斜線堂有紀のレビュー一覧

  • キネマ探偵カレイドミステリー~会縁奇縁のリエナクトメント~

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    2人が事件などを通して成長していきながらも、変わらない部分などもあり最後まで見届けられてよかった思った。

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    2025年06月22日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    好きな事を仕事にすると嫌いになる。

    上手くできない焦りや思い通りにいかない葛藤、第三者に指導されればこなせられる屈辱。
    それぞれの天才が才能と好きを天秤にかけていく辛さ。これは天才じゃなくとも、直向きに時間を割いて来た人なら分かる感覚だと思う。

    自分の消費期限を決めてしまうのは勿体ないよね。

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    2025年06月22日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

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    ネタバレ

    あれー、レビュー少な。5編の短編集。『妹の夫』は前アンソロジーで読んだことあって、涙が出たやつ。今回もちょっと泣きそうになった。これはよくできてるよ。もう一つ宇宙系?の話があって、そういうのが好きな人なんだろうか。でもそれもめっちゃ面白かった。普通に吹き出しちゃった。『ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会』。『ワイズガイによろしく』もSFっちゃSF。『ある女王の死』も面白かったし。あれ、今見返したら人に伝える、がテーマの5編だそうだ。全然気付かなかった。

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    2025年06月20日
  • 彼女。

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    またしても斜線堂有紀だ。
    今回は『百合である値打ちもない』で殴ってくる。
    確かに「釣り合いが取れているかどうか」って無視できない。
    だけど圧倒的なビジュアルの差はそう簡単には埋められない。
    多分これ、男女だったらスルーされてる部分だと思うんだよなあ。
    恋愛は二人でできるのに、その関係は社会的に認められないといけない。
    だから「絶対に認めさせる」という二人の覚悟と言動に思いがけず涙が出た。
    他にも面白い作品があったはずなんだけど、もう全部吹っ飛んでしまった。

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    2025年06月17日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    子供向けの怪談話。懐かしい感じで小学生の頃によく読んでいた怪談本を思い出した。結構、バッドエンドが多かった事を思い出しつつそれが怖かった事も思い出した。3.8

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    2025年06月17日
  • キネマ探偵カレイドミステリー~会縁奇縁のリエナクトメント~

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    すごい久々のシリーズで、完結編。
    3作で一応解決していたので、その後の外出できるようになった嗄井戸と奈緒崎が知れてよかったです。
    最後もとてもよかったです。色々な映画がまた紹介されています。あまり詳しくないのですが、それでも内容は充分楽しめます。

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    2025年06月15日
  • キネマ探偵カレイドミステリー~会縁奇縁のリエナクトメント~

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    版元を変えてでも世に出してくれて本当に嬉しい。
    最終巻後の二人がどうなっているのか、見たかったんですよねえ。
    もう嗄井戸が外出してるなんて自分の事のように喜べる。
    奈緒崎が自身について考えるようになったのも微笑ましい。
    事件を解決しながら、ちゃんと成長してる。
    ホント愛おしいな、この二人。
    噛み合わないけど通じ合っていて、結局お互いの事を考えている。
    ある意味ロマンティックな関係だと思う。
    これは良い再演でした。

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    2025年06月14日
  • 愛じゃないならこれは何

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    それだって、きっと愛の短編6編
    過去3作斜線堂さんの小説を読んでますけど
    どれとも違う痛ったい恋愛小説

    「ミニカーだって一生推してろ」
    目立たない地下アイドルが自分を推すコアファンを見つけたところから地獄へ続くアイドル的には天国の恋の暴走
    「星害を受ける」
    ミニカーの語部をライバルに変えて
    コアファンだってた只者ではない

    「きみの長靴でいいです」
    苦悶度Max
    長年のビジネスパートナーから本当に履けるガラスの靴をプレゼントされたデザイナー女子
    彼はいつも彼女の完璧な王子だった
    舞踏会中毒(斜線堂さんの造語かな?)から抜け出せなかった二人の選択

