感情タグBEST3
Posted by ブクログ
VRゲームを模倣した連続殺人事件が発生します。
真似されたゲームの内容は、そこはゲームだけあ
って、現実とはかけ離れた殺され方をされてます。
身元が判明できないほど焼かれた焼死体や、見え
ない槍のような凶器で貫かれた遺体などです。
ゲームの中では究極の武器である「魔法」が使わ
れたのではないかという議論が起きます。
しかし現実でも同様の事件が起きてしまうのです。
現実では「魔法」はあり得ないです。しかしゲー
ムに見立てているのであれば、ゲームの中にも解
決の糸口があるのではないか、と睨んだ警察はゲ
ームの中に活路を見出そうとするのです。
ミステリーをエンタメの極致にまで昇華させて一
冊です。
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このところ社会派作品が続いていた貫井徳郎さんだが、新刊は毛色が異なるらしい。帯にあるあらすじを読んで、少々不安になったことを告白しておこう。
時代は近未来。眼鏡型のVR端末が普及し、スマホは時代遅れ。ゲームにおけるVR技術も大きく進歩しており、中でも《ドラゴンズ・グレイブ》というゲームが人気を博していた。ある理由で警察官を辞め、VRの世界に耽溺する青年・瀧川。
一方の現実世界。東京都町田市の郊外で焼死体が発見される。町田署の女性刑事・真萩は、本庁捜査一課の南条と組んで捜査を開始する。手がかりがない中、やがて荒川区内で女性の変死体が発見されると、ネット上である噂が囁かれ始めた…。
その噂というのが、これらの事件は、《ドラゴンズ・グレイブ》の中で発生する連続殺人の見立てなのではないか? というもの。警察も最初は本気にしない。見立て殺人は本格ミステリのお約束の1つだが、新刊で見かける機会はなかなかない。
現実の事件と《ドラゴンズ・グレイブ》内の謎解きが並行して進む趣向だが、VRというのは目新しいネタではない。手練れの貫井さんがこれほどパズラーに徹した作品を出すとは。おいおい、残りページ数は少ないぞ。どうまとめるのだ?
ところがなるほど、これは素直にやられました。多くの場合、見立て殺人なんて趣向でしかない。では、合理性がある見立て殺人はあり得るのか? その1つの答えが本作にある。このコロンブスの卵的な意外性はどうだ。
《ドラゴンズ・グレイブ》内の連続殺人は、作中作としてもよくできているし、現実の事件に示唆を与える演出もうまい。これをきっかけに、ネトゲ廃人状態の瀧川は立ち直れるか。パズラーと言いつつ、社会的側面も見逃せない。
京極夏彦さんから、日本推理作家協会の代表理事を引き継いだ貫井さん。本作を読んで、多くの作家の中から選ばれる理由があるのだと納得した。
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皆さん評価厳しめですが、私は楽しめました。
新しいジャンルのミステリなんでしょうね。
私が書くとネタバレしてしまうのでどこが新しいかはぜひ読んでみてください。
本筋とは違う驚きもあり、そこまでするかとエエッとなりました。
Posted by ブクログ
今まで読んだことない新しいスタイルのミステリーだった。
現実世界での殺人事件とゲームの中で起こる殺人がリンクしていてその意味を推理していく。
残り20ページでもまだ犯人分からず、
でもトリックが分かると消去法でそうなるのね〜。
Posted by ブクログ
貫井徳郎の最新作は、なかなか面白いプロットのミステリー作品でした!ゲームの中の世界で起こる連続殺人事件と瓜二つの連続殺人事件が現実世界で発生し、犯人がこのゲームのミステリーを巧みに利用した犯罪という内容が面白かったです!さすがは貫井徳郎という物語の視点でした!
