貫井徳郎のレビュー一覧

  • 壁の男

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    貫井さんの作品、というよりミステリーを読むのが本当に久しぶりでした。貫井さんの作品は多く読んでいるせいか、常に”ある種の警戒”をしながら読んでいるのですが当作品は比較的、すんなり読めました。(悪く言うと物足りない。。。)
    肝心なストーリーなのですが、壁に奇特な絵が描かれている事が密かに注目を浴びていた栃木のある田舎町を訪れたノンフィクションライター・鈴木は、絵の作者・伊苅重吾を訪ね、伊苅という人物及び彼が奇特な絵を描き始めた経緯等について取材を申し込むのだが、大した情報を得る事も出来ず伊苅家を後にする。
    伊苅が背負うもの・背負う過去とはいったい。。。

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    2020年09月11日
  • 殺人症候群 <新装版>

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    長かった割に読めた。
    虚ろな十字架とテーマが似てて、そのテーマに対する点だけで言うと虚ろな十字架の勝ちかな…
    文体とか登場人物は貫井さんのがすき。

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    2020年08月26日
  • 殺人症候群 <新装版>

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    ネタバレ

    ドラマにハマって原作購入。

    まず、設定がかなり違う。特に鏑木の背負っている背景は職業殺人者へと至る動機の点で決定的な違いがあったと思う。
    原作の「純粋に響子のため」は多少無理があると思った。現職の警察官が、たとえ愛しているといえども純粋に女のためにあそこまでできるかな・・
    しかも鏑木自身は正義のための殺人はあり得ないと思っているわけで。
    この点ドラマ版では鏑木自身も少年犯罪の被害者遺族なので、その心はより複雑で闇は深く、説得力があった。
    ドラマ版のこの鏑木の苦悩の描き方に惹き込まれたので原作は物足りないと感じた。

    まるでプロポーズのように言い放った「殺してやろうか。俺が代わりに」、
    同一事

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    2020年08月12日
  • 誘拐症候群 <新装版>

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    ドラマをみてこのシリーズを読みました
    出せない値段じゃない身代金なら警察に知らせず払ってしまうんだろうなと
    どこであってもおかしくないと思い怖くなります
    差別や自己顕示欲はなくならないんだろうけど、度が過ぎるとそれはもう,,,

    この本が出た当時よりネット社会になり便利になった反面、不寛容な社会になっているなぁと感じる今日この頃

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    2020年07月19日
  • 女が死んでいる

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    目覚めると、自分の寝室。見たことのない女が死んでいた。
    自分が殺した記憶はない。
    充哉はその女性の持ち物から、身元を推測し、知人とも思われる女性に接近して、自らの潔白を晴らし、謎を暴こうと焦る。
    短く、起承転結もあり読みやすいミステリー。
    時折、お笑いコンビのライセンスの藤原一裕氏が物語に沿って写真で登場するため、若い人には特に入り込みやすい一冊かな。
    物語の誰にも共感出来なかったけど、途中で伏線なども上手く折り込まれていて、最後まで飽きずに読めた。

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    2020年07月12日
  • 女が死んでいる

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    おすすめ小説で検索して知って買った一冊。

    題名だけで買ったような本だったので、自分のあまり好きでない短編としりちょっとがっかりだった。

    しかし読んでみたらどの話も意外な内容の話ばかりで楽しめた本でした。

    ただ最後が中途半端に終わったなと感じる話もあり、ちょっと残念だった

    いろんなどんでん返しが楽しめた小説でした。

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    2020年07月08日
  • 女が死んでいる

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    予想がついたものもあれば、なるほど!となったものも。短編集は好きだから楽しく読んだ。殺意のかたちはスッキリ纏まってて好き。二重露出はなんだか切なかったな…

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    2020年06月24日
  • 我が心の底の光

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    あまりにもムゴイ幼少期を過ごした主人公が復讐をする。復讐の仕方にグロさはあまり感じなかった。
    しかし、最後、玲奈を助けない所が、主人公の目的が徹底しているなと感じた。

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    2020年06月17日
  • 女が死んでいる

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    表題作以外の7篇は文庫オリジナルで90年代の作品が大半。叙述トリック、どんでん返しが多い。私のお気に入りは「殺意のかたち」「レッツゴー」

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    2020年05月16日
  • 北天の馬たち

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    貫井作品というと、霧がかかったような感じで、不穏な空気を醸し出しているイメージですが、この作品は、比較的クリアで、手軽に読める印象がありました。

    主人公は、探偵かと思いきや、喫茶店のマスター。1Fに構える喫茶店の上に探偵事務所を始めることになった2人の探偵。時間に経つにつれ、主人公は探偵に憧れを抱き、手伝うことになった。

