貫井徳郎のレビュー一覧

  • 邯鄲の島遥かなり(中)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    上巻と同様、イチマツの子孫たちをそれぞれピックアップした短編集。それぞれがイチマツの血を意識したりしなかったりの人生が描かれていた。読み進めつつ気づいたら時代が終戦まで進んでいた。上巻の始まりが幕末だったことを思い出して隔世の感と言うか。駆け足で下巻へ。

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    2025年04月13日
  • 邯鄲の島遥かなり(上)(新潮文庫)

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    「イチマツ」というイケメン以上の神がかった色男がとある島内であらゆる女性と子をなしたことによる、その子どもや孫たちにまつわる島全体の物語、か? 子孫たちの人生を個別に追った短編集にしてそれぞれがうっすらと繋がる大長編で、上中下の上巻だけでかなりの満足感。引き続き中巻を読みますか。

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    2025年04月03日
  • プリズム

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    三月のある日、小学校教師・山浦美津子先生が急用で休んだ。

     山浦はチョコレートを食べ倒れ、タンスから落ちたアンティーク時計が頭に当たった。死因は頭打傷と見られている。先生の部屋に送られてきたチョコレートから睡眠剤が検出され、送り主は同小学校の南条先生だった。

     担任を受け持つ山浦先生は、生徒目線で受け答えするため、生徒たちの人気が高い。
     休んだことに疑問を持った生徒は、なぜ休んだのか?クラスの中で話題になり、ミニ探偵団が暗黙の了解で犯人探しを始めたが、犯人捜しの調査能力に限界があったので、生徒たちの納得を満たしたところで探偵団は解散した。

    一方、小学校教師達とPTAの間で問題になり意外

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    2025年04月02日
  • 龍の墓

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    特殊設定ミステリーと呼ばれるものを初めて読んだが、なかなか面白かった。
    ラノベ風の設定なのに意外なほどロジカルなトリックで、ヒントも散りばめられていたのでしっかり謎解きすれば解けたかもと一気読みして後悔。
    まだ読んでいる途中の方はぜひ謎解きパートの前に一度本を閉じて推理を楽しんでみてほしい。

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    2025年03月24日
  • 邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

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    ・勝利もだんだん大人になって行くなあ
    ・野球の夢は遠かった。ストーリーにはひきこまれたが、最後はなんだか、切ない終わりかただなあ
    ・いろんな事情により、いろんな事が終わったというより新たなスタートだなあ
    ・明治から令和に至るまで、島のストーリーは展開された。いろんな事件や天災などもあったが、それらを乗り越えて今がある。もしかして、島が無くなってしまうのかと予想した事もあったが、そんなネガティブな事にはならず、あらたな未来を感じた。終わってみれば、なかなか楽しいストーリーだった。

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    2025年03月28日
  • 邯鄲の島遥かなり(中)(新潮文庫)

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    選挙のストーリー同様、ご落胤騒動始末はオチが今一歩だなあ。勝ってくるぞは小百合の文通相手は奴だったのか。友への想いが人き方を変えた。戦争反対の気持ちは強かったなあ。
    平和な話ばかりでは終わらず、最後の空襲の状況は臨場感がひしひしと伝わって来て、戦争は絶対してはならないと痛切に感じた。

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    2025年03月20日
  • 愚行録

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    読みはじめは一家が殺害された事件、ただそれだけだと思っていました。
    読んでいくうちに、本当に可哀想な家族だったのか?
    羨ましがられる見た目とは裏腹に恨まれるような人柄だった?

    ルポライターと犯人の正体を知って、なるほどーと思いました。
    そして、兄妹の育てられた環境がむごくて悲しい。
    自分は母のようになりたくないのに、結果的には母なような虐待をしているとして逮捕されてしまった。
    幼少期の家庭環境が自分の将来を左右しているのだと痛感しました。
    そして人は愚かな生き物…。自分はそんなつもりはなくても、その時の言動で誰かに恨まれていることもあるんでしょう…。

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    2025年12月07日
  • 邯鄲の島遥かなり(上)(新潮文庫)

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    イチマツの頃はどんなストーリー展開なんだろうか?と訝ったが、それぞれの物語は過去の貫井作品には見られないものが感じられる。次(中)にも期待したい。

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    2025年03月10日
  • 邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    文庫化を待って一気読み
    最後、これまでの流れが繋がってくるのかとドキドキ期待していたけどそうではなく、、
    しかし、貫井徳郎さんの人生を書き上げる力には圧倒された。長編大河だがするすると読めた。

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    2025年03月08日
  • 悪の芽

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    解説の冒頭に『読者の中に自分はいじめとは完全に無関係だったと言い切れる人、子供の頃に誰かを傷つけた経験は無かったと断言できる人はいるだろうか?』…そんな問題提起がされる。

    主人公は41歳のサラリーマン。一応順風満帆に社会を渡ってきた。ある日、アニメの大イベントでの無差別大量殺傷事件のニュースに衝撃を受ける。その後自らに火を付け動機不明のまま死んでいった犯人…この男が、小学校時代の同級生だったという事実。そして自分は過去に犯人をいじめていたことがある…犯人の動機は過去のイジメに端を発し、社会への憎悪を膨らませたのだとしたら、この事件は自分の「罪」なのか…そんなストーリーだ。

