斜線堂有紀のレビュー一覧

  • ゴールデンタイムの消費期限

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    かつて天才だった子どもたち、より具体的には大勢の大人から認められる強みを持った子どもたち。そんな子どもたちが強みを失い、世間から認められなくなったらどうなるのか。自分をどう見つめていけばよいのかというテーマの作品。

    いつになっても自分の価値は自分で定義しなくてはならないけど、なまじ過去の栄光が大きい人はその当時と比べて自分を低く見積もってしまうものだと感じた。ゴールデンタイムの呪いに縛られて苦しむ子どもが、生きていく上でどのような選択をとるのか。ゴールデンタイムの消費期限をどのように設定するのかという点が気になる人は読むべきだと思う。

    概して本来の自分がどういう存在で、どういう存在意義があ

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    2025年09月03日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

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    どのお話も面白かった。最近博物館でボイジャーのゴールデンレコードの展示を見ていたので、最後の話が印象に残った。

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    2025年09月02日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    なんだろう。グイグイ読ませる小説だ。ページをめくる手が止まらなくて物理的な何かが働いているとしか思えない!

    ストーリー展開も面白かったけど、小説を書く人間の生態が興味深かった。

    【読書体験が楽しい】と思える本に出会ったのは久しぶりだったかも。

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    2025年10月05日
  • 君に贈る15ページ

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    短いページ数の中でそれぞれの続きが読みたいと思わせる展開が多く、手軽さもありながら満足感があってよかった。

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    2025年09月01日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    性癖殴られすぎて20回くらい殺されてしまったな。284Pの要くんの心情に共感しすぎちゃってくらくらした。刺激が強い。〆の世界の穏やかさがまるで祝福みたいでしたね。でももっと騙されたい…♡まだまだ序章という感じなので続きを期待したいです。

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    2025年09月01日
  • 君に贈る15ページ

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    今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
    されど世界の終わり 三秋

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    2025年08月31日
  • 愛じゃないならこれは何

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    ネタバレ

    平積みになってたのを見てジャケ買い的な感じで買ったけど、思ってたより良かった。ミステリ作家が描く恋はどれも危うく、足元からサラサラと砂になって崩れてしまいそうで。それがまたいいスパイスになってさらに面白く感じられた。特に私は、『健康で文化的な最低限度の恋愛』が良かった。ストーカーに堕ちていきそうな、自分に大切な趣味や時間や健康や…を全て失っても相手に徹底的に合わせに行く絆菜の気付いててももはや自分を止められない感じ。相手にかけた労力分、『相応のものを返していただかねば』のライトな狂気を含む文章にゾワっとし、茜と同じく果てはストーカーかぁ…と思いきや。最後はちゃっかりカップルに収まってるというハ

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    2025年08月30日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    連作短編集。「愛じゃないならこれは何」の続編にもなっている。
    恋愛小説のような恋愛小説じゃないような作品で不思議な感覚になった。

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    2025年08月27日
  • 愛じゃないならこれは何

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    愛とは、ひとりよがり。

    それぞれの登場人物にとってそれは愛で、傍から見たら醜くても愛で、きれいごとでも愛で。

    それぞれの人が語る愛のこと。
    わたしから見たらそれが愛ではなくても、きっと愛。

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    2025年08月27日
  • おとどけものです。―あなたに届いた6つの恐怖―(新潮文庫nex)

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    ホラー度はまあまあ。さなぎおにとかかんのさんみたいな方向性が好きかな。
    時事ネタと洒落怖のドッキングみたいな内容だったカタリナの美しき車輪も結構好き。いつか読み直すのが楽しみだよね、時事ネタ。

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    2025年08月25日
  • 死体埋め部の回想と再興

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    「死体埋め部の悔恨と青春」が終わり方を含めめちゃくちゃ良かったので、こちらを早く読みたいと思いつつも蛇足になるんじゃないだろうかと不安にもなった。
    が、2つのルート含め読んでよかった!!
    このまま2人で幸せに堕ちていってくれ!



