羽田圭介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新刊のとき読んで、衝撃的な面白さだったんで。文庫見つけて即購入即再読。
この小説の面白さは、主人公サトウが、実直でないが真面目、道徳的ではないけれど倫理のボーダーラインが明確である、とか一見するとわかりにくい背反的な要素を多分に含んでいて、その性質をそのままプレイに活かしているところ。ようは、よく描かれがちな、社会的地位も高く周りから尊敬されていて人徳がある人が実はこんなに…っていう週刊誌的で安置なSM小説とは一線を画し、どちらが本当の自分かなんていう馬鹿らしいといかけもなしに己の価値観倫理観に沿って奴隷として邁進していくその姿が勇ましく、惚れ惚れしてしまうのだ。羽田さんの抑制の効いた文体と相 -
Posted by ブクログ
残念ながら羽田さんの著作を読んでいないのでどういった小説を書くのかは全然存じ上げないが、羽田さんの思考がすごく人間ぽくて楽しみながら読んだ。
ちょうど家を買うかについて悩んでいたところだったので、読みながら自分は”家を買う”ことが目的になっていたなぁと思った。羽田さんはどんな家に住みたいか、どんな生活を自分が送りたいかをかなり詳細に描いて、それを実現できる家を探していて、本来はそうあるべきなことに気づいた。
理想の家?理想の生活?ないわけではないけど、今の家はそれなりにメリットがある。でも状況も環境も変わるから、ずっとここにいることはない。自分の家という存在は果たして何者なんだろう。 -
Posted by ブクログ
フォロワーさんにお勧めされた本。
自分では手に取らないジャンルで、そういう意味ではとてもエキサイティングだった。でも、普段触れないジャンルなので、話がどんな風に展開するのかわからなくて、読んでいる間中、なんかふわふわした、不安定な感じがした。
主人公はある意味ありふれた感性の、少しだけ外見の良い女性である。彼女の置かれている環境も、周囲の状態も、ひとつひとつを拾えばありふれている。それが後半になると、途端に現実味を失い、日常から逸脱する。前半と後半の温度差が極端に思うのだが、その変化はひたすらシームレスだ。綴られている文章が淡々としていることで、状況の割に感情の起伏が抑制的になっているか -
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Posted by ブクログ
ネタバレミニマリストに憧れた時期もあって、よくブログを読んでいたから、ミニマリスト界隈のあるあるや言動を「わかるわ〜」と思いながらが読んだ。ミニマリストのブログやSNSって、異口同音に同じことしか書いてないのに、すっきりしたいときとかに、つい読んでしまう中毒性がある。
コミュニティの仲間との関係性、過去の暗部を知っている人との絡み、恋人との関係性、ゴミ屋敷に惹かれていくさまなど、一見つながりがなさそうなものが主人公の逡巡とうまく重なりあって、不穏ながら奥深いストーリーになっていた。
複雑なことを考えることを避け、無意識に捨てるという行動をしてしまうことや、行きすぎた行動がかえって家族の精神的安全を