斜線堂有紀のレビュー一覧
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なんとも形容しづらいけど、ミステリです。
死体埋め部という部活をやってる大学の先輩の織部に助けられた英知大学1年の祝部が主人公。
色々あって、織部といっしょに死体埋めという最悪の部活動を行うことになるのですが、車に積み込まれた死体を観察して、服装や身体に残った傷跡から死体の謎を解いていきます。
犯人も死因も分かっているので、一般的な犯人当てのミステリとは一風変わった謎解きが楽しめます。
織部のぶっ飛んだキャラといい、死体埋め部という不穏すぎる部活動といい、魅力的な素材なので、話自体ももっとぶっ飛んだテンションでも良かったかなぁ。
祝部君が非常にまともな性格で自分の行為にずっと罪悪感を抱いている -
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Posted by ブクログ
行き詰まった感のある元天才達が集められ、AIによる指導で陽の目に出るべく再挑戦していく。
AIって聞くとやはり機械に操られる、て感覚になる自分。それこそ凪寺がいうHALみたいな。古いわ。
それでも読み進めてくと悪いものでもないと修正されていく。利用できるものは使ってもいいんじゃないかな。ズルい?卑怯?雲雀博士のいう好きな事を続けるためならって考えも分かる。悪意ではないよ。
それでも諦めるメンバーもでてくる。今までの時間も無駄になっちゃう、惜しくも思える。それでもやり直せるなら人生好きな事で消費したいよね。
綺麗に纏まった感じはあるけど爽やかで好きだな。 -
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ネタバレ様々なところで惜しいというか、もう一声というか、かゆいところに手の届かない作品だった。
評価の☆の付け方にも迷った。読んでいる途中も読み終わった後でも面白くなかったとは感じないのだが、同じテイストの作品を読みたいかと自問すれば明瞭にNoであるし、「著者の過去の作品はもちろんのこと今後の作品も成熟するであろう5年10年後までは読まなくて良いな」とも感じた。
人間描写の薄さとミステリーの詰めの甘さが、作品に中途半端で粗い印象を与えている。
登場人物の人間味の無さというか人間的な薄っぺらさというかは導入部から終盤まで常に感じる部分だった。
主人公 青岸の背景からしてもハードボイルドな内容になる素 -
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ネタバレ【収録作品】
楠谷 佑「パブリック・スクールの怪事件」…ホームズ&ワトソン
ガイド第1回 ミステリのおもしろさ。
辻 真先「アルセーヌ・ルパンのお引っ越し」
ガイド第2回 名探偵とは誰でしょう?
斜線堂 有紀「キャロル・ハートネル大いに憤慨す」…ポアロ
ガイド第3回 トリックとは何か?
水生 大海「一つの石で二羽の鳥を殺す―To kill two birds with one stone.」…ミス・マープル
ガイド第4回 推理とは何か?
青崎 有吾「シチリアオレンジジュースの謎」…エラリイ・クイーン
ガイド第5回 どんでん返しとはなんでしょうか。
阿津川 辰海「オムレツは知っていた」…ネロ・ウ -
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AIって本当にすごいですよね。
何かするときに、人間である必要があるのかと思うけど、「人間らしい矛盾さとか、弱さとか、感情はAIには表現できないでしょ!」
と、以前の私は思ってたし、信じてたけど
今は、そういう不完全な人間らしさも、コピーできてしまうAI…恐ろしいですね。
AIが作った小説、レシピ、音楽…
言われなきゃ分からないんだろうなーと私は思います。
そして。才能って、怖い贈り物ですね。
私にはそんなものなくて、小説の中の彼らと比べるとずいぶん身軽な人生だと思うんだけど
それでも「ずっと続けてきたものや頑張ってきたことを辞める勇気」とかは、私でも分かる。
好きで居続けなきゃいけな