    中盤までは、単なる依頼が2件請負って、解決というスタンスで、違和感ありつつも、雰囲気は軽い印象でした。
    しかし、段々と色んなことが繋がっていき、さらに2人の探偵が行方不明にと怪しさ抜群に展開していきます。真相が明らかになるにつれ、ドロドロとした関係が浮き彫りになって、面白

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    2020年05月15日
  • 女が死んでいる

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    短編集。叙述トリック多めの作品。
    表紙や表題の雰囲気よりかは不気味な話は少なめ。

    最も好みだったのは「母という名の狂気」
    多重人格トリックは好きだがどうにもご都合主義でアンフェアな感じは否めない。しかしありきたりな多重人格トリックではなく非常に手の込んだものであると感じた。子から子への因果の連鎖ようなものを感じ、とくに最後の義母の回想にはゾッとした。

    「レッツゴー」はこれまでの貫井氏の作品とは毛色が違いこれはこれで面白かった。姉妹の性格の違いを面白おかしく描いている。自由奔放な姉が人生経験を生かし、妹を慰めているシーンはすごく暖かくポジティブな気持ちになった。実はこの姉は機知に富んでおり、

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    2020年05月04日
  • 女が死んでいる

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    ネタバレ

    短編8編。帯に「必ずあなたも騙される!どんでん返し8連発!」とあります。
    「女が死んでいる」・・・朝起きると知らない女の刺殺体が転がっていた。酔いつぶれた自分が殺したのか?
    真相はそこまでやるのか?という展開。女の人は大事にしたほうがいい。
    「殺意のかたち」・・・青酸カリ中毒で死んだ男。誰が殺したのか?という王道なミステリー。登場人物も少なく、真相に気づきましたが、素直にどんでん返しを受けました。面白かったです。
    「二重露出」・・・公園に住み着くホームレスが放つ悪臭のためお客が激減した飲食店。ホームレスと話し合いで解決しないため殺害を計画します。この結末はずるいです。
    「憎悪」・・・素性のわか

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    2020年04月19日
  • 他人の不幸は蜜の味 平成ストライク(分冊版)

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    青崎有吾さん目当てで読んでみた。やっぱり青崎有吾さんの作品が1番好きかな。どちらかというと苦手な作品が多かったかも…

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    2020年04月04日
  • 平成ストライク

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    青崎有吾さん目当てで読んでみた。やっぱり青崎有吾さんの作品が1番好きかな。どちらかというと苦手な作品が多かったかも…

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    2020年04月04日
  • 後悔と真実の色

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    面白かったです。一気呑み。もとい一気読み。
    個性豊かな登場人物達に、視点を移しながらの展開は、「カツオの一本釣り」のカツオのごとくグイグイ引っ張られた。
    まるで四コマ漫画を読むようなスピードで、ページを捲る手が止まりませんでした。
    相変わらずの重い読後感。「キツイな~」とゆうつぶやきを、焼酎で流し込みつつ、貫井ワールドにひたるのでした。

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    2020年06月05日
  • 警官の貌

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    警察小説4篇。警察小説といっても色々なんだな。あまりにグロテスクな描写は苦手だ。お仕事小説が好きな自分は組織の内情がわかるような内容がいい。警察といっても仕事は色々なんだな。その内部事情を知るにはもっともっと読まないと。
    4篇の中では今野敏『常習犯』が良かった。

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    2020年03月13日
  • 私に似た人

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    ネタバレ

    人をテロに走らせる感情や背景は理解でき、考えさせられた。ただ、ネット上の言動だけでというのは無理があるような。

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    2020年03月07日
  • 壁の男

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    ヒューマンドラマも構成次第でミステリーになり得るのは目から鱗だった。実に感動的なエンディングではあるが、悲劇的なエピソードを積み上げ過ぎた所為で物語の奥行きは狭く、男が絵を描き始めた動機と要因の密接度も低いので、所謂【感動モノ】に仕立て上げるにはこのミステリー仕立ての構成が些か裏目に出てしまった印象。著者従来の陰鬱な作風から『男の内面には一体どの様な狂気が潜んでいるのか?』と身構えてしまったが故の拍子抜け感も若干ある。先入観と色眼鏡を一度外して読むべき作品かと。伊苅氏の近年が比較的平穏なことが今作の救い。

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    2020年02月06日
  • 女が死んでいる

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    思いのほか叙述ミステリーだったので、先入観なく読むとほんとにオチに驚くものだなと改めて感じさせられた。
    最後の「レッツゴー」のポッポちゃん家族すごくいいなと思うし、それに伴う叙述のオチも結構好き。

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    2020年01月21日
  • 女が死んでいる

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    短編集なのでサクサク読み進められた。
    どのストーリーも、大なり小なりのどんでん返しというか、読者の予想や思い込みを裏切られる展開になって驚かされた。面白い。誘導するテクニックというか。見事。

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    2020年01月05日