羽田圭介のレビュー一覧
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ネタバレまずは女性側で不妊治療を経験した視点からの感想として、、
男性側が、不妊治療に向き合う上での心情の変化がとてもリアルに感じた。
上手くいかなかったことを受け入れる覚悟をした矢先。本来は喜ばしい妊娠発覚だが、奥様の心境の変化にもついていけず、取り残されたような感覚に。最後は突拍子もない行動に出るも、結局は変化してしまった世界を受け入れる覚悟をしたのかな?と読み取りました。
周りの人間に色々な変化・出来事が起こる中で、最後まで回収されないことも多く、どういう感情で読めば良いものか難しいなとも思いましたが、いろんな感情が交錯しよくわからなくなってるところが、人間のリアルだな〜と思い、一気読みさせ -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
・得意なもの、誇れるものも特になく、5年間続けた仕事もやめ、母と祖父と3人で暮らしている30歳ぐらいの男、健斗が主人公である。メリハリのない日々を送っていく中で、肉体・精神的に弱っていく、「じいちゃんなんか、早う死んだらよか」が口癖の祖父の姿を見て、感じることがでてくるのであった。「日々やることがなく、睡眠と覚醒のはざまをいったりきたりしながら、全身の痛みに悩まされている祖父にとっての生きる意味とはなんなのか」。高齢者にとっての尊厳死が現実味を帯びて感じられるようになり、間接的に祖父の尊厳死をかなえてあげたいと思うようになる。そのために健斗がとった方策は、徹底的に祖父の介助をして -
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ネタバレ八王子に住む高校2年生の本田は陸上部の練習に自転車で向かう。そのまま北に走り続けて、ついに青森へ。
学校もさぼり、彼女や友達にも風邪と嘘をつきながら、ただ走り続けていってしまう。観光するわけでもなく、ただ走り、走っていることに反応がよかった小学校の時の知り合いにメールを送り、彼女には反応が悪いからと嘘を突き通す。仲間たちとのくだらない会話も嫌いではないんだろうけど、行ったことのないところに気の赴くまま行ってしまう。考え方や会話に知性の高さも感じるが、なぜか帰る方向には進めない。
やっていることがよくわからないけど、これが高校生なんだろう。 -
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Posted by ブクログ
介護される老人とその孫の関わりについての話。
少子高齢化が進む現代、病気でない老人が在宅で尊厳死を迎えるのは難しい。
思うように動かない身体、楽しみもなくただ生きるだけの毎日に対する精神的苦痛から、生への絶望を感じるのは理解できる。
だが、祖父の隠された本心は「死にたい」ではなく「生きたい」であった。
健斗は足し算の介護によって祖父のできることを狭めるはずだったが、祖父の本心を感じ衝撃を受ける…
健斗は家族には誰も相談せず尊厳死に向けて動くが、何だかんだで一番祖父を大事にしているようにも見え、信頼関係も感じられる。
誰でも24時間の介護を続けていれば苛立つことはあるし、その中で健斗は懸命にや -
Posted by ブクログ
著者初の短篇集。オーディブルで。自分にそういったところがないから、「過剰な人」が、わたしは好きなんだと思う。ひと目を気にせず、というか、ひと目という概念が薄く、執拗に何かに拘り続けてしまうような人。羽田さんはその過剰な人で、作品の魅力は、そのおかしみ。まあ、全部読んでいるわけではないけど。
『バックミラー』一時期脚光を浴びたミュージシャンが、他人の「おっかけ」を意識し、「おっかけ」がいなくなった自分を意識し、元「おっかけ」だった同棲相手に去られてしまう。
『シリコンの季節』捨てられていたラブドールを持ち帰り、再生して使用している、妻に去られ、リストラにあって仕方なく産廃会社に勤める中年。テレ -
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やっぱり売れてる小説かって儲かるんだな。
純粋小説書いてる人がこんなにも愚直に投資に向き合っているのが意外だった。ただ投資で資金を作っているというより、実働(執筆)とローンでお金を作っている印象。
あとこんなに頭のいい人なのにちょっとしたことで優先順位や家に対する感性が変わるのも意外。
でも家とか生活とかいうのはそういうものかもしれない。人やお店、仕事との出会い方、出会う順番、好きものや興味の対象の変化で生活や生活の容れ物である家への捉え方も変わっていくのが普通だと思う。
ただ普通はその価値観の変化に合わせてコロコロ引っ越しはできないけど。さらに言うと、理想の家に辿り着くまでに実験的に家を買っ -
Posted by ブクログ
テレビなどで芸能人が家を買う番組がある。自分で買う訳でもないのに何故か見入ってしまう。やはり家を買うというのは人生最大のイベントだし、自分のこだわりや好みに、家族の同意、立地環境、そして何より金銭面の条件の中でいかに折り合いをつけていくか、まるでクエストをクリアするゲームのように多分にエンタメ要素があると思う。
この本もまさしくそれで、芥川賞作家の羽田圭介氏が家を手に入れるまでの買い物ドキュメント。この本ではそういったエンタメ要素に家の購入資金を捻出する為の不動産、株などの資金運用も書かれており、その失敗談も赤裸々に書いているのが面白い。
しかし家探しは本当に難しいと思う。氏のこだわりも