貫井徳郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレいつ殺人事件が起こるかとワクワクしながら読み進めていったがコレは恋愛小説だったようだ。
貫井徳郎氏は恋愛小説も書くのか…
しかし主人公は頭の良さとスタイルの良さを得てるのに(歯を矯正していないので歯並びも良かったはずだ)なぜそんなに卑屈な性格なんだろう。
大学まで出してもらい、父のコネで一流企業に勤めたのにすぐに辞め、多額の美容整形費を出させ、
本当に両親が気の毒だ。
恋人や男友達がいないのはともかく
同性の友達がいないのは(ひとりいたが)
やはり当人のせいだろう。
なんでもかんでも顔のせいにするのはみっともない。
心が貧しい上に短気で
不倫してるくせに悲劇のヒロイン。
こんなに主人公に嫌 -
Posted by ブクログ
症候群シリーズ完結編にあたる本作は700ページほどの読み応え十分のボリューム。そして、内容もシリーズ史上最大の重たさとなっている。いわゆる法で裁けない人に対する復讐殺人がテーマ。同じような題材を扱っている作品も多いと思うが、印象に残るのは江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳「天使のナイフ」や同じく薬丸岳「虚夢」だろうか。話の根源は似たようなところだが、当たり前だが展開がまるで異なる。読み比べてみるのも面白いかもしれない。ただ、これだけ様々な作品で取り上げられているテーマということは、それだけ結論も出ず、ただ現状として納得できない部分があるからなのかもしれない。
本作は様々な登場人物の視点から全く異 -
Posted by ブクログ
自分でも意外なのだが、この作者、初読み。
北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた子供の落書きのような奇妙な絵が評判となり、その不思議な絵を描く伊苅という男に、ノンフィクションライターが取材を試みるのが話の始まり。
ノンフィクションライターの存在は話のひとつの切り口でしかなく、伊苅の実像はライターの取材とは全く別に三人称で語られる話で徐々に明らかになる。
第一章、伊苅が絵を描き始め、それが町に広がっていった経過が語られる。予断にとらわれたノンフィクションライターの思いとは全く異なる経緯で、そのすれ違い様におかしみあり。
ちょっと風変わりなお話という印象だったが、ここから話が進むに連れて重さが -
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Posted by ブクログ
『後悔と真実の色』の主人公だった西條輝司や捜査9係のメンバーも登場するので、その続編と言えるか。
しかし今回、おもに捜査の主役となるのは所轄の女性刑事高城理那。女性刑事が主人公の警察小説では、大概美人として描かれるのが相場だが、この女性刑事は頑固刑事みたいなご面相だとかとで、ユニーク。がむしゃらに捜査に邁進する彼女に、コンビを組む捜査9係の村越も評価を高めてゆく。
最初反発していたこの二人、捜査が進むにつれてお互いの能力を認め合い、最良のコンビとなって行く。
そんな警察小説の側面と、冒頭から犯人が登場し、行動や内面が逐一描写されることから、ピカレスク小説の側面もある。
さらに、事件の背後に冤罪