羽田圭介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第153回(2015年)芥川賞受賞作品。
あらすじ
主人公の田中健斗28歳は、母親とその父に当たる祖父と3人で東京の南西部の集合住宅に住み、失業中ではあるが資格試験の勉強をしながら、就職活動もしている。
祖父には5人の子供がいて、その内の1人である主人公の母の所に今は住んでいる。祖父は88歳になり、もう死にたいなどと言いながら家族の世話になり、介護施設を利用して生きている。
娘に当たる健斗の母は祖父に冷たく接する。健斗はその介護についてある考えに到達する。老人を手厚く介護すれば弱り、死にたいという老人の思い通りになるのではないかという考えである。
広辞苑によると、スクラップ・アンド・ビルド -
Posted by ブクログ
これは面白かった。
芥川作家の羽田圭介が様々なクルマに突撃(でもないけど)、いやアポなしでディーラーに行って試乗しまくり、それぞれの車の特徴を分析して、最後にとあるクルマを購入にいたる実際のお話。
小説家だけだけに文章がしっかりしていて小説を読んでいるかのように楽しめた。
買う気のないクルマも乗ってみたら良かったり。
商談の際にメーカーの個性が出て、高級外車と日本のメーカー(これも悪くない)のセールスの違いも納得感。
そして最後に選んだのがとある会社の中古車でした。
これと「ポルシェ太郎」を一緒に読むと最高に楽しいです。
私もディーラー巡りをすることになってしまいました(笑) -
Posted by ブクログ
中古1500万の911カレラカブリオレそれもシルバーATはステイタスとしてのポルシェのベストなチョイスであり目の付け所に思わずニンマリ。
そしてそれが中くらいの会社の社長に収まり女優の卵の中くらいの女を手に入れ中途半端にリスキーな投資や闇社会に手を出して行く太郎のサクセスしきれない ストーリーの小道具として見事に活きている。
結末は案の定ポルシェもろとも多くを失い痛い目にもあって自分の身の丈を思い知らされるのだが夢よもう一度の儚い決意になぜだかスッキリとした清々しさすら感じた。
納得出来る人生ならS660にハゲ頭のじーさんでいいじゃない、なぁ太郎くん