斜線堂有紀のレビュー一覧

  • 彼女。

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    ネタバレ

    「椿と悠」
    女の子同士のありがちな、勝手に勘違いして、勝手に妄想して、勝手に傷つく。大好き。女の不器用な部分がきれいに描かれている。お母さんかよ、のセリフには思わず笑っちゃったね。
    「馬鹿者の恋」
    若いなぁ。愛は無償じゃない事に気づけなかったんだよね。
    「百合である値打ちもない」
    隣に歩くのに見合う自分でありたい。好きなのに、それでももっと美しくあってほしい。相手のことが好き、ってそれだけでいいはずなのに。他者の評価が気になってしまう。悲しいね。
    「微笑の対価」
    タイトルが秀逸。自分の知らない彼女がいる。私に見せてくれない彼女の内面。知りたいけど、知りたくない、気持ちがぐらつく描写が好き。

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    2024年01月30日
  • 禁断の罠

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    大代行時代 結城真一郎
    これが1番好きだった!
    読後感もよかった!

    供米 米澤穂信
    とっつきにくい文体だなと思ったが、そんなの一瞬で、おぉ、、、となる結末まで一気に読み進めてしまった。

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    2024年03月05日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    自分のこれまでの人生を捧げてきたものを否定されるのは恐ろしいこと。ほかの生き方もあると諭されても、そんなことはわかってて、それでも縋るしかないという気持ちは、理解できないわけではない。天才だなんて持て囃されようが貶されようが、結局は自分がどう生きたいかが問題なのだなあと。好きなものをずっと好きなままでいられたらそれはしあわせなことだよね。

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    2024年01月06日
  • 本の背骨が最後に残る

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    短編とは思えないほど完成されている世界観。恐ろしくて美しくて個性的。
    どれも素適な話だったけど、2作目の転化の話が好み。そして表題作はやはり完成度が高く美しい、同じ世界観の最後に収録された描き下ろしがとても良い。

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    2025年08月16日
  • あなたへの挑戦状

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    本屋さんでタイトルと表紙に惹かれ、競作とは知らずに購入。そして競作というものを知らなかった自分にとって未知数で、十分に満足できる作品でした!
    「水槽城の殺人」では、城の構造を上手く利用した本格ミステリー。登場人物も色濃く、ハラハラしながら読める作品です。ただ少し文章が難しかった(..;)
    「ありふれた眠り」では、ある兄妹を取り巻くミステリー。距離のある歪な2人の繋がりを読み進めたくなりました。謎や事件がシンプルだからこその衝撃が大きかったです。
    そしてこの作品の醍醐味である袋とじ。読んだ瞬間に鳥肌がたちました。まんまと手のひらの上で踊らされていたとは!!作品だけで終わらない作品だなと思いました

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    2023年12月10日
  • あなたへの挑戦状

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    ネタバレ

    あなたってわたし(読者)じゃないのね!?
    というのが一番のびっくりポイントでした笑

    2人の作者ミステリーが1冊で読めるのはよかったです。
    個人的には斜線堂さんの爽やかなエンディングが好きでした。

    巻末の執筆日記は、さすがミステリー作家だけあって、色んな作品を知ることができて読み応えありました。
    ありふれた眠りというタイトルを知って、一番に思ったのが『ありふれた祈り』って作品面白かったよなあ、だったので最後に出てきてテンション上がりました〜


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    2023年11月20日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    ネタバレ

    天使と言う存在が出てくる特殊設定の本格ミステリの中でまっすぐに正義を追い求めるキャラクターの葛藤と刹那さがなんとも良い…

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    2023年11月17日
  • 本の背骨が最後に残る

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    短編集全体を通して想像を絶する痛みが描かれる。グロッキーなのが苦手な人は避けた方が無難という難点はあるものの、痛みと美しさが同時に在ることの不思議さを感じた。作家の想像の果てしなさを思い知らされる1冊。

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    2025年02月02日
  • あなたへの挑戦状

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    2人の著者による短編ミステリー!
    一方は密室トリック、もう一方は人物の人生観をエクストリームしながら事件に至った想いを考える。
    とても面白かったです。

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    2023年11月14日
  • 百合小説コレクション wiz

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    かなり好き。特に斜線堂有紀さんの「選挙に絶対行きたくない家のソファーで食べて寝て映画観たい」、南木義隆さんの「魔術師の恋その他の物語(Love of the bewitcher and other stories.)」、宮木あや子「エリアンタス・ロバートソン」の三編が好き。心中したり不幸になったりしない、でも社会的な背景も踏まえた百合小説で好感度が高い。百合小説というよりビアン小説と言ってもいいなもしれない。わたしはふわふわした王道女子高生百合にどうしてもハマれないたちなのでこういうのはとても趣味に合うし、日々異性愛前提の社会に生きていると心が救われる気持ちになる。

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    2023年11月04日
  • あなたへの挑戦状

