斜線堂有紀のレビュー一覧

  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    ネタバレ

    消えたデロリアン「BTTF」、ビデオ屋のダイイングメッセージ「ラブ・アクチュアリー」、カレイド事件の解決編「俺たちに明日はない」でいよいよフィナーレ。

    ・電話のアップカットのために人くらいの大きさの電話をつくったヒッチコック
    ・「メトロポリス」の撮影監督が考案したアナログな合成技術シュフタン・プロセス
    ・パルプ・フィクションの映り込み
    ・人影が映り込む再生品フィルム
    ・サイコで血糊にチョコを使った
    ・ボタンひとつで爆発する血糊に使用したスクィップという装置
    ・「桑港」の地震シーンは緻密な調節でエキストラに怪我人は出なかった
    など、今回は撮影技術の蘊蓄多めで嬉しい。

    試行錯誤を積み重ねてきた

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    2025年10月12日
  • 恋に至る病

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    そういうことか。と理解しかけていたのに、最後に消しゴムが出てきたことで訳が分からなくなり自分なりに希望込みで考察した。

    景は小学生の頃から、才能と自分の快楽が人とは違うことには何となく気付いていた。
    宮嶺と出会い、どんな手段を使ってでも手に入れて側に置いておきたくなった。
    根津原を誘導しいじめを始めさせエスカレートさせた。
    宮嶺の精神の限界が来たところで救う。
    宮嶺に自分のためにそんなことまでしてくれたのかと思わせ恩を売ると同時に、自分の快楽をはっきりと自覚する。
    きっかけとなったから、もしくはシリアルキラーが自分の功績を残しておくとの同じ感覚で消しゴムを持っていた。
    なんにせよ宮嶺は景にと

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    2025年10月19日
  • 愛じゃないならこれは何

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    『星が人を愛すことなかれ』に出てくるアイドル赤羽瑠璃がこの本の短編にも出ていると知って読む
    同じく、『星が〜』に出てくるアパレルブランドのサンドオリオンのデザイナーの話もあり、続けて読めて良かった

    恋愛の痛みが詰まった短編集

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    2025年10月10日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    窃盗容疑の同級生を助ける「スタンド・バイ・ミー」、舞台女優と演出家のいざこざ「アーティスト」、中古ビデオ屋の査定の謎「バグダッド・カフェ」と、今作も映画知識が謎を解く鍵となるミステリー。

    1918年のノアの箱舟の事故とかよく知ってるな...(ググッても出てこない)。スタンド・バイ・ミーはテレビ版とDVDで吹替違うとか、白黒映画の天才カール・ドライヤー監督は白に拘って壁をピンクにしたとか、バグダッド・カフェのニューディレクターズカットはBluRay用に色編集したものだとか、DVDの隠しコマンドの話とか、最早配信主流の時代に忘れられた媒体によくスポットライトが当たっていた。

    「演出からカメラワ

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    2025年10月10日
  • 病に至る恋

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    「恋に至る病」のスピンオフ?的な短編集。
    子どもの頃から景は景だったんですね。最終的に景のお母さんでさえも景の手のうちになってしまうのは恐ろしかった。
    「病に至る恋」の、(おそらく)偽ブルーモルフォに絡め取られてしまった子の話はあまりにも切なすぎた。流される人はどんどん流されてしまうのだろうな、とあまりにも実感が伴っててゾッとした。止まりたくても止まれない。来世に期待を込めて命を絶つのはもはや宗教だよ。
    ふつうのデートをする宮嶺と景はかわいいね、と思ったけどそんなハッピーだけで済むわけもなく。何度も思い出すしあわせな時間であることはたしかなんだろうけど。
    景が不登校だったなら宮嶺はいじめられる

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    2025年10月05日
  • 愛じゃないならこれは何

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    いや~読み応えあって面白かった!
    恋愛のお話ではなく、愛の話。制御できない気持ちに苦しくなりながらも進むことを止めない、信念か執念じみた想い・姿の主人公たちにハラハラしながらも、いっそ格好よく感じた。
    個人的には、舞踏会中毒の「きみの長靴でいいです」が一番印象に残った。今まで通りにはなるけれど窮屈な方に流されないで、自分だけの特別を待つことにする、っていう終わり方がいい。

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    2025年10月05日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    推し、ファン、彼女、アイドル…それぞれの視点から描かれてておもしい。
    恋愛はいつ、どこにいても、どの立場でも悩ませるものだと感じた。
    アイドルが恋によって狂ってく様子や、逆にファンがアイドルにとって遠い存在だったり、自分には分からない表舞台にいる人の苦しみがあった。
    アイドルやVTuberに人生を捧げる事で本来の自分の生活が決まってくる事に辛くなった。

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    2025年10月04日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    自分の死に価値がつき、多くの人がそれを知った時
    死を期待される人の気持ちは想像がつかないが
    よくここまで上手く書き切ったもんだ。
    終わり方も好きだし、愛の証明に
    苦悩するエトの姿はとてもカッコよかった。

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    2025年10月01日
  • 病に至る恋

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     150人以上の犠牲者を出した自殺教唆ゲーム『ブルーモルフォ』の主催者・寄河景の幼少期を描いた『病巣の繭』、『ブルーモルフォ』に参加したとある少年少女に焦点を当てた『病に至る恋』、景と宮嶺のデート模様の『どこにでもある一日の話』、あるifを描いた『バタフライエフェクト・シンドローム』など『恋に至る病』のスピンオフ短編が四編収録されていて、どれも景の異常性と美しさが際立っていて引き込まれた。

