貫井徳郎のレビュー一覧

  • 邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    文庫化を待って一気読み
    最後、これまでの流れが繋がってくるのかとドキドキ期待していたけどそうではなく、、
    しかし、貫井徳郎さんの人生を書き上げる力には圧倒された。長編大河だがするすると読めた。

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    2025年03月08日
  • 悪の芽

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    解説の冒頭に『読者の中に自分はいじめとは完全に無関係だったと言い切れる人、子供の頃に誰かを傷つけた経験は無かったと断言できる人はいるだろうか?』…そんな問題提起がされる。

    主人公は41歳のサラリーマン。一応順風満帆に社会を渡ってきた。ある日、アニメの大イベントでの無差別大量殺傷事件のニュースに衝撃を受ける。その後自らに火を付け動機不明のまま死んでいった犯人…この男が、小学校時代の同級生だったという事実。そして自分は過去に犯人をいじめていたことがある…犯人の動機は過去のイジメに端を発し、社会への憎悪を膨らませたのだとしたら、この事件は自分の「罪」なのか…そんなストーリーだ。

    各章では別な人物からの視点…大量殺人をスマホ撮影したSNSがバズり人気者になった大学生、犯人が死んだため、大量殺人の原因になったと思われるいじめの加害者の主人公を尾行する、犯人に焼き殺された娘の母親。この事件をまた別の角度から語るのもちょっと面白かったな。

    犯人のこれまでの半生を辿ってみると、病弱な子供を抱えるシングルマザーを支えていたということがわかり、さらに苦悩する主人公。もちろん大量殺人の罪は消えないが、どこで絶望して行為に及んだのか…真相は闇だ。

    『悪の芽』というタイトルは、すべての人は犯罪の要因に加担してしまう可能性がある、その芽に知らず知らず水をやってしまうかもしれない…そんな恐ろしさを持っているということ。そんなことを思い、改めて姿勢を正した。

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    2025年03月04日
  • 邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

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    明治維新から150年で数世代降ると、先祖のことなんて、誰も知らない。それでも、痣で明らかな通り、確かに先祖がいたから、数々の人生が生まれた。壮大な目線で見れば、自分の未来にも希望が持てる気がする。

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    2025年03月03日
  • ひとつの祖国

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    賛否両論あるかもしれないが、私は面白かったと思う
    闘争本能の是非は簡単には判断できないし、怒りを失うことはただの思考停止と同じだろう
    作者が答えを提示するのではなく、事勿れ主義の日本人に対する問題提起の小説だと感じました

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    2025年02月10日
  • 失踪症候群 <新装版>

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    症候群シリーズの第一弾で1995年とかなり前の作品。失踪する若者の共通点とは何だろうと読み始めたけど、なかなか面白い展開だった。
    事件が起きると集まる4人のキャラクターのその後にも興味があるので誘拐、殺人の他のシリーズも読んでみようとおもう。

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    2025年02月02日
  • 悪の芽

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    とても考えさせられて読書中はつらいけれど読んでよかったと思える作品だった。
    悪の芽は誰の中にもある。物心ついたときから誰かに悪意を向けて、向けられたことは誰しもがきっと経験がある。だから登場人物の何かしらの言動に共感ができる。と同時に、私はあの時あの人を傷つけてしまったんだろうなという言葉を思い出して胸が締め付けられたり、あんなことされたら嫌だってわかってるのにやってしまったなと自分で自分に指差すような罪悪感が湧き出てくる。

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    2025年01月25日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    そうそうたる著者たちのどんでん返し短編集。
    40-50ページの中で、ストーリーを展開しつつ、ミステリーとしてどんでん返しもあり、満足感がある一冊でした。

    綾辻行人さんの短編はホラーミステリー。
    世にも奇妙な物語で出てきそうなオチでした。

    貫井徳郎さんの短編は、解答編に移るまで、物語の「キー」に気づけませんでした。確かにヒントは散りばめられていました。

    東川篤哉さんの短編は、毎度お馴染み「烏賊川市シリーズ」。ミイラ取りがミイラになる展開はオチとして、最高でした。

    この三作品が特に好きでした。

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    2025年01月19日
  • 後悔と真実の色

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    ネタバレ

    今の闇バイトの姿を予見した作品であるとともに、人が描かれていることが何もよりも作品の重厚さを作り上げていると言える!

