斜線堂有紀のレビュー一覧

  • 君に贈る15ページ

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    「息継ぎもできない夜に」 松村涼哉
    暴走してしまわなくて良かった。

    「じゅうごしゅうねん、おめでとう」 斜線堂有紀
    仕掛け、分からない……答えが知りたい。

    「見花」 入間人間
    最後まで読むと見方が変わる!すぐにパラパラと読み直した。

    「前略 十五の僕へ」 時雨沢恵一
    いいとこ取りしたくてきっと悩む。

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    2026年09月18日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    ネタバレ

    人を二人以上殺すと「天使」が現れ、地獄に引きずり落とされる。という特殊設定のミステリ。
    主人公の過去など設定だけに頼らないストーリーとメッセージ性を感じて面白かった。
    伏線は分かりやすく提示されており丁寧で、犯人はメタ的な意味でも気付きやすい。
    ただ天使という存在によって飽きることなく最後まで読める。
    天使について結局何も分からないという結末が、人間を人間たらしめているのかもしれない。
    主人公の人を惹き寄せる力の方が謎かも。
    この作品が好きな人は「クローズドサスペンスヘブン」もおすすめ。

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    2026年09月16日
  • 病に至る恋

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    ネタバレ

    景が保育園児の頃から、人を操る才能があったことには驚いた。母親が保護者会でいじめられていると知ると、いじめている親の子をいじめ返すのだが、自分で直接やるのではなく、保育園の先生を懐柔して利用していた。先生自身が精神的に不安定な状態だったこともあり、そこをうまく利用したのだろうか。保育園児の頃からこんなことができたからこそ、後の恐ろしい景が生まれたのだと思うと怖い。

    ブルーモルフォにハマっていく人たちの話も印象的だった。学校でうまくいかない子たちが、必死に何かにすがろうとしてブルーモルフォに答えを見出していく。前作を読んでいるので、その先に自殺が待っていることを知っているだけに、自分を追い詰めて死ぬことに意味を見出していく過程がより細かく描かれていて、いたたまれなかった。本人たちにとってブルーモルフォは悪魔ではなく、むしろ自分を救ってくれる「神」のような存在なのだろう。それが余計にえげつない。

    宮嶺についても、前作を読んだときから、景は本当に彼のことが好きだったのか、それとも利用していたのか、どちらもあったのではないかと思っていた。今回、景自身が自分の人を操る能力を自覚し、それを嫌って不登校になっていたというIFの話を読んで、宮嶺だけには自分のことを話し、道をそれそうになったら守ってもらう「ヒーロー」という関係が生まれたことを知ると、やはり宮嶺は景にとって特別な存在だったのではないかと思った。

    『恋に至る病』で描かれた景を別の角度から見ることができて、前作の物語や二人の関係についても改めて考えさせられる一冊だった。

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    2026年09月13日
  • 病に至る恋

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    ネタバレ

    人を引きつける魅力も行き過ぎるのを横で見てると、恐怖を感じる。当事者だと気づけないんだろうなってところが恐れをまた深く感じる。そんな景のエピソードだなと思った。

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    2026年09月12日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    一度ちゃんと読んでみたかった作家の、中でも一番気になる作品。この特殊設定に関しては、書評なんかで幾度か読んだ記憶があり、そこをどうやって成立させるのかに注目しながら読む。なるほど、っていう納得の着地。ミステリ作品において、奇想天外な謎や凄いトリックなんかに興味は無いんだけど、特殊設定モノには魅せられるところがあるんだな。

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    2026年09月10日
  • その他の危険(新潮文庫nex)

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    ホラーの様でホラー過ぎない、ファンタジーもあり、短編の中には読後に背筋が凍りついたり、その続きを考察する。夏の思い出もどうぞ

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    2026年09月09日
  • そうだ、君を憎めばいいんだ 愛と殺意と七つの条件

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    桜庭一樹さんと斜線堂有紀さんが、2人で決めた7つの条件をもとに書き上げた企画作。

    全8篇はそれぞれ単体でも楽しめるが、やはり条件を意識して読むことで面白さが一段深まる。同じ縛りがあるからこそ、物語ごとに既視感を覚え、脳が心地よく混乱する感覚も新鮮だった。一方で、同じ条件でも表現や着地点はまるで異なり、2人の個性が鮮やかに浮かび上がる。

    桜庭作品らしさを再確認すると同時に、初読みだった斜線堂有紀さんにも強く惹かれた。他の作品もぜひ読んでみたい。

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    2026年09月09日
  • 恋に至る病

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    ネタバレ

    正しさだけでは正しくない。矛盾するようだけど、こんな印象を受けた。景の考え方は正しいけれど、それを追い求めるのは苦しいなと思う。

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    2026年09月09日
  • 死体埋め部の悔恨と青春

