貫井徳郎のレビュー一覧
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どんでん返しがあるお話は好みだし、自薦というのも気になったので楽しみに読んだ。
□綾辻行人「再生」
おっとそうだったの?という面白さ。この後どうなったんだろうと想像すると、怖いんだけどちょっとニヤニヤしてしまう。
□有栖川有栖「書く機械 ライティング・マシン」
読みやすかったけれど、どんでん返しっぷりはそうでもなかったかな。
□西澤保彦「アリバイ・ジ・アンビバレンス」
この作品も難しい名字がいろいろ出てきたなー。谷谷谷谷(たにかべやつや)とか刀根館(とねだち)とか。
ほとんど会話の中での推理だけで動機を導き出せるのすごい。なるほどなーと思える結末だった。
□貫井徳郎「蝶番の問題」
手記のところから謎解きの部分が面白かった。終わり方はちょっと気が抜けちゃった。
□法月綸太郎「カニバリズム小論」
カニバリズムについて語っているパートは少し読みづらかったけれど、展開は面白かった。
こどもが小さい頃に「生首に聞いてみろ」を読んだけれど、途中で読書スイッチ切れてそのままになっている。今なら最後まで読めるかな。
□東川篤哉「藤枝邸の完全なる密室」
語り口が軽くて読みやすい。セリフのチョイスや探偵とのやり取りがちょっととぼけてて楽しめた。
気になる展開に、わかりやすく気持ちいいオチ。短い作品なのに満足感あった。
76ページ
頭に中に→頭の中に -
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「結婚にまつわる八つの風景」という副題がついているが、身の上相談的な結婚の生態でないことは、貫井徳郎という作家を読んだことがあれば、想像されることだ。
「崩れる」「怯える」「憑かれる」「追われる」「壊れる」「誘われる」「腐れる」「見られる」
「結婚」というテーマで見れば、この小題をつなげても怖い。それぞれミステリというほどでなくても、人間性の深遠を覗いてしまったという後味がある。
「誘われる」が秀逸と思う。若いお母さんの子育てという閉塞した状況は、時代が変わっても変わらず、もしかして私もそうなっていたかもと思ったらぞっとした。貫井徳郎はこんなことも描けるんだ。巨大団地での家族の生活は「養鶏場みないなところ」という表現はおそろしいほど。
「崩れる」「腐れる」の臨場感は迫るものがあり、いい。
ちなみに解説が桐野夏生だった!すごくほめてある解説なのだ。それでなくても桐野さんといえばめろめろになる私だが(笑) -
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ううん、帯宣伝にあるようにこれを本格推理小説っていっていいのか?解説の葉山氏も指摘しているように、1940年代に活躍したパトリシア・マガーの作品の換骨奪胎ではないのか。もちろん、作者もそれを承知で書いているので、本格というよりもパロディという趣が強い。
したがって、本書は人物設定やヒネリを楽しむべき短編集だし、そして間違いなく楽しめます。
作者:1968年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。他の著書に『壁の男』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』などがある。 -
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一章にて誰もが感じたであろう違和感
「「小学生とは。」」
お達者なお子様達のお探偵な章、私は好き。動機やトリック等の非論理は苦手だが、フィクションだからこそなTHEフィクションキャラは大好物。読み進めていると彼等が小学生な事を忘れるが、中々の頻度で「まったく大人は〜」やら、そこそこ難しいお言葉を使っていたくせに唐突に「〇〇って何ァに?」的な子供感を突き付けてくるので、( ゚∀ ゚)ハッ!ソウダッタショウガクセイダ
とまぁ、鼻ちょうちん完全体は免れる事が出来る。
ある所で犯人と推理された人間もまた推理を行い別の図が見えている。見方が変われば犯人も変わる中々面白い仕様で、なるほどプリズムとは良く言ったものだなぁと感心した。
しかしここまで数少ない登場人物全て白丸付けちゃって、どう着地するんだろうと楽しみにしてたものの...うーん、楽しみ方を間違えたようだ。
時系列がよくわからなくなってしまって、かと言って真相が興味深かった訳でも無く、読み直すほどでも無い。残念、昂りは感じなかった。
ミステリーにどんでん返しを期待するマンの方は肩の力抜いて挑みましょう。いやある意味どんでん返ってはいるんですけどね...(含)
私とはあまり相性がよろしくなかったようで、このプロットにコミカルさを感じてしまい、まるでお笑い番組流し見しているような感覚で読み進めておりました。
さて、次に手に取る貫井徳郎作品。果たして吉と出るか凶と出るか....このギャンブル性にドギマギするのも楽しみの一つだ。 -
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途中までかなりのハイスピードで読めたが、最後に近づくにつれ、不穏な雰囲気になり…
