貫井徳郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ貫井徳郎先生の視点が変われば捉え方が変わる系の本が本当に好きで愚行録、微笑む人、悪の芽よりの作品だと思った。
慟哭や乱反射のようなミステリー系も大好きだが、この読み終わったのに解釈がなかなか決まらない感じがたまらない。
いろんな人の意見も拝読させてもらったが、
梨愛は、マレーシアにいた時の影響が
そのまま大人になっても生きてきている。
母が父に向けたらリスペクトや、父に尽くす生き方。
ソフィーの両親を理想とするような点。
そして夏澄への恩。
この小説の面白いところは、
弁護士に向けた語りがメインとなるので
メタ視点が入らず、嘘をついてる可能性を
考えながら読まなくていけないところ。
夏澄に -
Posted by ブクログ
アニコンというイベントで大量殺人を犯した、殺人犯、斉木の小学校の同級生が主人公の安達。斉木は自殺をしてしまい、犯行の動機が分からない。斉木が小学生の頃に苛められていたきっかけを作ってしまった安達が罪の意識に苛まれながら、その理由を探る。始まり方が衝撃的で気になって一気に読み終えるほど面白かったです。
事件で娘を亡くした遺族の厚子さんが主人公への復讐を止めると息子に宣言した後、息子の厚子への容赦ない発言に対して、厚子が、もっと優しい息子が欲しかったな。というシーンが、胸が痛くなった、、厚子は被害者の絶対的な権利の主張や加害者側への想像力の欠如に疑問を持ち、復讐を踏みとどまったのに、想像力のない -
Posted by ブクログ
ネタバレインタビュー形式で物語が進む。
それぞれの証言が食い違う(嘘も含まれる)ため、
物語の真相が分かりにくい。
「不等辺五角形」のタイトル通り
五人の恋愛感情が見事に噛み合わない。
「重成」を好きな「夏澄」と「雛乃」
「雛乃」を好きな「聡也」
「重成」は別に誰も好きにならず
容疑者となった「梨愛」が好きなのは「夏澄」
(コレはおそらく学生時代の友人ソフィーの影響)
「重成」を弄ぼうとする「雛乃」に苛立ち、口論になった「夏澄」は、「雛乃」を突き飛ばす。
「梨愛」は「夏澄」のため、「雛乃」の遺体に偽装し、
自ら罪を被る。
登場人物の本音を探して一気読み。 -
-
Posted by ブクログ
一人殺したら死刑になる社会になったお話
-----------------
ここは、人を一人殺したら死刑になる世界――。
私たちは厳しい社会(harsh society)に生きているのではないか?
そんな思いに駆られたことはないだろうか。一度道を踏み外したら、二度と普通の生活を送ることができないのではないかという緊張感。過剰なまでの「正しさ」を要求される社会。
人間の無意識を抑圧し、心の自由を奪う社会のいびつさを拡大し、白日の下にさらすのがこの小説である。
恐ろしくて歪んだ世界に五つの物語が私たちを導く。
被害者のデザイナーは目と指と舌を失っていた。彼はなぜこんな酷い目に遭った -
Posted by ブクログ
ネタバレ慟哭、という題名からだいたいの内容は予想できていた。連続幼女誘拐殺人事件を巡り、捜査本部パートと、犯人である『彼』のパートが交互に書かれる。
文章がとても重厚で漢字の使い方がとても上手い。作者の貫井さん渾身のデビュー作だけど、早稲田大学出身なのですね。さすがです。
物語が進むにつれて、「ひょっとしたらこうなんじゃないか?」という考えは頭を過ったが、「いやでも違うかー」と考えを消させてしまう文章の組み立ての旨さ。新興宗教の闇や、警察内部のキャリア対ノンキャリアなど複雑な背景もある、とても重厚な物語。
でてくる人物の心情はとても良くわかる。自分自身が父親を知らずに育ったという背景もあり、不器用で娘 -
Posted by ブクログ
人を1人殺せばもれなく死刑になる時代が描かれている。物事は単純化され、SNSは短絡的で感情的かつ二極化し、すぐに炎上するようになる。
第1話 死刑になりたくないゆえに、怨恨と利益のために舌を切り、目をつぶし、全ての指を切り取った容疑者。こんなに残忍な犯行に及んでおきながら、犯人は死刑にならないのだろうか?
第2話 男に襲われそうになった同級生を救うために、咄嗟に殺人を犯してしまった同級生。みんなはそれを庇うために死体を隠蔽しようと企んだのだが…次々に起こる殺人事件。
第3話 いじめの為に追い詰められて自殺者が出た。SNSは炎上し、加害者たちの情報がネットを賑わすようになる。いじめっ子、そ -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。
ツイッターで表題作の「崩れる」が話題になっていたので読んでみた。
この作者の作品を読むのは初めてだと思う。アンソロで読んだかもしれないが覚えていない。
総じて女性の心理を描くのが上手いなという印象。
ダメ男に対する女性の辛辣な評価まで描かれているので、作者は自己内省も込めて描いているのか?とも思った。各キャラのダメなところもきちんと描いているところが面白い。
以下、各話の感想。
「崩れる」(小説すばる94年11月)
パート終わり、夏の暑さにうんざりしながらバスに乗り遅れるところが印象的。そして乗れたバスでも定期が切れて両替もしてくれない、という目に見舞われる。
この出 -
Posted by ブクログ
空白の叫びが良かったので、そのまま連続で貫井さん。
なんやかんやで3連続(冊数で言うと5冊連続)
多分これで貫井さんの積読終了かな?
新しいの仕入れなきゃw
さて、久々にどう書いたらいいか悩ましい。
というのも、とてもいい作品すぎて稚拙な表現をするのが怖いし申し訳なく。
共感あり、衝撃あり、涙あり、どういう結末を迎えるのか、ハラハラドキドキの逸品でした。
貫井さんはほんとに凄いな。
だからこそ、やめられないのよね。
有意義な読書タイムをありがとうございました
この読後感を噛み締めつつ
個人的には『八日目の蝉』の読後感と似てるかな。
内容は全然似てないんだが、うまく説明できないけど、な