愛することをやめられなかった幼なじみ・宮嶺の視点で、連鎖する悲劇と狂気の愛が描かれていく。
美しくて残酷な少女・景の存在感には、抗いがたい魔力があり彼女に釘付けにされ、甘美な毒のように破滅へと突き進んでいく宮嶺の姿からは目が離せない。
ただ、正直なところ途中の心理描写や展開にはまどろっこしさを感じる場面が多く、何度、途中で読むのをやめようかと思ったかわからない。警察側の動きがもう少しスピーディーであれば……というもどかしさも拭えない。
だが、最後まで読み終えてみると「このラストを導き出すには、警察の存在はある意味邪魔だったのだろう」と納得がいった。
警察の捜査を前面に出さず、あえて二人の閉じた領域に絞って描いたからこそ、あの結末と歪んだ絆の濃密さが生まれたのだと思う。
途中の冗長さを乗り越えた先にある締めくくりとしてはよく出来ており、納得のいく着地だった。手放しで爽快と言える作品ではないが、人間の業や共依存の恐ろしさを強く刻み込まれる一冊だった。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
「宮嶺は私のヒーローになってくれる?」
百件を越える犠牲者を生んだ自殺教唆ゲーム「青い蝶(ブルーモルフォ)」のゲームマスターは、宮嶺望(みやみねのぞむ)が幼い頃から想いを寄せている大切な人・寄河景(よすがけい)だった。嘗ての誓いを胸に、犯罪行為を知りつつも景に寄り添い続ける宮嶺。彼がどうしようもなく抱かずにはいられないこの「愛」は何処から来て、何処へ行くのだろうか。
【短評】
書店のポップか何かを見て、予てより気になっていた一作である。
悪くはないのだが、全体的に軽すぎた。ライトノベルレーベルを捕まえて軽さを憂うのは自分でもどうかと思うが、本作が取り扱うテーマを鑑みると、軽さがプラスに働いているとは言い難いと思う。
本書が最後に投げ掛けてくる「問い」は、なかなかに面白い。この「問い」をどちらと解釈するかによって、本作は色合い意味合いを大きく分かつことになる。興味深い試みだ。しかしながら、前述の通り本作は軽くそして薄い。さらりと読み下した上で、最終的な色が可変と来ると、全体的な印象として薄味に過ぎる。
私は答えを明示すべきだったと思う。結びの文はかなり好みだったので、妙な余韻を企図せずに、純愛方面に舵を切ったほうが良かったと感じた。私は甘いのが好きなのだ。
(アップロード後に追記)
…というのは案外無視できない側面で、私の個人的な嗜好ゆえに、とある「方向性」を拒絶しているのだろう。そのような含みを持たせることを許容出来ないのだろうと思い至った。自分というものに関する新しい発見であった。
さて。「自殺云々の説得力が薄弱かつやや奇矯」とか「タイトルが謎」とか他にも言いたいことは山と浮かぶなか、声を大にして言いたいのは恋愛描写の既視感である。この物語は寄河景をいかに魅力的に見せるかに全てが掛かっていると言っても良いのだが、どうにも類型的な美女という印象が先行した。どこかで見たことがある。
彼女の二面性と抗いがたい程の魔敵な魅力が、見たこともない形で描写されていたのならば、この物語はかなり良い着地を決めたのではないかと思う。
色々と述べたが、最終的な評価はティーン向けかしらといった評価に落着した。
ただ、この物語をどのように解釈したかを誰かと語り合いたい程には興味を唆られる一作であった。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
ラノベ
少女・女性マンガ
小説・文芸