斜線堂有紀のレビュー一覧
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ネタバレどの短編も設定がすごくてすごい。何食べたらこんな設定思いつくんだろ。設定は突飛なのに登場人物たちの感性は身近で、SF初心者でも読めちゃう距離感なのもすごいな。
とは言えSFって設定の面白さがメインで、読んでてうおおお!ってなることがないなぁと思ってました。『回樹』と『回祭』を読むまでは。
あとがきに
心の証明、感情の証明については個人的にずっと考えているテーマであり、どこまでなら惰性ではないのか、どこからが真の愛情なのか、はこの世の全ての関係性に纏わりつく命題だと思っております。
という一文がありました。すごい。すごいことをお考えになられている。
SF的設定で自分の愛情が証明され -
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ネタバレ前作『死体埋め部の悔恨と青春』の続編かと思ったら、例の日の前の話だったり、不在編生存編と分かれたりということで、続編とは言えないなと少しがっかりしながら読んだけど…相変わらずめっちゃ好きだった。
祝部の重いがめっちゃ強くなってて歪んでてすごくすごくよかった…
不在編が、苦しくて救いがないのに、なぜか生存編より好きだった。
最後の、「あの暗い夜を知らない振りをして、生きていく。」が特に物悲しい祝部を表してて。
少し前にブロマンス物が読みたい!と思ってたけど結局これだと思うものに出会えなくて、ジャンプみたいなアツいのを小説で求めるのは違うのかなと思ってたけどこれはブロマンスじゃない…か…?バデ -
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ネタバレいや~~~~~~~~よかった……!
SF苦手だから読み切れるか心配してたけど、斜線堂有紀節が効いていてかなりツボだった。
よくぞまあこんなアイデアが次々と思い浮かぶわ~と感心しながら読んだ。
「骨刻」なんて今後はやりそうだとも思ったし。
愛と憎しみは紙一重であることがよーくわかる作品ばかりで、惜しみなくちらばったキラーフレーズにやられた。
ぜんぶ好きだったけど、特に好きなのは「不滅」と「奈辺」!
「不滅」はねーよかった。燃えない腐らない死体をどう処理するかって議題だけど、まーおもろいわ。読みながらわたしだったらどう思うかって考えてた。
「奈辺」はこんな作風もかけたのかという驚き。洋画みたいでお -
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ネタバレ大学一年生の祝部が正当防衛によって暴漢を殺害してしまい、呆然としているところに現れる三年生の織賀。
一緒に死体を埋めてやると言われ助かったと思うのも束の間、彼の車にはすでにもう一体死体が乗っていた。
めっちゃ好きな感じの作品だった…
斜線堂さんの作品の中でなんか評価いいなと思って手に取ったけど納得の一作。
2人の行う夜の犯罪行為に対して、2人の仲が昼の大学生活によってどんどん縮められて、読む側も得体のしれない織賀を好きになっていく。
彼の過去に触れてたくなっていく。
相変わらず斜線堂さんの登場人物は変わった名前なのに意味があって、結局はベストな名付けになるからすごい。
屠り部からの祝部… -
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タイトル通りの愛とは色んな形があって、それを愛と呼べるのか否。といったお話がいくつかあり、別視点から書かれてる書き下ろしもあったのですが、
愛って本当に色んな形ありますよね。
一概に"これ"と枠にハマるものでもないし、ふとした瞬間ここまでこの人に全て夢中になるほど急激に落ちてしまったのかって時もありますよね。
3人の関係のお話にはわたしには経験がないからこそ、新鮮でしたし、でも、今の関係、形を変えたくないという気持ちは分かります。
無意識にその人に落ちてしまっていく過程の環境の変化だったり、とてもリアルですし、分かる、通ずる部分を感じました。 -
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『恋に至る病』の短編集バージョン。SNSを使って自殺させた話の短編集なので、トーンは暗く狂気あり。中学校以上。若者には刺さる話かと思います。
「病巣の繭」
景の幼稚園の時のエピソードを母の目線から。母はもしかしたらこの娘はなにかおかしいのでは、と思いながらもそれを打ち消し、娘を愛おしむ。
「病に至る恋」
ブルーモルフォに参加した側の高校生2人を描き出す。
「どこにでもある一日の話」
高校生の景とデートする宮嶺の目線からとある一日の話。
「バタフライエフェクト・シンドローム」
小五の景が、周りを影響させる自分の力を持て余して不登校だったとき、凄く近所の宮嶺が記念品の文鎮を届けに行き、仲良くなるス -
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衝撃的なタイトルと表紙の雰囲気に惹かれて購入。冒頭、ベストセラー作家の失踪事件の捜査から始まり、いくつもの不可解な謎が提示され、主人公が書いた「小説」を通して回想する形で物語が進行する。最初に示された謎と展開(段々と破滅に向かってゆく危うい空気感が良く出ている…)が気になって、結末まで久々に一夜で一気読みしてしまった。結末は決して明るくなく、(個人的には)後味が悪いとまで言えそうだが、「崇拝する相手の才能が失われたとき、どう向き合うか」という一貫したテーマがあり、深く考えさせられる。「敬愛」と「執着」、自分ならどちらに傾くだろうか。時間があるときに一気に読むのがおすすめ。