    「愛について語るときに我々の騙ること」
    苦悶

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    2025年06月14日
  • 君の地球が平らになりますように

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    斜線堂有紀先生の描く世界観が好きで、今回も手に取りました。
    「東京グレーテル」再び。三作品連続でこのアイドルグループの話を読んでいるうちに、もはや他人事には思えなくなってきました。片足のひざ下くらいが「東グレ」に突っ込んでしまった感があります。

    さて、『君の地球が平らになりますように』。
    まずタイトルが非常にいいんです。(いい意味で、何を言っているのかわからない。笑)

    本作は短編5作品が収められています。
    どの作品でも、主人公は目に見えない何かと闘っています。それは、自分のエゴだったりプライドだったり。でも、当人はそのことに闘いの最中では気づかない。
    むしろ、敵は他人だと思い込み、他人を攻

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    2025年06月13日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    嗄井戸と奈緒崎くんのテンポの良い会話が気持ちいいですね。映画の元ネタがわからないものがけっこうあるので、これを読むと映画が見てみたくなります。今巻が起承転結でいうと「承」に当たる部分というのがわかる終わり方でしたね。奈緒崎の見た映像がどんなものだったのか想像するだけでゾッとします。奈緒崎くんが嗄井戸のために世界が明るいものであるように望むところが好きですね。嗄井戸くんはこの部屋から出られるのだろうか。

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    2025年06月08日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    海外ミステリの有名な名探偵たちを取り上げたパスティーシュ作品のアンソロジー&ブックガイド。子供向けのように思えますが、大人も充分に楽しめます。初心者向けのようでもあるけれど、ミステリファンにとっても読みごたえは充分にあります。読み終えたらさらにミステリを読み漁りたくなります。国内ミステリ版も出していただけませんでしょうか。
    お気に入りは水生大海「一つの石で二羽の鳥を殺す」。他の作品は面白かったけれど、だいたい真相がわかったのですが。これだけぜんっぜん解けませんでした。ミス・マープルの脱線したかのような話がきちんと関わってくるところも見事だし。
    ブックガイドも古典的な定番を押さえているように見え

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    2025年06月06日
  • 愛じゃないならこれは何

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    こんなに各種地獄を取り揃えた恋愛短編小説集ある??と思いながら読んでたんだけど、帯にも『地獄の恋愛小説集』って書いてあったわ(カバー見てなかった
    わたしが一番地獄だと思ったのは「健康で文化的な最低限度の恋愛」でした。もうやめて!ってなった。

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    2025年06月05日
  • 愛じゃないならこれは何

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    恋の苦しみにフォーカスされた短編集です。幸せは微々たる感じ。どんどんおかしくなっていく。そこがまたいい!

    恋に落ちるっていうけど、本当に「落ちる」んだなぁ…地獄行きってわかってても突っ走っていくしかない一生懸命な主人公たちがとにかく愛しいです。

    「ミニカーだって一生推してろ」「健康で文化的な最低限度の恋愛」が特に好きです。

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    2025年05月30日
  • 本の背骨が最後に残る

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    ネタバレ

    異形短編集に収められている短編6編と書き下ろし1編からなる、計7編の短編集。
    どの短編も一種の美しさがある、残酷なお伽話だ。
    「死して屍知る者無し」と「痛妃婚姻譚」が特に好きだった。
    「死して屍知る者無し」は結末が一段と残酷ですさまじい。
    斜線堂さんが好きな映画のひとつにヨルゴス・ランティモスの『ロブスター』をあげていたが、その影響を感じる。

