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天皇陛下がラジオで敗戦を告げた。神生(かみお)島には残っている建物はひとつもなく、一橋産業は財閥解体により経営が崩壊。一橋家あっての神生島の時代は終わった。一ノ屋の血を引く信介は、くがとの定期船を再開させるなど、獅子奮迅の活躍で島を復興へと導く。時代が変わり、一ノ屋の存在意義が薄れても、イチマツ痣は子から子へと体に刻まれ受け継がれる――。著者渾身の大河小説、感動の大団円。(解説・細谷正充)
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Posted by ブクログ
戦後、昭和から平成、そして平成の終わりまでがこの下巻では書かれています。 上・中・下巻を通して、ひとつの島に住む1人の人生が語られていて、それが時代とともに色んな人生があって少しずつ繋がっている。それでも大きな起伏があるわけでもなく、様々な人の人生を垣間見ているだけなのに読み終わった後は、壮大な歴史...続きを読むを振り返ったような気がしています。 過去から現在、そして未来へ。うまくは言えないのがもどかしいけど、、、うん。面白かった。
終戦。 復興。 近代化。 くがとの距離も近くなり、島の個性も薄れていく。 巨人・大鵬・卵焼き。 昭和の終わり。迎える平成。 そして時は、平成23年。 これは、日本の近代の歴史の物語。 そして、日本の未来に繋がる物語。
・勝利もだんだん大人になって行くなあ ・野球の夢は遠かった。ストーリーにはひきこまれたが、最後はなんだか、切ない終わりかただなあ ・いろんな事情により、いろんな事が終わったというより新たなスタートだなあ ・明治から令和に至るまで、島のストーリーは展開された。いろんな事件や天災などもあったが、それらを...続きを読む乗り越えて今がある。もしかして、島が無くなってしまうのかと予想した事もあったが、そんなネガティブな事にはならず、あらたな未来を感じた。終わってみれば、なかなか楽しいストーリーだった。
明治維新から150年で数世代降ると、先祖のことなんて、誰も知らない。それでも、痣で明らかな通り、確かに先祖がいたから、数々の人生が生まれた。壮大な目線で見れば、自分の未来にも希望が持てる気がする。
全部を通して凄く良かった。 野球に興味がないから、試合の描写が細かすぎてしんどかったけど。 次のイチマツを出してほしかったな。今の時代にどうやって福をもたらすのか見せて欲しかった。
ミステリーかと思ったら違った。 痣があるからといって不幸にも特段に幸福にもならず、みんな普通の人生。 次の美形男子がいつ登場するかと期待するも出てこない。
中下の下巻。幕末の色男・一ノ屋松造、通称「イチマツ」から描かれ始めた一ノ屋の血を受け継ぐ子孫の物語。 時と共に一ノ屋の子孫と言うことすら「痣がある」以外に特別な意味も薄れ、内容も野球やLGBTといったその時代に合ったテーマで進み、最後に描かれた子孫にも子供が生まれ、明るい未来への余韻を残しつつの大団...続きを読む円。 上・中巻がありつつのこの下巻であり、かつ幕末からの令和元年ということで万感の思いが溢れる。 もし実在したなら、この小説は是非イチマツに読んで欲しい。
文庫化を待って一気読み 最後、これまでの流れが繋がってくるのかとドキドキ期待していたけどそうではなく、、 しかし、貫井徳郎さんの人生を書き上げる力には圧倒された。長編大河だがするすると読めた。
(上)(中)(下)まとめて。 氏の著作はこれまで少なくない数読んでいるが、おそらく大方が抱かれる感想と同じく、「これがあの貫井徳郎が書いた小説か…?」というのがまず、最初に感じたこと。 それほどまでに趣を異にする長編大河小説である。 なんだか登場人物の弁明を読んでいると、京極夏彦氏が書く文体を想起し...続きを読むてしまった、それほどまでに。 もちろん叙述トリックの出番はない(笑)。 そして全編を通じ、そこはかとなくユーモラスというか微かではありながらも絶対的な陽気さのような空気が漂っていることもまた、これまでの氏の作品群とは一線を画す。 と言っても、その明るさは上巻が顕著、中巻以降はやや薄れていき、相対的にシリアスさが増していくわけだが…。 特に第五部、あまりにも物哀しい「夢に取り憑かれた男」を機に、その傾向が強くなっていく気がする。 また、そもそもが一ノ屋という特異な家系を軸としたクロニクルの体を取っている物語だが、薄まると言えばその"一ノ屋色"も同様。 限られた紙幅の中に戦争というものがもたらす深い闇を余すところなく存分に著しきった第十二部「勝ってくるぞと勇ましく」、続けてさらに直截的に絶対悪である戦争の悲惨さを訴えた第十三部「子供たち」あたりが象徴的であるように思うが、作中の時代が下がるごとに一ノ屋の血の重みは排され、日本という国の変容を描くことに重きが置かれていく。 終盤、第十六部で一ノ屋は名実ともに終焉を迎えることになるが、そこでは時代の変遷とそれに伴う社会の変質がダイナミックにぎゅっと凝縮及び集積され、実に端的に示されている。 長く紡がれてきた物語は続く第十七部で幕を閉じるが、著者が始めから決めていたというラストシーンは決して気負うことなくするりと、それでいて前を向き腰を据えているのがまた、良い。 ただ大河ではあるが、その全容は大きな一本の奔流というよりも、それぞれに独立した中編の集合体であるという印象が強い。 私見を申せば、時空を超越した有機的な連環による驚きがもっと得られていれば、さらに感慨は深まっただろう。 「苦手なことに諦めず挑み続けたこともまた、良太郎の才能だったのではないかと今は思える。」 「でも頭が切れる人間は、先が見えるから簡単に諦めてしまう。粘りがないんだ。意見が違う人間を説得することなんて、馬鹿馬鹿しくてやってられない。」 「小説家は掴み所がなかった。駄目と即断できない代わりに、これでいいという到達地点が見つからない。言わば、果てしない道のりを歩いているような行為だった。この、霞を手で集めるような空しさを、小説家はどのように克服しているのか。」 「アメリカも日本も、女が政治家をやってれば戦争なんて起こさなかったんだ」 「たとえメイ子が百歳まで生きようと、日本は才ある女を生かせる国にはならない気がした。」 「何が正しくて何が間違っているかは、戦争に勝った方がきめるんだよ」 「『馬鹿だねぇ』 ~中略~ 自分が一番聞きたかった言葉は、このひと言だったのではないかとすら思えた。」
一つ一つのお話は面白かったし、時代が変わって行くのも楽しかったけど、もう少しイチマツ痣に言及するとか、最後に回収されるとか、期待してしまった分ちょっと残念だったかなー。
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