貫井徳郎のレビュー一覧
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幼馴染の男女5人の中で起きた殺人事件
被害者を除く4人の証言で進む心理劇のミステリー
読みながら犯人を探していったり、それぞれの証言の矛盾とか嘘とかあるんかな?とか思いました読んでました
ただ、読み終わってから「そういうことやったんか!」ってスッキリすることはなくて、「ん?どういうこと?」と思いながら再度読み返しすまでがこの作品の味わい方かなって思います
というのも、本当の真相は明らかにならないんですよ
ただ、現実世界でもこんな事件ってあるんじゃないかなって思う
犯人は真実をはっきり口にしないし、証言者も全員本当のこと言ってるわけではない
それぞれの証言から得られる情報を取捨選択して、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ貫井徳郎著『紙の梟 ハーシュソサエティ』は、現代社会が抱える「正義」と「制裁」の境界線を、冷ややかでありながらも深い人間愛をもって照らし出す一冊である。
「殺人を犯した者は即死刑」という徹底したルールのもとに築かれた架空の社会。その世界を貫井は、倫理や制度の問題としてではなく、“人が他者を裁く”という根源的な問いとして描き出す。物語は短編形式で展開しつつ、どの章にも通底するのは、善悪を単純に切り分けられない人間の複雑な情念だ。
冷徹な設定でありながら、作中に流れるのは静かな慈しみの気配である。登場人物たちは罪に向き合いながらも、自らの心の奥底にある「赦し」や「理解」へと手を伸ばそうとする。そ -
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貫井さんの悪の芽
考えさせられる話しだった
悪意なく発言した言葉が発端と思って読み始めたから、過去の発言に悪意が入っているとわかった時、苦しんでいる安達に同情することができなかった
過去のいじめの加害者が安達含め2人出てくるけど、最初は自分たちが被害者みたいな心情になってるのがすごく嫌だった
でも丁寧な描写でそれぞれの現在の背景や成長過程など細かく描かれていて良かった
プライドは上手く扱わないと傲慢に繋がるんだなと改めて実感した
現在の被害者家族の行動や心情もすごく丁寧に描かれていて、辛かったけどすごく良かった
江成さんが加害者側にならなくて良かったな -
Posted by ブクログ
夏のフェア棚に置かれていた本作。
帯が大きく新しくなっていて、
新聞のようなレイアウトのものでした。
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無差別大量殺傷事件
隠された犯人の壮絶な半生
殺人鬼を生んだ悪意のひと言。
この事件は、誰の「罪」なのか?
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アニメの大型イベント、アニコン。
そこが突如、無差別殺傷事件の現場になる。
40人近くを襲いその場で焼身自殺した犯人。
ニュースで報じられた犯人の名前、出身学校。
本作の中心人物である安達は、
小学校のかつての同級生だと気づく。
死んでしまって -
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ネタバレ本を数ページ読み進めた時、【あぁ、この仁藤は松坂桃李に合うなぁ】と思った
別に私、松坂桃李のファンでは無いんだけど何故だかそう思って…
読み進めていけばいくほど【松坂桃李】が浮かんでくる!
モヤモヤしだして本を一旦端に置きネットで調べたら、この本はドラマ化されてるんですね、主演が松坂桃李だった!笑
私多分、このドラマを観てるんだろうな〜
読み終えたあと、ドラマの内容を覚えてなかったからまたネットで調べたら、内容は少し違ってましたね、うん
で、本の感想は結局のところ、仁藤の犯行なのか実はやってないのか、そこはハッキリしない
嘘か真実か分からないもので塗れてる
複雑でスッキリしないラストだが
それ -
Posted by ブクログ
幼少期に海外で共に過ごして以来二十年以上の付き合いのある男女五人の幼馴染。海外赴任になる重成の送別会を兼ねて聡也の別荘で過ごした夜、事件が起きる。雛乃が頭から血を流した状態で死亡していたのだ。自分が殺したと自白した梨愛は警察に連行されるが犯行動機には口を閉ざす。梨愛の弁護士は残る三人に話を聞いていくが、それぞれの証言は微妙に食い違っていて…
え!?どうゆうこと?
読み終えた瞬間、この本の装丁のように頭が真っ白になる。。。
パラパラと読み返して、ようやく真相らしきものが腑に落ちる。いやしかしメダパニった。
一つの出来事を複数の登場人物がそれぞれの視点から語ることで、物語が多層的に展開していく構 -
Posted by ブクログ
「プリズム」
…ガラスなど透明体の三角柱で、光を屈折・分散させるもの。光の方向を変えるプリズムには種々な形のものもある。
推理小説に求める快楽って、正解を知ることだと思う。
これだけ長い文章の中で、自分流に推測を立てて「え?こいつか?いや…こっちも…」
なんて考え続けた結果、最後に導き出される正解に悦に浸る。
それが推理小説の醍醐味、そう思っている。
本作「プリズム」は、まずタイトルの秀逸さを感じる。
推理小説の手法は確かにプリズム的だ。
いろんな登場人物の主観的な目線から、被害者への思い、まだ見えぬ加害者への思いにバイアスがかかって、思考を分散させられる。
どの光を辿れば、本筋に辿