斜線堂有紀のレビュー一覧
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かつて天才だった子どもたち、より具体的には大勢の大人から認められる強みを持った子どもたち。そんな子どもたちが強みを失い、世間から認められなくなったらどうなるのか。自分をどう見つめていけばよいのかというテーマの作品。
いつになっても自分の価値は自分で定義しなくてはならないけど、なまじ過去の栄光が大きい人はその当時と比べて自分を低く見積もってしまうものだと感じた。ゴールデンタイムの呪いに縛られて苦しむ子どもが、生きていく上でどのような選択をとるのか。ゴールデンタイムの消費期限をどのように設定するのかという点が気になる人は読むべきだと思う。
概して本来の自分がどういう存在で、どういう存在意義があ -
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今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
されど世界の終わり 三秋 -
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ネタバレ平積みになってたのを見てジャケ買い的な感じで買ったけど、思ってたより良かった。ミステリ作家が描く恋はどれも危うく、足元からサラサラと砂になって崩れてしまいそうで。それがまたいいスパイスになってさらに面白く感じられた。特に私は、『健康で文化的な最低限度の恋愛』が良かった。ストーカーに堕ちていきそうな、自分に大切な趣味や時間や健康や…を全て失っても相手に徹底的に合わせに行く絆菜の気付いててももはや自分を止められない感じ。相手にかけた労力分、『相応のものを返していただかねば』のライトな狂気を含む文章にゾワっとし、茜と同じく果てはストーカーかぁ…と思いきや。最後はちゃっかりカップルに収まってるというハ
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ネタバレ狂気に堕ちていく過程にハラハラしたと思いきや全て計算だったと気づいた時の驚きですね。
少しずつ反転していき、やがて何時から?どの描写だ?と不安になる構成は良い作品だなぁと思います。
私は宮嶺も流される人間で景の罰の対象では?と言う着想から景が宮嶺を終始利用しているのではと思いました。
あと流される人じゃなく虐める人に罰を与えては?とは思いました。
ミステリーとして読むと粗が目立つ印象でサイトにアクセスする信者の動機や過程が欲しかったですね。
それに加えて警察の初動がお粗末過ぎるかなぁ、と。
被害者の直近の異常行動や共通項を辿ればすぐにブルーモルフォに辿り着くのでは?辿り着けば、囮捜査で辿 -
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正当防衛により人を殺してしまった祝部と“死体埋め部”を自称する織賀。
悪夢のような運命の出会いが二人に齎す青春の日々は愛おしい。
大学の先輩後輩かつサークル(?)仲間で、プライベートでも一緒にいる。
お互いにかけがえのない存在だと思っている。
ホント、傍らに死体さえなければなあ。
もちろん“死体を埋める”という犯罪行為がある以上、穏やかな未来が待っているとは思ってない。
ある程度そういう予想もしていたけど、それでもやっぱり涙は出る。
これさあ…どんな気持ちで続編を読めと?
いやまあどうせ読むんだけど。
なんか読みながら泣いちゃいそうだな。 -
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あぁ、読まなきゃ良かった
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ホラー小説が6作品。
私は斜線堂有紀さんが読みたくて買いました。
そして個人的にはホラーはあまり得意ではないので
他の人の分どうしようと思いましたが、
私的にはそこまで怖くなく作品を楽しめました。
怖いっていうより、気味が悪い感じというか。
「かんのさん」が一番印象に残ってます。
アニメで映像が浮かぶというか。
めっちゃ怖いのは嫌だけど、
でも怖いもの見たさで気になる、
夏だしホラーも読んでみたいかも、
という方におすすめで