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    2025年10月01日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    「ニューシネマパラダイス」は潰れかけの映画館、「独裁者」は試験中の演説、「ブレアウィッチプロジェクト」は意地悪教師への復讐劇、「セブン」は見立て殺人が題材。

    全部知っている映画だし、カレイドのキャラが何とも子どもっぽくて憎めない感じでスペシャル読みやすい。ゆるい日常系安楽椅子探偵ものかと思ったら、最終話だけハード。ミステリーとしては諸々荒いし謎も読みやすいかな。

    なんの説明もなく「自分の不幸をセルマと比べる」とか出てくるので、結構映画的教養が必要かもしれない。(ダンサーインザダークのことだよね?)映画のポスターの見立て殺人というのは分かりにくすぎて、よく気づいたなと。「映画は複数人が関わる

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    2025年09月30日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    アイドルの裏側を描いた作品。
    短編集だが1つのアイドルグループの話なので、それぞれ独立していても、人間関係が繋がっていたりして面白かった。
    スルスルと紐解かれていく感じで楽しく読めた。

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    2025年09月29日
  • 病に至る恋

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    これは『恋に至る病』を読んでからじゃないと話が分からない本なので読む順番には注意したいですね。
    『恋に至る病』を読んでからこの本を読むとさらに寄河景の裏側をよく知れて、本の意味が奥深く感じられます。

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    2025年09月27日
  • 愛じゃないならこれは何

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    これを愛と言っていいのか?という狂気じみた話が多かったけど、「愛じゃないならこれは何」というタイトルがそのままピッタリくるくらい愛の物語だった。
    後半二篇の後日譚のようなお話もよかった。

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    2025年09月27日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    ネタバレ

    朝井リョウさんが「本ツイ」で紹介されていた本。
    初めて斜線堂有紀作品を読んだが、文章は読みやすいし面白くて一気に読めた。

    アイドル、オタク、推し活…といったものに無縁の私には、新鮮な世界だった。
    地下アイドルからカリスマアイドルへと成長した"ばねるり"を取り巻く4つの短編。
    同じファンダムをテーマにしていても、朝井リョウの『イン・ザ・メガチャーチ』よりもかなりディープな世界だった。
    ばねるりの熱狂的ファンの男性の話から始まり、最後はばねるり視点での話へ。
    最後はなんか鳥肌立つ感覚。
    推す側も推される側も、アイドルだって、一人の人間。
    「人生を使い切る」ってそういうことか…

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    2025年09月20日
  • 愛じゃないならこれは何

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    様々な形の愛の物語。普通じゃない、狂気に満ちた愛だけれど、でも重くなりすぎずにさらっと読める短編たち。どのお話も斜線堂さんらしさがあって面白かったです。

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    2025年09月19日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    著名作家による小学生向けホラーンソロジーシリーズ。
    学級日誌版より、こっちの方が読み応えあって、面白かったです。
    サブタイトルになっている作品の著者が斜線堂有紀だったので、それもちょっとうれしかったかも。このメンバーだと、宮部みゆきか?って思ったのですけどね。
    ルビは中学年程度です。文字も大きめで、一話に一つ挿絵があります。
    「えんまさん」黒史郎
    嘘をつくのが大好きで、それもとても上手に嘘をつくハルト。家族に怒られてもけろっとしています。おばあちゃんはえんまさんのことで諭します。おばあちゃんが話すえんまさんはちょっと具体的で...。
    「おはよう、アンちゃん」太田忠司
    絶対に空き地がなかった場所

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    2025年09月17日
  • 死体埋め部の回想と再興

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    ダメだ、どう転んでも悲しい。
    回想、不在ルート、再会ルート、どれを読んでも情緒がおかしくなりそう。
    祝部と織賀の関係性は歪なのに尊くて大好きだけど、この先に待ち受けるのは間違いなく破滅なんだよなあ。
    まあそれも運命共同体みたいで良し!って感じではある。
    どっちの分岐もアリだなと思う反面、どうせならあの瞬間に二人で奈落まで堕ちていって欲しかった、と思ってしまうのが怖いよね。

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    2025年09月15日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    楠谷佑「パブリック・スクールの怪事件」
    辻真先「アルセーヌ・ルパンのお引っ越し」
    斜線堂有紀「キャロル・ハートネル大いに憤慨す」
    水生大海「一つの石で二羽の鳥を殺す」
    青崎有吾「シチリアオレンジジュースの謎」
    阿津川辰海「オムレツは知っていた」
    福田和代「南洋のアナスタシア」

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    2025年09月14日
  • さよならに取られた傷だらけ 不純文学

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    ひーって心の中で声をあげながら読み切った。
    めちゃくちゃ良かった…。
    人生の折り返しの年齢の私にも刺さるくらいなので、この本を瑞々しく多感なお年頃に読める方達が羨ましい!!
    先輩と後輩の250通りのお話。
    斜線堂さんの書く愛は歪でピュアで病んでて最高ですね…。

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    2025年09月04日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    かつて天才だった子どもたち、より具体的には大勢の大人から認められる強みを持った子どもたち。そんな子どもたちが強みを失い、世間から認められなくなったらどうなるのか。自分をどう見つめていけばよいのかというテーマの作品。

    いつになっても自分の価値は自分で定義しなくてはならないけど、なまじ過去の栄光が大きい人はその当時と比べて自分を低く見積もってしまうものだと感じた。ゴールデンタイムの呪いに縛られて苦しむ子どもが、生きていく上でどのような選択をとるのか。ゴールデンタイムの消費期限をどのように設定するのかという点が気になる人は読むべきだと思う。

    概して本来の自分がどういう存在で、どういう存在意義があ

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    2025年09月03日