Posted by ブクログ
好みが分かれるだろうが、特殊設定は好きなので楽しめた。スマホなんて古いと言われる近未来。VRゲームとリンクしているかのような現実の事件。RPGをあまり知らないとわかりにくいと感じるかもしれない。引きこもりになってしまった元刑事の瀧川が、刑事をやめた原因となった過去についてやや長すぎる印象はあったが、今解決しようとしている事件のきっかけに自身を重ねる思いがあるので、必要なエピソードではあるのだろう。
Posted by ブクログ
スマホからVRに覇権が移った近未来(本当にそうなるかは眉唾だが)を舞台にした貫井氏としては新境地の作品。ゲームと実際の事件がシンクロするところは面白いが、動機が稚拙過ぎて少し残念。ただ貫井氏の表現世界は健在で、人物描写は流石。望んでいるレベルが高いのでそこまで傑作というほどでもないが、水準は大きく超える楽しめる一冊。
Posted by ブクログ
かつて生活必需品だったスマホの座を奪った置き換わった眼鏡型の“VRゴーグル”。
身につければバーチャル世界を堪能できる。世界のどこでも行けるし、現実世界はもちろんのこと幻想の世界に入り込むことも不可能では無いガジェットだ。
元警察官の瀧川は、“VRゴーグル”を使ってゲームの世界に入り浸る生活を送っていた。
一方、所轄刑事の保田真萩はいまだにスマホを使い、ゲームも一切やらない現実派。
警察官時代の同期だった瀧川と真萩。VR世界と現実世界で共に殺人事件を追う二人は、やがて図らずも交錯する…
近未来を舞台とした、SF×本格ミステリ×警察小説。バーチャルとリアル双方の事件がいかにしてリンクするのか?という謎が興味深く、リーダビリティは高い。特にVRゴーグルで体感できるゲーム《ドラゴンズ・グレイブ(龍の墓)》は、ファミコン/プレステでRPGを楽しみながら育った世代の私には馴染み深い世界観だ。戦士に魔法使いに商人といった職業が登場し、剣と魔法を駆使してドラゴンと対峙する世界って、まんまドラクエ/FFやん。まさか「召喚魔法」が登場するミステリを読む日が来るとは(笑)
「クエスト」なる寄り道に夢中になって、いつの間にか本スジの攻略を忘れてしまうのはRPGあるある。
しかしながら、設定が大風呂敷を広げている一方で、謎解きのロジック及びトリックは小粒で、尻すぼみになってしまった感あり。
瀧川が警察官を辞めることになったくだりは胸が痛い。嘘や裏切りがあり、事情を知りもしないのに批判する人がいる。そんな生きづらい現実世界に一石を投じたかったのも本書のテーマの一つか。
Posted by ブクログ
近未来を舞台に展開する、VRMMORPGと現実をリンクさせた意欲作。
町田市の郊外でドラム缶に押し込まれて焼かれた遺体が発見される。続けて荒川区で刺殺体が発見され、その連続性と遺体の状況がVRゲーム〈ドラゴンズ・グレイブ〉に似ていると騒ぎになる。捜査を担当する所轄刑事の真萩と本庁捜査一課の南条は、真萩の同期で警察を辞めた瀧川に協力を求める。
現実の捜査状況と瀧川がプレイするゲーム場面が交互に描かれていく。ゲームの描写があまり面白そうではなくてそそられない。おまけにゲーム内で本格推理劇が始まってしまいドン引きである。そして現実世界では……。
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瀧川よ、不動産屋じゃなくて現場復帰かコタツ探偵になれ。この話は何年後の未来を想定していたのだろうか。VR以外は現代とあまり変わっていない世界だった。
Posted by ブクログ
※
この先、然程遠くない未来に間違いなく
やってきそうな社会が絶妙に現実感がありました。
ストッパーがなくなった“正義の暴走“は、
人の視野を恐ろしいぐらいに狭くして
正と悪の境目を忘れさせてしまう。
警察小説と仮想空間ミステリーが
混じり合った物語でした。
Posted by ブクログ
読みやすくて深い内容の著作が多い著者の新作が出たので購入。
ゲームの内容と同じ事件が起こるというストーリー。瀧川の被った案件がストーリーに生かされてない、アイドルに行き着く過程が薄い、南条のよくわからない若く見えるキャラ設定など、やや強引な感じが多くてちょいがっかり。
Posted by ブクログ
近未来のVRゲームをヒントに、殺人事件の犯人を追う物語。SNSで叩いた側と叩かれた者の復讐を為す側。両者の正義が暴走した結果の悲劇。身近に潜む凶器に思えた。
Posted by ブクログ
