貫井徳郎のレビュー一覧

  • 我が心の底の光

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    旅の時間つぶしにと本屋で購入。淡々と現代の犯罪を描いている点では平成史を語る作品として読める。解説を読んでなるほどと思わないでもないが、動機がこれでいいのか。どこに光があったのかと思わざるを得ない。

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    2018年09月08日
  • 私に似た人

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    舞台は小口テロが頻発し問題となっている日本。自らの境遇を嘆く若者、日本人そして日本国に対する怒りと失望を露わにする会社員、自らは比較的恵まれた生活を送りつつも弱者に対するシンパシーを持ち、弱者の救済について何か出来ないかと考える者等、何らかの闇を抱える男女が登場する物語です。それら男女の物語に共通するキーパンソンはネット上で若者を教唆していると疑われている”トベ”。“トベ”はいったい何者なのか?そもそも実在する人物なのか?貫井さんの作品らしく、もう一寸ひねって欲しかったかな。

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    2018年09月03日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    6名の作家さんが最後に「どんでん返し」のある話をそれぞれの形で書いている。
    作家さんそれぞれの作風が出ていて面白かった。
    中でも印象的だったのが貫井徳郎さんの話。
    貫井さんの別小説「被害者は誰?」の中に出てくる吉祥院先輩と桂島とのコンビが出てきたので面白く読めました。
    もう一つ印象に残ったのは法月綸太郎さん話
    もう最初から気持ち悪さ全開で最後までまともに読めなかった。
    この本のパート2も積読していますがこのように気持ち悪さ100倍の作品があったらちょっと躊躇してしまう。
    早速読んでみよう。

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    2018年07月27日
  • 北天の馬たち

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    横浜の馬車道を舞台にした探偵サスペンスミステリー
    かなりマイルドなハードボイルド?
    終わり方が物足りません。

    ストーリとしては、馬車道の喫茶店の2Fに入居してきた二人の探偵とその店のマスターの物語です。
    マスターは二人の探偵の仕事を手伝います。
    最初の仕事は女性を暴行した男を嵌めて刑務所送りにする仕事。
    マスターは違和感持ちながらもその仕事を手伝います。
    そして2つ目の仕事は、女に男を引き合わせる仕事。うまく紹介して二人は付き合い始めますが、その女は金を無心するようになり、結局、結婚詐欺師としてつかまります。
    これもマスターは違和感持ちながら手伝います。

    そんなある日、マスターが襲われるこ

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    2018年07月14日
  • 光と影の誘惑

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    4篇からなる中編集。前2篇はいまいち。後2篇はドンデン返しに重きを置いた佳作。競馬場で知り合った男達が現金強奪計画を練る表題作と、ある家族の謎に迫る「我が母の教えたまいし歌」。それぞれのオチはやや強引だが、伏線が丁寧で面白い。ただオチが明かされた途端呆気なく終わってしまったのが残念。確かに想像に委ねるというのも余韻を残す良い手段ではあるが、もう少しその後についても書いてほしかった。でないとまるでドンデン返しのための小説のようで、そこまで積み上げてきた登場人物の心理が置き去りになってしまうのがやや勿体無い。

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    2018年07月06日
  • 光と影の誘惑

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    中編四編から成る作品集。途中途中に違和感を感じる描写があったものの、表題作には「慟哭」に引き続き見事に騙された。二重誘拐がテーマの「長く孤独な誘拐」は緊迫感に溢れていたし、貫井作品に対するイメージを大きく裏切る「二十四羽の目撃者」も一風変わったテイストで楽しめたが、結末に至るまでのプロセスに唐突な印象が残ってしまうのはやはり尺の問題だろうか。そういう意味では「我が母の教えたまいし歌」はやや強引な設定ながらも徐々に真相へと近づくミステリーの醍醐味を楽しめる作品だった。次回は長編作品を手に取ってみようと思う。

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    2018年06月30日
  • 後悔と真実の色

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    “悪”を秘めた女は駆除するー。若い女性を殺し、人差し指を切り取る「指蒐集家」が社会を震撼させていた。捜査一課のエース西條輝司は、捜査に没頭するあまり一線を越え、窮地に立たされる。これは罠なのか?男たちの嫉妬と裏切りが、殺人鬼を駆り立てる。挑発する犯人と刑事の執念。熾烈な攻防は驚愕の結末へ。

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    2018年06月17日
  • 失踪症候群 <新装版>

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    「若者たちの失踪の背後にあるものを探って欲しい」依頼に応えて、環敬吾はチームのメンバーに招集をかけた。私立探偵・原田柾一郎、托鉢僧・武藤隆、肉体労働者・倉持真栄。三人のプロフェッショナルが静かに行動を開始する。暴かれる謎、葬り去られる悪。

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    2018年06月17日
  • 被害者は誰?

