斜線堂有紀のレビュー一覧

  • ナゾノベル プロジェクト・モリアーティ(1) 絶対に成績が上がる塾

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    児童書枠だと思うけど、大人も楽しめる。
    やっぱりわたし、モリアーティも好きなんだな。

    「ただ少しでも世界をよくしたい」
    でもそれは"自分にとっての"が第一にきている、ちょっと危うさのある中学生モリアーティ。
    相棒がまさかのワトソン!
    なかなか思いつかない設定、いや、思いついても実装しないであろう設定。さすが斜線堂先生。

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    2026年02月08日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    ネタバレ

    恋人に推しがいる女の話。好きな人を諦めてVtuberを選んだ女の話。自分こそが本命だと思いたい女の話。一人のファンをネトストするほど愛する女の話。
    めちゃくちゃ良い連作短編だった。
    相手がアイドルだろうと一般人だろうと誰であれ 好きになった方が負け!これに尽きる。想いが強い方が苦しいの、悔しくないか?!

    ばねるりと羊星めいめいが最終的に自分の仕事を選んだのが理由は違ってもそこに覚悟があって良かった。

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    2026年02月05日
  • 回樹

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    評判が良かったので気になっていた短篇集。どれも好きだった。

    『奈辺』は一番心が温まった。「肌の色に囚われない」に宇宙人(グリーンマン)まで加わるとは。最初はそれぞれが馴染めず不協和音を奏でているようだったのが、徐々に打ち解けて仲間になっていくのは定番な流れだが良いものである。酒場の主人ヒューソンや娼婦のマギーやステイシーの軽快なやり取りが明るくて好き。

    『回樹』と『回祭』では愛の形について考え込んでしまった。
    他者との関係性はそれぞれが唯一無二だと思う。大切な人なら尚更。自分にとって大切な人にも「この人は自分が苦しんだり悲しんでいる姿を見せたくない」相手もいれば、「自分が苦しい時にこの人に

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    2026年01月31日
  • 恋に至る病

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    ネタバレ

    いじめられっ子の宮嶺とヒロインの景が、自殺を教唆するサイトを運営するに至った経緯と結果どうなったかが書かれた本。
    二人の恋は純愛だったのか、それとも洗脳だったのか、というような内容。

    宮嶺を守るためにおかしくなり殺人を行っていく景と、それを傍観し容認する宮嶺の対比で進むが、そもそも最初から景はおかしかったという辺りは前提が色々崩れるようでわくわくした。
    たぶんこれは2周すると楽しい本なんだろう。

    ただ、ネット上でサイト運営をする話なのに技術的な話はあまり出てこず、さすがに警察は調べるだろうというようなことがスルーされている気がして微妙に乗りづらかった。最後に宮嶺が景を庇うためについた嘘も、

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    2026年01月29日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    推しと恋人どっちをとる?・恋とVtuberの両立・地下アイドルとの繋がり・アイドルのファンへの恋…

    アイドルにまつわる恋愛×地獄ばかり
    このままいっても報われない恋愛を見る小説ははじめてだけど、何だか今はそれを求めてる。ばねるり推したい…

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    2026年01月29日
  • 病に至る恋

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    恋に至る病の前の物語。

    この段階で景は特別だったんだなってエピソードであったり、やはり、自然と言葉のみで人を動かせてしまうという力って、わたしは出会ったこと無いけどいるんだろうなって。
    言葉って言っても高圧的だったり、権力みたいなものを振りかざす人はたくさんいるけど、ある意味、その自然と掛けられた言葉によって、わたし自身も動かされてるのかもと思うと少し怖い。

    他の作品もとても気になったので読んでみたいです!

