貫井徳郎のレビュー一覧

  • 壁の男

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    ネタバレ

    栃木県の片田舎高羅町に、稚拙な絵が描かれた家々が並び一帯がある。町は話題となり観光客も増えている。どうしてそのようなムーブメントが起こったのか、ノンフィクションライターは訝しみながら取材を進める。
    無愛想で一戸建てに一人暮らしをする中年男・伊刈が絵描きの本人。壁には赤い女の子の絵。

    不気味なミステリーと思い読み進めるうちに、伊刈本人の回顧シーンとなる。

    彼の過去がわかっていくうちに見えてくる背景。
    後半に明かされる複数の事実。

    一気に読み進めてしまう物語だった。

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    2026年06月26日
  • 夜想

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    最近忙しくて読めてないという言い訳からですが〜、、

    二重螺旋で進むストーリー。

    1つは人の過去に入り込める女性を、教祖的に宗教化していく人々。

    もう1つは家出した娘をあてもなく探す母。

    両方共日常にありそうなストーリーなので、ちんたら読んでいたら後半にかけて一層嫌な展開に(従って読書スピードアップ)

    初の作者さんでしたが、目の付け所が凄いと感心(安定の上から目線)

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    2026年06月21日
  • 警官の貌

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    4人の作家さんの警察官アンソロジー!
    今野敏、誉田哲也、福田和代、貫井徳郎のビッグフォーが揃った読み応えのある作品ばかり。
    福田和代さんは初読の作家さんですが仲なかの内容で別作品も読んでみたい作家さんです。
    今野敏「常習犯」は刑事と窃盗犯とのこだわりが事件解決に導く。
    誉田哲也「三十九番」は刑務官の歪な性癖のストーリー。
    福田和代「シザーズ」は刑事と通訳捜査官の人間み溢れるストーリー、中国人犯罪者が増えてる現状を反映している内容。
    貫井徳郎「見ざる、書かざる、言わざる、ハーシュソサエティ」は死刑制度に一石を投じる内容。酷い傷害罪でそこまでやるか〜という犯罪物語。
    実におもしろかった。

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    2026年06月17日
  • 悪の芽

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    アニコンで起きた無差別殺人の犯人は
    小学校時代につまらないことからイジメのきっかけになるあだ名をつけてしまった同級生だった。

    犯人の人生を変えてしまったのは自分なのか?
    あの時、あだ名をつけなければ、この事件は起きなかったのか?

    今、イジメをしている人たちはこの本を読んでどんな感想を持つのだろう。

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    2026年06月16日
  • さよならの代わりに

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    貫井さんは、本当に幅が広いな。
    ミステリーとしては少し薄い感じだけど、
    最後に色々詰め込んでくれてて
    後半一気読み。
    終わり方がとても好きな作品。

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    2026年06月09日
  • 後悔と真実の色

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    ネタバレ

    ミステリーの王道。最後まで誰が犯人か分からずハラハラドキドキ。

    母を不倫相手に惨殺されたことで不倫する女性に極端な処罰感情を抱いている警官、大崎。
    最初の犯罪に乗じてアリバイがあるなかで
    2件目以降の連続殺人で被害者の繋がりが明らかになる
    種明かしは斬新で面白かった

    エンディングは命の恩人のホームレスと酒を酌み交わし別れるところで終了。
    情緒的だった。

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    2026年05月20日
  • 紙の梟 ハーシュソサエティ

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    人を殺すと死刑になる世界をここまで鮮明にかつ、
    こうなりそうと言う予測の上で書き上げていて
    見事だった。
    貫井徳郎先生の想像力には毎回驚かされてばかりだが、よくもまぁ、こんなに嫌な世界を想像できるものだ。

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    2026年04月29日
  • 乱反射

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    時間あったので600ページくらいあったけど1日半くらいで読み終えました。

    齋藤飛鳥が確か乃木坂時代におすすめしてた本。
    推しが推してたので手に取ってみました。

    物語は小さなモラル違反やマナー違反により、風が吹けば桶屋が儲かる方式で、一人の子供の命が亡くなってしまうというもの。

    街路樹が倒れ、木の下敷きになり子供が亡くなる
    →その木の点検を業者が怠る
    →その業者は病的なまでの潔癖で、木の下に糞が放置されていたことにより、点検ができなかった。

    →その犬のフンを何度も放置している飼い主

    →フンを掃除してくれと市民からの要望があるも、それを無視した市役所職員

    →自己顕示欲から街路樹伐採に反対し、街路樹の点検を邪魔する主婦

    →子供が下敷きになり、救急搬送されるも、道が渋滞
    →その渋滞の原因は、車の駐車が苦手な女性が、車道から自宅の駐車場に駐車できず、嫌になり、路上に車を放置したことによるものだった。

    →子供の搬送先の病院にて、自身が内科医であり、クレームを言われたくないことや、夜間なのにしょうもない風邪症状で来院してくる患者の対応のため、搬送拒否をする医師。
    →夜間診療の方空いているため、ただの風邪でも夜間に通院する大学生

    などなど。
    こんなモラル違反により一人の子供が死ぬ。

    どこまで事件の責任を追及できるのが。
    法律上裁けないのであれば、残された家族はどうすればいいのか。


    重い話だった。
    主人公というか亡くななった子供の親以外が全員クソ。
    確かに子供の死に直接関係ないとは言え、まず謝れよ。
    私もちゃんとルール、モラル、道徳を守ろうと思う