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    2025年08月25日
  • 恋に至る病

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    ネタバレ

    狂気に堕ちていく過程にハラハラしたと思いきや全て計算だったと気づいた時の驚きですね。

    少しずつ反転していき、やがて何時から?どの描写だ?と不安になる構成は良い作品だなぁと思います。
    私は宮嶺も流される人間で景の罰の対象では?と言う着想から景が宮嶺を終始利用しているのではと思いました。

    あと流される人じゃなく虐める人に罰を与えては?とは思いました。

    ミステリーとして読むと粗が目立つ印象でサイトにアクセスする信者の動機や過程が欲しかったですね。
    それに加えて警察の初動がお粗末過ぎるかなぁ、と。
    被害者の直近の異常行動や共通項を辿ればすぐにブルーモルフォに辿り着くのでは?辿り着けば、囮捜査で辿

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    2025年08月22日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    ミステリというより青春もの。
    先輩も後輩もブッ壊れてていい。
    依存と信仰と執着のごった煮感情。
    作者の癖がめちゃくちゃ詰まってた。

    人気の作家さんだけどなんとなく合わないかもと思って今まで避けてしまってたけど、読まず嫌いはダメだね。他の作品も読んでみたいけど、まずは埋め部の回想と再興を買ってくる!

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    2025年08月22日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    9人の作家によるアンソロジー。
    5人が既知だったので読んでみるか、と。

    全体的に面白かったけども、加門先生、斜線堂先生、澤村先生の作品はかなり良かったなー。特に斜線堂先生のはゾワっと来た。

    芦沢先生と宮部先生は怖いというよりは不思議な良い話ってところか。これも良かった。

    短い話は外れることも多いけど半分以上は 面白かったので良いアンソロジーであった。

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    2025年08月20日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    正当防衛により人を殺してしまった祝部と“死体埋め部”を自称する織賀。
    悪夢のような運命の出会いが二人に齎す青春の日々は愛おしい。
    大学の先輩後輩かつサークル(?)仲間で、プライベートでも一緒にいる。
    お互いにかけがえのない存在だと思っている。
    ホント、傍らに死体さえなければなあ。
    もちろん“死体を埋める”という犯罪行為がある以上、穏やかな未来が待っているとは思ってない。
    ある程度そういう予想もしていたけど、それでもやっぱり涙は出る。
    これさあ…どんな気持ちで続編を読めと?
    いやまあどうせ読むんだけど。
    なんか読みながら泣いちゃいそうだな。

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    2025年08月17日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    2人の愛の伝え方は最高だった。
    これしか無いのではないかと思うくらい、
    お金、言葉以上のものをしっかり感じれた。

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    2025年08月17日
  • おとどけものです。―あなたに届いた6つの恐怖―(新潮文庫nex)

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    あぁ、読まなきゃ良かった
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    ホラー小説が6作品。
    私は斜線堂有紀さんが読みたくて買いました。

    そして個人的にはホラーはあまり得意ではないので
    他の人の分どうしようと思いましたが、
    私的にはそこまで怖くなく作品を楽しめました。
    怖いっていうより、気味が悪い感じというか。

    「かんのさん」が一番印象に残ってます。
    アニメで映像が浮かぶというか。

    めっちゃ怖いのは嫌だけど、
    でも怖いもの見たさで気になる、
    夏だしホラーも読んでみたいかも、
    という方におすすめで

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    2025年08月17日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    ネタバレ

    東京グレーテルにまつわる話が多く、個人的には面白く読めました。このシリーズはどの女性も報われないのが常ですが、なぜか赤羽瑠璃だけには報われて欲しいと思ってしまうのは私だけでしょうか?笑

    赤羽瑠璃と長谷川雪里のお話は共に恋愛と仕事どっちが大事かといったことがテーマになっており、非常に現代人には刺さるのではないかと思いながら読み進めました。

    結論どっちが大事なのかは人によるのでしょうが、なかなか考えさせられる一冊でした。

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    2025年08月14日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    「えんまさん」黒史郎
    「おはよう、アンちゃん」太田忠司
    「青いコップ」加門七海
    「きれいずかん」井上雅彦
    「部分地獄」斜線堂有紀
    「おやすみ、ママ」宇佐美まこと
    「靴と自転車」澤村伊智
    「ログインボーナス」芦沢央
    「よあるきのうた」宮部みゆき

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    2025年08月13日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    詐欺師と詐欺師プロデューサーの話。神がかった浮世離れしたカリスマを持つ子規冴昼に魅入られた呉塚要が振り回される話。振り回してるのは要のようでじつは振り回されている、というのが好きな構図ですね。そもそも魅力に惹き込まれてる段階で敵わないのでしょうね。ヘルベルチカとミミの関係も好きですね…。ふたりにとってはあれが最善だったのだろうなと。"執着"という感情の恐ろしさを見せつけられた。これからも彷徨い続けるであろう冴昼とそれを追い続ける要の話をたくさん見たい気持ちと、無事に帰って来られるのを祈る気持ち、どっちもある。

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    2025年08月10日