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    2024年12月12日
  • 邯鄲の島遥かなり(下)(新潮文庫)

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    全部を通して凄く良かった。
    野球に興味がないから、試合の描写が細かすぎてしんどかったけど。
    次のイチマツを出してほしかったな。今の時代にどうやって福をもたらすのか見せて欲しかった。

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    2024年12月07日
  • 微笑む人

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    怖い
    「わからない」「理解が及ばない」ことが一番怖いということを実感できるミステリー。
    終わり方も唐突で「わからない」
    犯人とされる仁藤さんの不可解な動機については少し解るような気もするけど。
    「犯人とされる」と書いてしまう時点で、このミステリーに絡めとられている。やっぱり「怖い」

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    2024年11月22日
  • 後悔と真実の色

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    刑事もののストーリーは、癖はあるが優秀な刑事が難事件を解決することが多いという印象があった。
    が、
    癖どころか非常に泥臭い日常の生活を背負った刑事たちばかりが出てくる
    ミステリーとしても面白かったが、群像劇としても非常に面白かった

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    2024年11月15日
  • 誘拐症候群 <新装版>

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    表沙汰にならない小口の誘拐を繰り返す知能犯という設定が面白く、どう事件が展開するかワクワクする。一方で武藤さんはまた毛色の違う誘拐事件に巻き込まれ悪戦苦闘し、こちらも意外な顛末。
    色々な視点から徐々に真実へ迫る展開が丁寧かつスピーディーで、次々にほどよく謎が提示されるので面白く読める。
    結末はなかなかに力技でエレガントさに欠けるが、環さんはこういうことも平気でやるのだという次への布石…と思っとこう。

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    2024年11月12日
  • 邯鄲の島遥かなり(上)(新潮文庫)

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    不思議な血脈の理由とか成り立ちとかが語られていくのか、と思ってたら、不思議な血脈はただそれぞれの短編の共通点なだけだった。
    でも一つ一つがすごく良い。ちょっとユーモアがあって。
    この先にまたイチマツは現れるのかな?
    続きが楽しみ。

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    2024年11月06日
  • 女が死んでいる

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    『乱反射』が面白かったので、全8話のサスペンス短編集を。

     どの話もうぁぁってうなる感じ。うまい。
    トリックというか、読者側の勝手な思い込みをうまく利用してるような、うまく誘導されてるような。面白かった。

     『母性という名の恐怖』が一番好み。

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    2024年11月02日
  • ひとつの祖国

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    初めはなんとなく青少年向けの可愛い革命ごっこかと思いながら読み始めたけど、格差社会と自由獲得の努力と権利、革命とテロ。巻き込まれた主人公はノンポリだったけど、自らの自由を勝ち取る過酷な道を選んだ。生きてる間に現実になってほしくはないね。

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    2024年10月31日
  • プリズム

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    コロコロと物語が展開して、読みやすい。

    一つ前に読んだのに、一冊挟むと記憶が薄まってて、早く感想書いておけばよかった〜と個人的な後悔。

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    2024年10月13日
  • 壁の男

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    北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけてくる。
    そんな絵を描き続ける男、伊苅にノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが、寡黙な彼はほとんど何も語ろうとしない。
    彼はなぜ絵を描き続けるのか――。
    だが周辺を取材するうちに、絵に隠された真実と、孤独な男の半生が次第に明らかになっていく。

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    2024年10月11日
  • 追憶のかけら 現代語版

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    作家デビュー30年×実業之日本社創業125周年
    貫井徳郎文庫作品 連続刊行プロジェクト 第2弾

    600ページを一気読み!!!どんでん返しは何回あるのか!?
    終戦直後と現代が複雑に絡み合う驚愕と感動のミステリ巨編!
    話が四転五転六転する!?絶望の泥沼からの脱出!

    事故で妻を喪い、失意のどん底にいた大学講師・松嶋は、自殺した作家の未発表手記を入手。離れ離れになった娘と一緒に暮らすために、作家の自殺の真相を究明し、名を上げようとするが……。複雑に絡み合った謎の果てに辿り着いた真実とは?
    旧字旧仮名づかいの作中作が現代語となり圧倒的なリーダビリティで生まれ変わった、圧巻のミステリ巨編!
    解説/野地嘉文

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    2024年10月11日
  • 邯鄲の島遥かなり(上)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    上中下の上巻で700ページの超大作。時は明治維新から関東大震災を経て大正の終わりまで。ある島にイチマツという島の名家「一ノ屋」の当主が帰還した。元新撰組で大変な色男であったらしい。この男は島に幸運をもたらすとされ女性にも大人気で、別腹で計13人の子を成した。その子供たち、さらにその子供(ようするイチマツの孫)の物語かな?物語中で出てくる「くが」というのは本土のこと?題名の「邯鄲」という単語の意味もまだ分からず。物語自体がどういう方向に進むのか前情報がないため、続編を楽しみに待つ事にする。

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    2024年10月07日
  • ドミノ倒し

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    地方都市・月影市で探偵業を営む十村のもとに「殺人事件の容疑者となっている男の無実を証明して欲しい」と依頼が舞い込む。依頼人は元恋人の妹でとびきりの美人。しかも久しぶりの依頼にはりきる十村は、旧友の警察署長も巻き込んで癖のある月影市の住人たちを相手に早速調査に着手する。しかし、過去に月影市で起きた別の未解決殺人事件との奇妙な共通点が見つかり、さらに別の事件の存在も浮かび上がる。ドミノ倒しのように真実を追えば追うほど連鎖する事件。その真相に探偵が迫るとき、恐るべき結末が待ち受ける――。

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    2024年10月11日