斜線堂有紀のレビュー一覧

  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    大筋の嗄井戸の事件が無事(?)終幕してホッとした。というのが一番の感想。とはいえ奈緒崎はごく普通の人なので、あっさり信用して騙されるし、好意を持った相手を短絡的に庇うしで、倫理的に考えたら正しい言動とは言い切れないのだけれど、だからこそ嗄井戸は身も心も救われたのだと思うと、相変わらずこういう展開を書き切ってしまう作者が恐いなとも感じる。果たして事故か他殺か、は物議を醸すかもしれないけど、個人的には容赦の無い犠牲の上に成り立つハッピーエンドは嫌いではないので、ずるい解決法まで含めて面白かったと思ってる。ただ、『探偵は家で映画観てるよ』という、あっちもこっちも他人事みたいな決めセリフがとってもよか

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    2022年12月31日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    引き続き、この映画がこんな風に面白い、という映画オタクの蘊蓄を楽しんで読んでいる。映画の内容だけではなく、撮り方にも様々な手法があったり、テレビ放送やDVD収録でも違ってくるのだと教えられたりするから、素直に感心してしまう。第二話「パステルステップ」のやり取りが好きなので、なんやかんや大団円で終わって良かった。

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    2022年12月31日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

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    斜線堂有紀の上智卒なるほど!と思わせる英語力も見せつけられました。斜線堂ファンなら、この短編だけのために読むべき一冊です。
    ・石川宗生「うたう蜘蛛」
    死ぬまで踊り続ける奇病が蔓延したイタリア。総督の前に、「この流行り病を収束させてみせましょう」とホーエンハイムなる錬金術師が現れる。
    性描写あり、中学生には微妙ライン。
    好み的には合わず。
    ・宮内悠介「パニック――一九六五年のSNS」
    一九六五年の日本。そこには「ピーガー」というSNSが存在した。
    一番心が乗らなかった作品。発想は面白い。
    ・斜線堂有紀「一一六二年のlovin' life」
    和歌を詠むと同時に“詠訳”する平安時代。“詠語

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    2022年12月04日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

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    歴史に生きる人々の心情を特に焦点が当たっていた話や、SF設定におもむきを置いている話、とアンソロジーの強みを活かした独自の世界観が面白かった。

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    2022年11月27日
  • 新世代ミステリ作家探訪

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    ミステリ作家とのトークイベントをまとめたもの。ミステリを俯瞰したようなテーマと、インタビュアー自身の考えも多く語られているのが特徴か。
    ミステリの面白さが多角的に見られる。最近のミステリを読めてないなと実感し、読みたい本がたんと増えた。

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    2022年11月16日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    はじめは若者向けかも...と危ぶんだが、アラフォーでもじゅうぶん楽しめた。小学生で小説家デビューし、中学生でベストセラーを出版。天才小説家と呼ばれた高校生の綴喜くんは国の一大プロジェクトに招待される。そこには同年代のあらゆるジャンルの天才少年少女たちが集結していた。そのプロジェクトとは。もし自分に何らかの才能があって、登場人物の立場になった時どうするのか。「自分なら」と何度も立ち止まって考えた。終盤はもう少しインパクトが欲しかったし、題名はあまり好みではないが全体的には爽やかな青春ミステリーとなっている。

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    2022年11月11日
  • 新世代ミステリ作家探訪

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    若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。

    印象に残っているのはこの辺▼
    ・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められていると感じている」という話や、FGO他ノベライズの裏話。

    ・SFミステリと特殊設定ミステリの違いと阿津川さん・逸木さん・方丈さんのスタンスの違い。

    ・澤村さんの「ジャンルの書き手でないからこそジャンルあるあるなシチュやキャラに頼りたくない」スタンスはそういう考えもあるんだと新鮮だった。

    ・呉さん

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    2022年10月27日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    元・天才だった人を集めレミントンと呼ばれるAIを使って甦らせる。4年間も新作を出せていない綴喜は編集者からプロジェクトへの参加を打診される。目隠しをされヘリコプターで連れていかれたのは山奥の洋館。そこには元・天才が集められていた。
    もう既にビックデータを使った試みがあるのではと思うほどリアル。おそらくポップスな歌などはビックデータを解析していけば絶対に大衆にウケる歌は作れると思う。ただそこにヒトは必要かボーカロイドでも可能かとなる。この小説では日本画、料理、音楽、映画、小説、将棋を取り上げている。それぞれの元・天才たちの葛藤が興味深かった。
    そしてAI開発者の雲雀博士の最後のセリフ「才能が無く

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    2022年09月29日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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     詐欺師レベルの頭脳を持った存在が、ヘンテコリンナ世界に飛ばされて、そこで事件に遭遇する話が2編収録された本格ミステリ。
     現代とは違う世界構造を持った世界の中で、その世界の世界創造の中でしかなしえない事件を、一番いい形に収める流れ。
     この発想の作品に前例がないわけでもないが、世界総合から味わえるパズルがとても楽しい。
     こちらの世界で、霊能力者として難事件を解決してきた奇術師が、超能力てきな粘土売り気が一般的な世界や死者がよみがえる世界での事件を、その超越した推理力と奇術力でナントカしちゃう様が最高。

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    2022年04月29日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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     本書は天才といわれた子どもたち6人の葛藤を描いた小説です。私たちは才能のある人をみて「うらやましい」や「自分もあの人みたいになりたい」などの感情を抱きます。もっとひどい人は「いいよなあいつは才能があるおかげで楽に生きれるんだろう」などと嫉妬します。