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    2026年04月29日
  • 愚行録

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    まさに『愚行録』

    野次馬根性丸出しで一気読みしてしまいました。面白かったなあ。
    これインタビューしか載ってないけどどう着地するんだ?と思っていたら…そうきたか、という感じ。

    一家惨殺事件はそうそうないことだけど、インタビューで語られたようなマウント合戦や嫉妬心、恋愛のいざこざはどこでも誰にでも起こりうるよなぁと。
    身に覚えのある、人間の嫌なところ詰め合わせセットという感じで私は好きでした。

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    2026年04月24日
  • 崩れる 結婚にまつわる八つの風景

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    みんな「本音を言わない」。人間関係の溝や距離を表していた。自分をよく見せたかったり、すがりつきたかったり、そんな気持ちから嘘をつきまくり、結果恐ろしいことに…という展開。

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    2026年04月18日
  • 不等辺五角形

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    この小説はタイトルが素晴らしいと感じました。
    歪な五角形を呈する五人の関係の移ろいをそれぞれの証言から作り上げて行きます。思ってる事と実際の乖離が悲しいです。
    読んで良かったなと思います。

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    2026年04月16日
  • 龍の墓

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    ファンタジーと近い未来の想像と現実味の融合。
    文章も推理も難しすぎず、さらっと読めて結構好きでした。
    ーーーーーーーーーー
    VRゴーグルが普及しているちょっと未来が舞台。

    序盤では、現実で殺人事件の捜査、かたやRPGゲームが淡々と進んでいくので一体なんの関係が???
    と思いながらも読み進める。なかなか絡まない。

    その後ゲームの見立て殺人が疑われ始め、ゲームと現実、それぞれの事件が並行して描かれていく。
    面白いのは、ファンタジーの特殊設定ミステリーと現実世界のミステリー両方楽しめるところ。

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    2026年04月15日
  • 微笑む人

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    穏やかな男性が妻子を殺害。動機は「本の置き場がないから」。調べると過去男の周りで複数の事故死が起きていた。

    殺人犯の動機を考察する際つい自分が納得する動機を当てはめてしまいがちだ。
    意外にも「そんなことで」が現実だと怖いからかも。

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    2026年04月15日
  • 不等辺五角形

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    ネタバレ

    夏澄が雛乃を突き飛ばしたことを言わなかったのはわざと?梨愛の好意に気づいてての言動だとしたらなかなか腹黒い。

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    2026年04月01日
  • 紙の梟 ハーシュソサエティ

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    オムニバス作品。死刑制度に対する考え方については、現行でも賛否両論あるかもしれない。果たして自分はどちら側に立つのか…

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    2026年03月25日
  • 新月譚

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    小説家が小説家を描くこと。これだけでリアリティ溢れる作品になっていると思います。主人公の心の動きがこれでもかと表現されており感情移入して読みました。更に、昭和時代の事務所の風景等も丁寧に描かれており映像を見ているような楽しさにありました。

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    2026年03月19日
  • 紙の梟 ハーシュソサエティ

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    ネタバレ

    人ひとり殺したら死刑、という世界の物語。
    短編集というかオムニバス集みたいな感じですね。
    人格者と思われた義父が殺人鬼だった「レミングの群れ」と、表題となっている「紙の梟」が面白かったです。
    昨今しばしば社会問題となっているSNSでの私刑について、考えさせられました。

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    2026年03月17日
  • 微笑む人

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    本が増えて手狭になった、場所を取る妻子が邪魔になり排除したかった、という動機で妻子殺しをした仁藤。そんな理由で身近な親族である妻子を殺すなど、仁藤は猟奇的な殺人犯なのではないかという世間の声が続々と上がる。そんな中、仁藤のことをテーマにしてノンフィクション本を執筆することになった「私」は、仁藤を直接的に知っている職場の同僚や上司、部下、学生時代の同級生などに遡りインタビューをしていく。そのインタビューで明らかになった仁藤の人物像は、猟奇的な殺人犯とは正反対の穏やかで誰から見ても性格のいい男だった。本が増えて手狭になった、という動機は本当なのか?それとも別に動機があるのか?読者はそれが気になり先へ先へとページを進める。だが、物語は明らかにならないまま終わる。よく知られる読者への挑戦状である。
    こういう終わり方は嫌いじゃないが、やっぱりモヤモヤが残る。主にインタビューと、ノンフィクション本という体で進む文章は読みやすかった。

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    2026年03月11日
  • 乱反射

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    タイトルから読み取れる話の展開ではありましたが、それぞれの心情、価値観、正義などが深く描かれているので、自分ならどうすると思わず考えてしまいました。
    世の中の出来事は、誰も悪くなくて、皆悪いのかもしれない。

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    2026年03月11日
  • 乱反射

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    ネタバレ

    ちょっとのモラル違反で人が死んでしまった。
    みんなこれくらいなら、ってやってる日常のちょっとしたことが大きなことになる。
    それくらいなら罪の意識は一人ひとり薄いし、誰を責めたらいいのか分からない加山のもどかしさを考えると苦しかった。

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    2026年03月08日