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    豪邸の庭に埋められていた白骨死体は誰なのか?犯人が黙秘を貫く中、警察は押収した手記をもとに、被害者の特定を試みるが…。警視庁の桂島刑事から相談される、迷宮入り寸前の難事件の数々。それを解き明かすのは、頭脳も美貌も態度も規格外のミステリー作家・吉祥院慶彦。痛快無比!本格推理の傑作。

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    2018年06月12日
  • さよならの代わりに

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    『修羅の終わり』に続き、貫井作品二十二作目。SF青春ミステリ。雰囲気は同著『明日の空』に近い…かな。和希×祐里ではなく、和希×智美の方が個人的には読みたかった。智美さんのサバサバしたお姉さんキャラが好き^^ まぁ、そこそこ面白かったから良しとしよう!星三つ半。

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    2018年06月05日
  • 我が心の底の光

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    ネタバレ

    幼いころから孤独だった晄の復讐の物語。最後、復讐の理由を明かされたとき、悪い意味で衝撃だった。子どもの頃の悪い記憶が晄をこんな風にしてしまうのか。。

    颯太との出会いは人を信じるきっかけにはならなかったのか。。

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    2018年05月31日
  • 北天の馬たち

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    ネタバレ

    2018/5/27
    主人公のマスターや喫茶店の他の人たちは彼らをすぐに受け入れたようだけど、私はなんとなく不穏な気配で感情をセーブして読む。
    こうなると100%楽しめないんだよなー
    セーブしてるからだけとも思えないくらい、小説の中の人たちが褒めるほど私は探偵二人を好きにはなれず、真相を知ってもこの距離が縮まらないまま読み終えた。
    登場人物たちが彼らを好意的に語るほど、私は置いてけぼりでなんや本読んでるってことを強く意識した。

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    2018年05月27日
  • 我が心の底の光

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    貫井徳郎『我が心の底の光』双葉文庫。

    悲惨な幼少期を過ごした主人公・晄の復讐の物語。余りにもスムーズに進む復讐劇と呆気ない幕切れのギャップに評価は半減。

    前半の展開から、もっと深い重い作品かと思ったのだが…

    幼少期に両親を失い、伯父夫婦に引き取られた主人公の晄は学校での陰湿ないじめと伯父夫婦の冷たい仕打ちに耐えながら、孤独の中を生き抜いていく。数年後、社会に出た晄は復讐の計画を実行に移す。

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    2018年05月03日
  • 愚行録

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    一人称、一人語りで進んでいくストーリーに中々、ページが進まない。
    そもそも、人の話をずっと聞くことが苦手だから、本当に最初は読み進めることが苦痛でしかなかったけど、徐々に惨殺された田向夫妻の影の部分が語られていくと、俄然読む手が止まらなくなった。語り手も卑しい嫉妬や羨望妬みに縁取らた人物だから、共感できるところもあり、ゴシップ記事を漁るような感覚で読み進めていく。
    まさに、物語に登場する人々の愚行を見つめて読む私たちも愚か。
    リカもフジコも光子も自分に真っ正直過ぎた故の愚行、だけど、どの作品のどの人物よりも彼女たちは、誰よりも、実はとてもピュアなのだ。

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    2018年04月30日
  • 愚行録

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    「愚行録」
    誰もが羨む家族が殺されて一年。まだ犯人は捕まっていない。


    愚行録。愚かな行いの取り纏め。側から見たら容姿端麗で欠点無しな幸せ家族。特に、夫婦は羨ましい理想像の一つだった。何故夫婦は殺されたのか。何故子供まで。


    犯人はまだ捕まっておらず、ルポライターが夫婦の関係者をインタビューする形式で進んでいきます。地元のママ友から始まって、会社の同僚、学生時代の友人(元カノ含む)等それぞれの立場から、被害者となった夫・田向浩樹と妻・田向友季恵の印象を語っていきます。


    これが、人間関係の裏を見る形で気が悪くなる。完璧に見えた浩樹と友季恵の裏の顔が出て、その裏の顔での所業が愚行と言うこ

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    2018年04月14日
  • 警官の貌

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    貫井徳郎さんは初読。犯人の手口がちょっとグロくて苦手な感じでした。今野さんの『常習犯』は別のアンソロジーで既に読んでました。アンソロジーは色々な作家さんの作品が読めるので好きです。

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    2018年04月04日
  • 殺人症候群 <新装版>

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    ネタバレ

    3部作の最後と知らずに読んだ。どうりで登場人物のキャラクター把握に苦労した。
    一瞬母親殺しの犯人の心臓移植されるのか!と思ってドキドキしたが違った。

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    2018年03月22日
  • 明日の空

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    ある人との出会いが、甘くて苦い高校時代の思い出を別の形にする。空を見上げたくなる青春ミステリー。
    貫井さんには珍しく女性が主人公。栄美の純粋過ぎる性格が、逆に周囲の男たちの悪意を際立たせる。繋がりがないような各章がピタリとはまる構成力は流石である。

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    2018年03月21日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    綾辻行人さん、有栖川有栖さん、西澤保彦さん、貫井徳郎さん、法月綸太郎さん、東川篤哉さんが、本のタイトルにもなっているように、それぞれ自薦のどんでん返しとなっている内容の短編集です。
    半分ぐらい、すでに読んでいた作品のため、★3としていますが、未読だったらもう少し高評価を付けていたと思います。

    全篇ミステリーというわけではなく、サスペンスホラー的な作品もあるため、それを踏まえて読んだ方が良いかと思います。

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    2018年03月11日
  • 誘拐症候群 <新装版>

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    ネタバレ

    第3弾の殺人症候群を読んでからの第2弾。
    どっちの誘拐事件も犯人についてが、ちょっと薄かったかな。武藤のこともそんなに深くは、書かれてないような…。
    殺人症候群の方が面白かったかな。
    次は第1弾の失踪症候群を読んでみよう。

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    2018年03月09日