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Posted by ブクログ 2016年07月04日
恋愛小説というのはもっと上手くいくものではなかったか。もっと安心して読めるものではなかったか。読みながらそんなことが頭をよぎった。容姿に自信のない女性が恋を経て、整形をし華やかな美貌を手に入れ、持て余し、翻弄される…。どこか既視感があったような気もしたが、そんなものは一瞬にして吹き飛んでしまった。理...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月18日
『乱反射』のような多人数視点とは対極で一人の女性の生を丹念に描いたメロドラマ的作品。個人的には、こういう人の持つ資本や価値に引っ張られてしまう感覚は自分にも身に覚えがある(大して資本や価値がないだけに)。実際、その相手と価値が釣り合うかどうかは恋愛の大きな要素の一つであるし生殖本能として人類にプリセ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月29日
すごく良かった、鬼気迫る感触。男性作家が女性の心理描写に挑むってすごく勇気がいると思うのやけど、改めて見事だった。蛇口の話もすごく凄みがある。小説家として何かを表現することが蛇口だと、そして自分は情念の蛇口になるのだ、と。
貫井徳郎は慟哭とプリズム以来だと思うが、ほぼ一人称で心理描写していく、こうい...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月09日
貫井徳郎は微笑む人に続き2冊目。整形をしてそれまでの人生を捨て、女流作家になっていく主人公。執筆に掛ける作者の気持ちを代弁している感じ。ボリュームがあり、読み応えはあった。一人称で進んでいくので、これだけの量を読むと主人公と同化していく。結末はほの悲しく、主人公への共感が増して幕が閉じます。
普段使...続きを読む
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