貫井徳郎のレビュー一覧
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鯨と煙の冒険(『百瀬、こっちを向いて』番外編/中田栄一)
一服広場の謎(『防犯探偵・榎本径』シリーズ番外編/貴志祐介)
皇帝の宿(『校閲ガール』番外編/宮木あや子)
街で立ち止まる時(『ススキノ探偵』シリーズ番外編/東直己)
同窓会(『君たちに明日はない』シリーズ番外編/垣根涼介)
心の距離なんて実際の距離にくらべれば、(『遠くでずっとそばにいる』番外編/狗飼恭子)
平和と希望と(『さよならドビュッシー』番外編/中山七里)
ゴロさんのテラス(『春を背負って』番外編/笹本稜平)
雁首仲間(『天地明察』番外編/冲方丁)
落としの玲子(『姫川玲子』シリーズ番外編/誉田哲也)
オレンジの水面(『北天の -
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2010年第23回山本周五郎賞
若い女性を襲う連続殺人事件
警視庁捜査一課のエース西條も捜査に加わる
彼は事件解決を最優先するあまり
警察組織から 排除されていく
ミステリーとは知らず
警察小説とも知らず
貫井さん初読み
事件は4件、そして元エースも狙われる
ラストまで読むと 事件の構成は巧いなと思わせるのだけど、犯人は、早い段階で察しがつく
それに気づいた上で楽しめば良いのかと思う
ミステリー部分も楽しめるのですが
700ページほどの長編
今野さんなら350ページくらいで解決しそう
組織の中の男同士の嫉妬
ここがかなりの部分を占めます
ナイルパーチの女子会で女子同士の怖さを読みました -
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ネタバレYouTubeで紹介があって知った本です。
「本を置く場所に困って妻子を殺めた」という信じがたい?殺人。それが冒頭にきます。本人も逮捕されている。みんな半信半疑ながら、逮捕されている。本を置く場所に困って妻子を殺したことを認めている。この話、まだ先長そうなのにどう進むんだろう、と思っていたら…
軽くネタバレします
第二の死体が上がります。
それでどんどん話が進んでいくわけです。
犯人とされる人間は、穏やかな人格者。思わず、この人が犯人でなければいいのにと思ってしまいました。それに話につりこまれる。面白い。
犯人、仁藤のことを本にしようと意気込む小説家は、いろんな人に話を聞いて -
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ネタバレ東日本・西日本が分裂→統合した世界の話。
お話としては、前半のドキドキ感、すごい物語を読めそうな気がする感が大きかった分、後半やや失速したか?という感じ。
一方で、小説の中の富裕層に富が偏っている状況はちょっと先の未来の日本の話にもみえて、他人事とは思えなかった。
暴動が起こっていく国民の熱量、それが特に大きな成果もあげずスッと終わっていく感じなどとてもリアル。
闘争心をなくせばテロも起きずみんな幸せだから強制的になくさせようのMASAKADO vs 闘争心なくて本当にいいの?それが人を人たらしめているものなのでは?の一条、って感じだけど、本当にどっちなんだろう。
個人的には、闘争心は人とい -
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ネタバレ解き明かしたような感覚になりながらも、解決していないから達成感や安堵感はない。
主要人物のほとんどに同情しきれない陰りがあるからか、胸を衝くような痛みややるせなさは感じないまま読み終わった。
安達は善でも悪でもないけれど、社会的地位から若干鼻につく感じ。そしてそれを自覚している。
過去の自分が起こしたいじめが原因かもしれないという罪悪感と、そんなことはないと自己弁護する気持ちの交錯。
テーマは想像力。
いじめの加害者、傍観者、事件の傍観者、被害者の遺族…残忍な事件の犯人にまつわるさまざまな人の考えが見て取れる。
犯人家族を訴えたい人、いじめの加害者を逆恨みする人、事件にかこつけて承認欲求を満た -
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うむむむむ。色々考えるきっかけにはなったし、敗戦をきっかけに東西が分かれ、その後統一という設定はなかなかユニークで面白かった。しかも、大阪が実質的な首都になっている(=実質の東京)のが関西人としてはおもしろかったけど、主人公が意図的にテロリストにされ、整形して逃げ回ったのち、最終結末も意外性がなく、うーーんという感じ…関西出身→上京→Uターンで関西にという身の上のわたしとしては、関西弁・標準語を使い分けることは容易だが、それでステータスが決まるのも現実的に考えられやすいもので、生粋の関西人である両親と祖父母に関西弁で喋り!と毎日言われる身としてはかなーりタイムリーな話題で面白かった気もする。