斜線堂有紀のレビュー一覧

  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    嗄井戸と奈緒崎くんのテンポの良い会話が気持ちいいですね。映画の元ネタがわからないものがけっこうあるので、これを読むと映画が見てみたくなります。今巻が起承転結でいうと「承」に当たる部分というのがわかる終わり方でしたね。奈緒崎の見た映像がどんなものだったのか想像するだけでゾッとします。奈緒崎くんが嗄井戸のために世界が明るいものであるように望むところが好きですね。嗄井戸くんはこの部屋から出られるのだろうか。

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    2025年06月08日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    海外ミステリの有名な名探偵たちを取り上げたパスティーシュ作品のアンソロジー&ブックガイド。子供向けのように思えますが、大人も充分に楽しめます。初心者向けのようでもあるけれど、ミステリファンにとっても読みごたえは充分にあります。読み終えたらさらにミステリを読み漁りたくなります。国内ミステリ版も出していただけませんでしょうか。
    お気に入りは水生大海「一つの石で二羽の鳥を殺す」。他の作品は面白かったけれど、だいたい真相がわかったのですが。これだけぜんっぜん解けませんでした。ミス・マープルの脱線したかのような話がきちんと関わってくるところも見事だし。
    ブックガイドも古典的な定番を押さえているように見え

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    2025年06月06日
  • 本の背骨が最後に残る

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    ネタバレ

    異形短編集に収められている短編6編と書き下ろし1編からなる、計7編の短編集。
    どの短編も一種の美しさがある、残酷なお伽話だ。
    「死して屍知る者無し」と「痛妃婚姻譚」が特に好きだった。
    「死して屍知る者無し」は結末が一段と残酷ですさまじい。
    斜線堂さんが好きな映画のひとつにヨルゴス・ランティモスの『ロブスター』をあげていたが、その影響を感じる。

    本の背骨が最後に残る /死して屍知る者無し /ドッペルイェーガー /痛妃婚姻譚 /『金魚姫の物語』/デウス・エクス・セラピー /本は背骨が最初に形成る

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    2025年05月29日
  • 廃遊園地の殺人

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    銃乱射事件で閉鎖された遊園地・イリュジオンランドへ、廃墟コレクターの資産家・十嶋庵が二十年ぶりに人々を招く。
    廃墟マニアの元コンビニ店員・眞上永太郎をはじめとした招待客たちは、廃園の所有権を賭けた宝さがしに挑戦することとなるが、その最中、串刺しになった着ぐるみが見つかり……。


    廃遊園地を舞台にしたクローズドサークル・ミステリー小説。

    個人的に、大人になった今でも1シーズンに1回はどこかの遊園地に行くほど遊園地好きなので、廃遊園地という舞台はとても惹かれます。在りし日の園内ガイドがカラーページで見られたり、舞台を生かした大掛かりかつノスタルジックな雰囲気で、期待通り面白い。

    文庫化するに

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    2025年05月27日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

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    ネタバレ

    殺人事件は添え物。
    大切なのは伝えること、の短編集。

    時代も国も背景もバラバラな話だったけど、どの話もサクサク読めて面白かった。
    「ある女王の死」と「妹の夫」が特に好き。

    「ある女王の死」は、そうなったのも仕方ないと思わせて、それでも驚異の先読み力を生かした最期になんだか切なさを感じた。

    「妹の夫」は、殺人よりも、異なる言語の中、短い時間でお互い理解し合おうとするふたりにジンときた。最後が熱い。

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    2025年05月26日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    先生と女の子との関係性について当事者から見えている関係と外部からの見え方の対比が面白い。
    度がすぎる理想や願望は信仰に繋がりやがて、期待という圧力を生む。行き過ぎた信仰と執着の生む結末は運命的であり、外世界からは理解されにくいだろう。人がどうやって生きるのか、何を糧に生きるのか、個々人で違う以上他人を理解しようとするなんてことは烏滸がましいのかもしれない。そんなことを考えさせられる作品でした。自分の人生をかけるほどの敬愛を向けている相手がいる方には是非ご一読頂きたい。

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    2025年05月25日
  • 小説集 Twitter終了

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    ネタバレ

    10年以上Twitterというインターネットガンジス川を泳ぎ続けてきた身として読まんわけにはいかないってワケ。
    特に深く刺さったのは『オタクどもの聖霊降臨日』と『Twitterが終了したので、ここでしか繋がっていなかった助手との関係が切れた。』の二篇。目の前で終わりが加速していくTwitterをボロクソに言いながらそれでも離れることもできず漂う私を泥水みたいな郷愁で包んでくれたので。

    オタクどもの聖霊降臨日
    一番好き。この鬱屈としていてどうしようもなく拗らせちゃって本当に救いようがないカスとそれをほっとけない誰かの関係性も好きだし、Twitterの澱みの味がめちゃくちゃリアルでたまらない。

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    2025年05月24日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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     映画好きで皮肉屋で引きこもりの名探偵と奇妙な縁から彼と友人になった主人公が映画知識を駆使して次々に遭遇する事件を解決するシリーズ2作目で、謎解きは勿論『スタンド・バイ・ミー』や、『バグダッド・カフェ』などの名作映画の蘊蓄が興味をそそられるもので思わず見てみたくなった。続きが気になる終わり方だったので完結編も読みたい。

