貫井徳郎のレビュー一覧
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貫井作品というと、霧がかかったような感じで、不穏な空気を醸し出しているイメージですが、この作品は、比較的クリアで、手軽に読める印象がありました。
主人公は、探偵かと思いきや、喫茶店のマスター。1Fに構える喫茶店の上に探偵事務所を始めることになった2人の探偵。時間に経つにつれ、主人公は探偵に憧れを抱き、手伝うことになった。
中盤までは、単なる依頼が2件請負って、解決というスタンスで、違和感ありつつも、雰囲気は軽い印象でした。
しかし、段々と色んなことが繋がっていき、さらに2人の探偵が行方不明にと怪しさ抜群に展開していきます。真相が明らかになるにつれ、ドロドロとした関係が浮き彫りになって、面白 -
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短編集。叙述トリック多めの作品。
表紙や表題の雰囲気よりかは不気味な話は少なめ。
最も好みだったのは「母という名の狂気」
多重人格トリックは好きだがどうにもご都合主義でアンフェアな感じは否めない。しかしありきたりな多重人格トリックではなく非常に手の込んだものであると感じた。子から子への因果の連鎖ようなものを感じ、とくに最後の義母の回想にはゾッとした。
「レッツゴー」はこれまでの貫井氏の作品とは毛色が違いこれはこれで面白かった。姉妹の性格の違いを面白おかしく描いている。自由奔放な姉が人生経験を生かし、妹を慰めているシーンはすごく暖かくポジティブな気持ちになった。実はこの姉は機知に富んでおり、 -
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ネタバレ短編8編。帯に「必ずあなたも騙される!どんでん返し8連発!」とあります。
「女が死んでいる」・・・朝起きると知らない女の刺殺体が転がっていた。酔いつぶれた自分が殺したのか?
真相はそこまでやるのか?という展開。女の人は大事にしたほうがいい。
「殺意のかたち」・・・青酸カリ中毒で死んだ男。誰が殺したのか?という王道なミステリー。登場人物も少なく、真相に気づきましたが、素直にどんでん返しを受けました。面白かったです。
「二重露出」・・・公園に住み着くホームレスが放つ悪臭のためお客が激減した飲食店。ホームレスと話し合いで解決しないため殺害を計画します。この結末はずるいです。
「憎悪」・・・素性のわか -
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かなりの厚さのシリーズ最終作。
てっきり4部作かと思っていて、最終話で環が主人公になるかも思いきや。
この作品の最後を見たら、続編は無理だなというのは納得。
倉持がフォーカスされた作品。
少年犯罪や精神疾患で裁きをのがれた犯罪者に対し、遺族はどう考えるのか。
個人的には少年犯罪や性犯罪者など、罪に見合った裁きを受けていない人には同じ目に合わせてもいいのではと考えてしまう(あくまで加害者本人に対してであり、加害者家族は除く)。
本当に反省する人もいるのだろうけど、人の痛みがわからない人があまりにも多すぎる。
法はあくまで規制を作るもので、被害者家族を何も守ってくれない。
被害者が立ち直って生 -
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四人の語り部による警察小説。
捜査三課、留置係、保安課と通訳捜査官、強行犯係。
あまり馴染みのない仕事もあるだろうか。
捜査三課は窃盗犯を扱う。プロ対プロ。
職人気質の警察官が多い部署だが、本作では、よれた(イメージで、本人はちゃんとしているつもり、らしい)服を着た警部補と、32歳という中堅どころの女性警察官がコンビを組んでいる。
女性警察官は武田秋穂、警部補は萩尾秀一。
長編も出ており、ドラマ化もされているらしい。
タイトル通り、常習犯と対峙するのだが、果たして「牛丼の松」は人を殺したのか?
謎解きもしながら、プロ意識、職人という言葉に想いを馳せたい。
胸糞悪いのは『三十九番』。
留置係