スマホが過去のものとなり、VRゴーグルが普及した近未来。
VRの用途は様々で、眼鏡並みの軽さで現実の風景を堪能することもでき、ゲームも楽しめ、他者とのコミュニケーションをとるのもすべてVR世界内で完結する。
このVRで発売当初から話題になり、売れているゲーム《ドラゴン・グレイブ》のなかで発生する連続殺人が、実際にあらゆる場所で現実に起こっていた。
最初は、身元不明の焼死体が発見され、刑事たちが捜査に動くという警察小説かと思っていたが、どうやらゲームを模している連続殺人事件か…となり、何やら不思議な感覚になる。
地道な捜査をする現実世界に対して、ゲームのなかで繰り広げられる殺人に意外性しかなかったのだが、何やらゲームの方が先攻しているようで…(ゲームのなかで推理を楽しんでいる自分に、あれ⁇混同してると感じることもしばしば)
現実にはどうなるのか全く予測不能だった。
犯人に対して、何が動機となるのかはわからないと思ったが、他人を安易に非難することはあってはならないことだと切に感じた。
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VR機器が日常に浸透した日本が舞台。VRゲーム内のミステリイベントと現実の事件がかぶっているのではという設定で、両者を交互に描いている。
刑事の真萩、南条と、真萩の元同期の瀧川がメインキャラで話が進む。背景にSNSの炎上問題がある。SNSで赤の他人を叩く暇があるなら、もっと建設的なことに時間を使えばいいのにと思ってしまう。本を読むとか。
Posted by ブクログ
VRゲームの世界で起こる殺人事件が現実の世界で起こる。
この設定は凄く面白い。ミステリもゲームも好きな私としてはこの設定だけで絶対読みたい!って思いました(っ ॑꒳ ॑c)
ファンタジー世界のオープンワールド。ある屋敷で起こる殺人事件を解決しなければならない。しかも本格ミステリで読者への挑戦状もある。
瀧川と共に推理するのが楽しかった
Posted by ブクログ
スマホが過去の遺物となり眼鏡型のゴーグルが普及する近未来のお話。濡衣を着せられ人間不信に陥って退職、引きこもりとなった元警察官瀧川がハマるVRゲームと彼の元同僚、滝川刑事が追いかける現実の連続殺人ががシンクロする...。ストーリーにハラハラ感は欠けるし動機に必然性は感じられない、気になる伏線は回収されない...。新機軸ではあるが大好きな作者さんの良さは感じられず残念。
Posted by ブクログ
帯のあおり文句で期待値を上げすぎた感がある
ゲームとリンクした特殊設定は
面白いと思うけど、これを活かしきれている?
ちょっと弱い
速水のパートが
この物語全体にはあまり効いてない
太字は何か意味があったのだろうか
俺が気づいていない何かがある?
面白かったけど
ちょっと物足りなかったかな
Posted by ブクログ
今回の貫井作品は一味も二味も違う。
舞台は近未来。
スマホは過去の産物となり、国民は眼鏡型のゴーグルでネットを操る。
東京都町田市の空き地に置かれたドラム缶から身許不明の焼死体が発見された事から物語は動き出す。
その後、連続して殺人事件が発生。
現実の世界で起きた殺人事件は、人気VRゲーム《ドラゴンズ・グレイブ》内の連続殺人とリンクして…。
犯人はこのゲームを楽しむゲーマーの仕業なのか?
犯人の実態を掴めないまま読み進めた。
蓋を開ければSNS時代に起こり得る可能性を感じゾッとする。
虚像と実像を融合した新感覚ミステリー。
Posted by ブクログ
VRゴーグルが普及しスマホに取って代わった近未来を舞台に描く殺人事件の謎。リアルで起こった連続殺人とVRゲーム中の殺人事件が同時進行で進む。
VRゲームの方の進行役は、女性に嵌められて退職に追い込まれ、以来人間不信から引きこもり生活を送る元警官。現実の事件を捜査するのは町田署の女刑事と警視庁捜査一課のどこか掴みどころのない刑事。
バーチャルとリアル、二元的に事件が進んでいくやり方が奏功して先が気になっての一気読み。
だけど、どちらかというとバーチャルの方の比重が重くて、RPGをやらず、警察物好きとしてはなんとも物足りない。
面白い試みではあったけれど、やっぱり事件は現場で起こってほしいと思った次第。
Posted by ブクログ
スマホも過去の物となり、VRが主流となった世界の話。
VRゲームが軸になるのでゲーム好きな人ははまるかも?
南条さんが何ともいえない味を出していてよかった。