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    「お前の織賀先輩だよ」

    死体を運ぶ先輩・織賀(おりが)と、死体の謎を解く後輩・祝部(はふりべ)。
    二人だけの最悪な部活動。

    タイトル通り死体を埋める二人がメインの青春ミステリー……なんだけど、こ、こ、これは……あまりにも互いへの気持ちがデカすぎる。

    それにしても織賀善一というキャラクターは魅力的すぎる……すばらしい。

    各章軽い話(といっても死体をみて推理するのでちゃんと殺人はおきてる)なんだけど、そのどれもが少しずつ積み重なって素晴らしくて美しくて切ないラストに繋がる感じとても良かった。

    互いが互いの唯一の先輩と後輩。

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    2026年09月04日
  • 死体埋め部の回想と再興

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    ─── 俺は、いつもいつでもお前の織賀先輩だよ

    埋め部の活動と合宿の2篇&前作のラストの続編(不在ルートと再会ルートの2篇)、そして後日譚が収録されている。

    前作の終わり方的にわかっていたけれど、続編の2ルートはどちらも別々の意味で切なく美しかった。

    死体埋め部は織賀と祝部の誰もさわれない二人だけの国だ……

    とてもすきなシリーズになりました。ありがとう埋め部。

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    2026年09月04日
  • その他の危険(新潮文庫nex)

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    6人の作家さんによるホラーアンソロジー。
    いつもの日常が少しづつ侵されていく様がそれぞれいろんな角度から描かれていてどのお話も面白かった。ぞくりとくるものから少し切なさを感じるものもあり。斜線堂さん作品は状況が頭に浮かび気持ち悪さをたっぷり楽しめて筆力さすがでした。

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    2026年09月04日
  • そうだ、君を憎めばいいんだ 愛と殺意と七つの条件

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    桜庭一樹先生の大ファン
    斜線堂先生も好きなので夢のタッグ

    企画としてすごく面白い
    読み終わってから「これもキーワードの1つだったんだ!?」となるのも楽しい

    やっぱり桜庭一樹作品は他のものと一線を画してると思う
    独特の空気感、ストーリー性、文章のリズムの良さ
    ただ、短編だからある程度は仕方ないけど、ダダダダダって、あらすじみたいにストーリーが流れていくのが勿体無かった
    もっとゆったり読みたい
    最近そういう感じが強い気がする

    また長編を出してほしい!

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    2026年09月04日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで(3)

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    ネタバレ

    梓。完全犯罪を目論むのとサプライズパーティーを仕込むのはよく似ている。果たして私の感情はどちらに寄っていただろうか?

    梓、小説を書いて悠真に見せる。

    悠真の新刊、梓の書いたものだった。

    梓。
    先生がまた神様に戻れるのなら、代わりに食い荒らされる関係が惜しくない程、私は興奮していた。

    中学卒業前の梓に悠真、キス。

    悠真、本を全部燃やす。梓、石で悠真を殺しそうになるが、やめる。

    間違って違う作品を担当に送ってしまう。学校の文芸部でパソコンを借りる。

    文芸部部長、守屋和幸。
    パソコンを貸す代わりに文芸部に入ること。

    守屋から小説書いたら、と何回か言われ、悠真の文体でないものを書き、送った。

    →もう先生を殺す理由はできているとは思うが、まだ殺さないのか、という感じ。
    先生が梓にキスはやりすぎ。。それじゃあ、ただのロリコンじゃん。。
    たまに出てくる「~似てる」のような表現は好き。
    絵は上手いが、文芸部の人までイケメンなのはどうなのか。みんなイケメンだと先生のイケメン設定が霞む。。

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    2026年09月04日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

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    ネタバレ

    一話目の車を消す話は登場人物が二人とも鬱陶しくてイライラ
    やる気もなく誤認逮捕する警察にイライラ
    一人で犯人に会いに行ってバックアップもなく普通に睡眠薬飲まされて拉致られる主人公にびっくり
    そもそも逃亡されるんじゃないか?
    そして結果的に命を奪ってしまったのを全然気にしてないのもどうなのと思った
    いくら悪人相手だって嫌な気持ちにはなるんじゃないか
    とはいえシリーズを通じてカレイドが部屋から出てくるところとか二人の友情が深まっていくところは良かったと思う
    映画と絡んだ話自体もいい話は割とあった
    続刊もそのうち読むかも

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    2026年08月30日
  • キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

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    ネタバレ

    二作目
    一作目よりだいぶこなれて映画要素の謎解きもマッチしている気がする
    お手伝い女子高生がよくわからない存在だったのがちゃんと行動の理由が分かってよかった
    ゾーンは面白そうね
    最後はまた過去の事件についての引きを作って三巻に続く

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    2026年08月30日
  • 本の背骨が最後に残る

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    【本の背骨が最後に残る】

    残忍な描写に目を背けたくなるのに本を捲る手が止まらない

    ホラーともダークファンタジーともとれる斜線堂有紀の残酷で美しい世界観を楽しめる7篇を収録

    『死して屍知る者無し』、『痛姫婚姻譚』が特にお気に入り

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    2026年08月30日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    ネタバレ

