羽田圭介のレビュー一覧

  • ポルシェ太郎

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    分不相応のポルシェを買って浮かれポンチな男の話。企業したばかりの35歳、太郎はひょんなことから年収1年分のポルシェを買い、自慢に思う気持ちが人生を良くも悪くも変えていく。太郎は軽薄太郎で傲慢太郎で成金根性太郎で、人間的好感度はイマイチ低いが、悪人というほどでもないのがなんかリアル。太郎の言ってることの8割は共感できないが、2割くらいは共感できた。ダラダラとした展開のわりに結構面白く、私なりにこの本から学んだことは「自己顕示欲における他者の無関心」「身分不相応な言動は墓穴を掘る」。羽田さんご結婚おめでとう。

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    2021年01月08日
  • スクラップ・アンド・ビルド

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    第153回(2015年)芥川賞受賞作品。

    あらすじ
    主人公の田中健斗28歳は、母親とその父に当たる祖父と3人で東京の南西部の集合住宅に住み、失業中ではあるが資格試験の勉強をしながら、就職活動もしている。
    祖父には5人の子供がいて、その内の1人である主人公の母の所に今は住んでいる。祖父は88歳になり、もう死にたいなどと言いながら家族の世話になり、介護施設を利用して生きている。
    娘に当たる健斗の母は祖父に冷たく接する。健斗はその介護についてある考えに到達する。老人を手厚く介護すれば弱り、死にたいという老人の思い通りになるのではないかという考えである。

    広辞苑によると、スクラップ・アンド・ビルド

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    2024年03月02日
  • ポルシェ太郎

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    2020.7
    若さと老いを扱ってる部分ではスクラップ・アンド・ビルドと似ていた。ステータス、人間の業、などを考える一冊。読みやすく、タイトルが素敵。

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    2020年07月18日
  • 隠し事

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    続きが気になって、最後まで一気に読んでしまった(笑)

    付き合って7年、2DKの狭い家で同棲してる二人の間では、隠し事をしないことが暗黙の了解となっていた。

    ある日、彼女がお風呂に入ってる間に、彼女の携帯に新着メールが入る。ディスプレイに表示された名前を見て、彼女に隠し事があるのではと初めて疑惑を持った彼。彼女に真相を問いただせない彼は日を追うごとに疑惑が募り、ついに彼女の携帯を日常的にチェックするようになる…

    いやぁ、通信機器は恐いね(^^;
    先が気になる終わり方でした。

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    2020年05月13日
  • 黒冷水

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    兄の部屋を漁る弟、罠を仕込む兄。幼稚で陰湿極まる兄弟ゲンカと、家族の絆と、成長と…?

    控えめに言って、頭のおかしな兄弟だ…

    と思ったら…えっ?何…?

    ……いや、やっぱ頭おかしい!

    少し笑えてかなり不安になる家族サスペンス!

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    2020年03月28日
  • 御不浄バトル

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    羽田さん2作目だけど、「あっここで終わるんだ...」ってなるのが結構好きだなぁ。あと、第3者視点が除かれていて、徹底的に主人公からの目線で世界観が成り立っているから、自分の中にも主人公の黒い部分が伝染してきそうでぞわぞわする.....。
    私にとってもトイレの空間は特別なものなので、トイレでいろいろ考えちゃうの分かるな〜。
    解説古市さんだったんだ!2人の関係性が気になる..。

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    2020年03月10日
  • 御不浄バトル

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    それなりにテンポよく読めて面白かったんだけどトイレで飯食う描写はちょっと受けつけられなかった。
    しかもウンコした後じゃ臭いが残ってて飯どころじゃないだろ。まぁトイレが落ち着ける空間だってのは共感できるんだけど。
    話全体としては面白かったんだけどトイレに拘らなくても良かったんじゃないかと思った。

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    2020年02月04日
  • 羽田圭介、クルマを買う

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    これは面白かった。
    芥川作家の羽田圭介が様々なクルマに突撃(でもないけど)、いやアポなしでディーラーに行って試乗しまくり、それぞれの車の特徴を分析して、最後にとあるクルマを購入にいたる実際のお話。
    小説家だけだけに文章がしっかりしていて小説を読んでいるかのように楽しめた。
    買う気のないクルマも乗ってみたら良かったり。
    商談の際にメーカーの個性が出て、高級外車と日本のメーカー(これも悪くない)のセールスの違いも納得感。
    そして最後に選んだのがとある会社の中古車でした。
    これと「ポルシェ太郎」を一緒に読むと最高に楽しいです。
    私もディーラー巡りをすることになってしまいました(笑)

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    2020年01月03日
  • ポルシェ太郎

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    背伸びをしてポルシェを買ったことによって、仕事・異性関係についてもどれだけ豊かにできるか挑戦するも、結局は“足るを知る”境涯に辿り着く。