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    2025年05月22日
  • ミステリー小説集 脱出

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    ネタバレ

    屋上からの脱出
    初心者に優しい〜!フックを作りつつも読みやすくて爽やかで、再現性がありそうなトリックがあって、シチュエーションが想像しやすくて、めちゃくちゃ脱出している。優しい。学校に天文台設備があるのいいな〜

    名とりの森
    所謂八幡の藪知らずってやつだ。好き!ただ、すわホラーか!?と席から立ち上がった瞬間から登場人物全員ド酷い目に合うかもしれないという過度な期待をしてしまったので読み終わった時にかなり反省しました。ホラーというより一夏の不思議な物語って感じだった。

    鳥の密室
    魔女裁判に関わる話は全部うっすら苦手なのかもしれないという気づきを得た。原液を飲むことによって、今まで触れてきた魔女

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    2025年05月22日
  • ナゾノベル プロジェクト・モリアーティ(1) 絶対に成績が上がる塾

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    YA小説を久しぶりにしっかり読みました。
    普通の推理小説とは違う視点で描かれているこの作品はとても新鮮で面白かったです。
    選書としての参考で読みましたが高学年には是非手に取って読んで欲しいと思います。

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    2025年05月16日
  • ミステリー小説集 脱出

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    「罪喰の巫女」が一番良かった。人間二人の一人称をどちらも「私」にし、所々回想を挟むことによる撹乱。これから犯す罪まで見通し、実行されなかったことにしてしまう巫女の能力。
    「鳥の密室」も拷問の描写がピカイチですね。もちろん褒めてます。

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    2025年05月13日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    映画好きな引き篭もり大学生と留年間際の大学生のミステリーもの。斜線堂先生の軽快な語り口が読みやすくて好きです。映画は見たことがないものが題材になってて映画を見たくなりましたね。嗄井戸の背負うものが思っていたよりもヘビーでしたが、彼が部屋を出て友だちの家に行けるようになるのを願います。

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    2025年05月06日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

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    5つの短編集で構成されていてサラッと読めます。
    サラッと読めるんだけど、ひとつひとつの作品の余韻がすごい。余韻の残し方は、それぞれ違ったカラーでほっこりしたり、ゾワッとしたり。個人的にはふたつめの『妹の夫』が胸に来るものがあって泣けました。

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    2025年05月03日
  • 禁断の罠

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    期待以上でちょっとびっくり。
    期待値がそもそも低かったかもしれないが。

    「大代行時代」と「妻貝朋希を誰も知らない」がよかった。

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    2025年05月03日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    ネタバレ

    読み終わったはずなのにすごく引っ張られる感じがする話だった。バッドエンドなんだろうけどそういって言っていいのか分からないくらい梓にとってはその選択肢以外ないレベルで先生のことが大好きだったんだろうなと思った。冷静に考えれば先生はかなり犯罪者チックだけど、2人だけの空気感というか、雰囲気が好きだった。斜線堂有紀さんの作品は今回含め、いつもそこが好きです。

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    2025年05月02日
  • 禁断の罠

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    えっ凄いな。どれも面白い。
    これは良いアンソロ。

    大好きな斜線堂さんの『妻貝朋希を〜』は、若干暗い気持ちになるけどイチオシです。

    米澤さんの『供米』も良かったなあ。
    相変わらずオチが秀逸で好き。

    結城さんの『大代行時代』は本当に愉快だった。
    冗談みたいだけど、多分、実際にあると思う。
    えっそんな事まで!?という呆れ半分、嫌なもんは仕方ないかーという納得が半分。
    代行して欲しい事の1つや2つ、誰しもあるよねえ。

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    2025年04月29日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    小説家と小説家を崇拝する少女のえらく感傷的な物語。この小説を面白く読めてるうちはまだ大丈夫だなと思った。

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    2025年04月27日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    才能を失った天才と、神様に救われた少女の話。早い段階でこれが恋だと気づけていてふたりが踏み出せていたらこういう結末にはならなかったのだろうなと思う。あるいは先生がもっと早く殺せていたなら、少女がここに入り浸ることがなければ。なるべくしてなった結末ではあると思うけど切なかった。先生の、神様の、いない世界で彼女は生き続けられるのかな?と思う。

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    2025年04月26日
  • 本の背骨が最後に残る

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    表紙が綺麗で手に取りました
    ただ内容が思っていた以上にグロくて、怯えながら最後まで読みました
    でも、物語の構成が素敵でこういう世界観を生み出せる作者さんの想像力には痺れました
    短編集となってるので、気になった方はぜひ読んで見てください
    もしかしたら、斜線堂有紀さんの世界観にハマるかも

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    2025年04月26日
  • さよならに取られた傷だらけ 不純文学

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    いろんな世界の私と先輩のお話。
    1ページ完結、登場人物は私と先輩というシバリで書かれた250話で、雰囲気としては「余命3000文字」に近いものを感じました。
    1ページ完結なのでいろんなことの合間に読むのも最適、とは思うものの続けて一気に読んだほうがより魅力が感じられた気がしています。

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    2025年04月21日