転生

転生

小説・文芸
677円 (税込)

3pt

自分に移植された心臓は、ドナーの記憶を持っているのか? 移植手術を受けた大学生の和泉は、これまでとは違ってきた自分の趣味や嗜好に戸惑う。突然夢に現れた恵梨子という見知らぬ女性の存在も気にかかりながら心惹かれてゆく。やがて和泉は夢の記憶だけを頼りに、タブーであるドナーの家族との接触を図り、恐るべき近代医学の闇に直面する。

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転生 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    心臓移植を題材にした物語で、フィクションの面白さと医療制度についての学びを同時に味わえる一冊。現実にはどこまで起き得るのだろうと設定を自分なりに推し量りつつ、読み終える頃には制度や倫理への理解が少し深まった気がした。

    心臓移植を受けた主人公が、術後に自分でも説明のつかない変化を感じ始めるところから物語が動き出します。ドナーの記憶や仕草が移るという設定は物語ならではだと思いながらも、食の好みや体質の変化なら現実にも起こり得る気がして、フィクションとリアルの距離が少し近づくような不思議な読み心地でした。また、自分の身に起こる変化を不思議に思いながらも、ただ翻弄されるのではなく“救われた命を大切にしよう”と前を向く主人公の姿がとても気持ち良かったです。

    さらに、作中では移植医療の制度や術後ケアについて丁寧に触れられていて、物語を追いながら自然と知識が積み上がる構成。脳死判定や臓器提供の流れなど、普段あまり考える機会のない領域に触れることで、倫理観について立ち止まる場面も多かったです。

    展開に都合の良さを感じる部分もありましたが、それ以上に「学び」の比重が大きく、読後は満足感が勝ちました。エンタメとして楽しめて制度の理解も深まる、今回は迷わず☆5です。

    0
    2026年09月26日

    Posted by ブクログ

    心臓移植後に数々の不思議な体験をする。絵が上手に書ける、甘いものが好き。心臓移植に伴い、ドナーの記憶や趣味嗜好までもが転移していた。その後様々な伝を辿ってドナーの遺族を探す。会う事に成功。だが、読み進めれば読み進むほど謎が深まる。後半は、一気読みでした。

    0
    2024年03月01日

    Posted by ブクログ

    心臓にちょっと触りがあって、3ヶ月に一度、循環器内科の検診を受けています。
    今日はその検診日で、病院の常として長い待ち時間を予想して、あと三分の一を残すのみとなった「転生」を読み進んでました。
    読み終わって3分ほどで診察室に呼ばれた時、「じつは重篤で移植が必要…」と言われるような気になってしまいました。
    これって高倉健のヤクザ映画を見終わった人が映画館から肩で風きって出てくるのと同じバージョンですね(汗)。
    映画から出てきた人が数分で普通の人に戻ったように、診察室で「良好です。目立った問題はありません」で普通に戻ることができました。
    ミステリー風味に書かれているけど、この小説のテーマはなかなか重いです。

    0
    2023年10月27日

    Posted by ブクログ

    心臓移植を受けたレシピエントの中に、ドナーの趣味、嗜好、記憶が転移する。心は脳にあるのか、心臓(ハート)にあるのか。細胞の一つ一つに記憶が残っているのか? 臓器移植に、何故金銭の話題がついてまわるのか。心が脳でなければならない理由。臓器移植の社会問題等も考えさせられた。 自分の死後、誰かの中で自分の一部が生き続ければ、残った家族も喜ぶかな。臓器移植というものを掘り下げて考えてみたいな。と思えるお話でした。読んだあと、スッキリとする良書でした。

    0
    2017年04月05日

    Posted by ブクログ

    面白かった。
    ひとつ引っかかったのはストーカー被害に対して警察があまり動いてくれなかったこと。理由は彼女の恋人の父親の力があるのに、そこを頼らなかったのかと。

    0
    2014年09月27日

    Posted by ブクログ

    人の想い。
    人の記憶。
    人の日常。
    残せたらいいし、
    残ったのなら大切にしたい。
    きっと、それが生きたということ。

    0
    2014年05月06日

    Posted by ブクログ

    積読だったのを、読むことができました。面白くて一気に読めた。結末は意外なくらいあっさりでしたが、その分、主人公の心のうちの揺れ動く姿がストレートに入ってきた。『はたしてこの想いは自分の考えなんだろうか・・・』と思い始めたらどうなっちゃうんだろう。私も脳挫傷の大きな怪我をした後、自分の意識は脳の中でどう生まれてくるのだろうと不思議な感覚を味わったこともある。心の存在はとても興味がある。他にも色々と本棚にあるので、読んでみようと思う。

    0
    2025年07月09日

    Posted by ブクログ

    心臓の病を抱えていた大学生の和泉は、ドナーを得て心臓移植手術を受けた。
    術後の経過は順調で回復も早かったが、以前にはなかった身体の変化に戸惑う。
    これはドナーの記憶や嗜好なのではないか…という疑問を持ち始め、それと同時にドナーへの強い興味を覚える。
    しかし、ドナーの名前等は知ることが出来ないことになっている。
    もちろんコーディネーターや医師が、それらを教えてくれることもない。
    ただ、性別と年齢やどうしてなくなったのかまでは教えてもらえた。
    ただ、和泉は奇妙な夢を見たことで、その夢に出てくる女性こそがドナーてはないかと確信し、その遺族を探すことを決意する。
    しかし、それは容易いことではなかった。

    もし、自分にも同じことが起こったら…?
    きっと自分も同じ思いを持つと思う。
    その行動力があるかは別として…
    医学の発展の良し悪し等、深い題材。

    2023.5.7

    0
    2023年05月07日

    Posted by ブクログ

    「臓器移植」に材をとった社会派ミステリーである。デリケートなテーマでありつつも、ファンタジー性、家族愛、友情、恋愛に、科学・医学の蘊蓄など盛りだくさんの内容で難解さも無く、分厚さが全く苦にならない面白さだった。ラストの落とし所も、題材の重さとエンタメの嘘とのバランスが丁度よい。

    0
    2018年01月08日

    Posted by ブクログ

    貫井さん初読み。
    心臓移植がテーマやから難しいかと思ってたけど読みやすかった!個人的に人体実験は賛成派。

    0
    2017年05月31日

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