    羽田さんは初読み。
    奇をてらうこともなく読みやすい文章だった。

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    2019年07月23日
  • ポルシェ太郎

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    中古1500万の911カレラカブリオレそれもシルバーATはステイタスとしてのポルシェのベストなチョイスであり目の付け所に思わずニンマリ。
    そしてそれが中くらいの会社の社長に収まり女優の卵の中くらいの女を手に入れ中途半端にリスキーな投資や闇社会に手を出して行く太郎のサクセスしきれない ストーリーの小道具として見事に活きている。
    結末は案の定ポルシェもろとも多くを失い痛い目にもあって自分の身の丈を思い知らされるのだが夢よもう一度の儚い決意になぜだかスッキリとした清々しさすら感じた。
    納得出来る人生ならS660にハゲ頭のじーさんでいいじゃない、なぁ太郎くん

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    2019年07月18日
  • ポルシェ太郎

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    淡々とした日常にポルシェが入ってくる。著者が日常感じている、高級スポーツカーに老人が乗っている様は面白い。そしてやはりかっこいい奴が乗るべきだ、と自分がポルシェオーナーに。
    零細企業の社長としてビジネスの難しさや行き詰まりは共感されるが、それで「なんでポルシェ?」という疑問を抱かせることも目的なのだろうか。
    もしかしたらありがちなポルシェオーナーなのかもしれない。自分が年齢的にポルシェを乗っても格好つかない、ということも実感したりして。

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    2019年07月01日
  • ポルシェ太郎

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    羽田さんの作品は初めてだが、意外と読みやすかった。
    主人公の太郎に少し共感してしまうところもあったが、やはり欲まみれなのは客観的に見るとイタイのだなぁと思った。自分らしく生きることが大事だということを再認識させられる一冊だった。

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    2019年06月15日
  • ポルシェ太郎

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    ー怠け者たちはポルシェを買えずポルシェの良さが理解できないから嫌いだ。

    太郎のポルシェ愛を感じる言葉。力強くて好き。


    僕はポルシェに魅力を感じないのでポルシェポルシェうるさいのは苦笑いだけど、ストーリーにはぐいぐい引き込まれた。

    蛇足だけど、帯にかいてあるホリエモンの推薦文、全く的外れな気がするのは僕だけだろうか?

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    2019年06月02日
  • 黒冷水

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    うーん、エグい?眉間にしわ寄せ読むところもありましたが……最後、あ~そうなのって思い……。まあ、読んでみて下さい

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    2019年05月26日
  • ポルシェ太郎

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    成功者Kとちょっと似た感じだった。個人的には好き。やたらポルシェポルシェ言ってる太郎が愛らしくなるほど、ポルシェって言ってます笑。身近にいたらうざったいだろうなーこういう起業家。羽田圭介の言葉は読者どこかに連れてく。不快なほどに、それが止まらないからやめられないんだなー。ハードボイルド系でも面白かったです。

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    2019年05月24日
  • ポルシェ太郎

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    ホリエモンの書いた小説かと思った。1500万のポルシェを買ったことで、自分が何か別人のようになったとでも錯覚したのか。金で女を買うように女優の女を恋人にし、まわりの貧乏人を馬鹿にし、ヤクザっぽい奴らの手先にまでなる。これを上昇気流というのなら、俺はいらんと思う。こんな虚業というか、虚構のような人生は辛いだけでおもしろくない。結局、ポルシェは売り、恋人は去り、ヤクザたちから殺されかける。何なのかな。

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    2019年05月05日
  • メタモルフォシス

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    解説が島田雅彦さんだったので読んでみました。
    率直な感想としては、「気持ち悪い」というのが正直な感想です。

    ただ、島田さんが好む小説(2人は似たもの同士?)なのは
    よく分かった。

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    2018年01月22日
  • 隠し事

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    ネタバレ

    尿意で起床時間をコントロールしたり、爆弾処理を思わせる慎重さで携帯を盗み見たりする(そしてアクシデントが発生し慌てるお約束)滑稽さが面白かった。本人は大まじめにやってるところが特に。
    主人公の男は自分を客観視できない。せっかく良いアドバイスを貰っても、自分の捉え方を変えることができない。身につまされますね。二人が上手くいく未来が見えません。

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    2017年01月11日
  • 走ル

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    ネタバレ

    物置にあった古いロードレーサーを引っ張り出した高校2年生の陸上部員がひょんなことから学校サボってロードレーサーで北へ走り出す。福島から山形、日本海に抜けて秋田、青森へ。
    高校生が無謀な旅をするロードムービー的な小説だが、旅先で人とふれあうわけでもなく、もっぱら友人とのメールや携帯での通話でのやりとりばかりというのが今の時代っぽいなと感じた。
    自転車の走行シーンの描写は疾走感があってとてもよかった。

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    2016年05月18日
  • 隠し事

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    ブックパスで無料だったので、暇つぶしにと読んでみたら止まらなくて最後まで読んじゃった。
    臨場感あって面白かった。
    終わりかたが想像の余地があっていいような、白黒つかず物足りないような。

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    2016年04月13日