    各章では別な人物

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    2025年03月04日
  • 邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

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    明治維新から150年で数世代降ると、先祖のことなんて、誰も知らない。それでも、痣で明らかな通り、確かに先祖がいたから、数々の人生が生まれた。壮大な目線で見れば、自分の未来にも希望が持てる気がする。

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    2025年03月03日
  • 乱反射

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    ネタバレ

    やー、しんど。きついって…
    事故は言ってしまえば全て運命の歯車が狂った結果のものだよな…。あと1分、遅く家を出ていたら、忘れ物を取りになんて行かなければ、この道を通らなければ、あの人と話していなければ、雨なんて降っていなければ、、、みたいな。
    本著の事故も、言ってしまえば最悪の偶然。ただただ、不運。でも少しずつ本当に嫌な人たち…
    自分は悪くないと思い込み、罪の意識から逃れることができる人は強か。そうはなりたくないけれど…
    被害者には謝らなかったけど、罪の意識に苛まれて生きていくであろう車乗り捨て女はまだ救いがある人間かな…。
    終わり方、夫婦の今後に少しだけ希望が見えてよかった。


    そういえば

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    2025年02月24日
  • ひとつの祖国

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    賛否両論あるかもしれないが、私は面白かったと思う
    闘争本能の是非は簡単には判断できないし、怒りを失うことはただの思考停止と同じだろう
    作者が答えを提示するのではなく、事勿れ主義の日本人に対する問題提起の小説だと感じました

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    2025年02月10日
  • 失踪症候群 <新装版>

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    症候群シリーズの第一弾で1995年とかなり前の作品。失踪する若者の共通点とは何だろうと読み始めたけど、なかなか面白い展開だった。
    事件が起きると集まる4人のキャラクターのその後にも興味があるので誘拐、殺人の他のシリーズも読んでみようとおもう。

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    2025年02月02日
  • 乱反射

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    ネタバレ

    【乱反射】とは
    表面が滑らかでない物体に光線が当たって、いろいろな方向へ反射すること。(コトバンクより)

    ダ・ヴィンチ11月号で俳優の赤楚衛二さんが紹介していたのをキッカケに読み始めました。

    *****

    2歳の子どもが不運な事故でなくなります。新聞記者である父親が原因を探っていくと、さまざまな人たちの"些細な自分勝手"が乱反射するように色々な方向へ影響しあって、息子が死に追いやられたことに気づいていくのです。

    違法とまでは言えない"些細な自分勝手"。息子の死の遠因となった人々は自分は悪くないと主張し謝ろうとはしません。

    しかし、主人公は自分にも

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    2025年01月29日
  • 悪の芽

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    とても考えさせられて読書中はつらいけれど読んでよかったと思える作品だった。
    悪の芽は誰の中にもある。物心ついたときから誰かに悪意を向けて、向けられたことは誰しもがきっと経験がある。だから登場人物の何かしらの言動に共感ができる。と同時に、私はあの時あの人を傷つけてしまったんだろうなという言葉を思い出して胸が締め付けられたり、あんなことされたら嫌だってわかってるのにやってしまったなと自分で自分に指差すような罪悪感が湧き出てくる。

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    2025年01月25日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    そうそうたる著者たちのどんでん返し短編集。
    40-50ページの中で、ストーリーを展開しつつ、ミステリーとしてどんでん返しもあり、満足感がある一冊でした。

    綾辻行人さんの短編はホラーミステリー。
    世にも奇妙な物語で出てきそうなオチでした。

    貫井徳郎さんの短編は、解答編に移るまで、物語の「キー」に気づけませんでした。確かにヒントは散りばめられていました。

    東川篤哉さんの短編は、毎度お馴染み「烏賊川市シリーズ」。ミイラ取りがミイラになる展開はオチとして、最高でした。

    この三作品が特に好きでした。

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    2025年01月19日
  • 悪の芽

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    誰もが自分の周りのことしか、自分のことしかわからない。わかろうとしない。それを責めることはできないし、自分も全てのことに人に想像力を持って寄り添ったりなんかできない。だからせめて周りの人たちを大切にしたいし、誰にも大切に思う相手がいるってことを忘れずにいたい。
    完全に悪も、完全な善もないんだと思う。それでも孤独や絶望を感じる人が少しでも減りますように。一線越える前に立ち止まらせてくれる存在がありますように。
    後悔するのは人間にしかできない辛いけれど大切なことだと思う。

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    2025年01月05日
  • 後悔と真実の色

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    ネタバレ

    今の闇バイトの姿を予見した作品であるとともに、人が描かれていることが何もよりも作品の重厚さを作り上げていると言える!

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    2024年12月12日
  • 悪の芽

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    傍観者として読み始めるが後半は当事者になる
    弱肉強食、自己責任、努力、格差、
    他人を見下すことが皆無であると私は到底言えない
    ラストに僅かながら希望が見えてようやくまともに呼吸ができた気がする

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    2024年12月10日