    文体が平易で読みやすかった。

    人が人を好きになる要素は様々あるが、
    その要素を失ったときに愛し続けられるか。
    そんなテーマの話。

    梓が遥川に向けた愛情が、
    遥川にとってはすべて不幸な結末になっていて虚しい。
    愛され方を知らないと愛し方はわからない。

    梓が母に求められ、強制されていたように
    梓は遥川に対して、偶像崇拝という形で
    本人を抑圧した。
    自分がされたようにしか人を愛せないものかもしれない。

    原稿の送付ミスさえなければすべては丸く収まったかもしれないが、世間を欺いたら罰を受けるという因果応報の物語でもあるかもしれない。

    人は衰退していくものだから、
    才能も枯れるし衰えもする。
    そこに向き合うことは容易ではないし、
    愛情だって同程度の持続はできないかもしれない。
    ピークを見送ったとき、人は虚しさも覚えるし、
    落胆もする。
    常に上昇するなんて夢想は捨てなければならない。

    人の最期はおおよそ惨めかもしれないが、
    それまでのプロセスで救われたなら、
    一時でもピークを感じられたなら見方を変えれば幸せなのではないかとも思う。

    殉教精神で命を捧げようとまで思えるものが
    見つかることは、ただ生きながらえるよりも幸せと解釈することもできる。

    遥川が自らの才能以外に対しても梓の愛情を感じられていれば、ゴーストライターという罪に手を染めることはなかったかもしれないし、いや遥川は優しいから、梓が示したその信仰と好意を無碍にすることは出来なかったのかもしれないとも思う。
    人はもしもの話が好きな生き物なのは首肯する。

    いずれにせよ、これがバッドエンドかは測ることはできない。
    もし本当に、信仰は理解されないときが一番輝くのだとすれば。

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    2026年08月29日
  • 星が人を愛すことなかれ

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    前作を読んで気になっていたミニカー!!続きが読めて嬉しい!!
    私はアイドルを推したことがないので、純粋にばねるりの恋が上手くいけばいいのに、って思ってしまったけど、そういうわけにはいかないんだろうなぁ。めるすけが魅力的。

    アイドルは大変だなぁ。

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    2026年08月29日
  • 最後の一行 white

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    最後の一行で本当に世界がひっくりかえったのかと考えると、全ての作品がそうであったかは考えさせられました。個人的に、人魚の骨を拾い往く、がとても気に入りました。

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    2026年08月27日
  • 廃遊園地の殺人

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    ネタバレ

    廃遊園地の殺人
    斜線堂有紀の長編ミステリー。
    廃遊園地という特殊な設定とクローズドサークルを融合させた作品。謎の大富豪である十嶋庵の招待の元、過去に銃撃事件があり廃墟となった遊園地へ廃墟マニアや当時の関係者達が招かれる。
    イリュジオンランド銃撃事件を背景に、当時のイリュジオンランド運営側の思惑と天衝村の人達の葛藤が描かれ、数少ない若者であった中野御津花が村を変える為にどの様に戦い、葛藤し、裏切られていったのかが幕間に語られていく。
    彼女はイリュジオンランド銃撃事件の際に犯人の手により殺害されてしまう。

    今回招待されたメンバーは一見、廃墟に関心のあるメンバーがほとんど、合わせてイリュジオンランドで働いていた人達が懐かしさから招待に参加している。ただし、主人公である眞上を筆頭に全ての人物達が何かしらの秘密を抱えてそうな予感があり、実際、最終的には様々な事が打ち明けられる。

     眞上はコンビニ店員だが愛想が無く店長によく叱られてしまう。人間として不器用であり、コミュニケーションが苦手な側面があるが、一方で今作の探偵役であり、洞察力、推理力、そして身体的な能力も高い。本人は「コンビニのバイト」で鍛えられたと豪語するが、明らかおかしい(笑)
     僕は登場人物(特に主人公)の秘密は作中無いしシリーズ中で読者に明かされている事が条件だと思っているが、今作では眞上のスペックについては触れられず、作中所々に挿入された父親との思い出についても結局は深掘りされなかった。
     眞上と十嶋庵の関係については今後も続きそうな印象で、「廃墟探偵シリーズ」として眞上が登場し、真相が明かされていくスタイルなら面白そうだ。

     今作では心理的なクローズドサークルの様相があり、こういったやり方も面白いと感じる。作中の登場人物達は躍動しているが何処か単発的な印象で申し訳ないが感情移入が出来なかった。
    (最後、とある二人についてのドラマがもっとあって欲しかった)
    また、回想シーンについてはもっと読者を騙してやろうと叙述トリックを最大に活用して欲しかった。少しトリックが中途半端になっており、もっと大袈裟な呼び名設定、真実が明かされていく事でなる程と思える様な擬装があって欲しい。

     終始の不気味な印象とマスコット「ギャニーちゃん」の使い方は素晴らしい。廃遊園地と相まって世界観がとても良かった。

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    2026年08月23日