死にたいくらい辛い時、宗教に頼りたくなる気持ちにうまくつけ込んでくる人はどの時代にもいる。
事故で目の前で妻子を亡くした雪籐は仕事にも身が入らずミスを連発。だんだん周りの人達が自分を鬱陶しいと感じていることに耐えられなくなり、退職。
ここまでにも、すでに亡くなった妻と夢の中で会話している。
そこまでは全く無いとも言えないが、だんだん現実と理想の境界が無くなり、狂っていく様子が、恐ろしくよくわかる。
特に天美遥と出会ってからは、加速度的に変わっていく。
境界が無くなるのは、雪籐だけでなく、田舎からいなくなった娘を探しに東京に来るおばさんも同じ。
辛い目にあった人は、この境界線をギリギリのところで綱渡りしていると思う。
身内が亡くなるのは、本当に身を裂かれるような辛さなので、話しかけてしまうのは、そうだと思う。
周りに助けられて、何年も過ごし、だんだんその人の不在に慣れてくる。
亡くなったことを認めつつ悲しい気持ちも忘れずに。
雪籐はいいカウンセラーがいてよかった、と最初のうちは思っていた。
でも最後は違っていたことがわかる。
なんとも恐ろしい話。
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ネタバレ6つの物語からなる短編集。
■綾辻行人「再生」
非現実的な世界観の中に重く仄暗い現実感。
オチについては想定できたが、物語に魅せられた。
■有栖川有栖「書く機械」
こちらも非現実的な物語だが、
綾辻さんの作品とは違い、世にも奇妙な物語に出てきそうな世界観。面白い。
■西澤保彦「アリバイ・ジ・アンビバレンス」
西澤さんの軽妙なテンポや表現が好き。
特に最初のブログのような独り語りとか。
どんでん返しとまではいかないものの、オチを見て、タイトルを思い出しなるほど。という感じ。
■貫井徳郎「蝶番の問題」
この作品は主人公から先輩を通して、読者に挑戦しているかのような内容。
プロットがしっかりしているからこそ、フェアな内容になっているのだが、私は探偵に向いてないみたいだ。
■法月綸太郎「カニバリズム小論」
カニバリズムについての実例や考察が語られ、
そこに集中されるからこそ最後のオチでどんでん返し。
■東川篤哉「藤枝邸の完全なる密室」
東川さんの小気味いいやり取りは絶望先生の絵が出てくるイメージ。
途中で出てくる伏線をしっかり回収し、オチも面白い。
単純に見えて意外と思いつかない発想。 -
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凄く儚い幻想の物語でした。
青春SFミステリー的な感じですね!
未来から来た女の子は主人公・和希を翻弄していく。。
過去に起こった事の歴史(運命)を書き換える為に。
初めて、和希と萩原さんが出会った所から
仲良くデートしたり、未来から来た理由と
未然に防ぐための行動とかは面白かったです。
※映画化されても、なんらおかしくない設定ではありました。
最後らへんの章で、萩原さんが未来からスリップ時の
メカニズムがマチマチ過ぎて、萩原さん自身が
解説をしてくれますが、結構理解に時間が掛かりました。
(主人公・和希は理解してましたけど笑)
分かりにくいと思うんだよな〜〜。ごちゃごちゃする。
また、犯人クセがすごいぃ!
犯行理由もなんか微妙やし(そんな事で?って感じですw)
しかし、ハッタリをかます所もあって、面白いなとは
思いましたが、、やはり分かりにくさが勝っちゃう。
最後に笹川吉晴さんの解説を読んだ時は
なんか、切なかったです。。。
既に確定している歴史を書き換えるのは、
幻想に過ぎないという部分に。。。
僕も過去に戻れるなら戻りたいっす! -
Posted by ブクログ
福知山線の事故、急速に発展するSNSと燃え上がる悪意、盛り上がり消えていく流行りと街の空気、凄惨な虐待や性被害、児童による殺人、増税、そして東北大震災。めまぐるしい平成の三十年の間にあった事柄を、空気をテーマにしたアンソロジー。
青崎先生目当てで、あとは井上先生、貫井先生、乾先生は既読かなあ。他の方は名前はわかる程度。ちょっとわたしには消化不良の短編が多いかな。まとまりよくて読みやすいのは青崎先生。平成の空気感を一番感じたのはさすがに主宰の遊井先生。この感触を懐かしく哀愁を感じるのはもはや一定以上上の世代で自分もそちら側だと思うと不思議だな。あらゆる小ネタをしこむのが好きなタイプの作家を集めたのだなという印象。それはそれとして、平成という時代に想いを馳せて楽しくはあった。 -
Posted by ブクログ
福知山線の事故、急速に発展するSNSと燃え上がる悪意、盛り上がり消えていく流行りと街の空気、凄惨な虐待や性被害、児童による殺人、増税、そして東北大震災。めまぐるしい平成の三十年の間にあった事柄を、空気をテーマにしたアンソロジー。
青崎先生目当てで、あとは井上先生、貫井先生、乾先生は既読かなあ。他の方は名前はわかる程度。ちょっとわたしには消化不良の短編が多いかな。まとまりよくて読みやすいのは青崎先生。平成の空気感を一番感じたのはさすがに主宰の遊井先生。この感触を懐かしく哀愁を感じるのはもはや一定以上上の世代で自分もそちら側だと思うと不思議だな。あらゆる小ネタをしこむのが好きなタイプの作家を集めたのだなという印象。それはそれとして、平成という時代に想いを馳せて楽しくはあった。