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    ネタバレ

    巨大な水槽の建物での密室。犯行後に寝た犯人。2つの作品ともめちゃくちゃおもろくてよかった。
    競作というのがあまりわからなかったため、あなたへの挑戦状というタイトルから「さあ読者よ、この謎を解いてみろ」と言われたような感じがして、頑張って謎を解くぞと思いながら読み進めていたから、最後のあなたへの挑戦状を見た時「?」となった。そして作者同士で謎を相手に挑戦状として渡し、それを完成させた作品を今まで読んでいたのかということに気づいて、作家はこれほどすごいのかと感銘。
    また2人の作品を作るにあたっての日記も書かれていたのもとても良かった。作家はこのように作品を作るのかと尊敬させられた。

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    2023年10月22日
  • あなたへの挑戦状

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    2作品とも読みやすくて一気に読んでしまった。

    多くの部分にワクワクする点が仕掛けられていておぉ!ってなった。

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    2023年10月21日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    かつて一世を風靡した霊能力者・子規冴昼が失踪してから3年。冴昼と共に霊能力詐欺を働いていた要に、冴昼から突然連絡が入った。彼はなぜか超能力者しかいない街にいて、殺人の罪を着せられているというが……。


    現実世界とは違う法則が働く異世界が舞台のミステリー小説です。超能力者しかいない街で起こった”非能力者しか引き起こさない殺人事件”など、不思議な世界での事件の話。読みようによってはちょっとブロマンスっぽくもあるかも。

    主人公たちは元の世界で霊能力者として活動していた、言ってしまえば詐欺師で、事件の解決の仕方も正統派ではなく自分たちの都合の良い結末に誘導して落とし込む手法が捻りがきいていて面白い

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    2023年10月12日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    AIによる元天才を甦らせるプロジェクトの話。途中途中で起きる事件に対してそれぞれの登場人物の背景や心情が丁寧に描かれていて、とても人間味溢れる内容。終わり方も綺麗で満足いく作品。もっと壮大な事件とかも欲しかったな。

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    2023年10月09日
  • あなたへの挑戦状

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    謎は割とシンプルだったけど2作とも面白かった!特に有紀さんのが好きかな
    後書きで日記?までついていて、作者のお二方のことを知れた気がしてよかった

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    2023年10月09日
  • 君の地球が平らになりますように

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    『愛じゃないならこれは何』の続編です。
    前作とリンクしている話があり、面白かったです。
    相変わらず、突き進むと大変なことになるのが分かっていてもやめられない恋の話です。
    前作で主人公たちに意味深な言葉をかけてきた登場人物が、どんな地獄の恋をしてきたのか、繋がった快感がありました。
    今回印象的だったのは表題作です。陰謀論にハマった憧れの人に、今なら近づける!と頑張る女性の話です。
    地獄に耐えられなくなるのが先か、とことん突き進めるかは、短編によって違うので、結局は人によるようです。
    でも、どちらの展開にしてもしんどいですね。やっぱり現実でこんな恋はしたくないです。

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    2023年10月01日
  • あなたへの挑戦状

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    ネタバレ

    23/9/16〜30

    面白かった

    阿津川辰海は、各章冒頭でヒント?があって楽しい
    斜線堂有紀は、兄妹の日常ミステリーかと思いきや、突然の死体でびっくり

    被害者にはあまり同情できない点や、最後がほろ苦い点など、1冊の共作としてまとまっていた

    挑戦状が読者向けでなかったので驚いた

    制作日記も、それぞれの先生の制作のくせがわかって楽しかった

    阿津川辰海をいくつか読んでいたから手に取ったけど、斜線堂有紀は『Jミステリー2022 FALL 』のみ。audibleにあったし、『廃遊園地』聴いてみようかな

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    2023年09月30日
  • 斬新 THE どんでん返し

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    ネタバレ

    タイトルどおり
    どんでん返しを集めたアンソロジー。

    「踏み台」芦沢央
    「おれ以外の奴が」阿津川辰海
    「遣唐使船は西へ」伊吹亜門
    「雌雄七色」斜線堂有紀
    「人喰館の殺人」白井智之

    最初からどんでん返しがあるもの、という
    前提で読み進めながらも楽しく読めました。

    芦沢さん目当てで読んだので安定の面白さ。
    しかし、主人公の顛末は自業自得にしか思えないので、
    何を感傷に浸っているのだ、と思ってしまった。

    「おれ以外」はハードボイルドで良かった。
    主人公がやられてしまうのか?と
    ヒヤヒヤしていたけれど、セーフ。
    でも、最後はちょっと哀愁。

    「遣唐使」は、今までみたことのない時代背景で
    描かれた

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    2023年09月04日
  • 斬新 THE どんでん返し

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    ジャンルの違う確かに斬新などんでん返しがあった。

    ただ、作品によっては
    読みづらい、きついと思うものもあるかもしれない。


    雌雄七色は読み返してしまった。
    短いのに1度では吸収できない内容、作りだと感じた。

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    2023年09月03日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    「本をテーマにした話は沢山あるけど映画をテーマにした作品って珍しいな」と思って手に取った作品。
    私の知らない作品がテーマだったら話分かるかな……とドキドキしていたけど杞憂だった、タイトルの所に表記されてる映画以外にも沢山の映画の話が出てきてそれだけでも楽しい。
    個人的に2話目の話が青春!って感じでよかった……この話は本当に色んな意味で何事もなく上手くいってよかった。
    ちょっと不穏な秘密が明かされたりもあって次作にどう繋がるのか楽しみ。

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    2023年09月03日