    本の背骨が最後に残る /死して屍知る者無し /ドッペルイェーガー /痛妃婚姻譚 /『金魚姫の物語』/デウス・エクス・セラピー /本は背骨が最初に形成る

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    2025年05月29日
  • 廃遊園地の殺人

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    銃乱射事件で閉鎖された遊園地・イリュジオンランドへ、廃墟コレクターの資産家・十嶋庵が二十年ぶりに人々を招く。
    廃墟マニアの元コンビニ店員・眞上永太郎をはじめとした招待客たちは、廃園の所有権を賭けた宝さがしに挑戦することとなるが、その最中、串刺しになった着ぐるみが見つかり……。


    廃遊園地を舞台にしたクローズドサークル・ミステリー小説。

    個人的に、大人になった今でも1シーズンに1回はどこかの遊園地に行くほど遊園地好きなので、廃遊園地という舞台はとても惹かれます。在りし日の園内ガイドがカラーページで見られたり、舞台を生かした大掛かりかつノスタルジックな雰囲気で、期待通り面白い。

    文庫化するに

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    2025年05月27日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

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    ネタバレ

    殺人事件は添え物。
    大切なのは伝えること、の短編集。

    時代も国も背景もバラバラな話だったけど、どの話もサクサク読めて面白かった。
    「ある女王の死」と「妹の夫」が特に好き。

    「ある女王の死」は、そうなったのも仕方ないと思わせて、それでも驚異の先読み力を生かした最期になんだか切なさを感じた。

    「妹の夫」は、殺人よりも、異なる言語の中、短い時間でお互い理解し合おうとするふたりにジンときた。最後が熱い。

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    2025年05月26日
  • 愛じゃないならこれは何

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    久しぶりに読む斜線堂さんは6編の“先のない”恋愛の物語集。

    1・2話は
    愛情を性愛と勘違いしてしまった
    痛々しさの滲む物語。
    3・4話は
    まさしく地獄という感じで自分の好みはこちら。
    5・6話は
    連載を文庫化するときによくある短編の“その後”

    どちらかというと普遍性を持って楽しみたいタイプの
    作品集に思えるのだけれど、
    登場人物の名前が実在しないものも使われているのは
    微妙に気の逸れる設定に感じた。

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    2025年05月26日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    先生と女の子との関係性について当事者から見えている関係と外部からの見え方の対比が面白い。
    度がすぎる理想や願望は信仰に繋がりやがて、期待という圧力を生む。行き過ぎた信仰と執着の生む結末は運命的であり、外世界からは理解されにくいだろう。人がどうやって生きるのか、何を糧に生きるのか、個々人で違う以上他人を理解しようとするなんてことは烏滸がましいのかもしれない。そんなことを考えさせられる作品でした。自分の人生をかけるほどの敬愛を向けている相手がいる方には是非ご一読頂きたい。

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    2025年05月25日
  • 小説集 Twitter終了

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    ネタバレ

    10年以上Twitterというインターネットガンジス川を泳ぎ続けてきた身として読まんわけにはいかないってワケ。
    特に深く刺さったのは『オタクどもの聖霊降臨日』と『Twitterが終了したので、ここでしか繋がっていなかった助手との関係が切れた。』の二篇。目の前で終わりが加速していくTwitterをボロクソに言いながらそれでも離れることもできず漂う私を泥水みたいな郷愁で包んでくれたので。

    オタクどもの聖霊降臨日
    一番好き。この鬱屈としていてどうしようもなく拗らせちゃって本当に救いようがないカスとそれをほっとけない誰かの関係性も好きだし、Twitterの澱みの味がめちゃくちゃリアルでたまらない。

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    2025年05月24日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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     映画好きで皮肉屋で引きこもりの名探偵と奇妙な縁から彼と友人になった主人公が映画知識を駆使して次々に遭遇する事件を解決するシリーズ2作目で、謎解きは勿論『スタンド・バイ・ミー』や、『バグダッド・カフェ』などの名作映画の蘊蓄が興味をそそられるもので思わず見てみたくなった。続きが気になる終わり方だったので完結編も読みたい。

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    2025年05月22日