     本書の最大の魅力は才能を持つものがゆえに持っている葛藤です。期待されているけどうまくいかない。やればうまくいくのにできない環境になった。周りから笑われるルーティンをやめられない。そんな天才が物語を通していろんな意味で成長するのは学びの多いものでした。

     本書の登場人物が学生であるという点も好感を持てました。大人なら自分の意志で本当に自分がや

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    2022年02月20日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    ネタバレ

    ゴールデンタイムの消費期限

    かつて天才と呼ばれその分野の才能を持っている十代後半の6人の青春物語、みんなが何らかの思いを持っている中でこのレミントンプロジェクトに参加する。

    幼いころは天才と呼ばれた少年少女はまた昔のように輝くためにAIであるレミントンプロジェクトに参加する。参加することは正解なのかAIに頼ってよいのか考えさせられる作品になっている。
    才能はあるが本当にそれをこれから先もやっていきたいのか一生かけて磨き続けたいのか?ここでやめてしまうと今までの時間が無駄になってしまう。もう今やっていることは嫌いになってしまっているのかもしれない、時間の無駄になってしまうのではないか?これか

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    2022年02月14日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    圧倒的な天才なんていなくて、みんな苦しみ努力しながら道を探す若者達の話
    決して才能ばかりに価値を置いてるわけではなく、正解でも不正解でもない形が爽やかで素敵

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    2022年01月19日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    タイトルの通り、映画に関する事件が起こりそれを解決していく感じ。
    いや、主人公は推理したりしないし、そこはらへんはちょっと花咲太郎な感じ。

    ミステリーを期待して読むより、ちょっと変わった友情系の話として読むといい感じ。
    サクサク読めるし、次もぜひ読みたい。

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    2021年11月22日
  • ゴールデンタイムの消費期限

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    作家、料理人などなど多彩な分野から集められたら若き天才たちの再生プロジェクト
    天才故の苦悩や情熱が交錯する
    絶望的な展開ではなく、気持ちの良い余韻が残る一冊

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    2021年11月08日
  • 恋に至る病

    U11

    ネタバレ

    なぞ?

    なんとなく没頭するほど、すごい作品ではないように感じたので、☆4で

    さて、ネタバレになるかもしれませんが、ヒロインが主人公に対して、どんな感情で接していたのか、なぞです

    最初からそのつもりで接していたのか、それとも特別な感情があったのか、途中から変質していったのか、などなど、正直言って、裏を読んだり、裏の裏、裏の裏の裏あたりまで読むと、なにがなんだかわからないです

    人の心はわからないので、それはそれで正解なんでしょうか?

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    2021年11月06日
  • 新世代ミステリ作家探訪

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    既読作家のインタビューは面白く読めたが、それ以外の方のは上滑りする感じで読んだ。しかし、作家さんたちや、書評家の方々は本当に本を読み込んでいるのだなぁと思う。澤村伊智と阿津川辰海は読もうと思っていた作家で、更に早く読まねば、と思った。あと、大学のミステリ研で、ミステリーよりも「ジョジョ」「カイジ」「ガンダム」が会話に出るというエピソードや、京大ミス研にはジョジョ全巻置いてあるのとか面白かった。デスノートもインタビューのあちこちにでてきたし、マンガ・アニメのストーリーがミステリー界に与えている影響も大きいのですね。
    今、高校生だったら賢い大学行ってミステリ研入る目標も楽しそうだなぁ。読み仲間が増

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    2021年10月24日
  • 新世代ミステリ作家探訪

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    言い回しや考え方にそれぞれの個性や人柄を感じられ、同じ本をあげていても視点が違ったりする所があったりしたのが読んでいて楽しめた。

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    2021年09月30日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

    購入済み

    映画から謎を解決!

    なので、ナイフの指紋は…?とかいう突っ込みは無粋なのだなと思いました。
    うんうん、それでこそフィクション!

    でも奈緒崎くんはもう少し危機感をもって逃げたほうがいいと思います!民放観たいとか考えてる場合じゃない!

    私は奈緒崎くんと嗄井戸の関係性が好きでした。そして、現実では許されないことをするフィクションさが本作ではあって好きだなと思いました。
    綺麗事じゃないのが好きなので。他の作品も読んでみたいです。

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    2021年09月14日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    大学生二人の掛け合いが面白かった。
    喧嘩したり認めあったり、いつの間にか仲直りしてたり。
    乱暴ながら仲良くなっていく二人が、色々な謎や事件を解決していくライトなミステリー。
    日常の謎を解き明かすだけかと思いきや、意外と重い事件とあったりで最後はハラハラした!

    キネマ探偵と言うだけあって、映画の知識で事件を解いていく。
    残念ながら映画は全然知らないけれど、作中で紹介されると気になってくるなぁ。
    きっと映画に詳しかったらもっと楽しめたんじゃないかと思う。

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    2021年07月23日
  • キネマ探偵カレイドミステリー

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    ネタバレ

    安楽椅子探偵物だけど、解き方が他のミステリーとは少し違い、映画で得た知識を用いて解き明かしていく。

    知らない映画の題名なんかも出てくるので、気になったら都度調べつつ読んだけど、その中でも知っている題名が出たら嬉しい(笑)

    最後の事件は感動した…
    続編があるらしいので、嗄井戸くんが奈緒崎くんのお家に遊びに行けるようになるのかが気になるところ。oO

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    2021年06月09日