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    2026年01月27日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    ネタバレ

    2人殺すことはできないのになぜ連続殺人が起こるのか、という舞台設定は面白かった。
    事件の手がかりを集めるパートがすんなり進みすぎていて、もうすこし謎解きをする楽しさを味わいたかったなと感じた。

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    2026年01月26日
  • 最後の一行 white

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    ゼリーに満たされて/金子玲介★★★
    人魚の骨を拾い往く/斜線堂有紀★★★⭐
    次はあんたの番だよ/法月綸太郎★★★★
    ひび割れ/芦沢央★★★★

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    2026年02月07日
  • 本の背骨が最後に残る

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    個人的には「死」をテーマにした本だと思った。お気に入りなのは、人のような格好をした本の版重ねの話。設定も特殊で面白いと思ったが、中でも版重ね中の登場人物らの討論が大変面白かった。

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    2026年01月22日
  • 回樹

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    ネタバレ

    どの短編も設定がすごくてすごい。何食べたらこんな設定思いつくんだろ。設定は突飛なのに登場人物たちの感性は身近で、SF初心者でも読めちゃう距離感なのもすごいな。

    とは言えSFって設定の面白さがメインで、読んでてうおおお!ってなることがないなぁと思ってました。『回樹』と『回祭』を読むまでは。


    あとがきに

    心の証明、感情の証明については個人的にずっと考えているテーマであり、どこまでなら惰性ではないのか、どこからが真の愛情なのか、はこの世の全ての関係性に纏わりつく命題だと思っております。

    という一文がありました。すごい。すごいことをお考えになられている。


    SF的設定で自分の愛情が証明され

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    2026年01月21日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    「このお話は起承転転転…で、とにかく面白いんです!」とおすすめされて、読んでみたくなって、手にとった。
    なるほど!最後に向かって、いろいろな方向に転がっていく感じが転々なのかなと思いながら、一気に読んでしまった!
    人は亡くなっても誰かの記憶にのこっている限り、生き続けるのだろうし、エトくんはこれからも弥子さんと一緒に居るんだと思えて、そういう意味では真っ直ぐなラブストーリーといえるのでは?
     最後にひとこと、チェッカー!やってみたい!

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    2026年01月20日
  • 死体埋め部の回想と再興

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    ネタバレ

    前作『死体埋め部の悔恨と青春』の続編かと思ったら、例の日の前の話だったり、不在編生存編と分かれたりということで、続編とは言えないなと少しがっかりしながら読んだけど…相変わらずめっちゃ好きだった。
    祝部の重いがめっちゃ強くなってて歪んでてすごくすごくよかった…

    不在編が、苦しくて救いがないのに、なぜか生存編より好きだった。
    最後の、「あの暗い夜を知らない振りをして、生きていく。」が特に物悲しい祝部を表してて。

    少し前にブロマンス物が読みたい!と思ってたけど結局これだと思うものに出会えなくて、ジャンプみたいなアツいのを小説で求めるのは違うのかなと思ってたけどこれはブロマンスじゃない…か…?バデ

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    2026年01月17日
  • 回樹

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    ネタバレ

    いや~~~~~~~~よかった……!
    SF苦手だから読み切れるか心配してたけど、斜線堂有紀節が効いていてかなりツボだった。
    よくぞまあこんなアイデアが次々と思い浮かぶわ~と感心しながら読んだ。
    「骨刻」なんて今後はやりそうだとも思ったし。
    愛と憎しみは紙一重であることがよーくわかる作品ばかりで、惜しみなくちらばったキラーフレーズにやられた。
    ぜんぶ好きだったけど、特に好きなのは「不滅」と「奈辺」!
    「不滅」はねーよかった。燃えない腐らない死体をどう処理するかって議題だけど、まーおもろいわ。読みながらわたしだったらどう思うかって考えてた。
    「奈辺」はこんな作風もかけたのかという驚き。洋画みたいでお

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    2026年01月09日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    ネタバレ

    大学一年生の祝部が正当防衛によって暴漢を殺害してしまい、呆然としているところに現れる三年生の織賀。
    一緒に死体を埋めてやると言われ助かったと思うのも束の間、彼の車にはすでにもう一体死体が乗っていた。

    めっちゃ好きな感じの作品だった…
    斜線堂さんの作品の中でなんか評価いいなと思って手に取ったけど納得の一作。

    2人の行う夜の犯罪行為に対して、2人の仲が昼の大学生活によってどんどん縮められて、読む側も得体のしれない織賀を好きになっていく。
    彼の過去に触れてたくなっていく。

    相変わらず斜線堂さんの登場人物は変わった名前なのに意味があって、結局はベストな名付けになるからすごい。
    屠り部からの祝部…

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    2026年01月08日
  • 愛じゃないならこれは何

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    タイトル通りの愛とは色んな形があって、それを愛と呼べるのか否。といったお話がいくつかあり、別視点から書かれてる書き下ろしもあったのですが、
    愛って本当に色んな形ありますよね。
    一概に"これ"と枠にハマるものでもないし、ふとした瞬間ここまでこの人に全て夢中になるほど急激に落ちてしまったのかって時もありますよね。

    3人の関係のお話にはわたしには経験がないからこそ、新鮮でしたし、でも、今の関係、形を変えたくないという気持ちは分かります。

    無意識にその人に落ちてしまっていく過程の環境の変化だったり、とてもリアルですし、分かる、通ずる部分を感じました。

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    2026年01月05日
  • 病に至る恋

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    『恋に至る病』の短編集バージョン。SNSを使って自殺させた話の短編集なので、トーンは暗く狂気あり。中学校以上。若者には刺さる話かと思います。
    「病巣の繭」
    景の幼稚園の時のエピソードを母の目線から。母はもしかしたらこの娘はなにかおかしいのでは、と思いながらもそれを打ち消し、娘を愛おしむ。
    「病に至る恋」
    ブルーモルフォに参加した側の高校生2人を描き出す。
    「どこにでもある一日の話」
    高校生の景とデートする宮嶺の目線からとある一日の話。
    「バタフライエフェクト・シンドローム」
    小五の景が、周りを影響させる自分の力を持て余して不登校だったとき、凄く近所の宮嶺が記念品の文鎮を届けに行き、仲良くなるス

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    2025年12月28日
  • 病に至る恋

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    いろんな視点があるぶん、それぞれの感じ方の微妙な違いはありつつも異常性のようなものの片鱗を感じさ、はまっていく様子が読み取れるのがその特異性をさらに補強していて良かった。

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    2025年12月28日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    澤村伊智さんが以前から気になりつつがっつりホラーが苦手なので子供向けなら読めるかも?と思い読んでみました。
    短編集でテイストがそれぞれ違って面白かったです。怖いけれど、ドーン!バーン!みたいな怖さというよりは、ぞわっとする感じでした。想像力逞しい子供の頃だと眠るのが怖くなったりもしただろうなあ、と。
    「ログインボーナス」(芦沢央さん)、「えんまさん」(黒史郎さん)、「靴と自転車」(澤村さん)が特に面白かったです。

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    2025年12月21日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    衝撃的なタイトルと表紙の雰囲気に惹かれて購入。冒頭、ベストセラー作家の失踪事件の捜査から始まり、いくつもの不可解な謎が提示され、主人公が書いた「小説」を通して回想する形で物語が進行する。最初に示された謎と展開(段々と破滅に向かってゆく危うい空気感が良く出ている…)が気になって、結末まで久々に一夜で一気読みしてしまった。結末は決して明るくなく、(個人的には)後味が悪いとまで言えそうだが、「崇拝する相手の才能が失われたとき、どう向き合うか」という一貫したテーマがあり、深く考えさせられる。「敬愛」と「執着」、自分ならどちらに傾くだろうか。時間があるときに一気に読むのがおすすめ。

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    2025年12月15日
  • 病に至る恋

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    恋に至る病は最近映画化された人気作で私も大好きです。スピンオフでは景の幼少期やほかの人物からの視点で語られた短編集でした。寄河景は誰一人として愛せなかった人なのかただ1人だけは愛すことができた人物なのか。この答えは作者である斜線堂先生にも分からないかもしれませんがその答えを考えるのもこの作品の醍醐味ですね。

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    2025年12月14日